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番外編・香港で見つけた雲南④

2011-05-01 09:57:35 | Weblog
                 
                           

 上の写真は九龍公園近くの通りにて。「大家姐監製作・海天堂・鮮製亀苓膏」と縦横にしておおがきされ複雑に組み合わされた看板がビルから突き出している。とても目立つ。
下は亀苓膏こと、亀ゼリー。熱いものと冷やされたものの両方がある。

【亀ゼリー】
 雲南では缶詰やパック詰めされたプリンのような形の亀ゼリーが、大好物だったわが家。(本当に亀の腹部の甲羅の部分と土伏苓などの漢方薬から作られたゼリーです。亀は店独自に養殖されたもの。広東省の技術を取り入れて、雲南でも作られていました。詳しくは2009年11月17日、11月23日の当ブログ・「亀ゼリー」の項をご参照ください。)

 より本場で食べたいと雲南でも缶詰で見かけた香港でも人気の海天堂の亀ゼリー店に行くことにしました。香港名所ともなっている本店の大看板を見つけ(女性が切り盛りする一代記として香港テレビでドラマ化もされている。)、
「目的の場所だ」とすすけたビルを駆け回ること10分。いくら探しても痕跡すらなく、途方にくれ、周辺をとぽとぽと歩いていると、近くの路面に3坪ほどの小さな店をようやく見つけました。

(看板と店は必ずしも同じ場所にない、という、ある種の香港の法則を知った思いがしました。地価が高い香港のこと。出世するたび、もしくは没落するたびに、きっと激しく移転を繰り返しているのでしょう。ちなみに店はチェーン展開され、香港の街中にいくつもありました。)

 中では地元のおじいさんとおぼしき人が太極拳の格好で、どんぶりのようなお碗になみなみと入った亀ゼリーを一心不乱に食べていました。すでに様子が香港映画のような雰囲気です。

 雲南では冷たいゼリーしかありませんでしたが、本場の香港のものは、アツアツのものと冷たいものが選べます。アツアツを注文すると、スプーンがなかなか入らないほどの弾力がありました。こげ茶色のうっすらと膜のはったゼリーに思い切ってレンゲを割り入れると、ふうんわりと漢方の味。雲南のものほど苦くはありません。ただあまり味がしないので付属のサラサラの蜂蜜をかけると、ようやく、ほんのりとした甘みが出て上品な味になりました。

 一人分で500グラムも入った亀ゼリーを、じっくりと食べると背中から肩胛骨のあたりまでじんわりと温まって、手が汗ばんできました。一緒に行った方々も皆、同様に燃えるように熱い手となっていました。ものすごい亀ゼリーの威力です。後に何らかのリバウンドがあるのでは、と、警戒したのですが、たんに眠くなるだけで終わりました。体にやわらかく作用するのだ、とますます気に入りました。

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