手作り

3月1日　　いちじ　

温かいが風が強い。午後、空が真っ黒になり短い時間だが雨も落ちてきた。
強い風なので肥料の散布は中止する。トラクターに取り付ける部品を作る。
トラクターは本体にいろいろな作業機を付けて作業する。私はが利用するのはロータリー（耕す機械）、ブロードキャスター、そして畔付機。それぞれの作業機は重さが違う。重い機械を後ろに付けると前が持ち上がり危ないので、トラクターの前に重石（バランスウェイト）を付けてバランスを取る。畔付機は重くて、今付いている重石では、田んぼから道に上がるとき、前が持ち上がることがある。機械はメーカーや、機種によっても、部品がみな違うことが多い。統一すればよいのに、利用者には不便この上ない。古い機械の部品を利用できず、新たに購入しなければならない。しかも、部品は高い。
そこで、今のトラクターに古いバランスウェイトを利用できるよう、取り付け部品を自作する。使わなくなった機械から外しておいた部品を、加工する。鉄で出来ているので、鉄板を溶接して、ボルトを通す穴を開けて作る。
溶接など仕事上経験はなかったが、農業を始めてから、実際にやってみながら覚えた。年に何回かしかやることはないので、なかなか上手くはならないが、使えるものくらいは出来るようになっている。また、物を作ることは面白い。
他にも、極力、自分で作るようにと、いろいろの仕事に挑戦してきた。鶏舎も今まで、自分で作ってきた。最初は、地面に穴を掘り丸太の柱を立てる掘立小屋だった。今はコンクリートで基礎を作る本格的な鶏舎になっている。作業場も自作した。
農業を始め、自給を目指すようになってから、ただ食べ物だけでなく、自分たちが使うものは、出来るだけ自分で作ろうと、不器用な自分を叱咤し、いろいろやってきた。そして、今、やれば出来るようになるものだ、と思っている。