リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

デジタル時代はめんどうくさい

2016年05月14日 | 日々の風の吹くまま
土曜日。日の出がどんどん早くなって、今は(夏時間の)午前5時半。(標準時なら4時半。)
きのうはゆっくりお風呂に入ってから寝たので、明るさでちょっと目が覚めてもまたすぐに眠
りに戻って、起床は午前8時。いつものように2人でまじめ掃除。今日はバスタブを念入りに
洗ってねと担当のカレシにお願い。ええ~と言いながらバスルームに行ってバスタブをのぞ
いたカレシ、「うへぇ、きったねぇ~」。だって先週はヘアカットに行くのに省略したでしょ?で
も、バスルームが2つでもバスタブはひとつだけだからまだまし。最初に買う気になったとこ
ろはバスルーム3つ全部にバスタブがあって、掃除がタイヘンだぁと思ったもの。

ハードドライブのクラッシュに始まって何かと立て続けに問題に直面しているカレシ。昔のよ
うに癇癪を起こしたり、八つ当たりしたりせずに対応しているのはえらい。これも長年ボラン
ティア先生をやって来た経験が実っているんだと思う。今日の問題はスカイプ。きのうはドイ
ツで今日は日本と言うのは関係ないだろうけど、きのうはわりとうまく行ったのに今日はダメ。
音声のボリュームが低過ぎて聞こえる声はぼそぼそ。ヘッドフォンを使ってもそっちに切り
替わってくれない。ネットブックをあきらめてiPodでしのごうとしたけど、こっちはログインで
きないでダメ。生徒が待っているのにぃ~とイライラ・・・。

でも捨てる神あれば何とやらで、念のためのにワタシのタブレットにスカイプをインストール
して、カレシのアカウントを設定してあったので、ささっと開いて、いつもはゼロに設定してあ
る音量をぐ~んとアップして、はい、どうぞと渡して、無事に接続。レッスンの前に生後2ヵ月
の息子を「紹介」してくれた。ワタシにとっては「first cousin twice removed」(またいとこの
子)にあたるんだけど、「朝っぱらから何だ?」と言いたそうに抱いているパパの顔を見上げ
ているのがおかしくて笑ってしまった。新米パパとママの顔は幸せいっぱいに輝いていて、
いいところに生まれたねぇ、ボクちゃん。

無事にレッスンを終えてタブレットの良さを見直したカレシ。買い替えるデスクトップはオー
ルインワンにして、古くなり過ぎたネットブックとiPodの代わりにハイブリッド型ノートPCを
買う!と決めたらしい。やっと設備更新の方針が決まったというところで、気が変わらないう
ちに買っちゃってよね。ぐずぐずしているとあっという間に次の世代になってしまうんだから。

ポジティブでいればいいことがある

2016年05月13日 | 日々の風の吹くまま
朝からだら~んとした金曜日。予想最高気温は27度で、正午過ぎにはもう25度。もっともマ
ザーネイチャーは気まぐれだから、夏らしくなったと安心してはいられない。まだ5月半ばだ
というのに冬の間山に記録的に積もった雪が急ピッチで解けていて、へたをすると今年も水
不足になる可能性があるという話。そこで、メトロバンクーバーでは規定より2週間早い日
曜日から芝生のスプリンクラー規制が始まって、住宅地は偶数の番地は月、水、土、奇数
の番地は火、木、日のそれぞれ午前4時から9時までになる。危機的な水不足だった去年
は「隣の芝生が青すぎる!」という密告が相次いだという話で、ニューウェストでは今年は
どしどし違反切符を切ると宣言。みんなの水を守るための規則なんだから・・・。

きのうの夜はカレシが去年までボランティアの英語先生をしていたサウスバンクーバー・ネ
イバーフッドハウスの指名でネイバーフッドハウス協会からGood Neighbours Award(善隣
賞とでもいうのかな)をもらうことになって、その表彰式を兼ねたディナー。会場はインド系が
経営する宴会場なのでブッフェ形式の食事はインド料理。食事の後で表彰式があって、名
前を呼ばれたカレシはステージに上がって額入りの賞状をもらって、他の受賞者と一緒に
並んで写真に納まって、「悪い気はしないね」。おまけにキッチン用品がどっさり入った景品
の大きなバスケットまで当てて来た。

     

クラッシュしたHDのデータは取り出し不能ということでしょげていたカレシは16年のボラン
ティア活動が認められて感謝されたことで気持が少し晴れたようだし、さらに全部失くしてし
まったと思っていた2年分の教材のファイル(ワタシがWordからPDFに変換してあげたも
の)がまだワタシのPCのフォルダに残っていたとわかって欣喜雀躍。ワタシがめんどうくさ
がって削除しないで放置していた結果なんだけど、回復不能と聞いて一番がっくり来たファ
イルだというから、ま、怪我の功名というところじゃない?

スカイプの英語レッスンは今までおもちゃ扱いだったネットブックに設定できたので何とか継
続できるようになったし、趣味でやっている音楽史のデータは外付けのドライブに保存して
あったし、月曜日には新しいHDとWindows 10を入れたPCが戻って来るし、セットアップ
はタイヘンかもしれないけど、ポジティブでいればみんなポジティブになるもので、『スパマ
ロット』で歌っていたよね?Always look on the bright side of lifeって・・・。

学生がン十億の豪邸を買ったって?!

