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元気な退職世代

2006-06-08 11:34:51 | Weblog
写真は昆明で暮らした社会科学院の宿舎の庭。奥の空間がコート。手前がコンクリートの立て付けの机。左側の建物に住んでいました。

今回から何回かに分けて、昆明の元気なお年寄り編です。読まれた方は、よろしかったら感想をいただけるとうれしいです。

【一日は陽射しとともに】
 昨今、日本では退職世代が元気だが、昆明の退職世代も負けてない。今回はそんなおじいさん方の健康の秘訣を見てみよう。

私の住んでいた公務員宿舎の朝は、退職した白髪まじりの人々のかけ声で始まった。目の前のコンクリートで固められた庭には、コート用の線が引かれ、毎朝、4~10人ほどの人々がバドミントンを楽しんでいる。6階建てのアパートに囲まれているため、ほんの数時間しか日が当たらない谷間のようなところで、「エイヨッ」「アー」といった、はつらつとした歓声が響くので、目覚まし効果はテキメンだ。

 朝食後は日の当たり始めた宿舎の出入り口前広場でビーチバレーが始まる。門を出入りする人は、彼らに挨拶をしながら、控えめに門を開け締めしていた。

 昼近くになると、同じ出入り口広場で竹製の小椅子を持ち出してひなたぼっこタイムとなる。男性は新聞を持ちながら、女性は、セーターや靴(靴底だけのものが売られているので、上のスリッパ部分を手作りする)を編みながら。あれほど口が動いているのに、細やかな模様を付けていく手さばきは見事だ。

 昼寝が終わると、今度は斜めの日射しの中、庭に設置されているコンクリートの机の上で将棋や麻雀を打ち出す。子供たちは空いている机で宿題をしていた。

【忍法、後ろ歩き】
 早朝、娘を幼稚園に送るときに出会うおじいさんは、手に直径3センチほどの球を2つ持ち、手の平の上でグルグルと動かしながら、ウオーキングしていた。この球は、「気」の流れを整える代物とのこと。昆明では生活に余裕のある人をターゲットにした健康薬や「安眠枕」と称する健康グッズが結構、売られているのだ。

 さて、このおじいさんは手に例の球を載せたまま、曲がり角にくると、突如、後ろ向きになり、そのまますごいスピードで後ずさっていく。どきっとするような非日常的な行動だが、後ろ向きに歩くのも健康法としては有用なのだそうだ。
コメント
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