雲南、見たり聞いたり感じたり

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マッサージ店、花盛り

2006-04-04 13:35:03 | Weblog
昆明に住んで、まず驚いたのがマッサージ店の数と多様さである。高級ホテルにマッサージ店があるのは当たり前。金持ちが通うスポーツジムにもマッサージ&スパは併設されている。街には按摩店や足ツボマッサージがそれこそ星の数ほど溢れている。
 昆明でのマッサージ&サウナの歴史は、それほど長くはない。2004年8/17付けの地元紙「雲南信息報」によると、始まりは90年代初期。ホテルに併設されている高級感あるものと、大衆向けの2種類があり、サービスも最高で、知名度がずば抜けて高い店がないのが、昆明の特徴だと記者は分析していた。当然、開業するとまもなく、値下げ競争の渦に巻き込まれ、期待するほど儲けは出ていないということだった。
【翠湖周辺の「盲人按摩」店】
 昆明中心部にある風光明媚な観光スポット、翠湖。日本の江戸時代ごろの清の時代より行政の中心地として栄え、また湖に浮かぶ小島ではしばしば文人墨客による名月の宴などが催されていた昆明の一等地である。現在では一流ホテルや高級マンションが建ち並び、高級感あふれる場所となっている。ここで目につくのが「盲人按摩」の看板だ。店は一間ほどの広さでガラス張りの入り口からは中が丸見えになっている。ガラスの扉にはたくさんの効能を連ねた字が貼られていた。私の感覚では「高級」という雰囲気からはほど遠い世界のように思われた。チラリとのぞくと、洗いこまれた白いシーツと枕が置かれた施術台が3台ほど並んでいて清潔な雰囲気が漂う。そこでご老人が気持ちよさそうに揉まれていた。
【「盲人按摩」を体験】
 翠湖周辺の「盲人按摩」の店はあまりにも外から見えすぎるので、行かなかったか、昆明市西方にある白馬地区でこの看板を掲げた店に入ったことがある。施術は店の奥でしてくれるようなので通行人に見られることはなさそうだからだ。
ちょうど店員同士で熱心に按摩の練習をしていた。昆明では按摩にせよ、接客にせよ、バイオリンにせよ、ギターにせよ、よく練習する姿を見かける。効率的な練習法かどうかはともかく、熱心さは敬服に値する。でも時折、「うー」などのうめき声が聞こえ、結構、怖い。本当の「盲人」は一人で、他3人は健常者のようだ。彼らは客待ちのソファで茶を飲みながら連続時代劇(カンフーしたり剣術したりして悪人をやっつける)に見入っていた。
60分、20元(約300円)の按摩をお願いすると、凝っている場所を聞かれたあと、細長いベッドに横にされ、ぐっぐっともまれて、結構、つらかった。数時間後に訪れるであろう、もみ返しにおびえたが、それはなかった。それほど効かなかったのかもしれない。
【青空マッサージ】
 人通りの多い路上でよく見られるのが、白衣をまとった目の不自由な人々による「青空マッサージ」だ。客のための椅子を並べ、肩もみの商売をする様子は翠湖や百貨店の集まる繁華街での風物詩となっている。ここは、いつでも買い物疲れをほぐそうとするお婆さんたちで、大賑わいだった。(この章、つづく)

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