徒然なるままに 

BGMはモダンジャズ、暇つぶしの自分史

佐渡冬紀行 新潟と村上

2020年02月29日 | 旅行記

3日目の朝、8時40発のジェットフォイルで新潟まで戻った。新潟の天気も良くなかったが、雨は降っていなかった。定番の観光スポット「万代橋」で記念写真を撮っていた時、突然天気が急変し、嵐のような暴風雨になった。10分程度で収まったが、全身ずぶ濡れになった。佐渡では目まぐるしく天気が変わったが、新潟でも同じような体験をするとは思わなかった。

万代バスセンターの名物「バスセンターのカレー」を食べてから、新潟駅から特急いなほに乗って村上に行った。村上は鮭と名酒・〆張鶴で有名だ。観光スポットは駅から遠く、夏はレンタサイクルを使うようだが、冬はバスか徒歩になる。路線バスは本数が少なく、まちなか循環バスは日曜日、祝祭日は運休になっているから、かなりの確率で歩きになる。この日も、駅からイヨボヤ会館まではバスに乗れたが、それ以外は徒歩で、おそらく6キロぐらいを歩いたと思う。不便な場所である。
イヨボヤ会館
イヨボヤ会館は鮭の博物館で、大きな建物のわりに見どころが少ない。入口の隣にあるサーモンシアターで映画を見ればほぼ内容が分かってしまう。それ以外で面白かったのは、鮭の自然ふ化増殖に世界で初めて成功した青砥武部平治のアニメーションぐらいだった。

そこからは歩きになる。蔵が本堂になっている浄念寺に立ち寄り、黒塀通りを抜けて、村上の繁華街に出た。有名なのが「千年鮭きっかわ」。吉永小百合のCMにも登場する塩引き鮭の名店である。近くに、「きっかわ」が経営する「井筒屋」という飲食店がある。建物は、奥の細道で芭蕉が宿泊した旅館なのだという。ここで昼食を取った。注文したのは一番安い鮭料理7品、それでも1950円もする。
井筒屋
座敷席のテーブルはサイズが小さくて、胡坐を組んだ足がテーブルの下に収まらない。体を前に折って食べるかんじになり、腹が圧迫されて不快だった。また、料理が出るたびに「こだわりの説明」がつくのだが、それが妙に鼻につく。それに、言うほど美味くはなかった。

食後、本店のきっかわに寄った。井筒屋の料理に中で、塩引き鮭だけは美味かったので、お土産に買って帰ろうと思ったのだが、要冷蔵で持ち帰りができなかった。通販でも買えるから諦めて、瓶詰の鮭フレークを買った。
きっかわ
このあと、珈琲屋という喫茶店でバスの時間待ちをする予定だったが、店が潰れていた。また、この頃から雨が振り出し、風も強くなって、横殴りの雨になった。こうなると、駅まで20分の徒歩はつらいが、雨宿りする場所もないから致し方ない。
新潟に戻り、万代五郎で打ち上げ、へぎ蕎麦で〆て、東京への帰路についた。格安ツアーだったが、やはり佐渡は夏がいい。

お気に入り名盤! ドン・フリードマン:Moon River

 

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佐渡冬紀行 トキの森公園

2020年02月28日 | 旅行記

2日目の最後にトキの森公園に行った。時間は15時を過ぎていた。
ここには、「トキふれあいプラザ」、「トキ資料展示館」という施設の他に、トキの飼育ゲージを遠巻きに見ることができる。最初に向かったのが「トキふれあいプラザ」だった。入口の手前で、上空に鳥が1羽飛んできた。羽が朱色を帯びており、紛れもなくトキだった。普通に飛んでいるのに驚いてしまった。
「トキふれあいプラザ」の人の話では、日本産のトキは絶滅したが、1991年に中国から贈呈されたトキのつがいをもとに人工繁殖を行い、いまでは500羽が生息しているのだという。
大空を舞うトキ
「トキふれあいプラザ」のゲージの中に2匹のトキがいた。普段は白いトキも繁殖期には頭から背中にかけて灰色になるらしい。トキのほうからこちらは見えないようになっている。2階のガラス越しにトキの様子を見ることができるが、ネットが視界を遮り少し見にくい。しばらくして、木の上から地面に降り立った。1階に移動すると、こちらのガラス窓の前にはネットがなく、トキ姿をはっきり観察できた。
トキふれあいプラザのトキ
「トキ資料展示館」には、トキを守るための取り組みが紹介されている。大変だなと感じたのは、トキの生息域を確保するために、農家が無農薬栽培、減農薬栽培で協力していることだ。農家の高齢化を考えると大変な努力である。
日本最後のトキ
日本最後のトキ「キン」のはく製が展示されていた。その美しい姿に感傷的な気分になった。

