goo blog サービス終了のお知らせ 

KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

線で繋ぐ山歩き 京柱峠~矢筈山

2021年10月22日 | 四国の山





今週は線で繋ぐ山歩きを再開。というよりは苦肉の策でコースを決定。

まずルリちゃんが水曜日にWOC登山部に参加する事になり、

あっちゃんはというと今週の水曜日は私用で山に行けない。

それでも山を歩きたいと言うので、取りあえず木曜日に予定を変更した。

そしてルリちゃんが前日の疲れが残って参加できなくても、ルリちゃんが歩いた事のある

コースで、あっちゃんが歩いた事のない山なら抜け駆けにならずに済む。

色々考えた結果、線で繋ぐ山歩きのルート上にある山で土佐矢筈山に白羽の矢を当てた。


WOC登山部では土小屋から二の森まで歩く予定だったので、

往復14km歩いた翌日にルリちゃんがまた歩くのはしんどいかなと思っていたら、

天候が悪くて弥山までで戻ってきたので、疲れも残っていないと言う事で、

ルリちゃんも参加する事になり。いつもの様に奥様ふたりとへっぽこリーダーの三人での山行になった。

前日の石鎚山のガスと強風の話を聞いていたので、果たして今日はどうだろうか?と

思っていたが、曇り空だが何とか天気は持ちそうな感じがした。

財田町の道の駅で待ち合わせをした後。32号線、439号線と車を走らせ、

約2時間で京柱峠に着いた。やはり空一面雲に覆われていたが、幸い風はほとんどなく

車を降りると少し肌寒い程度だった。身支度をして9時35分にスタートする。










峠から東に林道を少し歩くといつもは萱原への取りつきとなるのだが、

その萱原の上を歩く尾根への道が新しくできていた。




しばらくは杉林の中を歩いて行くと、直ぐにこのコースの名物?の三段急登となる。

けっこうな斜度の坂道に、奥様たちのペースも上がらない。

1段目は逆L型の岩の横を通り、登りきると少しだけ平らな場所に出る。










そして露岩が現れると最後の三段目の急登。







その急登を登りきると原生林の分岐に着いた。

その道標に従って分岐を右に折れブナやミズナラの原生林へと進んで行く。










林床は落ち葉で赤く染まっているが、ブナの黄葉や他の木々の紅葉もまだのような感じがした。










緩斜面の原生林を過ぎ広い支尾根に出ると小さな祠とモミ千本の標識。

ここから道の両側にモミの林が続いていく。










モミ林を抜けると足元に笹が目立ち始め、小桧曽山との分岐の手前の笹原に出た。

南東には大きな電波塔で直ぐに同定できる梶ケ森

奥様たちは『石鎚山が見える!』と騒いでいる。そして反対側にはこれも同定しやすい天狗塚と牛の背







笹原から分岐に出ると今度は東側の眺望が広がっていた。広大な笹原と稜線の奥に土佐矢筈山が見える。




まずは小桧曽山に歩いて行く。ここからは先週歩いた一ノ森から槍戸山のように

稜線上に白骨林が点在する道。ただ一旦下って登り返すと直ぐに小桧曽山に着いた。










小桧曽山は山頂と言うよりは小ピークといった感じ。南に目をやると、太平洋と雲の間に

室戸岬の半島が薄く続いているのが確認できた。土佐矢筈山の左に天狗塚、右には綱附森が見える。

三角点は二等三角点そして今日一つ目のYAMAPのポイント。
















ここで行動食を口に入れ、折り返して次の土佐矢筈山へと向かう。

先ほどの分岐から少し登り歩いて行くと、ニセ小桧曽山と呼ばれるピーク。

こちらは1554mほどの標高。先ほどの三角点が1524mなので、果たしてどちらが本物の小桧曽山なのか。

高知側から見るとこのピークが山頂に見えるので、このニセ小桧曾山こそ本物だと言う人もいる。




ニセ小桧曽山からは広い尾根の笹原道が続いていく。今日は天狗塚が随分近くに見える。

するとあっちゃんが『天狗塚まで歩く?』と。奥様、冗談はおやめください。

一旦下って行くと野球のグランド位の広さの笹原。さらに奥にも笹原が続いている。










更に下ると土佐矢筈山の尾根の手前の笹原になる。その尾根の取付きは少し樹林帯になっているが、

後はほとんどが笹。まさに笹・笹・笹の天国!










樹林帯では足元に少し枯れかかったアザミがまだ花を咲かせていた。

その樹林帯を抜け、少し左に巻きながら登って行くと途中にゴリラの木がある。

遠目に見るとオッパイもある様に見えるのでメスゴリラ?その横に並んだメス〇〇。







左に巻いた道から稜線を乗り越えると、いよいよ土佐矢筈山の山頂が見える。

あっちゃんが『あの道が、矢筈峠からの道?』と指さし聞いてくる。

ここまで来る途中、線で繋ぐ山歩きのここから先は次が綱附森になり、

その次が天狗塚ですと説明していた。綱附森は矢筈峠が登山口となり、香川からは結構遠い。

そしてその矢筈峠から土佐矢筈山の往復は2時間程度なので、どうしても中途半端な距離になる。

さてさてどうしたもんかと話をしていたのだ。




矢筈峠への分岐の道標を過ぎると、土佐矢筈山山頂に着いた。

時間は丁度12時。京柱峠から2時間25分。







山頂からは天狗塚や三嶺そして綱附森が見渡せる。










高ノ瀬から石立山そして太平洋へと続く峰々。




お昼ご飯を食べている間、あっちゃんから提案があがった。線で繋ぐには矢筈峠からここまでの

2時間を消化しないといけない。ただ今日このまま矢筈峠を往復するには時間が足りないので、

途中まで降りて引き返すことで、少しは次の消化時間を短縮できるというのだ。

『ん~ん~。奥様なかなかいいアイデアです!』

それではと記念撮影していたらルリちゃんが『リーダーの顔の皺が酷いので後で修正するように』と指示が来た。

あとで確認して見ると、確かに顔中皺だらけだ。ついでにお腹周りも気になる。




写真を撮った後さっそく分岐から矢筈峠へと下って行ってみる。

山頂からの尾根の先を左に回り込み道は続いている。










足元が背の低い笹の急坂を下って行くと、比較的緩やかな樹林帯の道になる。

打合せでは20分ほど下った所で引き返すことになっていたが、樹林帯の中では

次に登って来た時の目印になるようなものがない。丁度、南側が開けて幹が折れた太い木があった。

まだ20分は経過していないが、このまま樹林帯の中を降りて目印となるようなものが無かったら、

矢筈峠まで降りてしまいそうなので、ここを次の折り返し地点として引き返す。











さてここからは予定になかった登り返し。なかなかの急登に息が切れる。







山頂の東側から西側に回り込むと分岐から広がる笹の斜面に不思議な模様が見える。

薄緑の笹原の所々に黄色く円形になった笹。まるでミステリーサークルようだ。

一面でなく所々に点在する円。どうしたらこんな風になるのだろうか?







