徒然なるままに 

BGMはモダンジャズ、暇つぶしの自分史

大コロナ禍の滋賀グルメ

2022年02月18日 | 旅行記

竹生島から長浜港に戻ってから昼食になった。事前に店を調べていて、梅花亭の梅花ラーメンにほぼ決めかかっていたが、40分待ちの口コミを見て却下。「焼鯖そうめん」が滋賀名物だと知って、長浜港の近くにある「ぶぶあん」に行くことにした。
長浜港ぶぶあん
店内は少し混み合っていた。老夫婦が二人で営んでいる店で、「少し待てますか」と丁寧な口調で聞かれた。「大丈夫です」と応えたが、ご主人は待たせているのが気になるようだった。時間の流れがゆったりしていて、妙に心地良い。しばらくして、部屋に案内された。

「焼鯖そうめん」は、焼いたサバを甘辛く煮込み、その煮汁でそうめんを茹でた郷土料理で、長浜のおもてなし料理の定番だという。ご飯のおかずとして食べるのが一般的らしいが、単品で注文した。
ぶぶあんの焼鯖そうめん
待っている間、食べログの口コミを読んだ。料理のことより、老夫婦のことが沢山書かれていた。とても評判がいい。10分ほど待って、「焼鯖そうめん」が出てきた。おかみさんから、「よくぞお待ちいただききました、おおきに」。思わず笑ってしまった。「焼鯖そうめん」は想像したとおりの味で、とても美味しかった。

お気に入り名盤! アル・ヘイグ:Cleff Session 1953 Vol. 2_ I'll Remember

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大コロナ禍の竹生島

2022年02月17日 | 旅行記

翌朝、長浜港から琵琶湖汽船で竹生島に向かった。船はほぼ満席で、予想外に盛況だった。竹生島までは30分である。港に降りると、切り立った崖に張り巡らされた朱色の階段が目にとまった。これを登るのかと思ったら憂鬱になった。実は、これは降りる階段で、登る階段は別にあった。それは、心が折れそうなくらいの急な石段だった。息も絶え絶えに登り切った先に宝厳寺の本堂があった。
竹生島宝厳寺の石段
竹生島には宝厳寺と竹生島神社がある。寺と神社を全部含めて「宝厳寺」と称されていたが、明治元年の神仏分離令によって二つに分けられた。現在も別法人のままで、両者は渡廊で繋がっている。宝厳寺の本尊は大弁才天で、江島神社、 厳島神社と並んで日本三大弁天のひとつ。また、観音堂は西国三十三所第30番札所で、本尊は千手観世音菩薩。なかなか由緒ある寺院らしい。
竹生島宝厳寺の唐門
御朱印をもらった後、大弁才天が祭られている本堂を参拝、豊臣秀頼によって豊国廟から移築された国宝・唐門をくぐり、秘仏・千手観音立像が安置されている観音堂から渡廊を抜けて、竹生島神社に到着。
竹生島神社の本殿
拝殿には琵琶湖に面し、突き出した所に竜神拝所がある。ここでは土器(かわらけ)に願い事を書き、湖面に突き出た宮崎鳥居へと投げ、投げたかわらけが鳥居をくぐれば、願い事が成就するとも言われている。挑戦するつもりでいたのだが、肝心のかわらけが売っていなかった。入口のところでしか買えないらしい。宝厳寺に戻らなくても、竹生島神社から入口へ直接通じる遊歩道がある。しかし、この日は通行止めになっていた。心残りだが、諦めるしかなかった。


お気に入り名盤! ビル・エヴァンス:At The Montreux Jazz Festival

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大コロナ禍の須賀谷温泉

2022年02月16日 | 旅行記

この日の宿は、小谷城跡に近い須賀谷温泉である。延暦寺からだと琵琶湖を半周するようなかんじになる。宿のHPには、「お市の方が湯治した古の名湯」と説明されているが、秘湯感はまったくない。また、源泉の温度は18度程度の規定泉で、沸かして使用している。「お市の方が湯治した」というのは眉唾臭い。19部屋の小さな宿だが、こんな時期なのにほぼ満室で、何故か人気がある。
須賀谷温泉
泊まった部屋は、バス・トイレ付きの和室12畳。よくあるタイプの和室で、窓からの景色が良いわけでもない。おそらく、人気の理由は料理なのだろう。「お市の舞」と名付けられた会席料理を注文したのだが、上品な味付けで、とても美味しかった。接客も丁寧で、つまるところ、良い宿というのはここにつきる。

延暦寺から遠すぎるので、おごと温泉のほうを勧めていた。幹事が独断でここに決めたのだが、結果は満足している。

お気に入り名盤! キース・ジャレット:The Koln Concert

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大コロナ禍の延暦寺

2022年02月15日 | 旅行記

午後は気温も上がり、比叡山ドライブウェイはノーマルタイヤでも通行できた。東塔の駐車場まで行き、待合所の中にある蕎麦屋で遅い昼食をとった。注文したのは名物の「延暦寺そば」、山菜そばに天かすととろろ昆布を加えたもので、味はそれなりだった。