2016年05月12日 | 日々の風の吹くまま
相も変わらずいい天気。いったん下がった気温もじりじりと上昇中。カレシを送り出してから
モールへひとっ走り。ここのところ自分用のラジオを買おうかなと思っていて、買うなら何よ
りも音質のいいものが欲しいから、The Sourceというチェーンの小さい店をのぞいてみるこ
とを思い立った。ここにはよく量販店にないものがあって、昔ブームボックスと呼んでいたラ
ジカセを小さくしたようなソニーのユニットに遭遇。AM/FMラジオにCDプレーヤーに何とま
あ昔懐かしいカセットプレーヤーまで!売れ残りかと思ったらそうじゃないというので、さっ
そくゲット。値段は7千円・・・。

     

今日の新聞のトップニュースは最近バンクーバーで30億円で売れた豪邸の買主の職業が
(中国人の)「学生」だったという話。ま、ブリティシュコロンビア大学のすぐそばではあるけど、
「学生」が20億円の頭金!と月々350万円!のローン返済の資金の出所が話題の焦点。
中国にいる親がお金を出して、子供に買わせて住まわせておけば放置するよりもいいし、
ほとぼりを冷まして売れば、子供の「主たる住居」ということでキャピタルゲインは非課税。
バンクーバーの住宅価格がボロ家でも1億円を超えるようになった原因はどこにあるの
か?そんなこと庶民はとうの昔にわかっているから、今さら大学の先生や銀行の偉い人に
言われてもねえ・・・。

つい先週は庶民がバンクーバーでマイホームを持つのは夢のまた夢になったという記事が
あって、これも今さら何を言っているんだというという感じ。でも、いくらがんばっても戸建て
を買えないので、やむなく2寝室のマンションで2人の子供を育てているという夫婦を引き合
いに出していたけど、夫がエンジニアで妻が弁護士という、比較的高収入で意識が高そうな
インテリのカップル。政府は手をこまねいているだけだと批判していたけど、国籍や人種や
規格外人間を対称にするように見える政策を社会派活動家が片っ端から「レイシスト!」と
非難するのを(ずる)賢い政府は何もできないことの暗黙の口実にしている可能性はないの
かな。

プライドの高いバンクーバー人には見向きもされなかったニューウェストでも、戸建ての中
古住宅のほとんどが1億円の大台に乗った。バンクーバーがダメなら郊外へ、戸建てがダメ
ならマンションという流れになるんだろうけど、はて、マイホーム難民の問題は1年後に迫っ
た州議会総選挙で最大の焦点になるのか・・・。

歩行者が王様の街

2016年05月11日 | 日々の風の吹くまま
曇り空だと思ってブラインドを巻き上げるといきなり雲が切れて日が差して来るので、慌てて
ブラインドを下ろす。マンション各戸についているブラインドは夜景が透けて見えるくらいで
遮光性はゼロ。管理組合の理事会の許可なしで替えられないし、OKが出ても色は元のと
同じ白と決まっているし、ブラインドをカーテンに替えることもできなくて、許可を得て内側に
取り付けることはできても天井はコンクリート。開発業者の「商品」である分譲マンションに
はいろんな不思議がある。

引っ越してからNew West Recordというコミュニティ新聞を読むようになった。小さなコミュ
ニティなので、市議会や市役所の動向や(めったにない)事件、文化活動などいたってロー
カルな記事が身近に感じられて気に入ったんだけど、今日のトップニュースは市の横断歩
道の安全強化計画。道路を挟んでティムホートンとスターバックスが向かい合っているので
「Coffee Crossing」と呼ばれる我が家の前の道路と6番ストリートのT字型交差点に「beg
button(お願いボタン)」を設置するどうか市議会の意見が分かれているという話。レンガ色
の横断歩道には黒と黄色の標識があるだけで、止まった車に後続車が追突する事故がよく
あるらしい。(歩行者はコーヒー片手に車には目もくれずに渡るし・・・。)

検討中の「お願いボタン」は6番アベニューの図書館前とスーパー前を結ぶ横断歩道にも
あって、私たちもよく利用する。普通は黄色の信号がゆっくり点滅しているけど、歩行者が
ボタンを押すと急速に点滅して渡る人がいることを知らせる。自分が歩行者ならすぐ渡れて
便利だけど、車で通るときはのろのろ運転。ニューウェストの歩行者は市の「Pedestrians
First(歩行者最優先)」政策で甘やかされているのか、ボタンをピッとやると同時に渡り始め
るし、車の99%はきちんと止まって、歩行者が渡り切るまで辛抱強く待っているからすごい。
(それでストリートもアベニューも渋滞しているような感じになる。)

標識だけでも歩行者はまったく不便していない6番ストリートに「お願いボタン」は必要かと
聞かれたら、それで歩行者の行動が変わるとは思えないからノーだな。ニューウェスト市が
目指すのはwalkable(歩きやすい)な街で、交通政策は歩行者最優先。信号のない横断
歩道を気ままに渡る歩行者。その歩行者に対して寛容で辛抱強いドライバー。どう見たって、
横断歩道があることを接近する車にわかりやすくするのが先決じゃないかと思うけど・・・。

やっぱり面と向かって話すのが一番

2016年05月10日 | 日々の風の吹くまま
今日もいい天気。

     

カレシを英語教室に送り出してから、窓を全部開けて、世の中の雑音を聞きながら床掃除。
土曜日にかなり念入りにモップをかけたのであまり汚れていない。シーラの言うとおり、いつ
もどこかをちょこちょこっと掃除していれば、大騒ぎをして大汗をかいて大掃除をしなくても
けっこうきれいに暮らせるってことか。シーラが来るといつもあそこ、ここと見落としたところ
を指摘されるけど、たいていがめんどうくさがって見て見ぬふりをしたところ・・・。

掃除が済んだところで、徒歩3分先の検眼医のオフィスに行って検査の予約。今使っている
コンタクトはもう3年以上経っているし、左を近く、右を遠くを見るように作ってあって、モグラ
生活では左目を使うことがほとんどで、右目は奥行きを添える以外は遊休状態だった。そ
れが空と眺望に囲まれて暮らすようになって右目の出番が増えたのはいいんだけど、左右
の度のバランスが狂って「乱視」みたいな状態。車に乗っていて道路の名前を読むのに左
目を閉じないとはっきり見えなくて、自分で運転していなくても、カレシに曲がる道を教える
のに困る。目の手当てが済んだら、次はいよいよ歯医者だなあ・・・。

夜、カレシのPCがカッチン、カッチンとヘンな音を立て始めた。急いでデータをバックアップ
し始めたカレシだけど、時遅しでHDはクラッシュ。だから、ずっと前から調子がおかしいと
言うたびに買い替え時だと言ってたじゃないの、もう。壊れてから慌てて新しいのを買っても
ロクなことはないよって。でも、6番ストリートの向かいにLondon Drugsがあって、午後10
時まで開いているから、そこへ持ち込めばいい。ということで、まずはデータを救出してもら
えるかどうか話を聞きに行ったら店に修理するスタッフがいるという話。即行で戻って来て、
CPUを持ってまた店に戻って、修理の注文。徒歩1分は便利すぎるくらい便利。

何でも徒歩数分の圏内にあるもので、考えてみたら電話をかけることがなくなった。店を探
して、電話をかけて問い合わせをして、担当者に状況を説明して・・・そんなことよりも、道路
を渡って行って、直接話をした方が状況が伝わりやすい、誤解も少ない。相手の顔を見なく
てもスマホやネットを通じて何でもやってしまえるデジタル時代の逆を行くようだけど、やっ
ぱり面と向かってのやり取りに勝るものはないと思うな。

空を行く雲は表情豊か

2016年05月09日 | 日々の風の吹くまま
午前7時10分起床。ちょっと肌寒いけど晴れ。ポートマン橋の下の川面に朝日が反射して
目が眩みそうなくらいまぶしい。夜のうちに降った雨でルーフデッキが濡れていた。落ち着
かない天気だなあ。ゆうべは10時近くだったか、ふとモニターから見上げた目の前の山の
上でピカッ。あ、雷だ!と、耳を澄まして1、2、3と数えていたけど、いくら待っても雷鳴が聞
こえない。なんだ遠いのかと数えるのをやめたら、どこかでコロコロ。頼りなさ過ぎてちっとも
怖くないと笑っていたら、いきなり大粒の雨。5分ほどバタバタと派手に窓を叩いておしまい
というヘンな天気・・・。

久しぶりに厚切りベーコンと卵と焼きトマトでしっかり朝ごはんをして、育ちすぎた苗を植え
替えるためのプラスチックのポットを買いにブレントウッドに近い園芸センターにでかけた。
母の日の翌日の月曜日で空いているかと思ったのに、駐車場がけっこう埋まっていたので
ちょっとびっくりしたけど、客はほとんどが年配なので、引退して暇がある人たちなんだろう
な(私たちも数に入るんだろうけど)。帰りはHマートに寄って、発芽玄米(1.8キロ)と押し
麦(800グラム)のような電車で来たら重くて運べないようなものを中心に仕入れ。揃って白
米があまり好きでない我が家では玄米3に麦1の割合で混ぜて炊いたのが普通のご飯。

午後は頭の中の「会話」を書き留めたり、雲の中に見え隠れする顔を見つけるたびにカメラ
を向けたり。空いっぱいの雲は一瞬スマイルの顔が見えたと思ったら、何だか性格の悪そう
な目が睨んで来たりで、ほんとに見飽きることがない。二度と同じ形の雲を見ることのない、
浮雲との一期一会・・・。

 

 

 

 

 

さて、のんべんだらりと1日を過ごした後は、夕ご飯は何にしようか。おとといのディナーは
スロークッカーで鶏の丸ごとローストだったし、きのうは残った鶏肉をフリカッセにしたから、
うん、ギンダラをしょうが味噌で軽くマリネートしてから焼いて、Hマートで買って来たカレシ
の大好物のししとうを焼いて、麦ご飯にはたけのことしいたけを刻んで混ぜ込んで、何となく
日本のおうちの晩ご飯ということにしようかな・・・。

芝居を書きたい気分になって来た

2016年05月08日 | 日々の風の吹くまま
あら、朝から曇り空か。でも、晴れて来そうな感じ。今日は母の日だものね。まあ、ワタシは
子供を持ったことがないし、もう35年も母なし子だし、カレシママも母の日だからと言って特
別なことをされるのはいやという人なので、母の日はあんまり関係がない。まあ、「○○の
日」なんてのはたいがいそうなってしまっているけど、商業主義に応えてプレゼントやブラン
チで親孝行した気分になったところで1日だけのこと。シーラの言うとおり「毎日が母の日で
あるべき」なんじゃないかな。そう、毎日が母の日、父の日、夫の日、妻の日、子供の日、友
だちの日、人間の日、地球の日・・・。

青空が広がって来ると、午前中はオフィスが明るすぎてモニターがよく見えないので、仕事
がないことでもあるし、リビングの隅のお気に入りのロッキングチェアに納まって読書。Arts
Clubが創立50周年記念作品集に収録されているモリス・パニッチの『The Dishwashers』。
高級レストランの地下の皿洗い場が舞台で、プロの皿洗いを自認する(前科があるらしい)
ドレスラーは皿を完璧に洗い上げる情熱を語り、元は「上」の客だったのがすべてを失って
「下」で皿洗いになった若いエメットを相手にぶち上げる何とも深遠な哲学がおもしろい。芝
居と言えば台詞だけど、less is more(少ないほど豊か)が真髄、つまり、行間を読めってこ
とか・・・。

読み終わったところでふとその気になって、ノート用紙とペンを持ち出して思いつくままに
「せりふ」を書いてみた。短編小説にしても芝居にしても、ワタシはまずキャラクターの間の
「会話」から書き始める癖がある。言いたいことをキャラクターに言わせて、それを書き留め
るような感じで、泉のごとく名文がわいて来るような才は持ち合わせていないけど、元々お
しゃべりだからなのか、「せりふ」はどんどん浮かんで来る。はて、2人の男のやりとりを書い
ているうちに何だかコメディっぽくなって来た。おもしろそう・・・。

なぜかワタシの芝居は男ばかりで、劇作講座の先生に「男同士の会話を盗み聞きしてるん
じゃないだろうねえ」と言われたけど、ほんとにどうして男ばかりなんだろうな。自分が女だ
から女のキャラクターは描き難いなんてことはないだろうと思うけど、男のキャラクターを描
く方がおもしろいのは確か。短編小説講座での処女作?も主人公は「今にも崩壊しそうな
中年男」(先生の評)だった。はて、彼がその後どうなったのか、続編を考えてみようか・・・。

とかいなかは平和でのんびり

2016年05月07日 | 日々の風の吹くまま
今日も季節はずれに暑くなりそうな気配。というか、5月はもう春なんだか夏なんだかわか
らなくなっているのかもしれない。今から100年後の2116年の5月はどんなものになって
いるんだろうな。1年のうち10ヵ月が暑い暑い夏になっているのかな。気候変動の顕著な
特徴はハリケーンとか台風とか異常寒波とか異常旱魃といった極端な天候がますます極
端になることだそうだから、年中ハリケーンや台風が暴れているかもしれない。人類は月に
移住して人工気候の中で暮らしていたりして・・・。

土曜日だから、朝食をして、掃除。ひと足先にバスルーム2つの掃除を終えたカレシにお金
を渡して散髪に送り出してから床のモップかけ。前回は近くの床屋で「短く」と言ったら丸刈
りみたいに短くされてムカついていたので、ワタシが行くようになったサロンで予約を取って
あげたんだけど、おお、すごくかっこよくなって帰って来た。シャンデルは若いけど、仕事が
早くて上手で、しかもバンクーバーのサロンと比べたら格安で、カレシも大いに満足した様
子。やっぱり「いなか」なんだろうけど、バンクーバーが名前に高いプレミアムが付いて来る
「虚栄の市」のように見えて来たな。

バルコニーで園芸に勤しんでいるカレシを尻目に、手すりにもたれて眼下の6番ストリート
の往来を眺めていたら、消防車がサイレンも鳴らさずに来て普通に駐車して、運転手はす
たすたと銀行の中へ。「今夜はパーティがあるんで、銀行に行くのにちょっと借りるよ」ってこ
とかな。暇なんだなあ。でも、消防車が止まっていても立ち止まる人がいないからびっくり。
なんて言っていたら、今度は銀行の前の道路で車がエンスト。運転者と信号待ちの歩行者
と後ろの車の運転者の3人がかりで後ろを押して銀行の裏の駐車場へ移動。車を降りて手
伝った人は後ろで立ち往生していたバスに向かって「あ、どうも」的に手を振って車を発進さ
せ、バスの後ろに3丁先まで数珠つなぎになっていた車の列も何事もなかったように動き出
した。みんなクラクションを鳴らさずに辛抱強く待っていたのにはびっくり。

こんなのんびりした週末風景はバンクーバーじゃ絶対にあり得ないと思う。ニューウェストは
今どき日本語で言うと「とかいなか」ってことかな。地理的には人口250万のメトロバンクー
バーのど真ん中なのに、みんな気づかずに素通りしてしまう「いなか」。ドーナツの穴みたい
な感じだけど・・・。

仕事虫を退治すると遊び虫が出る

2016年05月06日 | 日々の風の吹くまま
朝から夏を思わせる陽気。今日は6日。戸建てから引っ越して、高層マンションでの暮らし
を始めて満9ヵ月。マンション暮らしのいろはもひと通りわかって来たことだし、たぶん気が
付いたら丸1年が経っていたということになるんだろうな。窓の外に広がって刻々と変化す
る空と雲と山と川の眺望に見とれているうちに、秋が来て木々が色づき、冬が来て雨(と風)
の日が続き、春が来て桜がピンク色の綿帽子を被り、あっという間にもう夏はすぐそこで、
道路向かいのマンションではもうプールに水を張り・・・

     

バルコニーから真下を見下ろしたらガーデンの芝生で日向ぼっこする人影・・・。

     

日曜日の夕方が期限の仕事をさっさとやっつけて納品してしまって、さあ、遊びモード!と
ばかりだらだら。突き指した足もどうやらテーピングが功を奏して治癒に近づいている感じ
なので、(うっかり躓かないように)広いところでゆっくり歩き回りながらの読書。芝居の本は
立って読む方が感情が入るし、声を出して読めばもっと楽しめていい。丸1年の区切りが付
いたら、けっこう長いことごぶさたしていた書くことと描くことと読むことに本腰を入れたいな。
「永遠に劇作家志望」でいるからいつになってももう遅いと言うことはないし、自分勝手流の
絵はまさに好き勝手にカンバスに色を塗っているようなものだし、読む本は死ぬまでに全部
読み切れるのかと思うほどあるから、欠けているのは「その気」だけ・・・。

そう考えているうちにむくむくと「遊び虫」がわいて来て、トロントの出版社にカナダの劇作家
でワタシの憧れの人モリス・パニッチの作品6本と先月観て感動したジョーン・マクラウドの
『The Valley』の本を注文してしまった。おまけに勢いをかってアメリカの作品もと思ってブッ
クマークしてあったオンライン書店をのぞいて、バンクーバーがベースだからというわけでも
ないけど、ものすごい数の芝居脚本を初めから終わりまで見て行って、最後的に7冊も注
文してしまった。全部で14本。いいのかなあ、こんなにたくさん買い込んじゃって・・・。