分岐まで戻ると、後は多少のアップダウンはあるが平坦な道とほぼ下りになる。

ここまで来るとへっぽこリーダーも気持ちが楽になる。










今日は生憎の一日中曇り空。晴れて青空の下なら最高だったけれど、

それでもこの四国随一の笹原はどの季節に来ても何度来ても飽きない。

ここにきて奥様たちがYAMAPのペースを気にしてスピードアップしてきた。

『奥様~!お待ちくだせい・・・・・!』よく見るとこの辺りの笹原にもミステリーサークルが見える。










モミ千本の分岐から右に折れて往路と違う道を下って行く。原生林コースと同じように

割と広めの尾根に迷わないようにテープを見ながら歩いて行く。










原生林コース分岐からは三段の急坂。『こんな急なとこ登って来たんやな~』とルリちゃん。

小桧曽山分岐から京柱峠までのコースタイムは70分。時間は14時10分。

奥様たちは15時までに戻るわよ!と言いながら、更にスピードを上げ下って行った。







70分のところを予定通り50分で降りてきた。峠のベンチに腰掛け登山靴を脱ぎ、

先週と同じように復活したコーヒータイムで雑談。タイムも平均の110~130%

となり奥様たちも満足げな様子。




今月は線で繋ぐ山歩きはお休みして、紅葉狩り月間の予定だったが、

予定を変更した結果、京柱峠から土佐矢筈山とその先少しだけ繋がった。

今週は急に冷え込んできた。歩行中は汗がでて暑いが、稜線に出て風が当たると急に寒くなる。

服装もよく考えないと夏場の様にはいかなくなってきた。

来週は奥様たちのリクエストで御来光の滝を予定。何度行ってもあの最後の

急登が苦手なコースだが。10月最後の紅葉狩りの締めとしては外せない。

奥様たちに付いて行けるかへっぽこリーダーは眠れない日々が続いていく。(笑)

