残念ながら館内は撮影禁止でした。撮影はこちらで、とあった梅ちゃん先生のポスター
5月18日(土)新見美術館で開催されている、「山本高樹・昭和幻風景ジオラマ展」に行ってきました。会期は5月16日から、6月30日までで、5月18日は最初の土曜日のためか、11時頃、すでに駐車場は満杯でした。この新見美術館、第一駐車場から正面入口に行こうとすると急こう配の石段を登らなくてはなりません。お年寄りには特に堪えるでしょう。現に、途中で座り込み、大きな息を吐いて休憩しているご老人を見ました。実は、ゆるい勾配の坂道もあるのですが、距離が長いので、誰もがこの急こう配の石段を登るのです。さて、駐車ですが、しかたがないので、正面玄関に続く車道の広いところに停めさせてもらいました。しかし、観賞中「駐車場が空きましたので、「倉敷500そ××××」のお客様は、お車の移動をお願いします」と館内アナウンスがありました。移動のお願いをされたのは生まれて初めてのことです。
JAFカードで値引きがあるかと思いましたが、こちらでは取扱いをしていないということで、入場料は、700円のままでした。この山本高樹さんのジオラマ展、京都、大阪、福岡など日本各地で開催されているようです。一番の楽しみは、NHKの朝の番組に使用された梅ちゃん先生の実物のセットです。カメラ撮影は、まずだめだとうと予測していましたが、まさしくその通りで、館内に入ったところで、大きなポスターがあり、撮影はこのポスターでお願いします、と書かれたお願い文が掲示されていました。
照明をかなり落とした館内にずらりと並ぶ昭和のジオラマ、あまりにも細かくできているので、ついついそばに寄ってしまいますが、あまり、近づくと係の方の注意を受けることになります。白熱灯の照明を模した灯り、おそらくLED、発光ダイオードを使用しているのでしょうが、障子越しやガラス戸越しのオレンジがかった灯りは、どこか郷愁を感じさせます。視覚に入るところはすべて中の中まで手を抜くことなく作られています。本当に詳しく見ようと思うと、双眼鏡が必要だと思いました。ついそのことを口に出すと、隣にいた女性が、ほんとね、とうなずきました。ジオラマの各作品の横には、説明と部分的に撮ったアップの写真がありましたが、背景が少しぼけて実物より、本物らしく思えました。
酒場の行灯型照明がずらりと並ぶ路地の飲み屋街が、私の一番のお気に入りでした。懐かしい銭湯では、男風呂と女風呂の様子が克明に作られています。まだ映画館の掲示板のポスターはそのまま小さく縮小されて再現されています。
部屋は3つに分かれ、階段を下りた部屋に梅ちゃん先生のジオラマがありました。NHKの依頼により作成されたものですが、展示中の作品では一番大きいものでした。小さな大人の人形は8センチほど。梅ちゃん先生は何体かありましたが、すべての作品に多く登場する、メガネを掛け帽子をかぶった中年の男性(おそらく荷風先生)、それとちょこんと座っている愛らしいねこもよく見かけました。この製作費はいったいどのくらいかかったのだろうと、つい尋ねてみたくなります。
ジオラマを堪能したあと、折角なのでご当地・千屋牛(ちやぎゅう)のお肉でも食べて帰ろうと、美術館の受付で千屋牛食べ歩きMAPをもらいました。予算のこともあり、これにしようか、それともこちらにしようかと迷いましたが、結局、この地を代表する観光施設、新見千屋温泉・いぶきの里のレストランでいただくことにしました。車はさらに180号線を30キロ北上し、もう数キロ先は鳥取県というところです。期待通りのおいしい食事でお腹が膨れた後、せっかくなので温泉に入って帰ることにしました。日帰り温泉は、もう何年も経験がありません。ジャグジーや、サウナ、露天風呂もある豪華な施設でした。この時間の利用者は少なく、ゆっくり贅沢な時間を過ごすことができました。
思えば、今日一日、被写体には恵まれませんでしたが、ゆっくりできた新見の旅でした。
新見千屋温泉・いぶきの里。数キロ、北に進むともう鳥取県です。
わざわざコメントをいただき恐縮です。
美術館の上にまだ民家がありましたね。
そこまで考えずに駐車してご迷惑をおかけしました。
申し訳ありません。
ジオラマ展、盛況で何よりです。
華鴒大塚美術館の会報にセットされていたちらしを見て、かならず行きたいと思っていました。
新見は、井原からは本当に遠いところですが、千屋付近の風景は、さすがに高原という感じがしました。
ただ残念だったのは千屋牛が見れなかったことです。
また機会があれば、是非お伺いしたいと思います。