この頃はひとつの作品が舞台にかかるまでの様々なプロセスがわかって来たこともあって、
劇作家の卵にもなっていないワタシの「永遠に志望」のスパンがぐっと伸びたような気がす
るから、あっさり全部読めてしまうかもしれない。はあ、ワタシの老後趣味の財源ではあるけ
ど、しばらくは「仕事虫」に食われたくないなあ。

自然の力には勝てないのか

2016年05月05日 | 日々の風の吹くまま
曇りがちで始まったけど、いい天気。きのう早すぎる夏がひと休みしたので、今日は初夏ら
しく快適。気温が高くなりすぎて、郊外のいちご農場では平年より3週間も早く収穫が始まる
という話。そういえば近年はその「平年」もちょっと早くなっているような感じ。1970年代末
には、7月1日の建国記念日の休みを利用してリッチモンド南の農場へいちご摘みに行った
もんだけど、ピークを過ぎたとは言ってもまだ熟れた大粒のいちごをバケツにいっぱい摘ん
で来れて、夜中までかかって1年分のジャムを作っていた。今ならとっくの昔にシーズン終
了ってことになるのかな。

アルバータ州北部、フォートマクマレーの大森林火災は延焼面積が850平方キロにもなっ
て、エアタンカーで上空から水や消化剤を落としているけど、もう人間の力では消火できな
い状態らしくて、まとまった雨が降るのを待つしかないとか。850平方キロと言うと22市町
村から成るメトロバンクーバーと同じくらいで、東京23区の1.4倍、横浜市の2倍、さいた
ま市の4倍、大阪市の3.7倍、札幌市の4分の3。京都市なら全域、島なら佐渡島の全域
が燃え盛っていることになって、ちょっと想像がつかない規模。市の北にあるオイルサンド
採掘地の作業員宿舎には2万人以上の人が避難していて、唯一の補給路を断たれて食糧
が乏しくなって来たために、空軍の人員輸送機が救出に向かうことになったらしい。

知識や技術で地球の環境を制御できるとエラそうに思い込んで来た頭でっかちの人間さま
も、自然の実力を前にして勝ち目がないのが一目瞭然。人類の生き残りのためにも、地球
上の生物種のひとつに過ぎないことを自覚して、自然に対してちょっと謙虚になったほうが
いいんじゃないかと思うけど、長年培って来た傲慢さはちょっとやそっとでは抑えられそうに
はないな。右派に左派、保守派に革新派、タカ派にハト派、高慢ちきな活動家に能天気な
一般人と、砂場の子供のけんかじゃあるまいし、おまえが悪い、いやそっちが悪い、オレが
正しい、おまえはバカとせめぎ合ってばかりで、この数百年、いや数千年の間にほんとに進
化したのかいなと思ってしまう。

人間さまよりも野生動物の方がよほど知恵があるんじゃないかと思ったり、もしかしたらホ
モサピエンスは退化しつつあるんじゃないかと思ったり、太陽という凡庸な星を回っている
地球が宇宙の迷子になっていやしないかと思ったり・・・。

足を突き指してしまった

2016年05月04日 | 日々の風の吹くまま
目が覚めたら、あまり明るくない。起きてブラインドを巻き上げたら、夜来の雨でルーフデッ
キが濡れている。水遣りしなくてもいいから楽だね。いつものようにテレビで朝のニュースを
見ながら朝食。フォートマクマレーはまだ燃えていて、すでに1600棟の建物が焼失。1本し
かないハイウェイはガス欠で立ち往生する車が続出して、通りかかった車がガソリンを融通
したり、石油会社が給油車を派遣したりしたとか。身の回りの物を持って脱出するのが精一
杯だった人たちも大勢いるけど、それでも死傷者を出さずに8万人を超える市民が避難でき
たのは不幸中の幸いだと思う。

明日の夕方が期限の仕事のPart 1はきのうのうちに終わらせたので、今日は何となくだら
だら。ゆうべ裸足で歩いていたら、コーヒーテーブルに思いっ切り左足をぶつけて突き指。
第4指(足の指でも薬指と言うのかな?)から甲にかけて内出血したので、即行でテーピン
グ。何年か前に踏み台替わりにした椅子から後ろ向きに下りようとして右足の第3指を突き
指して足の甲にまで炎症が広がった苦い経験があって、そのときに遅ればせながら学んだ
のがこのテーピング。応急手当用のスコッチテープのような粘着テープで足先を固定して、
歩くときに足が広がって靭帯に負担がかかるのを防ぐのが狙いなんだけど、貼り方がつぼ
を得ていれば効果は抜群・・・。

何しろ人間の足は小さな骨や靭帯をいくつも寄せ集めたような複雑な仕組みで何十キロも
の体重を支えるんだからすごい。だから指の靭帯を痛めると体重の分散のバランスが崩れ
て、他の指や足の甲の骨にまで炎症が広がるんだろうと思う。右足を突き指したときは、そ
のうち治るだろうと高をくくっているうちに、あっちの靭帯、こっちの靭帯と内出血し始めて、
一時は足の甲全体が腫れ上がって紫色。靴を履けなくなってやっと何とかしなきゃとググっ
た結果テーピングをすることを覚えたわけだけど、結局は完治するまで3ヵ月もかかって、
第3指は外側に傾いた形になったしまった。

まあ、痛むわけではないから困ることはないけど、いつも隣の第4指と押しくらまんじゅうを
しているようなヘンな感じがする。今回は教訓を生かしてすぐにテーピングしたおかげで、ど
うやら大事に至らずに治ってくれそう。足元に気をつけていないと思わぬ怪我をするという
ことで、いい年をしてのほほんと歩いていてはあかん・・・。