山の芸術祭 一ノ森・槍戸山・剣山

2021年10月16日 | 四国の山



先週は西日本最高峰の石鎚山の錦を堪能した。この石鎚山から四国の山の紅葉は

スタートして、日ごとに他の山々に移っていく。

今週はどこのお山にと考えると、当然石鎚山に次ぐ西日本で二番目の高さを誇る

剣山となる。先週の金曜日にKyoさんが歩いたレポートには

既に山頂から山裾に錦の彩りが広がっていた。そりゃそうだ。石鎚山と剣山では30mほどしか

高さは変わらない。紅葉の時期もほぼ同じ。ひょっとしたらもうピークは過ぎているかもしれない。

天気予報はというと水曜日が雨。木曜日は曇りでまだましな様子。幸い木曜日も予定が

入っていなかったので、奥様たちに曜日の変更の連絡をすると、ルリちゃんのお嬢さんも

休みなので一緒に歩きたいと連絡がきた。『もちろん、山ガールの参加は大歓迎です』と即答する。


朝起きると窓の外は曇り空。予報では昼から晴れるらしいが、やはりテンションは上がらない。

集合場所の貞光に向かう途中の脇町辺りから見えた南の山にも重たく雲がのしかかっている。

『これは眺望は望めないな~』『紅葉はやっぱり青空でないと映えないしな~』などと

考えながら車を走らせる。貞光で乗り合わせて国道438号線を南に、一字を過ぎ

第一ヘヤピンに差し掛かるころにガスが出始めた。第七ヘヤピンまで続く道は

高度が上がるごとにどんどんガスが濃くなっていく。そして最後はホワイトアウト状態に。

ガードレールや白線の無い場所ではどこを走っているか分からないくらい最悪の状況になった。

車内でも重たい空気が流れていく。スキー場を過ぎ夫婦池を過ぎると一瞬、雲の間から青空が見えた。

『あっ!』と山ガールマリリンから声が上がる。そして一字から東祖谷への町境の

カーブを曲がると、目の前には雲ひとつない青空と、朝陽を浴びて光り輝く剣山の姿。

車内で悲鳴ともつかない歓声と拍手が沸き上がる。『やったー!、最高!』

狭い車内でなかったら四人ともが座席から立上がって、スタンディングオベーションしてただろう。


第七ヘヤピン辺りでのテンションの低さはどこ吹く風。身支度をしている間中、

ルンルン気分でテンションアゲアゲ!何十回と来た剣山でこれだけ気持ちは高揚したことはなかった。

見ノ越の駐車場のトイレは前回来た時は工事中だったが、きれいなトイレが完成していた。

いつものように劔神社の石段を登ってスタートする。本殿の前で低頭し、宿泊所の横の

注連縄を潜って登山道へと分け入って行く。










通い慣れたこの道も歩く季節で周りの景色は変わっていく。そして今日はいつも見慣れた

前を歩く二人の姿のさらに後ろに、いつもと違うマリリンの姿があって新鮮だ。










西島神社の巨岩を過ぎるといつもの様に雲海荘から広がる山裾が見える。

太陽がその雲海荘の真上から山肌を光らせ逆光になっているが、それでも色付きは確認できる。







西島駅には約40分で到着。リフトからは軽装の登山者と言うよりは観光客の人たちが

次々に降りてきている。ベンチの横からは三嶺がくっきりと見える。

来る途中で我々のテンションを下げた雲は、やはり塔ノ丸の稜線を乗り越えられずにいる。

丸笹山にはその雲が近づいてきているが、まだ雲に隠れず山頂の笹原が見える。










水分補給で一息入れている三人の中で、あっちゃんの顔色が悪い。

道中はゆっくり運転してきたつもりだったが、見ノ越に着く前にスマホを操作していたのが

良くなかったらしい。この西島駅まで歩いてきてもまだ気分が悪いという。

まぁもう少し歩いていたらその内に回復するだろうから、刀掛けの松まで取りあえず登って行く。

西島駅から見えた丸笹山にかかり始めた雲は、東側の木屋平をすっぽり覆っていた。







刀掛けの松からは雲海荘直下の錦繡の山肌が見渡せた。カエデの紅葉だろうか、

オレンジ色の斜面が輝いている。剣山には屋島の合戦に敗れた平家が、

安徳天皇と東祖谷(剣山の西)に落延び、源氏滅亡を祈願し剣山の頂上付近に宝剣を納めた伝説がある。

安徳帝が剣山へ登る途中、この場所で休んでいた時、汗だくで宝剣を持ち続けている従者に気遣い、

松の枝に宝剣を掛けて汗を拭くよう言葉をかけられたという言伝えの残るのが、

この刀掛けの松。我々も同じようにして汗を拭いで一息入れる。










今日はこの刀掛けの松から行場を通ってまずは一ノ森ヒュッテを目指して行く。

自然林の中に続く道には優しい陽が差し込み、道の上の落ち葉を踏みながら歩く。

その内に道は茶色の枯れた落ち葉の道から、石灰岩の白い道になる。そしてさらに苔玉岩の斜面の横を通り

不動の岩屋を過ぎ、巨岩の横を抜けるとおくさりの鎖場に着いた。













以前に雨の降った翌日にこの鎖場を下ったことがある。その時はツルツルの岩肌に

足を滑らせ、しかも途中で一番狭い岩と岩との間でザックが引っかかり、

身動きが取れなくなり、二進も三進も行かなくなり、死ぬかと思った。

そんな話を以前にあっちゃんに話をしたことがあるので、『今日は見学だけです』と

話をしていたのに、少しよそ見をしているうちに、あっちゃんがもう登ろうとしている。

『あら、ほんとうにツルツル!』と言いながら鎖を登って行くが、さすがのあっちゃんでも

少し難しそうな雰囲気で、数メートル登っただけで降りてきた。

すると横にいたマリリンに『滅多にないことだから登ってみたら』と勧めている。

素直なマリリンがザックを置いて登り始めた。女性の靴なら鎖の輪っかに足が

入るので足掛かりができて『登れそう』と言いながら降りてきた。










おくさりで少し遊んだ後、両劔神社へと少し下って行く。

両劔神社は巨大な岩がご神体。その大岩を背に小さな小屋が建っている。







両劔神社からも山の北側を一ノ森へと緩やかな登りの道が続いている。

穴吹川源流の谷で冷たい水に手をつけ、その先のテンニンソウのお花畑は今は枯れた花ばかりだった。

秋から冬への季節が移っているのを少し感じながら歩いて行く。その途中所々で北側の景色が

開けているが、赤帽子山も雲の上に少し頭を覗かせているだけだった。










樹林帯のなかから明るい場所に出ると、一ノ森と剣山との分岐になる。

この分岐には殉職の碑がある。55年ほど前、剣山測候所の職員二人が、

雷による通信ケーブルの途絶の点検に向かう途中、この辺りで表層雪崩にあい

一人が行方不明になった。捜索は延べ1,000人にものぼり、35日目に遺体が

発見された。発見したのは山頂ヒュッテの新居綱男さんだった。そして当時の

気象庁山岳部長の新田次郎が同僚の為に送った「山を愛し気象観測を愛し
 
こよなく妻子を愛せし男ここに眠る」の言葉がこの碑に刻まれている。







この分岐では西側と東側では景色が全く違っていた。西には青空の下次郎笈

明るすぎる陽を浴びて輝いて見える。一方東側はやはり白い雲にすっぽり覆われていた。







丁度一ノ森と剣山の鞍部になるこの分岐から、まずは一ノ森ヒュッテへと登って行く。

車酔いから解放されたあっちゃんが『お腹が空いた、お腹が空いた』と言い始めた。




ヒュッテの前では男性が三人がベンチに腰掛け食事を摂っていた。

我々もベンチに腰を降ろして各々行動食を口にする。

案内にはここでマリリンの調子を見ながら、槍戸山に行くかを決めましょうと書いたが、

さすが若いだけあって心配する事は全くなかった。逆にへっぽこリーダーの方が心配になってきた。










一ノ森ヒュッテから槍戸山へは一旦下って登り返す道。するとお腹も満たして

元気にあっちゃんがYAMAPの平均ペースを気にしてスピードを上げ始めた。

白骨林が見事なこの稜線。写真を撮ったり、動画を撮ったりしている内に

ルリちゃんもマリリンも随分先を歩いている。







今日は南からの風なのか、日奈田峠へと続く稜線を雲が乗り越えられずにいる。

以前WOC登山部できた時は、胸ほどの高さまで笹が生い茂っていたが、

今日は膝くらいまでの高さで随分様子が変わっていた。










まだ青々としたゴヨウマツと、枯れてしまったゴヨウマツの白骨林の間を歩いて行く。







確かに笹の背は低くなっていたが、足元の見えない道の上には石がゴロゴロして

油断すると踏み外して足首を捻りそうになる。小さなピークを一つ越えると槍戸山が見えた。

もうすでに到着しているあっちゃんの姿が小さく見えた。










槍戸山には山名標と四等三角点・槍戸山。そして今日一つ目のYAMAPの山頂ポイントをゲットする。

『もう遅いわね!』といった感じの冷たい視線を送るあっちゃんとマリリン。











集合写真を撮った後は一ノ森への折り返し。するとマリリンがザックからストックを取り出した。

先ほどの笹道の足元が悪かったので用心の為と言っている。『ん、なかなかこの子、歩き慣れてるな!』

するとそのストックの一本をあっちゃんに『貸しましょうか』と言って手渡した。

今日は珍しくへっぽこリーダーはストックを持ってきていない。剣山は歩き慣れているのでと

思ってなめていた。すぐに先週の石鎚山の東稜コースでの転倒が頭に浮かんだ。

さすがに『私に貸してください』とは言えず、靴で足元の笹を払いながら注意深く歩いて行く。








途中の白骨林は太く大きく低い位置から枝が広がり、枯れていても堂々としている。

マリリンが魔女の森に迷い込み、魔女の手下の木々に囲まれているように見える。

反対に細い白骨林も青空の下、凛としてまっすぐ立っている。










当初、今日の計画は、次郎笈の南東にある『鬼人の岩屋』を探しに行こうと思っていたが、

予定を変更したので、その岩屋の岩が見えないかカメラをズームで撮ってみるが皆目見当がつかない。

次回の課題と楽しみにしておこう。







一ノ森への登り返し。相変わらず三人とも元気だ。静かな尾根道に鳥の鳴く声と

情けないへっぽこリーダーの喘ぎ声だけが聞こえるだけ。







一ノ森の三角点は三等三角点。その三角点からヒュッテを横目に見下ろしながら歩いて行くと

一ノ森山頂。そして二つ目のYAMAPの山頂ポイント。










槍戸山から一ノ森そして剣山の西から南にかけては国有林として買い取られ、

鑓戸シコクシラベ林木遺伝資源保護林に指定され、シコクシラベの純林が

見ることができる貴重な林が続いている。







石灰岩の大岩が現れ足元のゴロゴロとした岩を登って行くと二ノ森。

この場所は山頂らしくなく、道標に書かれた消えかけた二ノ森の文字を見逃すと

気づかずにそのまま通り過ぎてしまいそうになる。










二ノ森から剣山までも笹尾根に登山道が続いていく。6月にコリトリから登って来た時は

霧の中で一切周りは見えなかったが、今日は気持ちのいい稜線歩きができる。
















剣山山頂の東のテラスへの階段は段差があっていつもしんどい思いをする。

奥様たちも同じなのか階段の脇の笹の中を登っていっている。







東のテラスでは大勢の人が思い思いに寛いでいた。テラスの北側を覗き込んだ三人から

『わ~すごい!』と歓声が上がった。歩み寄って見るとテラスの向こうには

紺碧の空の下、真っ白な雲の大海原が広がっていた。時間はもうすでに13時。お昼を過ぎて

ここまでの雲海を見られるのは珍しい。曜日を変更したり、コースを変更したりはしたが

思いもしなかった大雲海に、へっぽこリーダーの予想しなかった株価の上昇に思わずにんまり!