根本中堂は平成の大改修中で、建物は素屋根ですっぽり覆われていた。工事期間は平成28年から約10年間、改修費用は実に50億円だという。参拝は可能で、中に入るとそこは工事現場、鉄パイプの足場が所狭しと組み上げられていた。主に屋根の改修なので、内陣は普通に参拝できると思っていたが、そこにも鉄パイプの足場が組まれていてた。不滅の法灯は確認できたが、やや興ざめだった。
延暦寺根本中堂
西塔に移動。ここでは、釈迦堂を参拝。行く途中に、にない堂を通る。同じ形をしたお堂が廊下でつながっていて、右側が法華経を教える法華堂、左側が念仏を教える常行堂。つまり、「南無妙法蓮華経」と「南無阿弥陀仏」が同等に扱われている不思議な建物である。ブラタモリでそのあたりの事情を解説していたような気もするが、忘れてしまった。
延暦寺にない堂
釈迦堂は延暦寺に現存する最古の建物で、もとは三井寺の金堂だったものを秀吉がここに移築したらしい。ご本尊は釈迦如来である。

延暦寺釈迦堂
ここも土禁、靴を脱ぐのが本当に煩わしい。西塔の御朱印は3種類あり、ここで全ての御朱印がもらえる。参拝できなかった浄土院の御朱印「阿弥陀如来」をもらおうとしたら、「ここの御本尊はこちらですよ」ときつい調子で言われた。あがらうこともためらわれ、釈迦堂の御朱印「大雄殿」を書いてもらった。

お気に入り名盤! ハンク・ジョーンズ:Groovin' High

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大コロナ禍の三井寺

2022年02月14日 | 旅行記

三井寺は天台寺門宗の総本山と説明されている。「天台宗じゃないのか?」、素朴な疑問である。調べてみると、天台宗は、円仁と円珍の2人の高僧が死去すると、円仁派と円珍派が対立。比叡山は円仁派が占め、円珍派は山を降りて三井寺に入った。以後、円仁派を山門派、円珍派を寺門派というらしい。両者は事あるごとに対立し、三井寺は幾度も焼き討ちにあっている。小規模なものまで含めると50回を超えるというから凄まじい。焼かれっぱなしの三井寺だったが、織田信長がここに本陣をおいて、比叡山焼き討ちを行った。延暦寺が武装解除されたことで、これ以降焼き討ちにあうことはなくなったものの、創建時の文化財はほとんど残っていない。
三井寺金堂
建造物の代表が国宝の金堂で、豊臣秀吉の正室北政所によって再建されたものである。仁王門から境内に入ると正面に見える。坂の上にあるので一際大きく感じるが、正面にまわるとそれほど大きくない。堂内は土足厳禁で靴を脱がなければならない。前日に大雪が降っていたのでブーツを履いていた。靴を脱ぐのが面倒くさくてならなかった。

金堂のまえに燈籠がある。三井の晩鐘で知られ、荘厳な音色は「日本の残したい音風風景百選」にも選ばれている。一突き800円。御朱印代300円が含まれているが、それでも高すぎる。他の人が突いているのを近くで聞いたが、特別な音色には思えなかった。
三井の晩鐘
国宝の建造物では光浄院客殿と勧学院客殿がある。初期の書院造りで、歴史的にも重要なものらしい。ともに特別拝観になっていて、予約制でガイドが付く。ガイドがいなければ、10分ぐらいで見終えてしまうような小さな建物である。ガイドの説明は丁寧で、書院造の特徴から視覚効果、文化的価値まで事細かに解説してくれた。不勉強な観光客にはこんなサービスが必要だと痛感した。

お気に入り名盤! レイ・ブライアント:Play The Blues

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大コロナ禍の京都・滋賀旅行

2022年02月13日 | 旅行記

毎年2月はゴルフ仲間と温泉旅行。今年は延暦寺、三井寺の仏教の聖地巡りを計画していた。

年が明けるとコロナ騒動が再燃、かつてないペースで感染が拡大した。状況的には旅行どころではないのに、中止にしようという意見は誰からも出なかった。予定通り出発したものの、新幹線はガラガラで、危機感のない馬鹿な連中は我々だけだった。

三井寺参拝と琵琶湖クルーズがこの日の予定だった。京都でレンタカーを借り、三井寺に着いたのが9時。普段は公開していない光浄院と勧学院の特別拝観、それに観音堂での座禅体験を申し込んでいた。特別拝観が予定よりも時間がかかったため、座禅体験はキャンセル。境内をひととおり散策してから、琵琶湖クルーズの乗船場所である今津港に向かった。ところが高速道路が渋滞し、13時の乗船時間に間に合いそうにない。こちらもキャンセルして、急遽、延暦寺に向かった。東塔、西塔、横川の3か所巡る予定だったが、時間的に無理なので、横川は取りやめ。余裕を持って計画したはずだったのに、ドタバタになってしまった。
金閣寺
長浜の秘湯「須賀谷温泉」に宿泊。翌朝、長浜港から竹生島に渡り、宝厳寺を参拝。12時半に長浜港に戻り、昼食を終えるとすでに13時半。あとはもう、京都に帰る時間しか残っていない。帰りがけに、金閣寺に寄り道をした。時節柄、どこも観光客は少なかった。マスクをしていない人はいなかったし、鼻を出している人もいなかったが、ソーシャルディスタンスは完全に無視されていた。

お気に入り名盤! ケニー・ドリュー:Dark Beauty

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする