鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

遠くて近く、近くて遠い・・・。

2022-06-13 23:33:53 | Weblog

久々に朝から、快晴。

梅雨の晴れ間。爽やかな初夏日和。

 

寝具の洗濯。キッチン・シンクの清掃。

 

午後から、やや強い風。時々轟音。

 

梅雨の晴れ間なのに、湿度が低くて、凌ぎやすい。

こんな風の吹く日は、母の葬儀の日を思い出す。

洗濯物を取り込みながら、やはり私は、探してしまう。

ベランダから見える玄関に続く木立の路の入口に、母が、歩いて来る姿を。

 

ふと・・・。

気が付くと、母が居ないことを思い出す。

 

思い出す・・・???どうして・・・???

母は、もう・・・1年と3か月と6日前に、この世から去ってしまっているというのに。

でも・・・。

いつも思い出すの・・・。

 

ああ、母は、もう居ないのに・・・。

私は、いつもいつも、母を探してしまう。

 

夕刻に。

あの夕暮れチャイムが鳴りだすと、また母を探してしまう。

 

いつも近くにいるから、もう探さなくてもいいのに。

でも、母は、遠くに行ってしまったから、もう探してもいない・・・。

 

私のバカ脳は、まだあきらめていないんだ。

 

夕食後、うとうと居眠りをして、ふと気が付くと、階下の茶の間に、母が居て、ああ、夢だったんだね・・・。

随分と長い長い夢をみていた・・・。

やっぱり、生きていたんだ。

今迄の1年3か月と6日間。

どんなに辛い夢だったんだろう・・・。

だから、これは、夢で、母は、ちゃんと階下に居て、テレビをみながら、居眠りしている。

だから、ご飯を作らなきゃ。

御茶と薬も用意して。

 

・・・でも、気が付くと、やはり夢ではなくて・・・。

母は、私の居る世界には、もう居ない。

 

・・・でも、いつもそばにいる。

そばに居ても、見えないし、触れることもできないのに・・・でも、こんなに近くにいる。

いつもいつも、近くにいるんだけれど。

でも、でも、でも・・・やはり、遠くにいるんだね。

 

遠くて近い、近くて遠い・・・。

 

そして、母がどんどん遠くなる。

でも、でも、でも・・・そんなに遠くない日に・・・私は、母に逢えるだろう。

母が、どんどん近くなる。

 

遠くて近くい、近くて遠い・・・そんな母の存在。