畑のつぶやき

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野辺送り

2012-10-24 19:00:38 | 暮らし

10月24日(水) いちじ 

葬儀の一日。土葬の風習が残り、私たち穴場のグループは、お墓の掃除や、納骨室の点検等をする。もともとは、棺桶の入る大きな穴を掘るわけだが、今はその必要はない。しかし、この地は、土葬から火葬に変わったのちも、土葬の風習を残すから、納骨が、大きな締めくくりの儀式となる。火葬が終わったのち、御骨が自宅に戻った後、墓地までの、葬式行列が待っている。庭には、地区のお祖母さん、といっても、各家一人の参加による念仏が流れる中、鐘を先頭に、御骨や遺影を抱えた一団が、住職のお経、ときどき打つ鐘の音を響かせながら、墓地まで、野辺の行列。それらの役割も、穴場の仕事。過疎化した今は、家々の前を通っても、野辺送りに手お合わせ、頭を垂れる人は一人もいない。ほぼ、家族総出でも足りないほどになってしまった、各家の家族構成。行列だけは、かろうじて、故人の想いとともに、静々と進む。

納骨をすませ、それぞれに手を合わせ、儀式は終わる。穴場と念仏のグループ、10数人だが、地区の公会堂で、喪主からの心付けで、簡単な精進落としののち、散会となる。同じ地区に住みながら、ほとんど顔を合わせることもない人とも、お茶を酌み交わし、話し合う機会。こんな交流も必要なのかもしれない。


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