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めざせ 東洋のハリウッド!

2008-04-12 22:27:15 | Weblog
写真は1999年の世界園芸博覧会跡地を公開した昆明の観光名所の一つ‘世博園’。雲南らしい植物は期待できないが、各種園芸植物がきれいに植わっている。雲南の野菜の苗コーナーや漢方薬コーナーが雲南らしさをかろうじて出している。

【めざせ 東洋のハリウッド!】

 最初に聞いたときは冗談かと思った。東洋の摩天楼といえば香港(最近では上海)、東洋のハワイといえば海南島と中国では呼ばれて(自称して?)いるが、雲南では「東洋のハリウッド」を目指しているというのだ。

 調べてみると、大理には、約47万㎡(東京ドーム10個分)の広さを持つ、『清明上河図』を参照して中国宋代(平安・鎌倉時代ごろ)の町並みを復元した映画撮影村があり、テレビドラマ「天龍八部」をはじめ、いくつもの時代劇が撮影されている。

 また昆明より23キロ付近にある玉竜湾には自然風景区と映画撮影基地、東南アジア民族文化城を持った、映画撮影基地、昆明の北東150キロにあり、高速道路で結ばれた曲靖市翠山には明、清代と現代性を融合させた2.6万㎡(東京ドーム半個分)に56以上の建築物を有した撮影基地を設けている。

 世界遺産・麗江の束河村には茶馬古道の昔ながらの村を復元した撮影基地を設け、すでにいくつもの映画撮影に利用された。日本のツアーで麗江観光に訪れた人の多くは、なんとなくこの村に連れてこられ、本当のような嘘っぽいような少数民族風情を味わったことだろう。

【高倉健、真田広之も撮影に】

 世界的に有名な監督による映画も撮影隊も、たびたびロケに訪れている。2004年だけ少なくとも3本。ジャッキーチェン監督・主演の『THE MYTH/神話』(2005年公開)、張芸某(チャン・イーモウ)監督、高倉健主演の「単騎、千里を走る」、「さらばわが愛~覇王別姫」や「北京バイオリン」で知られる陳凱歌(チェン・カイコー)監督、真田広之ら主演の「プロミス~無極」である。このような有名な映画チームが雲南に到着するたびに雲南省副主席・丹増氏は歓迎パーティを開き、それを記事に載せていた。

 ジャッキー・チェンとは2ショットで語りあう写真とともに「丹増、ジャッキー氏に雲南を東洋のハリウッドにする計画への参加を要請」との記事を新聞に掲載させている。どうやら同様の話を有名映画人がくるたびに持ちかけていたようだ。

【昆明が映画村に?】
 とうとう今年3月に入り、陳凱歌監督が雲南省昆明市に総面積330万㎡(東京ドーム70個分)投資総額120億元(約1800億円)アジア最大の映画村「東方影城」をプロデュースすることが決定した。

 世博園のある世博新区に映画人の手形、足形をつけた道や映画館、テーマパークなどをつくり、世博園を経営する「雲南世博集団」と共同プロデュースするのだそうだ。陳凱歌監督夫人にして女優・アクの強いプロデューサーとして中国で知られる陳紅がそのイメージキャラクターというのは、あまりにも、という気がする。ただただ広い地面からの反射焼けで黒ずむ管理人と、人もまばらな上に、食べ物もまずく、全体的に大雑把すぎてよく印象がつかめない世博園を思い出し、なんら新鮮味のないテーマパークにうんざりしてしまうのだが、映画で雲南を有名にしたい、という切実な思いだけは伝わってくる。

 だが、雲南省の政治協力委員に選ばれた香港のスタンリー・トン監督(ジャッキー・チェンとともに『ポリスストーリー3』『神話』を原案、監督している)が昆明市内に映画制作・メディア基地の建設を発表したばかり。丹増氏が有名映画人にひたすら声がけしていた風情が感じられる。

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