「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

多職種連携の下「成年後見」含め精神障害者支援(再発予防/活動継続/移行準備)の充実を図ることの大切さ

2012-01-18 18:32:25 | 医療

 成年後見では、いろいろと難しい場合がありますが、精神疾患を伴ったかたへの成年後見もまた、その疾患の理解からはじめていかねばならず、難しいもののひとつであります。

 だからといって、誰かが支えていかねばならない、最も成年後見を必要とする分野でもあると理解しています。

 精神科、ケースワーカー、民生委員などあらゆる地域資源総動員の多職種連携の下、支援が可能になっていきます。

 東京都中央区も、精神障害のかたがたの地域移行を謳いながらも、その実現に苦慮いたしているところです。
 地域移行、ノーマライゼーションが少しでも進んでいくことを大いに期待いたしております。

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東京都 社会貢献型後見人を目指す方のための基礎講習

プログラム6 障害者の理解と対象者理解(精神障害)

東洋大学ライフデザイン学部生活支援学科教授・精神科医 白石弘巳氏


受講して学んだ知的障害者支援の大切なポイントを以下に書きます。



1)統合失調症回復途上者への介入の3つのポイント
*再発予防(不安定状態にならぬように、陽性症状(幻覚、妄想)↑、病識↓、焦り↑、不安定な生活)
*活動継続(ひきこもり、生活習慣の乱れが出ないように)
*移行準備(新しい活動への参加へ)




2)精神障害者の日常生活に対する不安は、何に関して抱いているか




3)医療機関が期待する医療保護入院患者に対する援助




*精神障害者の保護者制度(精神保健福祉法)



4)精神疾患の理解を難しくする要因:精神症状の特徴
(1)精神疾患は、外見上わからない
例:幻覚妄想の症状が改善した統合失調症患者は、「病気がない」とみなされる(しかし、実際はいろいろ生活上の障害が残っていることが多い)。

(2)ある精神領域がまったく機能しないというわけではないことが一般的
例:簡単な判断はできるが、難しい判断はできない。

(3)機能状態が不安定であることが誤解される。
例:あることが機能できたからと言って、今日できるとは限らない

(4)自分ではコントロールできないことが理解されない。
例:普段外出できない人が、楽しいことがあるときにはそわそわして、早くから支度している様子をみて、「なまけ」病ではないかと疑う

(5)本人は、精神症状に由来する生活上の困難を自分で何とかしようとしていることが普通であるが、それでかえって症状の悪化を招くことが少なくない(間違った対処法)。
例:薬を飲んで治すのではなく、自分が正しいことを証明しようとする、など。


5)成年後見をはじめ、支援のポイントは、多職種との連携

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知的障害者支援が不十分であるが故の不幸な結果をこれ以上作らないための社会の努力が必要。

2012-01-18 17:51:10 | 医療

 知的障害者支援が適切に行われてこなかった悲しい結末が、統計上現れています。

 これは、小児科医師を含めこの地域社会が、なんとかせねばならないもののひとつです。

 小児科医師の心のケア/児童精神に関する講習でもとりあげられてきました。

 自分が法律を勉強するひとつの動機は、この分野の改善になんらかの知識を得たいがためということがあります。


<知的障害の受刑者を福祉支援につなげる取り組み>



<厚生労働省研究班 田島良昭氏 調査結果>



<兵庫県弁護士会 谷村慎介氏の取り組み>



「東京都 社会貢献型後見人を目指す方のための基礎講習
プログラム4 障害者の理解と対象者理解(知的障害) NPO法人ぽむぽむ 山崎厚子氏」 
資料より
http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/1ed2529c194a2c3ceb51702e3002b07b

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知的障害者支援;療育手帳(愛の手帳)活用と住まい/日中活動/余暇の3つの場の整備

2012-01-18 16:44:21 | 医療

東京都 社会貢献型後見人を目指す方のための基礎講習

プログラム4 障害者の理解と対象者理解(知的障害)

         NPO法人ぽむぽむ 山崎厚子氏

受講して学んだ知的障害者支援の大切なポイントを以下に書きます。

1)療育手帳(愛の手帳)を用いての支援
 「愛の手帳」を交付申請して、生活を支援することが可能。

<重症度によっての区分>


<手帳をもつことのメリット>






<障害者数>


<愛の手帳、交付状況>



2)知的障害者 支援のための大事な三つの場
(1)住まいの場
自宅で親と
⇒それが、困難になったとき/自立のために
入所施設、グループホーム、ケアホーム、アパートなどでのひとり暮らし

(2)日中活動の場
*通所施設
 障害者自立支援法上の施設
 ・生活介護/就労移行施設/就労継続施設(A型=雇用型、B型)
 ・地域活動支援センター

*一般就労(就職)

(3)日常の中での楽しみ・余暇
 「学習」や「経験」の積み重ね⇒楽しかったから、またやりたいへ。


3)知的障害者支援で知っておきたい障害特性
*学習に時間がかかる

*コミュニケーションのとり方
 理解力や表現力
 人間関係の理解

*自信がないから誤解される行動をとることがある

*状況に応じた行動

*判断したり、見通しを持って考えたり行動したりすることがにがて

⇒ひとりひとり付き合う中での発見、わかったことを大切に


以上、

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東京都 社会貢献型後見人を目指す方のための基礎講習 第ニ日目 終えて

2012-01-18 16:00:12 | 医療

 さすが、東京都の企画です。  

 すべての講義が有意義であり、なおかつ、その講師も第一線のかたから直にお話をお伺いすることができ、たいへん満足をしています。  

 二日目、プログラム、私のアンケート。



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