テラスでの雲海を満喫した後は、山頂ヒュッテでお昼ご飯。少し気温が下がってきたこの季節には、

温かい出汁を飲みたくなる。へっぽこリーダーはうどん+きつねを頂く。

うどんの出汁の塩分ときつねの甘く染み出る汁を美味しくいただく。













女性陣が会話を楽しみながら食事をしている間、へっぽこリーダーはさっさとうどんをたいらげ、

外に出てトイレの手前のベンチに腰掛け一服タイム。

先週の轍を踏まないように新しいライターを持ってきてタバコに火をつけようとするが、

一向に火がつかない。何度やってもダメなので諦めかけていたら、男性がやってきて

おもむろにタバコに火をつけた。しめしめと思いながら『すみません、火をお借りできませんか?』。

先週の石鎚山では女性の天使が舞い降りてきたが、ここ剣山では髭を蓄えた天使がやって来た。

お腹を満たした後は山頂の北側のテラスでコーヒータイムを取ろうとヒュッテを出る。

食事を終えた後のヒュッテ横の階段が、全く足が上がらない。他の三人も同様の様だ。







北のテラスまで歩幅が合わず歩きづらい木道を歩いて行くと、塔ノ丸の稜線を

雲が流れて乗り越えようとしていた。もう少し動きが早かったら滝雲に見える。

雲の高さは一定なのか、丸笹山の頭だけは隠れずにいた。










北のテラスでも絶景が待っていた。ザックを降ろして、あっちゃんが持ってきた

IRIBITOさんのお店のコーヒーを、今日はマリリンが淹れてくれている。













同じ場所にいても刻々と周りの山の表情は変わって行く。今日最後の記念撮影。
















北のテラスでものんびりした後は、今日は三人が歩いた事のない山頂から

『二度見展望所』のコースを下って行く。次郎笈は雲の影になってうす暗い色になっている。

紅葉も昨年に比べると色付きが少し薄いような気がする。













途中にある展望岩に三人を誘導する。岩の上に登ると大劔神社のお塔石への色付いた山肌が見えた。

ここから見下ろすお塔石は、少しぽっちゃりした馬が走っているように見える。

反対を見ると次郎笈への稜線の紅葉。色付きが少し悪いとはいえ見応えがある。







ここでは当然、あっちゃんのポーズ。




二度見展望所まで降りて今度は山の北側を歩いて行く。お塔石への斜面はカエデのオレンジと

笹の薄緑の斜面、そして白骨林とのコントラストが何とも言えない美しさだ。











御神水までの道は行場コースの落ち葉と違って、色付いたままの赤やオレンジ色の落ち葉が積もつている。

女性陣がレッドカーペットの上を優雅に歩いて行く女優たちに見える。







前を見ても振り返っても錦繍の山肌。若いころに宮本輝の小説を好んで読んだ時期がある。

その小説『錦繍』の中で蔵王のゴンドラで再開した二人が見た山肌に思いをはせた。










御神水からひと登りして大劔神社にお参りをした後、大剣道を下って行く。







樹林帯の中から明るい場所に飛び出すと西島駅に着いた。もう人影も疎らだ。

ここから西島神社の巨岩の手前を、これも三人が歩いた事のない遊歩道へと進んで行く。

見上げた空と今日最後の山肌の彩りが名残惜しい。










遊歩道コースはいつもあまり人と会う事のない、お気に入りの静かなダケカンバの森の道。













そして朝に通った行場コースと共に、吉野川へと流れ込む祖谷川の源流のある道。

あっちゃんが手を付け『冷たいわよ~』と。この小さな水の流れが、あの険しい祖谷渓谷や

悠々と流れる吉野川へと繋がっていると思うと、何だか愛しささえ感じる。




見ノ越の近くまで降りてくると周りは山霧に包まれ始め、幽玄な雰囲気さえ漂ってきた。










最後に劔神社に一礼し、石段を下って行くと見ノ越の駐車場では車も疎らになっていた。







世界的に紅葉の色は3種類と言われるが、日本は27種の錦織りなす紅葉があるという。

今日は果たして何色の彩りを見ることができたのだろう。夏を過ぎ少し薄くなった笹原の緑の稜線。

そして白骨林とどこまでも広く遠く広がる雲海の白。山の芸術を思う存分堪能した一日だった。

『また良かったら一緒に歩こうね』とあっちゃんがマリリンに声をかけて車に乗り込んだ。


WOC登山部2021.10.06 石鎚山

2021年10月08日 | 四国の山


随分と長引いているギックリ腰も少しづつ改善が見られ、

しばらくお休みにしていた『線で繋ぐ石鎚山~剣山』も再開の目途がたってきた。

しかし月日は流れ早や10月となり、10月と言えばやはり石鎚山の紅葉から、

お山の紅葉狩りがスタートする。四国の山歩きをしているものとしては石鎚詣では

欠かすことのできない恒例行事となる。『次に線で繋ぐで予定している東光森山の急登に

決して腰が引けているわけではないです!』と奥様たちには言い訳をして、予定を変更していざ石鎚山へ!

と言う事で奥様たちに連絡していると、WOC登山部の第二班も石鎚山に登るという

情報が入った。第二班のリーダーと連絡を取り合い、土小屋で待ち合わせをすることに・・・。


途中の寒風茶屋の駐車場にもそこそこ車が停まっていた。更に瓶ヶ森林道を入って行くと

スカイブルーとスカイライン。車を停めて三人で見入る。




瓶ケ森の山肌も結構色づいている。これだと石鎚山の紅葉も期待できるはずだ。

瓶ケ森まで来ると急にお腹が痛み始めた。道路脇のトイレに駆け込もうと車を停めると

『またトイレ!毎回ここで用を済ますね!』と前回もここで用を済ませた私を奥様たちが冷やかす。







瓶ケ森展望所からは正面に石鎚山。遠目に見ても色づいているのが判る。

それにしても雲一つない青空が広がっている。『ね!今日は石鎚山にして正解でしょ!』と

奥様たちに言うと『ハ~イ、大正解』と返ってきた。ここの所へっぽこリーダーになってしまって

いたが、少しは株価が上がってきたかな?







予想通り土小屋の駐車場はほぼ満車。石鎚山スカイラインを少し下った未舗装の路肩が

広がった場所に停められたが、次から次と車が停め始める。慌ててまだ到着していない

第二班の場所を確保していると、ほどなくやまさんが運転する車が到着した。

WOC登山部のメンバーと会うのはほぼ半年ぶり。『線で繋ぐ山歩き』を始めてからは

ほとんど登山部の山行には参加できていない。軽く挨拶をしながら身支度をしてスタートする。

前を歩くコアラさんとは1年以上ぶりくらい。以前はこの大きい背中を見ながら

歩いていたのが懐かしい。今日は杉さんとやま奥さんも参加して総勢7名となった。




土小屋からしばらくウラジロモリの林の中を進んでい行く。あっちゃん

コアラさんとは久しぶりで、話が弾んでいる。木々の間から瓶ケ森の氷見二千石

広大な笹原が見えた。以前WOC登山部で歩いた時、時々見えるこの瓶ケ森を見て、何度も

『あの山はなんていう山?』と聞いてきたあっちゃんだったが、今はそんな愚門をする事はない。

やはり『線で繋ぐ山歩き』でこの界隈を何度も歩いた成果は出ているようだ。













鶴ノ子ノ頭の尾根の北側をトラバースするようにして道は続いている。

鶴ノ子ノ頭と次の小ピークとの鞍部に出ると第一ベンチ。ここからは尾根の南側の道になり、

石鎚山が顔を覗かせ始める。『おっ、南尖峰だ!』
















土小屋からここまでの間、何人もの人を抜いて歩いてきたが、既に下ってくる

大勢の人ともすれ違う。ほとんどの人が大きな一眼レフを抱えて御来光目当ての人たちだ。

その内の一人の年配の方に声を掛けると、『御来光は良かったけど、雲海が見られなかったのが

残念。でも紅葉は最高ですよ』と言ってくれた。その年配の方の言う通り、

無骨な岩峰から裾野へと広がり色付いた南尖峰がどんどん近づいてくる。











1677mの小ピークを過ぎ、尾根に沿って続く階段状の登山道には

隊列をなして歩いて行く人たちが見える。駐車場も満車、登って行く人たちの数も

相当なもの。今日の弥山は恐らく密な状態だろうなと思いながら登って行く。










東稜基部の第三ベンチの手前で、立ち止まっている女性に声を掛けられた。

近眼の私には近づくまで顔がぼやけて見えない。するとその女性が『リップです!』と

挨拶をしてくれた。エントツ山さんの掲示板でお馴染みのリップさん!

