世界は記述を確定すること
〝解〟を急ぐものにあふれている
この街のどこにも表示されない
自明性が強権を振るうほど遠ざかる
そうじゃなく生きられている広大な地平がある
「わからないことだらけ」
「うん」
あらゆる記述は記述されざる〝海〟に浮かんでいる
全貌を白日の下にさらすことはできない
わからなことのわからなさをそのままに
そこから遠ざからないでいるために
ぼくたちは意志と知恵を必要とする
世界は自明性、曖昧さを許さない記述にアディクトしている
世界を記述してその姿を確定することに酔いしれている
決めつけ、断定、不動の信念、ぶれなさ、確定記述
〝世界像を確定するしぐさ〟に魅せられる倒錯の構造がある
なぜか──
おそらく不安、不信が先行する世界経験の形式がある
見いだすべき原理は別のことろにある
ゆらぎの地平、生成の位相といいかえてもいい
希望の原理、原郷としての〝ゆらぎ〟
ひとりでキープするのはむずかしいかもしれない
けれど、その意志をもつ〝友〟はかならずいる
非知を非知のままに、記述されざる海に抱かれ
生きるチカラに変換することを知る存在たちはいる
わかることとわからないこと
記述と記述されざることの境界があること
そのことを知りつくしたうえで
わからないことはわからなさのままに
わかりうることはわかり尽くすまでに
つねに未踏の記述をめがけるには
ひとつの意志と知恵がいる
「新たな記述のスペースを開いておく」
つねに〝ゆらぎの地平〟を駆けている友はいる
まなざしを柔らかくして「幽玄に心をとめる」
その血脈は途切れずに生きられている
その友たちの存在と意志に出会わなければならない
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます