曇りのち雨。台風接近中。
好きなひとから、贈られてみたい本である。
誰も贈ってくれるひとがいないので、自分で購入した。
私は、気に入った本を、好きなひとやお世話になったひとに贈ることが多った(過去形である。今は、本を贈りたいというひとが、いない)。
その反面、ひとから本を贈られたという経験は、ほとんどない。
読書離れ・・・というか、本との距離が出来てしまっているからもしれないが、実際に、本を貰っても、自分の領域以外の本を贈られても困るだけかも・・・?
そんなことを考えると、今まで、私が贈った本達は、果たして、気に入って貰えたのかどうか、はなはだ怪しい。
読後の感想など、聞いたタメシがないから、きっと、何処かの古本屋に、二束三文で売られてしまったに違いない。
いや・・・二束三文でも売れれば有難い。
ただ捨てられただけかも・・・?
そんなことを考えると、本を贈ることを躊躇ってしまう。
今日のお題。
サン・テグジュベリの『星の王子さま』から、言葉の宝石として、ドリアン助川氏が、再構成した本。
ドリアン助川というひとは、いつも優しさに満ちている。
サン・テグジュベリと何処か、共通の魂があるのかもしれない。
純粋な子供(子供ほど残酷な生き物は、いないかも・・・と思うときもある。純粋なだけに、余計に。しかも、最近は、子供だって何処かオカシイと思うのは、気のせいだろうか?)のままの魂は、成長するにつれて、大事なものを捨ててしまう・・・捨てなければ、立ちいかないし、生きて行けないのかもしれない。
そんな純粋からかけ離れた世界を生きるもうひとつの方法。
こころでしかみえないんだよ。ほんとうに大切なものは目にみえないんだ。
この一言に尽きるのではないだろうか・・・。
この本。
大切なひとに贈るには、このうえもなく極上だ。
ただし・・・本を読む人に限るけれど。
ヒト(の心)も、言葉も、宝石も・・・磨きをかけて初めて、初めて、光を放つ。
美しい言葉の宝石になる。