初めてお会いしたのはもう16年も前、石立山に登った時の別府峡でのテント泊の時。

それ以来、何度か山でお会いしているリップさん、『今日はのんびりと歩きます。清掃活動は無しで!』と。

第三ベンチは休憩している人たちで空席が無い。ここで一服しようと企んでいたが、

大勢の人前では気が引ける。その内にルリちゃんが追い付いてきたので一服は諦めた。

南尖峰からの支尾根の一つが東稜コースとなっている。今日は下りで歩く予定なので

そのまま登山道を東稜から天狗岳の足元を巻くようにして進んで行く。

ここから奥様たちが揃って前を歩くいつもの様子になってきた。写真を撮ったり、

動画を撮ったりしているとあっという間に二人の姿は見えなくなった。










それでも何度も立ち止まらずにはいられない。見上げては感嘆しカメラを取り出す。

白い岩肌に覆いかぶさるようにして広がる錦秋。同じようにして写真を撮る人の姿が

途中のあちらこちらで見られた。この山頂から日覆うごとに裾野へと紅葉が降りていき

そして四国の山の紅葉が次々と感染するようにして始まっていく。
















登山道が成就社へと続く支尾根との分岐まで来ると、二之鎖の基部の公衆トイレ。

ここでも既に大勢の人が休んでいた。成就社(中宮)からは試しの鎖(この鎖が登れれば、

一~三之鎖は登れると云われている)、一之鎖、そしてここから二之鎖、三之鎖を経て

奥宮の頂上社とたどり着く事が出来る。

そもそも鎖の行場は険しい岩場にかかる鎖にすがる時に、邪心を捨て、

無我の境地を体験する修行の場。邪心のない私とルリちゃんはそのまま登山道へ。

邪心を捨てなければならないあっちゃんは鎖場へと登って行く。(笑)







というのは冗談で。ここから弥山にかけての紅葉も見逃せないのが本音のところ。

帰りは東稜コースを降りるので、ぜひ写真にとっておきたいと思ったからだ。










前半に奥様たちにつられてスピードを上げたせいか、ここからのお上りさんの階段が

一番足が重く感じられた。それでも期待通り周りに色付きは最高潮。

モミジやカエデのオレンジや赤の山肌にピンクの色のルリちゃんのシャツが映える。
















九十九折れの道は折り返すたびに、景色が変わって行く。天狗岳の北壁はいつものように

逆光になってしまうので、目にしている感動ほどはあまりきれいに映らない。










弥山山頂が目の前まで来ると今度は西の冠岳に続く稜線が目に飛び込んでくる。

そして振り返ると成就社へと続く道と瓶ケ森!











山頂はやはり大勢の人で賑わっていた。それでも最ピークの時は周りに座る場所が無く、

真ん中にも座り込んでいる人の姿が見られるが、今日はそこまでではないようだ。

弥山の端から見える天狗岳は予想通り最高潮を迎えようとしていた。

















今日は朝方風が意外と強かったせいか空気が澄んで、天狗岳だけでなく

周りに見える景色の全てが綺麗に見渡せる。西ノ冠岳の奥には松山の市街。

瓶ケ森からは今まで『線で繋ぐ山歩きで』繋いできた稜線と、手前から奥へと

濃淡をつけて峰々が続いている。







大勢の人で賑わう奥宮頂上社の前を避け、山頂小屋の前で腰掛ていると

鎖場を登って来たあっちゃんがしばらくして到着した。

少し早いが後から来るWOC登山部のメンバーを待つ間、先にお昼ご飯にする。

今日は久しぶりにカップ麺を持ってきた。しかもカレー味。気温が下がり始めたこの時期には

やはり温かい食べ物が喉に染みていく。そのカップ麺を食べ終えると今度はコアラさんが到着した。

空腹を満たした後はやっぱり一服タイム!と思って山小屋の陰でライターで火をつけようとしたが

火がつかない。仕方がないので三人のいる場所まで戻ると、コアラさんが味噌汁のお湯を沸かそうと

山さんに借りたガスバーナーを取り出し始めた。その山さんは東稜基部の辺りで不整脈がでて

調子が悪くなり引き返したという。それで山頂でお湯を沸かすならと言う事で、コアラさんに

ガスバーナーを託したそうだ。するとコアラさんが『これどうやって組み立てるん?』と聞いてきた

ので、手渡してもらってゴトクとカートリッジを組み立てているとあっちゃんが、

『KAZASHIさん、火ができて良かったね、タバコが吸えるわよ!』と言って、

コアラさんにライターの火がつかないのを説明すると、『それなら味噌汁飲むのをやめようか』なんて

意地悪を言ってきた。『ほんと意地の悪い人やな~』と言いながら、組み立てた後空かさず着火して

タバコに火をつけた後、バーナーの火を止めてコアラさんに戻して、足早に人のいない山小屋の脇へ。




ひとしきり煙を燻らせ戻ってくると、コアラさんが何度やっても着火できないと文句を言っている。

貸してくださいと言って私も何回か点火装置を押してみても火がつかない。

『残念です!意地悪言うからですよ~』とバーナーを返すと、『なんで火を消したん!』と怒っている。

『なんて意地の悪い事をするん!』と言いながら困っていると、横にいた女性が小物入れから

ライターを手渡してくれた。まさに弥山の上から天使が降りてきた!そのライターで無事に着火でき

事なきを得、お湯を沸かせたコアラさんの機嫌も直った(笑)


その後、杉さんも山奥さんも到着してしばしの雑談。ただ、かれこれこの山頂で1時間以上いるので

早々に集合写真を撮ろうとしていると、東稜から登って来たはらちゃんの姿が。

結局、途中で一人山さんがリタイヤしたが、一人増えて変わらず7名で『ハイ、ポーズ!』




山頂でWOC登山部のメンバーと別れて、奥様たちと天狗岳向かう。

すると山頂直下の鎖で男女の二人のうちの女性が怖がって手間取っている。

この鎖で怖がっているようでは天狗まで大丈夫かな?と思いながら待っていると、

鎖の下では天狗から戻ってきた人が並び始め待っている。

一つ目の鎖を何とか降りたその女性は二つ目の鎖でも同じように時間がかかっている。

そして弥山からもどんどん人が降りてくる。







何とか降り終えた女性とその前を歩く男性。この先々もちょっとした岩場で戸惑う女性。

それなのに道を譲ろうとしない男性。前からも後ろからも人がどんどん詰まってくる。

仕方がないので途中から北壁の端を歩いて追い抜いて歩いて行が、今度は離合のため前から下りて来る人待ち。













すると離合待ちしている横を通ってまた二人が先に行き始めた。何とも迷惑な話だ。

天狗岳の手前の岩でも足がかりが判らず登れない女性。前の男性は指示はするけど

女性は怖がってばかりでどうしようもない。そのうちにしびれを効かしたあっちゃんが

『右の脚をそこに、左の足をあちらに・・・・そうそう上手ね~!』と足掛かりを教えてあげると、

『私、褒められると伸びるタイプなんです!』とその女性。何ともはや・・・・・・!