フォートマクマレーが燃えている

2016年05月03日 | 日々の風の吹くまま
あれ、今日は雨っぽいはずなのに、曇っていても雨が降りそうな気配は微塵もない。ゆうべ
寝る頃には北東の方で派手な雷雨だったのに。空の真ん中でピカ~ッと稲妻が走るたびに
AMラジオがガガガ・・・。夜空全体が一瞬明るくなって、びっくりしてきゃっと叫んでしまった
けど、雷鳴は数十秒も後になってやっと聞こえて来るので、かなり遠いから怖くないやとひと
安心。別に雷が怖いわけじゃなくて、近くに落ちられて停電しないかと心配してしまう。ピカ
ピカ(とゴロゴロ)は見ていておもしろいけど、停電はメイワク以外のなんでもないんだもの。

ここのところ、カレシの朝起きていの一番の仕事はバルコニーとルーフデッキのプランター
の水遣り。草花も野菜もとにかくやたらとよく育つから不思議。ほうれん草はもう2回も摘み
菜として収穫してサラダにした。(野菜は若葉のうちに摘み取って食べると後から後から生
えて来るし、間引きという無駄がないので、理論的には蒔いた種を全部食べられて経済
的。)旧居の裏庭は日当たりは最高だったけど、土質が良くなかったし、虫害も多かった
から、虫の来ないところで消毒済みの園芸土で育っていると言う環境の違いもある。カレシ
が高層ガーデニングという新たな挑戦に張り切って、感心するくらいまめに世話を焼いてい
るせいもあるだろうな。カレシにとって園芸は外界をシャットアウトして自分だけの世界に浸
れるひとときで、ストレス解消のための心理療法にもなっている。

今日はラジオもテレビもフォートマクマレーの大規模な森林火災のニュースで持ちきり。ロッ
キー山脈の向こう側アルバータ州北部のオイルサンド産業基地で、近郊で発生した山林火
災が、極端な乾燥と強風にたたられてあっという間に広がり、急速に市街地に迫っていると
いう。町中に煙が充満して、市民8万人全員に避難命令が出され、煙に包まれたハイウェイ
は脱出する人たちの車やトラックがごった返している。夜には手がつけられないほど燃え盛
る火の手がついに市街地に達して、中心部はほぼ壊滅状態とか・・・。

     
     (Vancouver Sunから拝借)

石油産業の発展で急速に成長したフォートマクマレーが原油暴落で大量失業と大不況に見
舞われた挙句に森林火災で家まで失ってしまうなんて、市民にとっては二重の不運。幸い
死者は出ていないようだけど、カナダ西部の夏は森林火災の季節でもある。一番多い原因
は落雷だそうで、こればかりは人間にはどうしようもないのかなあ・・・。


☆保証期間中で良かったマンションの雨漏り事件

2016年05月03日 | 日々の風の吹くまま
5月2日。あっという間にもう5月。ビジネスが年度末を迎える「魔の3月」に入ってからは仕事が立て込んだりしたけど、今日本はゴールデンウィークの真っただ中で仕事戦線もちょっとひと休み。ただし、月曜日と金曜日が「平日」なもので、これ幸いとばかりに金曜日の朝が期限の仕事を送り込まれたけど、そんなに詰まるほどの量ではないから、ま、いっかぁ、と休めなかったコーディネータさんに返事。週のど真ん中に三連休で、日本全国いったいどれだけの人たちが10連休のミニバケーションを取っているんだろう。週明けに1日仕事をして、週末前にまた1日仕事というのはあまり効率的でないような気もするけど、カレンダーがそうなんだからしゃあないか。でも、通勤電車はいつもより混雑が少なくて楽かな。それを見ると休みを取れなかった自分がかわいそうになると言う人もいるのかな。来年は少なくとも自然に5連休になるはずだから、今から来年のレジャー計画を立てるのも気晴らしになっていいんじゃないかと思うけど。

私たちの新しいライフスタイルもそろそろ9ヵ月。分譲マンションのいろんなイベントを経験して、ある意味でマンション暮らしのリズムや習慣のようなものがほぼ身に付いて来たような気がする。年を取ってからの住み替えは、住み慣れた住居の荷物をまとめて引っ越すという物理的なストレスよりも、日常生活の環境の変化による心理的なストレスの方が格段に大きいんじゃないかと思うけど、やがては介護付きホームに入ることを見越してのダウンサイズは思いのほかスムーズに行って、落ち着くのに時間がかからなかったのは今でもちょっと意外。運よくいろんな面でタイミングが良かったということもある。

旧居の売却を条件にこの「23階の我が家」の売買契約を結んで、新築から27年住んだその家を解体・新築することを条件に売り出したら1週間もかからずにあっさり売約済みになって、売買契約の確定を待っていたのが去年の今ごろ。いきなり1億ン千万円のお金が入って来て仰天してからほぼ1年。バンクーバーの住宅市場はあれからも上がり続けていて、今ならもっと高値で売れたのに早まったのではと言われることがある。でも、戸建てが高くなりすぎた勢いでマンションも戸建て並みのペースで値上がりし始めているから、もっと高く売れても、もっと高く買うことになるわけで、結局は同じことだと思う。それに、あれから候補だった3地区のどこにも新居と同じかそれ以上の条件の物件は出て来ていないから、待つことで得られたかもしれない金銭的な利益と待たなかったことで得た日常生活の満足度を比べたら、ダウンサイズでいくらかまとまったお金が手元に残れば良かった私たちにとっては後者の方が何倍、何十倍もの価値があるということで、売買の両側でタイミングが良かったとしかいいようがない。

