ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

When You're Strange (DVD)

2012年06月22日 | DVD

When_youre_strange

When You're Strange / Directed by Tom DiCillo

2010年公開の劇場ドキュメンタリー映画のDVD。メンバーからの反発の大きかったオリバー・ストーン(Oliver Stone)の娯楽映画「The Doors(ドアーズ)」と違いメンバーも公認のようだ。ナレーターはかのジョニー・デップ(Johnny Depp)。最近この人ロック界のいいとこ持っていきますね。

まず冒頭から出てくるジム・モリソン(Jim Morrison)の自主映画「HWY」の映像の鮮明さにビックリ!! 存在は知っていたけれど、昔は今のようにYou Tubeなんて便利なものは無く、程度の悪いVHSの映像でちょろっとしか見たことが無かった。1969年のヒゲ期のジムが動いている。しかもラストアルバムの名曲「Riders on the Storm」の歌詞に出てくる「路上の殺人者(A Killer on the Road)」という歌詞を彷彿とさせるヒッチハイカー役のジム。かっこいい…。この「HWY」だけこのクオリティーの単品で見てみたいな。

まるで「HWY」がドアーズの歴史の導入のように使われてドアーズ結成からジムの死まで、ある意味淡々とドキュメンタリーは進んでいく。新事実みたいなものはないし、ファンなら充分承知のエピソードばかりではあるが、映像の鮮明さと編集の巧さで飽きることはない。低いジョニー・デップのナレーションもぴったりだ。初めてドアーズを知る人にとっても彼らが、そしてジム・モリソンがどうして特別な存在になり続けているのかがよく分かるのではないか。

特典映像にはなんとあのモリソン大尉(ジムの父親)のインタビューも。生きていた事さえ知らなかったが、ジムの生前は絶縁状態だったはずだし、アメリカ人にとっての父と息子の関係やオイディプス王の物語を暗喩させるデビューアルバムの名曲「The End」の「Father…」が彼だと思うと非常に感慨深い。

amazonにて購入(¥1306)

  • Johnny Depp, John Densmore, Robby Krieger, Ray Manzarek, Jim Morrison 
  • Directer: Tom DiCillo 
  • Writer: Tom DiCillo 
  • Format: Dolby, DTS Stereo, DVD-Video, NTSC, Import
  • Region Free 
  • Size: 1.85:1
  • Disc: 1
  • Label: Eagle Rock
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    Lulu / Lou Reed & Metallica

    2012年06月22日 | オルタナティヴ・ロック

    Lulu_lou_reed_metallica

    Lulu / Lou Reed & Metallica (2011)

    2011年発売のルー・リードとメタリカのコラボ作品。どちらもそれぞれ固定したファンを持つアーティスト同士だけにもちろん賛否両論。自分はルー・リードはほとんど全部聴いてきたが、メタリカに関しては全く知らないと言っていいくらい。だっさいヘビメタバンドだったのが急にオルタナ期(90年代半ば位?)になってそっち寄りのファッションや映像イメージで洗礼されたという印象しかなかった(ファンの方すいません)。でもメタリカと知らずに音だけ聴いた時には悪くないと思ったことも何度かある。

    このアルバムはあまり情報(製作背景や歌詞内容など)がない状態で聴いただけに、初めて聴いた時には良くも悪くもルー・リードらしい作品だな、という印象だった。印象としては92年の「Magic & Loss(マジック&ロス)」を聴いた時のよう。独特の語り、リフレイン、ハードなギター音との組み合わせ、最近顕著な音程外し…、作品に一貫した浮遊感。個人的にルーの作品は1曲で聴くよりも何度もアルバムを繰り返すことによってだんだんしっくりくる場合が多い。この作品もそうだった。自分としてはルーのサイドギターでじわじわと盛り上がるのが好きなのでちょっと大味にも感じる。製作過程を知らないんで適当だけれど、歌詞は歌詞、音は音でスタジオで顔を合わせずに創ったような隔絶感がある。

    これを聴いたメタリカのファンはどう感じるんだろう。危うい音程の爺さんの語りに無理やりとってつけられたようなメタリカのサウンド。メタリカの作品とは呼び難いんではないだろうか…。だから様々なレビューで好意的な意見が多いのは意外だった。

    自分はルー・リードファンなので楽しめたけれど、このアルバムを理解するまでにはもう少し時間がかかりそう。歌詞とかがすんなり頭に入ってくればちょっとは違うんだろうか。でも過去のルーの作品でも自分が歌詞を理解しているとは到底思えないな…(汗)。最大の疑問はやはり、なぜ「メタリカ」なのか?

    オークションにて購入(¥1028)

  • CD (2011/11/1)
  • Disc: 2
  • Format: Import, from US
  • Label: Wea/Warner Bros
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