雲南、見たり聞いたり感じたり

雲南が中心だった記事から、世界放浪へと拡大中

閑話休題・日本料理? ①

2011-02-20 13:53:35 | Weblog
写真は、昆明に新しくできた市場にて。(2010年撮影)
【日本豆腐】
 雲南では相変わらず、日本製の受けがいい。街の看板で見かける「龍の目」など、漢字の間にはさみこまれたひらがなの「の」や、100円ショップ用に作られた製品っぽいものに、日本語の説明書(意味不明なひらがな交じり漢字の羅列)をラッピングして「高級感」を演出したもの。
 日本の八百屋でよく使われる「新鮮やさい Fresh Vegetables」と白抜き文字で表示された紫色のビニールテープが帯に巻かれた葉物野菜などは、中国の人は、これが日本の八百屋のスタンダードだとご存じなのだろうか。じつはビニールテープそのものが中国で作られているので、そのまま日本に輸出されずに中国で流通しているだけかもしれない。

 そんななか、静かな定番人気となっているのが「日本豆腐」だ。日本の豆腐って何? 冷や奴? などと疑問に思ってしまうのだが、見ての通りの玉子豆腐。形はなぜがソーセージのような形の円柱型。なぜ、それが「日本豆腐」と呼ばれているのかは、わからない。ただ中国のインターネット百科辞書「百度百科」に「ある高級レストランが(「日本豆腐」の名で?)特色料理として出して、評判となったことから」と書き込みされていた。だとすると最近のことなのか、それとももっと前なのか。

 知人は最近じゃないか、という。たいていチューブ入りなので、この形は耐熱性のビニール袋が発明されないと、無理なんじゃない? と。私は、なにもチューブ入りじゃなくても「日本豆腐」は作れると思うので、もっと前もアリだと思う。

 もともと中国料理には具材の一切入らない茶碗蒸し、すなわち「玉子豆腐」がある。その名も「蒸鶏蛋羹」(玉子を蒸して固めたもの、の意味)。子供連れだと、中国の人が気を利かせて注文してくれるので、いろいろな場所でお見かけした。これらはアツアツで、洗面器のような大きな碗に並々と張られている。

 一方、市場の「玉子豆腐」はほんの一人分。中国にしては珍しい。使い方は日本のようにそのまま食べるのではなく、円柱形のものを好みの大きさに輪切りにして、スープに入れたり、炒め物に入れたり、というように食材として使う。

 ただ、この玉子豆腐は、どうも純粋に玉子と出汁スープを火で固めたわけではなく、とき玉子と出汁、水をよく混ぜ合わせたものにゼラチンや片栗粉などを入れ、例のビニール袋に充填してから、温めて固めて出来上がる。

 玉子製品が常温で市場に置かれていることに敬遠して、自炊には使わなかったが、レストランでは食べたことがある。味が薄く、ゼラチンのムチムチ感が強い固めの玉子豆腐だった。 (日本豆腐・おわり)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする