昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

盆踊り

2004-08-13 20:34:42 | じゃこしか爺さんの想い出話
今日はお盆の13日、町内の子ども盆踊りが始められ、踊り太鼓に盆歌が賑やかに聞こえて来る。普通お盆は13日の迎え盆から16日の送り盆までの4日間をさすが、私が育った地域(樺太)では、7日盆から廿日盆の2週間がお盆の期間で、盆踊りは13日から廿日まで行われた。また16日には「地獄の釜の蓋が開く」と云われ、海や山川へ行くのも、魚釣りなどの殺生は一切禁止された。

 益々盛んになって行く太鼓と歌に誘われて出かけてみた。8時までは子どもの時間とかで、主に幼児や小学生達が踊りの輪を形造っていた。その姿に孫の未だ幼かった頃を思い出していた。浴衣から履物までを揃えてやり、そのビデオ撮りに走り廻った事を・・更に思いは青春の日々へと遡って行く。

 戦後の昭和25・6年頃は正に私の青春の真っ只中だったが、娯楽の少なかった時代だったから、13日から廿日までの盆踊りは何にも益して愉しいものであった。盆踊りの場は恋の冒険の場でもあり、多少の雨ならば踊りは続けられていたから、たかが一週間位いたとえ睡眠不足になろうとも気にもせず、気の合った仲間と夜を徹して各踊り場を踊り回っていたものである。「何処其処の○○ちゃんはとても可愛いくて、愛嬌が有る」とか「T町の○○子さんは俺に気が有るようだ」、「否!そんな事は無い・・俺の方を見て微笑んでいるじゃないか・・絶対俺に気が有るんだよ!」などと云いながら、その目指す娘に踊りながら近付き、それが余りにも度を越して相手に逃げられたり、或いはうまく事が運んで思はぬ恋が実ったり、一喜一憂の連続だった。

 今時の若者には色んな楽しみ娯楽が山ほど有るから、盆踊りなんかには見向きもしないだろう。 

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1 コメント

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樺太の夏休み (雪の字)
2005-12-11 22:00:52
樺太のお話、興味深く拝見致しました。お盆の習慣も、地方により随分違いがあるのですね。

樺太の夏休みは8月20日までであった、と本で読みました。じゃこしか様がお住まいの町でもそうだったのでしょうか?だとすると、お盆が明けるのと夏休みが終わるのは同時であった訳ですね。20日には、子供達はさぞガッカリしたのではないでしょうか?

そう言えば、盆踊りは子供の頃行ったきり、もう何年も行っていません。ただ、じゃこしか様のお話を拝見致しておりますと、楽しみの種類は変われど、若者と言う物自体は余り変わっていない様な気も致します。
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