雲南、見たり聞いたり感じたり

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日本式温泉と座布団2

2013-11-03 08:42:37 | Weblog


写真上は安寧の金方日式温泉の入り口。写真下は、そこで働く女性の一人。

【「日式」女中さん】 
安寧は温泉を中心に発達した場所なのですが、日本のように山間の集落に所狭しと温泉旅館がひしめいている、という風景ではありません。周辺になお豊かな森林を残す平地に、温泉施設やお寺、仏教関係の学校施設などがちょこちょこ散見される、という街らしい風景のない、かといって別荘地でもない、ぼやけた感じの温泉地です。

 その中でひときわ目を引くのが「金方日式森林温泉」。湯温42度~45度、微炭酸ラジウム泉とまさに日本人好みの温泉です。昆明中心街でも「安寧温泉は金方日式森林温泉」と書かれたポスターが見受けられたほど宣伝も積極的。「日式」とは日本式の意味なので、興味はイヤが上でも増していきます。

 さて広大な森の中にたたずむこの温泉の看板が見えてきました。車利用の客を見込んで、大きな道路と駐車場があり、森に囲まれた風情はさながら日本の国民休暇村のようです。

 私はバスと徒歩なので、そのまま玄関のサッシを開けると、
「(ファンイン・クワンリン)歓迎光臨」
 とやさしげな、若い女性の、町のレストランでもよく聞かれるフレーズで迎えられました。「いらっしゃいませ」ではないんだなあ、と思いながら声のほうを見ると、そこには、女中さんの着物姿風の女性がズラリ。日本の温泉地をモデルにした中国ドラマや憧れの場所として伊豆温泉のコマーシャルのような高級感あふれる雑誌記事を探せば中国ではたくさん観られるので、その学習の効果でしょうか。
 とはいえ、よく見るとチト、へんだぞ。

 髪をピン留めでぴっちり後ろに持ってきて、一つに結んだポニーテールはヒモでぐるぐると棒状に結わえたのは、どこで見たのか、おそらく、皇室の結婚式などで見かける日本古来の「おすべらかし」の影響でしょう。もしや平安時代の働く女性は一つに結んでさらしで巻いたそうですから、むしろ、そこまでさかのぼったのでしょうか?

 その上、髪の結び目には2本のお箸が! シーサンパンナでよくみたスタイルです。箸を刺すのは、間違った日本髪の伝聞なのか? それとも雲南発の新たなモードなのか?

 しかし、単なるお箸をかもじのないところに刺して、よく抜けないものだと、ただ感心。もはや単なるアクセサリーと化して結び目がほどけないように固定する意味は消失しています。シーサンパンナで見たときより刺し方に美意識を感じるのは私だけでしょうか? ともあれ昆明では見かけない髪型です。
 さらに目線を下に向けると、さらに強烈なインパクトがおそってきました。

              (つづく)
コメント
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