天狗岳までに何とかその二人をやり過ごし、西日本最高峰で記念撮影。

















天狗岳から南尖峰までは行き交う人も少なくなったが、山頂での大休憩とここまでの混雑、

人の迷惑を顧みない二人のお陰で、予定していた時間を随分と過ぎてしまい、

墓場尾根へはあっちゃんには諦めてもらって、今日は遠目で眺めるだけ。







さ~それでは東稜へと降りて行きますか!南尖峰からは歩いてきた土小屋までの稜線が見える。

岩の上に立つ一本の白骨林が東稜への取付きの目印。







その白骨林の下にもう一本の白骨林があり、その木に持ってきたロープを架けて降りて行く。

以前に比べて足がかりの岩が少なくなったこの岩壁も、ロープがあれば何とか二人も降りられる。

ここに来るまでに『今日はちゃんとロープを持ってきてます。』二人に話をすると

『さすがリーダーでございますわ!』と。またひとつへっぽこリーダーの株が上がった!










本日の最難関をクリアした後、次はカニの横這いへと降りて行く。

見下ろすと横ばいの上部の色付きもなかなか見ごたえがある。







所々とちょっとした岩場があるが、少しは手間取っても問題なく降りて行く奥様たち。

カニの横ばいもルリちゃんもノープロブレム!











この辺りから見上げる南尖峰の岩峰は、柱状節理の独特な形をしている。

ゴツゴツとした岩肌の間に赤やオレンジ、緑の花が咲いているように見える。

目線を斜め下に移すと墓場尾根がちょこんと顔を覗かせていた。










カニの横バイからしばらくは痩せ尾根を下って行く。ここからは岩黒山がけっこうトンガリ山に見える。







痩せ尾根から左に折れて少し下って行くと笹滝(エントツ山さん命名)。矢筈岩と反対の岩峰の間の笹が

下から見上げると滝の流れのように見える。その笹滝を両手で笹を掴みながら下って行くのだが、

足元は所々で結構な段差がある。その二つの岩峰の間に差し掛かるころ、足を踏み出した途端に足元の岩が

ぐらついて一瞬体が宙に浮いて前に一回転した。『しまった!』と思ったが遅かりし、

気が付くとあっちゃんの足元に転がり、あっちゃんが腰を屈めて両手で笹を持ち踏ん張っている。

『助かった~!』と思ったら、『とって、とって』とあっちゃんが下にいるルリちゃんに叫んでいる。

最初は何を言っているのか判らなかったが、どうやらルリちゃんに写真を撮れと言っている。

笹の傾斜でしばらく起き上がれない私を心配するどころか・・・・・何という事だ!

しかし飛び落ちた下に岩がなかったのが幸いだった。ここでは今回せっかく上がったきた株価が下がった。







何とか立上り、あっちゃんにお礼を言うとやっと『大丈夫?』と声を掛けてくれた。

その後は足先で足元の笹を払いながら慎重に降りて行く。

笹滝を何とか下った後もさらに笹の生い茂る道が続いていく。

<





そして最後に南尖峰に別れを告げて支尾根から樹林帯の中へ。










踏み跡を辿りながら下って行くと下の方から人の話す声が聞こえてきた。

暫くすると第三ベンチに飛び出した。第三ベンチではおや?WOC登山部のメンバーの姿が。

他にもベンチに腰かけているリップさんの姿も見える。少し擦りむいた左腕を気にしながら、

メンバーやリップさんと話をしながらしばしの休憩。




いつまでもメンバーと話し込む奥様たちを制して、『ハイ、もうスタートしますよ!』と

声を掛けると、奥様たちが今度はYAMAPのコースタイムを気にし始めた。

『15時までには下りるわよ!』と二人で話をして猛ダッシュして前を歩いて行く。

あっという間に見えなくなった二人を他所に、写真を撮りながら独り歩いて行く。

山頂ではあれだけ晴れていた空にはガスがかかり始めた。











そうこうしているうちに南尖峰はガスに隠れた。弥山から降りてきた人達の列が道を塞ぐ。

何度も声を掛け追い越させてもらいながら土小屋に着くと、第三ベンチから一人で戻り、

車の中でお弁当を食べたという山さんが待っていた。











後続のメンバーはまだ時間がかかりそうなので、山さんと別れて先に車に乗り込む。

瓶ケ森林道をゆっくりと走っていると、そんなに時間差が無かったのか、

WOC登山部メンバーの車が追い付いてきた。途中で石鎚山や瓶ケ森、

そしてUFOラインの稜線を車を停めては眺めながら寒風茶屋へ。











せっかくなので寒風茶屋でWOC登山部恒例のコーヒータイムをとることに。

コアラさんは相変わらず女性陣に減らず口。それを聞きながら山さんと私でいじるという

今までもよくある情景が見られて、なんだか懐かしく楽しい時間。










平日にも関わらず予想通りに大勢の人で賑わっていた石鎚山。この山からどんどんと四国の山が

色付いて行く秋。さてさて来週はどののお山に紅葉を狩りに出かけようかな?

里山に遊ぶ 世田山・笠松山・永納山・医王山

2021年09月30日 | 四国の山
仕事柄ほぼ一日中椅子に座っていると、夕方になると調子が良くなっていた腰が

また元に戻ってしまう状態が続いていた。そして天気予報をみると山間部の

降水確率が結構高い。本来なら『線で繋ぐ山歩き』の東光森山が次の予定なのだが、

いまひとつ自信がないので、奥様たちには『もう一週だけ里山歩きにしてもらえませんか?』

と話をしていた。ならばどこの里山を歩くか色々考えたが、県内の里山で思いつく

山が出てこない。それならもう少し涼しくなって歩こうと考えていた、

今治市の世田山と笠松山はいかがでしょうか?と提案してみた。

以前にエントツ山さんの掲示板に上がっていて記憶にあった山で、最近は

WOC登山部の新幹線チーム?が歩いていたので、年内には歩いてみたいと思っていた山だ。

すると奥様から『近くにもう二座あるので、四座登りたい!』『今治までいくなら、美味しい

魚を食べたい!』とリクエストが来た。世田山と笠松山なら3時間もかからないが

残りの永納山と医王山を廻るとなると+1時間30分はかかる。

それなのに奥様からは『早起きはしたくない』というようなニュアンスのメッセージが

含まれていた。『3つの条件をクリアするのは難しいので、四座を諦めるかランチを諦める?か

それとも早起きをするかにしてください』と返信すると、どれも諦められないと、

何とも無理難題な答えが返って来た。

結局、少し早めの集合時間で出かけることに落ち着き、一路高速を今治へ目指した。

西条市と今治市の境にある厄除けで有名な世田薬師の駐車場に車を停めてスタート。







まずは大師堂にお参りしてお堂の右手から本堂(奥の院)へと歩いて行く。







公園のような場所から本堂への道は山道になる。入り口には春とこの時期にも花をつける十月桜が

綺麗に花を咲かせていた。あっちゃんは初めて見るらしく珍しがっている。










途中に案内板があると思いきや、グレーチングを盗んで帰る泥棒に怒りのメッセージが

書かれた立て札だった。確かに参道にあるものを盗むなんて絶対バチが当たるだろう!




山道は最初は竹林の中に続いていて、その竹林が終わると九十九折れの階段状の道になる。







道の脇には丁石のお地蔵さんが等間隔で立っている。途中の谷間の奥に大きな不動明王が見えた。

この摩崖仏は地元の90歳近くになるおじいちゃんが、毎日通って独りでコツコツと彫っている石仏だそうだ。

ある時この岩盤に現れた不動様を観て、それ以来一心に槌を振るって刻んでいるという、

何ともその情熱と信心の深さに感服する。










ここからは丁石とともに様々な石仏が並んでいた。










本堂手前の石段はあっちゃんが数えてみると丁度108段あったが、なかなか急なキツイ石段。

その石段を登りきると本堂の目の前には腹こわり石。昔からこの石に触ると

お腹をこわすという、何とも不思議な石で。ルリちゃんにも『触ったらいかんよ!』と声を掛ける。

YAMAPの活動日記に誰かが書いていたのをチラ見しただけだったが、知らずに触っていたら

普段からお腹の緩いへっぽこリーダーは、この後山の中でどうなっていたことやら。







奥の院は以前に本堂のあった場所。やはりここまでお参りする人は少ないようで、

お堂の扉も閉まっていて山中にひっそりと佇んでいた。本堂の脇には大館氏と十七勇士の墓がある。










道は杉林とシダの中を続いていく。世田山山頂は笠松山と共に山城の跡。

南北朝時代にこの山城で、先ほどの大舘氏が籠り壮絶な戦いが繰り広げられた場所。

『世田山城が落ちると伊予の国は亡ぶ』といわれるほどの最重要軍事の拠点だった世田山城跡には

今は大きな東屋の休憩所が建てられている。山頂は木々に囲まれていたが、

北側が少しだけ開けて今治市に続く田園風景が見下ろせた。













世田山からは風化した花崗岩の尾根道が続いている。山頂から一旦階段を下り小さなピークに向かう。

途中で北には瀬戸内海に浮かぶ小島、南には朝倉の田園風景が広がっていて、

稲刈り前の緑が続く景色を眺めながら歩いて行く。














小ピークを過ぎ少し下ると道の脇に小さな光明岩の札があり、ここから

右手にとって下って行く。意外と急な坂を下って行く途中で独りの女性とすれ違う。

登山者にしてはザックを置いたままで佇んでいた。よく見ると手には鎌を持っている。

どうやら登山道の脇の草木を刈っているようだ。里山ではボランティアで整備している人は多いが、

女性が独りでというのは珍しい。先ほどの石仏を彫るおじいちゃんといい、この女性といい、

誰に言われるわけでもなくコツコツと作業をする人の姿に、ただただ頭が下がる思いだ。

光明岩は木々が途切れ、目の前に景色が広がった尾根の先に直立していた。













まずはあっちゃんに『ありがたい岩やから登ったらいかんよ!』とくぎを刺して近づいて行く。

光明岩の名前の由来は分からないが、岩には『光明真言一百萬遍』と刻まれていた。







そして足元には額縁に入れたメッセージが書かれていた。

消えかかった文字の最後には『ゆっくりでいいから登って来れる自分をほめてあげましょう!』と

書かれてあった。『ほら!山はマイペースでいいからと書いているでしょう』とあっちゃんに言うと、

『いえ、YAMAPの平均ペース以上と書いていますよ!』と。ヤレヤレ・・・・・。




光明岩は横から見るとモアイ像のように見える。岩の横からの景色も抜群だ!







光明岩から下って来た道を登り返すと、先ほどの女性が作業を続けていた。

『ご苦労様です!』と声をかけて尾根道へと戻って行く。尾根道からはまた階段を下り、

そして登り返す道となる。このコースの上り下りはほぼ階段なので、けっこう疲れる。

更には気温が上がってきて、吹き出す汗が半端ない。







327m三角点辺りからはほぼ平らな道。脇の木々も背が低く見晴らしの良い道が続いていく。

するといつもの様に奥様たちの世間話が始まった。後ろから聞き耳をたててついて行くと

何やら医療保険や生命保険という言葉が飛び交っている。生命保険の死亡保険の内容になると

当然、本人ではなくご主人の話。その立場にあるものとしては何とも物騒な話だ!(笑)




しばらくすると笠松山に着いた。山頂らしき場所には小さな観音堂があった。

観音堂の周りでは山城の跡らしく眼下が一望できる。霞んではいるがしまなみ海道の橋まで眺められる。

休憩していると次から次と登ってくる人たちがいる。香川の里山のように地元の人たちの

手軽で身近な里山歩きの憩いの山となっているようだ。













観音堂の前で15分ほど休憩した後、元来た道を引き返していく。

往路と同じく瀬戸の海と田園風景が広がる尾根道。大勢の人が歩いているのも肯ける風光明媚ないい山だ。










途中の鞍部からは北側の野々瀬登山口への道が続いている。相変わらずアップダウンは階段の道。










そしてピークではまた見晴らしの良い道。少し残念なのは雲がかかっていなければ見えただろう

石鎚山が見えなかった事だけだ。







最後の階段を登ると世田山まで戻って来た。世田山から少し下った先に右に続く道があった。

寄り道して見ると大岩の脇を抜け、その先が岩壁の頂部の見晴らし台になっていた。

西条市から新居浜市の海岸線が一望できる。この世田山城が重要な拠点だったのも肯ける。







城主になった気分を味わった後は世田薬師へと下って行く。杉林を抜け、世田薬師の奥の院の

石段を下ると、不動明王像の場所で朝は姿が見えなかったおじいさんが登山者と話をしていた。










するとまた二人の朝ドラの話題が始まった。どうやら今回はその結末を二人で予想して、

あ~でもない、こ~でもないと話をしている。恐らく今後も山に登る度にこの話は聞かされ続けるのだろうな~!