今のところ唯一の「想定外」のハプニングはリビングのフローリング下の雨漏り浸水。暮れあたりからところどころでフローリングがポコッと膨れ始めて、直感的に窓枠の防水シールの不具合を疑ったんだけど、たまたま管理会社から「結露による壁と床の被害防止」というメモが回って来て、とりあえずメモにあった処置の他に自分なりの結露防止策も講じて様子見。そうしたら、何と窓からずっと離れたところにまた新しいのがポコッ。それも床にこぼした水が浸み込んでできるような継ぎ目の膨れではなくて、板の真ん中に3つ。それが1週間後にはつながって長い楕円形の膨れになってしまった。やっぱり結露の被害(私たちのせい)なんかじゃない![写真]

そこで管理人に相談して、問題の発生状況と間取り図に膨れの発せ箇所を赤丸で示したレポートを管理会社に出したら、デベロッパーのBosaからカスタマーサービスの担当者がすっ飛んで来て調査。さすが州の最大手のひとつで、定評のあるデベロッパーだけある。膨れたところにゲージを当てて「濡れていますね」。バルコニーから身を乗り出すようにして窓枠の隅を目視検査して「防水のコーキングの不具合ですね。このあたりでは珍しいことではないんです。修理の手配をしますからご安心を」。つまり、ワタシの最初の直感が正しかったということなのだ。翌朝に別の人が来て一部のフローリングと防水/遮音アンダーレイを剥がしたら、あらら、むき出しになったコンクリートの床の上に水たまりが!どうりで冬中の電気代がすごかったはずだな。床暖房ならぬ「水冷式」の床冷房になっていたんだもの。

荒れ模様のときに一番雨風が当たる側の窓の隅の防水シールにできた小さな割れ目から浸み込んだ雨がフローリングの下にたまり、リビングを斜めに横断してダイニングエリアにまで広がって行く途中でアンダーレイの継ぎ目を見つけてしみ出し、「中密度繊維板」のフローリングに吸い込まれて膨れを作っていたという結論になった。水と言うものは乾いているところへ、低いところへとひたすら這って行くものなんだそうで、さすが地球上のあらゆる命の素だけあって、そのエネルギーの威力に恐れ入ってしまった。とにかく、問題の原因が建物の外壁にあると認定されて、保証期間中だったので被害を受けたフローリングは無償で修理してもらえることになった。

カナダには俗に「2-5-10」(内装設備2年、エンベロープ5年、構造体10年)と呼ばれる住宅保証制度が義務化されていて、建築業者はそのための保険に加入して補償費をまかなうことになっている。ここには1980年代後半から90年代の終わりにかけてBC州で起こった大規模な雨漏り被害から得た教訓が生かされている。あの当時は建築ブームでアメリカのカリフォルニア州や地中海諸国の住居をまねたポストモダン様式のマンションが続々と建てられ、建売の戸建ては「カリフォルニアピンク」という、派手だけどあまり冴えない印象の色が主流だった。

雨漏り問題の原因のひとつは、夏は冷涼少雨、冬は温暖多雨という温帯雨林地域に太陽が燦々と輝く乾燥した土地のデザインを持ち込んだことで、BC州だけでも木造の低層マンションを中心に900棟以上の建物に総額4000億円の被害が出た。修理費を払えずにマイホームを捨てた人たちや破産した人たちも多くて社会問題にまでなり、続々と集団訴訟が起こされた。その後、州政府が設置した調査委員会の報告を元に建築基準法で雨漏りを防ぐ工法が義務付けられて、フォローアップの調査では効果を挙げていることが確認されている。今回の雨漏りはその5年保証の対象で、今は住宅の検査士や建物の外壁の修繕スペシャリストの認定制度もできているし、かっての「leaky condo crisis」(「雨漏りマンション危機」)から得られた教訓が国の建築基準法から州の建築基準法、さらには自治体の建築条例にまで取り入れられて活かされた例と言える。

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とんだハプニングではあったけど、家具を動かすことに始まって、リビングとダイニングの床を最初考えた以上に広範に剥がして濡れたコンクリートを乾かし、新しいアンダーレイを敷き詰めて管理人室の隅に保管してあった予備のフローリング材を入れ、幅木の後ろの腰壁に発生していた黒かびを除去して、カビ止めをスプレーして、新しい幅木を取り付けてペンキを塗るまでのほぼ6週間、日常生活への支障がないようにとずいぶん気を遣ってくれたのには感心。おかげで、無償修理だからすべてお任せで良かったと言うこともあったけど、旧居で何度も改装工事をやった私たちは「工事現場」での生活にけっこう慣れていたので、ほとんどストレスを感じないで済んだのは幸いだった。中古マンションが売りに出ると不動産屋の広告に必ずと言っていいほど「Bosaが建てた」というひと言が入るわけがわかったような気がする。丁寧な対応は何も日本に限ったことじゃなくて、どこでも高い評判を築き上げた企業のプライドそのものなんだと思う。

そうこうしているうちに、先週は月曜日に年2回の洗濯乾燥機の排気口の掃除があって、火曜日からは窓の清掃。ただし、住人が自分で拭くことができない窓だけなので、バルコニーのドアや両脇のガラス壁、手すりにはめ込んだガラスパネルの内側は対象外。我が家の場合は、屋上からロープで下がって来て拭いてくれる窓はリビングの6面だけで、バルコニーに面したドア2枚とガラス壁6面に加えて、広いルーフデッキに面して並ぶ寝室、オフィス、ダイニングエリアにドアが2枚、ガラス壁が10面は全部自分で外側と室内側を掃除しなければならないし、さらに手すりのパネルがバルコニーとデッキを合わせて20枚あるから世話が焼ける。隣の角部屋ユニットは端から端までぐるっとルーフデッキなのでもっとタイヘンそうだけど・・・。[写真] 

でも、夏を思わせるような週末の陽気につられて、スプレータイプのガラスクリーナーとひと山の雑巾を持ってバルコニーとデッキに出て、踏み台を上がったり、屈んだり背伸びしたりして、大汗をかきながら、外のガラスをぜぇ~んぶきれいに掃除したら、世界が明るく広がって見えて、なんとも爽快な気分。手をいっぱいに広げて、お日様をいっぱいに浴びて、胸いっぱいに深呼吸。掃除というのは、することじゃなくてした後にこそ楽しさがあるものなんだなあ・・・。[写真] 


5月なのに暑すぎ・・・

2016年05月02日 | 日々の風の吹くまま
暑い。5月になったばかりでこの暑さはないだろうと思うけど、暑い。暑いんだけど、リビング
の窓を開けておくと爽やかな風が入って来るし、ルーフデッキに面した寝室のスライディン
グドアを5センチくらい開けておくとひんやりした空気が入って来るし、上の階のバルコニー
が深い庇代わりになるスペアの寝室は涼し過ぎるくらいで、結局のところ我が家で一番暑
いのは2人が1日で一番長い時間を過ごす角部屋のオフィス。もっとも一番狭い部屋だから、
ダイソンのタワーを軽く回すだけで十分に涼しい。でもやっぱりこの気温は異常・・・。

洗濯機を回しておいて、メールをチェックしたら、あら、仕事。日本ではゴールデンウィークで
休みでなくても仕事をしている人はいないだろうと思っていたのに、しっかりともうひとつの
平日の朝が期限の仕事。4月中だらだら続いていたテーマで、いったいいつまで続くんだろ
うとコーディネータさんも辟易している感じ。そろそろ大団円に到達してもいい頃かと思うけ
ど、そうは簡単に問屋がおろさないのが心理小説の1本も書けそうな人間ドラマ。まっ、ひと
つがんばろうか。

仕事の算段が終わってちょっとだらけたので、道路向かいの銀行に行ったついでにモール
のフードコートでランチのスシ弁当をテイクアウト。小さなフードコートにあるのはピッツァ、ス
シ、中華料理、インド料理、ロシア料理、ハンバーガーのA&W、コーヒーショップ。スシは韓
国人がやっていてテイクアウトとしてはまともだし、ロシア料理はロシア人のおばさんの家庭
料理でボルシチがおいしい。大きなモールのフードコートはどこも同じだけど、ここはローカ
ルな味わいがあって、平日の昼どきはおじいちゃん、おばあちゃんたちが集まって、あちこ
ちのテーブルでコーヒーを飲みながら世間話に昔話。社交性は長生きの秘訣のひとつと言
われる通り、傍らには杖や歩行器、電動カート・・・。

納税申告は4月30日が土曜日だったので今日の真夜中が期限。昔はよくテレビ局が郵便
局の前に中継者を出して、ぎりぎりの時間に息を切らして駆け込んで来る人にインタビュー
したもんだけど、オンラインで申告できて便利になっても、やっぱりぎりぎりまで先延ばしす
る人は減っていないらしい。とっくに申告も納付も還付も済んでしまった我が家には今度は
国勢調査のアクセスコードが届いた。5月10日までにオンラインで回答しなさいだって・・・。

川縁の遊歩道を散策

2016年05月01日 | 日々の風の吹くまま
今日から風薫る5月。でも何だか夏っぽい天気。パタロ橋は今日も全面閉鎖なのでけっこう
静か。でも、きのうは路面の舗装を剥がすのに頑固な鉄筋を切るのに四苦八苦して、削岩
機を使っての作業が夜中過ぎまで続いたために橋のたもとに近いマンション群の住人から
苦情が殺到したとか。すぐ近くを毎日夜中でも長い貨物列車が警笛を鳴らしながらゴトンゴ
トンと轟音を立てて通っているところなんだけど、線路よりも遠い橋の上での削岩機の音の
方がうるさいということか・・・。

きのうはバルコニー側のガラス拭きをしたので、今日はルーフデッキ側に挑戦。手すりのは
め込んだガラスパネルはジグザグと12枚。寝室とダイニングにデッキに出るスライディング
ドアがあって、はめ殺しのガラス壁が寝室とオフィス、ダイニングに幅の広いのと狭いのを
合わせて10面。どれも天井から床までの高さなので上の方は踏み台がいる。ガラスクリー
ナーをシュッシュッとスプレーして、きれいな雑巾でキュッキュッと拭いては次のセクション。
全部きれいになる頃には空っぽになったクリーナーのボトルと汚れた雑巾4枚。大汗をかい
たけど、清々しい感じ・・・。

あまりにも天気がいいので、午後はカレシと連れ立って川縁の遊歩道までぶらぶらと散歩。
フレーザー川に沿って2.6キロの板敷きの遊歩道があって、今はツツジが満開。低層マン
ションやタウンハウスがずらりと並び、その後ろには高層マンション。各地で公共マーケット
建設が流行った1980年代に、都市再開発の一環としてウェストミンスター・キーというマー
ケットができて、周辺のウォーターフロントに分譲マンションが続々と建ったところで、その後
さびれてしまっていたマーケットをリバーマーケットとして再起。スカイトレインの駅の周辺に
は新しい高層マンションも増えて、キーサイド地区は活気を取り戻した観がある。

今日は母なるフレーザー川に沿って遊歩道を西へ端っこまで歩いた。北支流を隔てたルル
島にあるクィーンズボロの突端には新しいマンション。アナシス水路を隔てたアナシス島の
自動車ターミナルには青と黄色の自動車専用船。南支流を隔てたサレー側の埠頭には貨
物船。その間をタグボートが往来。フレーザー川は生きていると言う感じ・・・。

 
 右から北支流、アナシス水路、南支流に分かれるところ

 
 川を行くタグボート

 
 原木の長い筏を北支流下流の製材所へ引いて行くタグボート

    
    子供公園の近くに「コヨーテに注意」の看板