雲南、見たり聞いたり感じたり

雲南が中心だった記事から、世界放浪へと拡大中

昆明の飲み水11

2013-02-17 21:10:12 | Weblog
写真は滇池のほとりにある温声飯店(2010年撮影)。ドライブ途中らしい値段の高そうな車が店の前にたくさん止まっていた。お昼時はほぼ満席。昆明の人は腹時計がしっかりしているらしく、お昼きっかりにきっちりお昼を食べることを当たり前にしているので、ちょっと、おいしそうな店はおおはやりなのだ。

【田舎へのドライブが老若男女とわず人気】
しばらく草が茂り、鳥の姿のない道を歩くと、ひなびた村に入った。六甲郷だ。雲南南部のシーサンパンナの地名であるモン海烤鸭店があり、賑わっている。香ばしい肉を焼く煙とともに、トウガラシも飛んできているようで辺り一面が辛くてむせる。やたらと子どもと野良犬が多い。

滇池の周りを一周できる道路が走っているので、ドライブ客目当ての食べ物屋が数件、建っていた。どうやら田舎へのドライブがはやっているらしく、四輪駆動の大きくてピカピカの黒いジープと大型の自動車が店の前に留まっていた。

話は前後するが2010年には昆明中心街の書店にもドライブガイドが写真つきで置かれていて驚いたが、じつは昆明は北京どころか全国でも車の保有率はトップクラスの街なのだ。わが家が住んでいた宿舎の人々は一家に一台、車を保有している人が多かった。統計で見ても2009年には昆明で100万台突破。そのころ北京では一日1900台ずつ増え続けている。こうして2012年2月には北京の保有台数は500万台を突破。中国全体では2011年8月に1億台の大台に乗せている。

ちなみに北京の面積は約17000平方キロメートル。ほぼ岩手県と同じ広さだ。比較しにくいが、2008年の統計で岩手県の保有台数は85万台強だった。日本全国では現在8000万台弱。つまり、すでに車の保有台数で日本をはるかに超えてしまっていることがわかる。また人口比で考えてもまだまだ車保有台数が爆発的に増え続けることは容易に予想できる。

20年以上前に中国に行ったときに自転車だらけの北京や上海を見て「この国で経済が日本のようになって、みんなが車を持ち始めたら大変なことになるだろうな。こわいな」と思っていたが、いよいよ現実になってしまった。

しかも昆明は高原のためかガソリンが不完全燃焼をおこしているらしく、朝夕のラッシュ時でも2004年時点でも目がチカチカした。ガソリンも質も劣悪だ。車の整備状況もよくない。これらは一つ一つ解決するしかないだろう。

さて、小雨が降ってきたのでその脇の食べ物屋に入った。
暗い店に蛍光灯が一つ、友だち連れ風の20,30代の男性数名の団体が二組ほどいて、円卓に小さな座椅子の店で大皿を囲って楽しげに語らっている。日本でいうところの田舎のドライブイン、といったところか。

あの滇池脇の料理屋、どんな水でどんな料理がでてくるのだろうか。ちょっと怖いけど、雨がやむまで食べてみよう。
        (つづく)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする