(一番の名所の一つ、シナイアのペレシュ城、秋の始めに訪れた時の一枚)
日本語堪能で、日本語通訳もされているルーマニア女性の友人が、観光会社に就職し、日本人団体観光客を引率して初めてのガイドツアーに出ることになりました。各地の観光名所で、説明するべき事柄がいっぱい~会社から資料を渡され、これ、全部間違いなく言えるかしら、と不安な彼女。
私も人と接する似たような仕事をしていたことがあるので、初めてのガイドツアーに向かうときのちょっと不安な気持ち、判ります!
ルーマニアの歴史や地理や観光案内など、たくさんの資料があると思いますが、それらを正確にお客様に伝えることよりも、もっと大事なことは、お客様に楽しく旅をしてもらうこと。ルーマニアに行って、楽しかったな、と思ってもらえること。
(観光名所、ブラン城、ドラキュラ城としていつも賑わっています)
そして、楽しいという雰囲気を作るのは、通訳ガイドのお仕事です。観光案内を正確に全部話そうと思うと、緊張して笑顔が無くなることもあります。これは、本末転倒。それに、お客様が「聞く」だけになってしまっては、楽しい雰囲気は作れません。
お客様と、できるだけたくさん、会話をしてあげてほしいです。ヨーロッパ方面でも、フランスやイタリアではなく、ルーマニアやブルガリアまで足を延ばそうというお客様は、たいへん、旅行がお好きな方々ばかり。いろんな所へ既に言っておられると思われます。旅自慢の方々が多いので、つまり、お客様自身が、お話し好きな方が多いと思われます。
「会話」はすなわち、通訳ガイドとお客様をつなぐ一番の手段。「観光案内」だけでは一方通行になりがちなので、お客様からもいろんな話を聞き出してあげてほしいです。
「あのガイドさん、日本語でいろいろ説明してくれた。」よりも、「あのガイドさん、説明もしてくれたし、私たちといろんな会話もしてくれて、すごく日本語が上手だった。」が、一番印象に残ると思います。
(雪のブラショフ、トゥンパ山からの眺め、今年4月22日の予想外の市街地積雪)
初めてのガイドツアーが終わったら、ぜひ、彼女から、話を聞いてみたいものです、どんな苦労話が飛び出すやら~♪
追記:
「ヨーロッパからのお客様は、ヨーロッパの歴史を良く知っている人も多いので、ルーマニアの歴史を説明するとき、間違ったことを言っては大変。おまけに細かく質問が来るかも。でも、日本人のお客様は、ヨーロッパの歴史にそこまで詳しくない人が多いので、一通りを説明すればいいから、ちょっと気が楽。」とも、言っていました、彼女。楽しいガイド旅行となりますよう。
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だから、楽しい旅というのは、やっぱり人とのふれあいなのです。素晴らしい世界遺産をめぐるときでも、一緒にいた人たちとの楽しい雰囲気のほうが、印象に残ると思います。