ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Traveling Wilburys Collection (CD+DVD) / The Traveling Wilburys

2019年06月18日 | クラシック・ロック

 

The Traveling Wilburys Collection (CD+DVD) / The Traveling Wilburys (2016)

トラヴェリング・ウィルベリーズ(The Traveling Wilburys)の3枚組セットを安価で手に入れる事が出来た。1988年に発売されたアルバム「Volume 1」にドキュメンタリー+PVのDVD、それに90年の「Volume 3」を加えた3枚組。アルバムにはボーナス・トラックも加えられている(※「Volume 2」は録音されたと言われているが正式な発売は無し)。ご存じの通りトラヴェリング・ウィルベリーズは超の付く大物が集まったスーパー・グループ(←古い呼び方だ)。遊びで変名を使っているが、声だけでも誰か分かってしまう物凄い面子。Lefty Wilbury (Roy Orbison)、Lucky Wilbury (Bob Dylan)、Nelson Wilbury (George Harrison)、Charlie T. Jr. (Tom Petty)、Otis Wilbury (Jeff Lynn) 、それにジム・ケルトナー、レイ・クーパー他が参加(ちなみに次作では変名も変更)。偶然に集まった彼らが1曲作ったらぴったりと馬が合って、興に乗ってアルバムに発展したという奇跡のような話。このあたりはDVDに詳しい(輸入盤でも日本語字幕あり)。自分はファーストだけ所有していたが、その頃はそんなに盛り上がるでもなく、確かに曲の出来はいいなァぐらいにしか思っていなかったが、それぞれのアーティストを掘り下げていくうちに、このバンドがアルバムを”ササっと”作った奇跡に改めて驚嘆している。

これくらいの大物アーティスト達ならエゴの塊であってもおかしくないので、オレがオレが…になってあっという間に空中分解しても不思議ではないが、映像でレコーディング風景を見ても、何とも穏やかで、楽しそうで、それぞれに対するリスペクトが溢れ出している感じが伝わってくる。もちろんロック界最高峰の彼らだから技量も才能の引き出しも充分なのだろうが、1曲ならずアルバム2枚(正確には3枚分)を”ササっと”作ってしまうのだから凄い。惜しくもファースト録音直後にロイ・オービソンが亡くなってしまったが、他のメンバーのアイドルだったろう伝説の彼がバンドに居たことが良い影響を与えただろうことは間違いない。懐かしいロックンロールを下敷きに、カントリー、ラグ、ブルーズ、ポップス等の各自のルーツを内包しつつ上手くまとめあげ、しかもそれぞれの出番がちゃんとあるという完成度の高い内容。現在、すでにこのメンバーの中の3人が鬼籍に入ってしまったが、こうやって音楽作品として残って良かった。

オークションにて購入(¥1,039)

  • CD  (2016/6/3)
  • Disc : 3
  • Format: CD, CD+DVD, Import
  • Label : Concord Records

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