徒然なるままに 

BGMはモダンジャズ、暇つぶしの自分史

ふるさと納税 山形県朝日町

2017年12月06日 | 日記・エッセイ・コラム

朝日町は山形県のほぼ中央に位置する人口約7,000人の町である。
HPの町長挨拶には、「人口約8,500人の小さな町ですが、・・・」と書かれているが、それは10年以上も前の話だ。
昭和30年の16,615人をピークにその後は減少を続け、平成22年には8,000人を割り込んでしまった。
山形県の町の人口要件は8,000人以上だから、すでに町としての人口要件を満たしていない。
もっとも、一度町と指定されれば、後に人口減などで要件が満たされなくなっても指定は変わらない。
奥会津の三島町や金山町の人口は3,000人に満たないが、いまでも町のままである。
それと比べれば、朝日町の状況はまだましと言える。

町の経済を担っているのはリンゴの生産で、国内有数の産地でもある。
近年はワインの生産にも注力しており、「りんごとワインの里」を町のキャッチフレーズにしている。
それなのに、へそ曲がりのせいか、ふるさと納税のお礼の品は、リンゴでもワインでもなく、米にした。
ふるさと納税朝日町
送られてきたのは、「はえぬき」の新米10キロ。
山形といえば「つや姫」が有名だが、「はえぬき」も山形を代表する品種である。
コメ袋には、「りんごとワインだけじゃない」と書かれている。
それは嘘ではなく、本当に美味い米だった。

ふるさと納税の対象には、過疎に苦しむ寒冷地を選んでいる。
朝日町もこの範疇に入るが、それは結果論で、実は山形県朝日村と間違えたのである。
朝日村はすでに消滅し、現在は山形県鶴岡市朝日地区になっていた。
ここには、400年間受け継がれてきた「廻り地蔵」という不思議な風習がある。
厨子に納めたお地蔵様を家から家へ隈なく廻すのである。
家は500軒あり、それぞれの家に一週間づつ滞在し、全部の家をくまなく廻るには10年以上かかるという。
2012年2月放送の「にっぽん原風景紀行」の中で紹介された。

このとき、お地蔵様の光輪が半分欠けていたが、最近の写真を見ると手も無くなっていた。
せつない気分になった。
過疎化で、日本独特の文化的伝統の多くが失われつつある。
旧朝日村の「廻り地蔵」も危機的状況にある。

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