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「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

子どもを不慮の事故から守る心肺蘇生術C→A→B、一人法胸骨圧迫と人工呼吸の回数比30:2

2014-02-02 23:00:00 | 小児医療
 ILCOR国際蘇生協議会コンセンサスが、5年毎に心肺蘇生のガイドラインを改定しています。
 最新版は、2010年版。

 小児心肺蘇生蘇生法ガイドライン2010の大事な点を書きます。


<脳機能>

 短時間の血流・酸素不足で壊滅的な損傷

 基本的に5分以内!

 3心拍の欠損で失神します。


<まずは、胸骨圧迫 CABであって、ABCではない!!>

 胸骨圧迫C→気道確保A→人工呼吸B


 今までのABCは、×。気道確保A→人工呼吸B→胸骨圧迫Cではないです。


<命を救うのに重要なポイント>

〇より簡単なCPRを、より多くの市民に実施してもらう。

 市民に対して、「不慮の事故」の予防に関する啓蒙を行う。

 多くの市民がCPRを実施することができるようにする。


〇より効果的なCPRを、より多くの医療従事者に実施してもらう。



〇より良い神経学的予後を目指す。




<具体的なやりかた>

 〇小児に対する圧迫・換気比は30:2であるが、状況によっては15:2を用いる。


 二人の医療従事者で小児のCPRを行う場合、胸骨圧迫と人工呼吸の回数比は15:2とする。
二人の医療従事者で成人のCPRを行う場合、胸骨圧迫と人工呼吸の回数比は30:2とする。

 〇胸骨圧迫から開始!

 〇胸骨圧迫で大事なポイント
  テンポ(速さ)→早く 100回/分以上、

 強さ(深さ)→強く 胸郭の1/3以上

 胸壁の戻り →戻ることが大事!!

 中断時間 →短く

 位置 →胸骨中心部


 〇AED除細動
  小学生以上(6歳以上)は、成人用

  小学校入学前は、小児用パッド使用

  乳児でも成人用AEDの使用は可能→心臓を挟んで電極を貼れれば、問題ない。


<救急蘇生ガイドラインの今後>

 救急蘇生ガイドラインは、将来また変更になる可能性がある
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