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閑話休題・ゴボウとニンジン

2010-05-23 16:34:45 | Weblog
写真は昆明の市場で買ったゴボウとにんじん。

【京野菜そっくり】
 昆明の市場の野菜は本当に豊かで、京野菜のような野菜もずいぶんと見かけます。ニンジンもその一つで、京野菜そっくり。薄いオレンジで背高のっぽ、日本にもあるごく普通のニンジンよりやや高めの値段ではありますが、シャキシャキとした噛みごたえがたまりません。

味は、ふんわり甘めでやや土の香りのする、まさに京野菜のニンジンそのもの。大根も然りで昆明の超高級ホテル(5つ星クラス)では、これら根菜類をスティック野菜にして朝食バイキングにおいているところもありました。でも煮込み料理ではごく普通のニンジンの方が煮くずれがなく、味も濃厚でした。

 そして、ゴボウ。先日(2010年5月22日)放送のTBSテレビ『世界ふしぎ発見!』で
「中国から伝わったのに、中国では食べられず、日本(と韓国)でしか食べられていない野菜は何でしょう?」

 との答えがゴボウでしたが、じつは中国にもあったのです。昆明の市場で秋から冬の一時期に見かけました。

 とはいえ日本のゴボウよりもはるかに短く、長さはおよそ20~30センチ。それらが束になって木の根の乾燥品のような状態で売られていました。ごぼうには「堀川ごぼう」という京野菜がありますが、どちらかというとそのタイプ。長細い形ではないのです。

さて、久々にきんぴらごぼうを作りたくて、買ったものの、皮をむいてみると、なんだが日にちがたってしなびかけたゴボウのようで、うまく、皮をこそげ落とせません。そこで、皮を軽くとって、2センチほどのざく切りにして丸ごと鶏(頭付き、手付きで売っています)のスープに入れると・・。

 出来上がりのスープは黒みを帯び、鶏肉の味はすばらしくなっているものの、入れたはずのゴボウは影も形もなし。全部、溶けてしまったのです。

 中国では食べられない、というより、漢方系の薬膳スープの素、そのもの。日本のゴボウがいかに、先人が努力に努力を積み重ね、おいしい品種へと改良していったかが、偲ばれました。

(ちなみに台湾でも栽培されていますが、多くが日本からの輸入品だと、台湾の野菜図鑑にありました。台湾でも人気なのでしょうか? 意外と日本の誇れるお野菜なのかもしれません。)
コメント (2)
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