ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

愉快なバス乗車

2012-11-26 | ルーマニア・わたしの日常


オトペニ空港に友人を見送っての帰りのこと。いつものように空港駅から783番の市内行きのバスに乗り、チャージ式のICカードを改札機にかざします。カード残高はいくらかな、と思い、改札機のボタンを操作して確認したとき。
 
「あんた、それ、二人分の料金を払っているよ。」~間髪をおかず、同じバス車内に乗り合わせたルーマニア人のおばさんの一声。これを聞くまでも無く、私自身もボタン操作を誤り、二人目の料金が引き落とされたことに気づきました。こんなとき、過払いの金額をカードに戻すなどという“芸当”は、ルーマニアにはありません。「あ~あ、倍額を払っちゃった・・。」
 


しかし、車内が盛り上がったのはここから。
「あんた、一人で二人分払っているんだから、これから乗ってくる誰かにあげたらいいんだよ。」~さっきのおばさんのアドバイス。私の横に座ったお姉さんも、「モシュ・クラチウン(=サンタ・クロース)のプレゼントね。」と、そのアドバイスを推奨。
 
そして二人して乗車口に現れた乗客に声をかけているのです~「二人分払った人がいるから、今乗ってきたあなたは払わなくていいんだよ。」、でも、この言葉の意味が判らず、何人かはちゃんと自分で乗車賃を払っていました。二人分払った私も、無駄にしたくは無いので、「私がカードで二人分払いました。最後の駅まで乗ります。」とアピール。私が降りたあと、乗車賃を払っていない乗客に検札員がくると大変なことになるからです。
 
何人めかの男性乗客が、「君、二人分払ったの?僕がもらうよ。」と事情を理解してくれて、一件落着。その男性は、市街地に入ってから止まる2つ目の駅(ビクトリア広場駅)で降車、ちゃんと降りしなに「ありがとう」の一言もかけてくれて、私の二人分の支払いも無駄になりませんでした。
 


ルーマニア人って、おせっかいで賑やかで盛り上がるな~(=だから楽しいな~)、といつもながら感じ入りつつ、あと3つほど先の最終目的地に到着するまでバスに乗り続けていたとき。終着駅まであとわずかの停留所ですが、検札員が数名乗り込んで来ました。乗客も7割ほど乗っているので、短い駅間で完全に検札を実施しようという人数配置。
 
さっそくすぐ後ろでもめ始めました。乗車賃が引き落とされていないカードを持っている人が見つかったのです。つまり、乗車賃を払っていないということ。

ここでまた間髪をいれず、さっきからずっと乗っている私の隣のお姉さんが小声で、「あの女性、トラぶっているよ、あんた、助けてあげることが出来るよ。」~つまり、二人分の料金が引き落とされているカードを持っている私が、「二人目の料金はこの女性です。」と宣言すればいいのです。これくらいかんたんなこと、私のルーマニア語でも出来る、とすっくと立ち上がったワタクシ、マドモワゼル。
 
しかし、検札員と検札器のほうが、賢かったです~私のカードから乗車賃が引き落とされた時刻も、ちゃんと読み取ることが出来るのです。無賃乗車が見つかった女性は、どこから乗ったか訊ねられ、すでに「ロマーナから乗った。」と答えていて、ロマーナはすぐひとつ手前の駅。私が乗ったのは始発駅のオトペニ。ICカードの使用記録から、私がこの女性の分を払っていることはありえないことがばれました。
 
「あんた、助けてあげたら。」と私に言い、「この子が二人分払っているんだから。」と検札員に掛け合っていた乗客たちも、どうしようもないのがわかり、静かに着席。
 
そして厳しい顔つきの検札員、私には目もくれず、「お願いだから大目にみて。」と頼み込んでいるこの女性をバスから引き摺り下ろしました。ちゃんとしたコートを着込んで、OL風だったけれど。罰金は通常の場合50レイ、この路線はもともとの乗車賃が高め設定なので罰金も多目かなあ。
 


それにしてもこのルーマニア人の盛り上がり。他人の揉め事も自分のことのように解決したがるし、親身になっておせっかい。まったく楽しい人たち。事の発端は、私が間違えて二人分の料金を払ってしまったことから。二人分の料金を払っても結局は無駄にならなかったし、3人目は助けてあげられなかったけれど、こんなに愉快なバス乗車が出来ました。ルーマニア・ハッピーライフ♪


関連記事:
☆こんな市バス・ドライバーさんもいます、「最終バスの親切サービス」、こちらから。
☆同じ親切は2度、3度、ドライバーさんが異なっても~こちらから。
☆タクシードライバーと乗客の助け合いはこちらから。
ほんとうにルーマニア人は人懐こくて親切、あっぱれ、万歳!!
 
 
検札にご注意:


ブカレスト市バス空港線(ノルド駅行き780番・ウニリ広場行き783番)では、この夏から全便で検札が実施されるようになっています。検札員は常時乗車しているわけではありませんが、始発駅では必ず出会います。そして、今回のように終着駅近くになってから乗り込んでくることもあり。とにかく、全便検札なので、ご注意を。


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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (アイロンマン)
2012-11-26 10:13:52
ルーマニアの人たち、明るくて人情味があって良いですね!
昨日は鶴橋で打上げの後、知り合った人から地下鉄の切符(二日間で1000円)を「もう使わないから!」と頂いて帰りました。
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アイロンマンさんへ (マドモワゼル・ヒロコ)
2012-11-27 05:04:43
こういった一日券や二日券を融通しあうのって、いいですね♪私もときどき、人にあげます(日本でもルーマニアでも)。でも、もらったことはないなぁ~。
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こんにちは~ (茶々)
2012-11-27 13:44:32
へえ~~~
大阪のおばちゃんタイプなんですか?
ヒョウ柄がはるかも?

たしかに
無駄にしたくないですものね
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茶々ちゃんのご主人さまへ (マドモワゼル・ヒロコ)
2012-11-28 06:23:18
>おせっかいで賑やかで盛り上がる
たしかにおっしゃるとおり、ルーマニア人は「大阪のおばちゃんタイプ」なのかも!

・・・だから、ワタクシ、マドモワゼル、すっかり馴染んでいる・・・・
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