松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

授業の「展開」をどのように捉えるか

2020-06-06 09:30:44 | Weblog


 多くの教師は「授業の展開」(学習指導案での展開)をどのように捉えているだろうか。私の見ているかぎりでは、展開=①繰り広げる②平に広げる(広辞苑)・・・と捉えている。
 つまり、教材研究してきた指導案を子どもの前に広げ示し、「さあ、これを考えなさい、これを解きなさい」という感じである。そして、それができる限り支障なくスムースに進むことをよいこととしているようである。だから、指導が一方的になったり、平板になったり、羅列的になったりすると言えよう。
 授業における「展開」とはどういうことか、その考えを変えていかなければ授業は変わらないのである。
 斎藤喜博は授業が「展開」するということは、授業のなかに①教材とか②教師や③子どもの思考とかからくる④矛盾が起こり、教師と子ども、教師と教材、子どもと子ども、子どもと教材との間に、⑤対立が起こり、⑥衝突・⑦葛藤が起こり、それを⑧克服(突破)した結果として、⑨新しいものが発見されたり、ときには⑩未知の⑪不明のものがつくり出されたりしたとき、その授業は「展開している」ということができるのである。・・・と言っている。
 これは、ずいぶん一般的な考えと違う。ここに私たちの授業改革のひとつがあるようである。


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