お気に入り名盤! ハービー・ハンコック:Head Hunters

 

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佐渡冬紀行 佐渡金山と関連遺跡

2020年02月27日 | 旅行記

2日目の朝、雨が降りしきる中、佐渡金山跡に着いた。見学コースは、江戸時代の採掘跡の「宗太夫坑」と明治から平成まで使用された「道遊坑」の2つある。「道遊坑」には外を歩くコースがあるので、悪天候を考慮して、「宗太夫坑」を選択した。

坑内は人形を使って採掘の様子を再現している。足尾銅山と違うのは人形が少し動く。近くには説明書きもあり、分かりやすい展示になっている。しかし、全体像が掴めないせいか、頭に入ってこない。手元に全体概要が欲しかったが、パンフレットには何も書かれていなかった。
佐渡金山
鉱山が栄えた時代、佐渡金山と佐渡奉行所を結ぶ京町通りがメインストリートだったらしい。最盛期にはこの狭い土地に5万人が居住したという。そのせいか、このあたりのまち並みは隣同士がくっつくぐらいに密集し、道路の幅も車一台がやっと通れるぐらいの幅しかない。

佐渡奉行所は海を見渡せる丘の上にあり、この日は突風にさらされていた。大門は閉じられ、小門が入口になっていた。再建された建物の中には展示らしきものがほとんどなかった。当時の街並みのジオラマが佐渡金山の資料館に展示されていたが、こちらに置くべきだと思った。

佐渡奉行所の眼下に北沢浮遊選鉱場がある。こちらは明治以降の産業遺産である。建物は焼失し、土台のコンクリートだけが残っている。
北沢浮遊選鉱場
以前ここには、ゴルフの打ちっぱなし施設が造られ、高いフェンスが張られていた。建物の前方にある凸型のコンクリートはフェンスの基礎の名残である。ただの廃墟でしかなかったものを、有識者が日本の産業遺産として保護することにしたのだという。とはいえ、建物を維持するための投資はできないから、いつまで風化に耐えられるかは分からない。見れるうちに見るべきものなのだろう。
大間港
同じようなものがもうひとつある。大間港に残る石積護岸やトラス橋、ローダー橋脚、クレーン台座などである。明治25年に作られた鉱石の搬出や石炭などの鉱山の資材搬入に使われたものである。世界遺産を目指す動きになって、あわてて保護に入った感が否めない。佐渡の荒波に洗われ、状況は北沢浮遊選鉱場よりも厳しい。

お気に入り名盤! テテ・モントリュー:Temas Brasilenos

 

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佐渡冬紀行 たらい船と宿根木

2020年02月26日 | 旅行記

佐渡に着いてすぐ、「アイランドレンタカー」で車を借りた。車種はトヨタのウィッシュ。この車で2日間佐渡を巡った。小雨の中、最初に向かったのが行列ができる人気店「長三郎鮨」。寿司とラーメンという妙な取り合わせが看板メニューになっている。想像していたよりも小さな店で、入ると長いカウンター席があり、その奥に2階へ上る階段があった。観光客慣れしているかんじで手際がいい。お約束の寿司とラーメンのセットを注文した。印象としては、寿司もラーメンも普通に美味い普通の店だった。翌日の昼に行った「弁慶」も期待したほどでもなかった。ネットの口コミが実力以上に期待値をあげてしまっているのかもしれない。

「長三郎鮨」で遅い昼食を済ませると、小木港に向かった。「力屋観光汽船」のたらい船に乗るためである。案の定、この天気では誰もいなかった。雨はこの時間だけ奇跡的に止んでくれていた。たらい船のチケットを買って、しばらく待たされた後、着物姿の女性船頭が出てきた。5人旅なので、3人と2人の2隻になった。湾の中を10分程度回るだけだが、これが意外に面白かった。途中で漕がせてもらったが、船頭さんのようには上手くいかず、少しも前に進まなかった。夏の青空の下ならば、もっと楽しめたのかもしれない。
小木港たらい船
たらい船を降りると宿根木に向かった。江戸中期、小木港は廻船港として栄え、宿根木には廻船業を営む者や船大工が居住し、千石船産業の基地として整備された。小さな土地に家屋が密集する独特な町並みはその時代に形成されたものらしい。

宿根木までは車で10分ぐらいの距離である。ところが、突然の暴風雨になった。山の天気は変わりやすいというが、佐渡の天気はそれ以上だ。視界も悪くなったので、宿根木集落の手前にある「佐渡国小木民俗博物館」に立ち寄ることにした。
旧宿根木小学校
ここの建物は、大正9年築の旧宿根木小学校で、南佐渡の漁業や懐かしい暮らしのアイテムなど、その数約30,000点余りが展示されている。強風にあおられ、古い木製ガラス窓が大きな音を立てていた。隣接の展示館では実物大の千石船「白山丸」が飾られている。安政5年(1858年)に宿根木で建造された「幸栄丸」を当時の板図をもとに復元したものらしい。船も素晴らしかったが、それ以上に、昔の暮らしの展示のほうが興味深かった。この辺境の土地にも大勢の子供たちで賑わった時代があったのである。
宿根木集落
宿根木の集落は暴風雨の中にあった。観光案内所は冬季閉鎖中で、民家は1件を除いて非公開。その1件もこの日は営業していなかった。人間一人歩けるぐらいの狭い路地を、誰にも会うことなく、一周しただけだった。目の前の荒れ狂う海の前に、あの大きな千石船を造る作業場があったとはとても想像できなかった。

お気に入り名盤! ハンク・ジョーンズ:The Greatest Hits Of Standards Vol.2 Sta

 

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佐渡冬紀行 佐渡の荒海

2020年02月25日 | 旅行記

佐渡冬紀行は、首都圏からの上越新幹線往復(運賃)と佐渡汽船往復乗船(運賃)、佐渡市内での2泊4食の宿泊料金がセットになった旅行商品パック。佐渡市が15,000円を助成しているため、佐渡島2泊3日の旅が29,800円という格安料金である。フェリーを高速のジェットフォイルに変更しても34,000円という安さだ。ただし、期間は2019/12/1から2020/2/29までの3か月で、1400名限定である。

昨年の10/31に発売になり、その日のうちにJR大船駅のびゅープラザで予約をした。混み合っていることを予想していたが、そんなこともなく、普通に予約できた。日程は、2/22から24までの3連休で、旅行2週間前までにチケットが自宅に送られてくる手はずになっていた。
佐渡汽船ジェットフォイル
2月6日にチケットが届いた。同封の書類にはキャンセルに関する記述があった。要するに、佐渡島に渡ったら旅行成立で、そこから先はすべてお客様負担になる。例えば、フェリーや新幹線のトラブルで東京に戻るのが遅れたとしても発生する追加料金はすべて自己負担になると書かれていた。そんなことは万に一つだと高をくくっていたら、突然の低気圧の発生で、2月17日と18日のフェリーは全便欠航になってしまった。
その後は天気も回復し、2月22日は予定通り運航された。11時30発のジェットフォイルに乗船、波は穏やかだったが、佐渡に着くと雨模様、まるで夕暮れ時のような薄暗さだった。レンタカーを借りて、島内観光をしていると、15時ぐらいから急に雨風が強くなってきた。その日の夕方のフェリーは欠航になった。
佐渡の荒海
その日の夜はすごかった。湖畔の宿吉田屋に宿泊したのだが、暴風雨で一晩中窓が激しく音を立てた。翌日は一日かけて車で島内を回ったが、海は大時化だった。この日のフェリーも全便欠航。島に置き去りにされるリスクが現実のものとなった。幸い、翌朝は天気が回復し、朝8時40分のジェットフォイルで新潟に戻ることができたが、海は来た時よりも荒れていた。結果的には予定通りに行って帰ってこれたが、船旅のリスクを痛感させられた。

お気に入り名盤! ブラッド・メルドー:Introducing Brad Mehldau

 

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2020年 小田原梅まつり

2020年02月07日 | 日記・エッセイ・コラム

曽我別所梅林の小田原梅まつりが、今年も2月1日から始まった。
熱海梅園とは違い、ここの梅まつりは農家の梅畑の周辺を散策するだけである。入場料はないが、駐車料金が500円取られる。茅ヶ崎からは車で30分の距離で、遠くはないが、500円が馬鹿らしくて、いつも行こうかやめようか悩んでしまう。開花情報も不正確で、行ってみてガッカリすることも多い。
小田原梅まつり
今年は暖冬で、梅まつりのHPには既に6分から8分咲きだと書かれていた。今年に限ってハズレはなさそうなので、行ってみることにした。この日は、今年一番の冷え込みになったが、思ったほど寒くはなかった。平日の午後なので、会場の中も空いていた。梅は満開に近い状態で、とてもきれいだった。富士山もはっきり見えた。
小田原梅まつり
会場の中に売店と食堂があり、その横にもちの販売小屋がある。もちは人気で、いつも行列ができている。この日は平日とあって数人が並んでいる程度だった。からみもち(200円)を購入、美味くはなかった。売店で、梅干し、ミカンジャム、ミカンを買った。
天気も良く、冷たい空気が気持ちよかった。

お気に入り名盤! オスカー・ピーターソン:Walking The Line

 

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メッシュWiFIシステム TP-Link Deco M4 (2ユニット)

2020年02月01日 | 通販・買い物

最近、iPhoneが繋がらなくなった部屋がある。以前から11aは繋がりにくかったが、11gならば問題なかった。それが、11gも繋がらなくなった。ほかの部屋でも、時々、WiFIが切れる現象が起きており、WiFI無線ルーターの機能低下を疑った。iPhoneアプリで電波の強度を調べてみたが、その部屋以外は問題なかった。

購入機種を検討している時、メッシュWiFIという技術があることを知った。子機を設置して、電波の弱い部屋をカバーする。あまり費用をかけたくなかったので、TP-Linkの廉価版Deco M4を購入した。価格はアマゾンで、11,800円。



白い筐体が2個梱包されていた。見栄えはいいが、無線ルーターにしては大きすぎる。しかも、LANポートが2個しかない。取説には、専用アプリをダウンロードしろとしか書いていない。
設定は簡単で、アプリの指示に従って入力していけばいい。戸惑ったのは動作モードの選択のところだ。デフォルトでルーターが選択され、プロバイダ情報の入力を求められた。そんなもの覚えちゃいない。よくよく考えたら、ルーティングはフレッツ光のホームゲートウェイがやっているはずだから、TP-Linkはただのアクセスポイントのはずである。動作モードの選択画面をよく見たら、一番下にブリッジモードがあった。戸惑ったのはここだけだった。

1台目を設置し、問題の部屋に2台目を設置しようとしたら、繋がらなかったiPhoneが繋がっているのである。原因はWiFI無線ルータの機能低下だったのかもしれない。もっとも、TP-Linkはどの帯域を使っているのか分からないので、ご近所のノイズが原因だったのかもしれない。もはや、メッシュWiFIを設置する必要もなくなったので、2台目の設置は中止し予備機としてしまっておくことにした。どうやら無駄な買い物をしてしまったようだ。
WiFI無線ルータの設置は簡単でも、WiFI接続機器はすべて接続先を変更しなけらばならない。有線LANを基本にしているので、WiFIを使っているのはiPhoneぐらいだと思っていたが、テレビ、プリンタ、chromecast2台などなど6台もあった。

お気に入り名盤! ドン・フリードマン:Metamorphosis

 

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