世田薬師の駐車場まで戻り、道の反対側から永納山へと林道を歩いて行く。

その途中で来週には歩けるだろう東光森山の話になり、ルリちゃんと集合場所と

集合時間の打合せをしていると、今までニコニコ顔で歩いていたあっちゃんの顔が急に曇った。

どうやら大田尾越えに7時30分に集合というのが、本人にとってはどんな険しい山を登るより

厳しい条件の様だ。するとルリちゃんが『あんた、仕事をしていた時何時に職場についていたん?』

と聞くと、ほぼ就業時間のギリギリだったと答えるあっちゃん。寝坊なのは今に始まった事ではなく

昔からの様だ。更にルリちゃんが『低血圧なん?』と聞くと、『ん、ん。100位!』とあっちゃん。

『それを低血圧と言うんじゃわ!』と二人で大笑いする。







西側登山口となる場所には古代の永納山城跡の説明板がある。

善人杖の置かれた場所から山の中へと入って行くと直ぐに尾根に出た。










緩やかで広々とした尾根を東に歩いて行くと最初のピーク。ここからは燧灘が見下ろせる。

そのピークからはこの辺りの山の特徴らしい、風化した花崗岩の尾根道。

道の先には今日三座目となる永納山が見える。






途中には周りの木々が伐採され、外郭の整備工事がなされていた。

古代山城は四国では3ヶ所(内香川が2ヶ所)しか発見されていなくて

愛媛県ではこの永納山城のみだそうだ。







工事の内容を記した説明板から最後の坂を登って行くと、最初に見晴らし台のような場所に着いた。










見晴らし台から更に登って行くと露岩が現れ始め、滑りやすい乾いた花崗土の坂を登ると永納山に着いた。










山頂には地形図には載っていない真新しい補助三角点があり、周りの眺望もバツグンだ。

最後にこれから登る医王山も直ぐ近くに見える。













山頂から一旦下り、伐採され明るくなった尾根に丸太のベンチが置かれている場所を通り、

回り込むようにして更に下って行くと、高速道路の側道の脇の東側登山口に出た。










高速道路の側道を歩き、一旦その高速道路の下を潜って国道に出た後、鉄道と交わる辺りから

今度は南に向かって県道を歩くと西条市の標識があり、ここから医王山へと取り付いた。

取付きは不明だったが直ぐ上に見える支尾根へとグイッと登ると踏み跡があった。










この道は直ぐにシダの海へと突入していく。シダ自体は大した藪にもなっていなくて

足元はしっかりしているのだが、ただとにかく蜘蛛の巣が酷い。数歩歩いては立ち止まり、

ストックでその蜘蛛の巣を払いながらになるので、なかなか前に進まない。







何とか蜘蛛の巣地獄をやり過ごすと目の前に岩壁が迫っていた。遠目で見るとかなりの岩壁だが、

こちらから登ると傾斜はそれほどでもなく、一旦ザックを置いて登って行く。

もちろんこんな場所はあっちゃんが特攻隊長となる。







両手両足を登って行くと岩壁の頂部に着いた。後ろから来るルリちゃんが心配だったが

意外と平気で登ってきている。この山頂にも三角点の様な石柱があった。

岩塊の頂部だけあって高度はないものの、360度見渡せる眺望が広がっていた。

先ほど登った世田山や燧灘。そして車を停めた世田薬師を見下ろせた。













ここで今日のミッションのひとつの四座をクリア。奥様たちも満足気だ。







さぁ~ではでは次のミッションが待っているので、岩肌を落ちないように慎重に下り、

取り払って蜘蛛の巣がなくなったシダの道をあっという間に下って県道に着いた。










県道を世田薬師へと戻って行く途中、振り返って見えた医王山はなかなかの山容をしていた。

四座を歩き終えて安堵していると、やはり急にお腹が空いて来た。駐車場で靴を履き替え、

次のミッションの『魚の美味しい店』へと車を走らせる。




と言っても駐車場でgoogle mapで調べて、三人であ~だ、こうだと言いながらチョイスした

『魚河岸ごはん 矢野鮮魚店』は、よくある一品のおかずのご飯屋。ごはん屋といっても

鮮魚店のお店だけあって、おかずには新鮮な刺身の一品も並んでいた。







奥様たちは海鮮丼。小食の私は海鮮巻きずしと刺身。海鮮丼を待つ間にノンアルビールで乾杯する二人。

海鮮丼はルリちゃんはミニ丼。あっちゃんは普通を頼んだが、やはりけっこうなボリュームだ。

後で写真を見ると、ごちそうを前に笑うルリちゃんの顔が、北の国からの純君に見えた。(笑)










二つ目のミッションをクリアしたのだが、このミッション遂行のせいで時間が無く歩けなかった

笠松山のガメラ岩を最後に目指すことにする。

朝倉地区の集落の中を車で移動し登山口となる場所に車を停めて軽装で取り付いて行く。

ガメラ岩までは直ぐ近くなのでと思っていたが、急な場所もありロープを使って登って行くと

こんもりとした丘の上にガメラ岩が見えた。










YAMAPで笠松山を探すと、大体の人がこのガメラ岩を訪れているので、

せっかくここまで来たら外せない場所だ。地元ではおんびき岩(カエル岩)と呼ばれてる大岩は、

YAMAPでは皆さんガメラ岩と呼んでいる。確かに亀が口を開けているように見える。

今日は時間も早いのでこのガメラ岩でじゃれて遊んでみる。







ガメラに食べられそうなあっちゃん



ガメラの背に乗るあっちゃん



ガメラに登って見ようとするが、ガメラの頭は平ではなく薄く尖っていて、

ここまで登るのが精いっぱいの私。振り返ると笠松山と山頂へと続く道が見える。

午前中と比べると青空が広がり、来島海峡大橋もくっきりと見え始めた。













ひと時ふざけてガメラ岩を後にする。世田山、笠松山はこの地の歴史的にも貴重な山で、

登山道も良く整備され、尾根の縦走路は見晴らしも良く、地元の人たちにも愛されているのが

よく判る予想以上にいい里山だった。奥様たちにも満足いただけた一日となった。










さぁ来週はいよいよ急登で有名な東光森山になる。ここのところ里山歩きばかりで体力が

落ちているのが心配だというルリちゃん。それは未だ腰の状態が良くない私も同様だが、

それ以上に早起きが心配で仕方がないというあっちゃん。さてさてどうなる事やら、

後はお天気のローテーション次第、神のみが知る事となる。  
 

今日の3Dトラックです。

線で繋ぐ山歩き 大座礼山~三ツ森山

2021年09月02日 | 四国の山



先週は奥様のひとりが欠席になったため、変則で野鹿池山から黒滝山を歩いた。

愛媛県と高知県の県境に沿って東西約50km以上に広がる石鎚山系の

西端が堂ケ森だとすると、黒滝山は東端にあたる。

以前歩いた三ツ森山からこの黒滝山までは、地形図に載っている

山だけでも、まだ10座ある。そして更には吉野川を越えて剣山系へと続いていく。

と言う事で今週は正規のルートに戻って、その三ツ森山から大座礼山を繋ぐ事にした。

大座礼山は頂上の南西側のザレ場から山名がついたと伝えられている。住友の別子銅山が

開抗後はその燃料の山として歴史を担ってきた。この山に登ったのは以前に所属していた

山の会で14年前に登ったきり。山頂近くの四国随一の大ブナは有名で、まだ今ほど

ネットでの情報共有はなく、大ブナと言えば大座礼山と当時は言われていた山だ。





今日は中七番に車を一台デポして、大田尾越からスタートして大座礼山から

三ツ森山まで縦走して中七番へと下るルート。奥様たちにとっては山道の運転が不安のようだが

筏津から大田尾越まではさほどの距離でもないので、大丈夫だろう。

大田尾越から南に少し下った林道入り口の脇に車を停めてスタートする。

車を停めた場所からはガスがかかっているが、次に登る予定の東光森山の急峻な山容が見て取れる。







林道は入り口付近からしばらくはゴツゴツとした岩が転がっていて荒れていた。

道の脇から清楚な白い色をしたテッポウユリが、『がんばってね!』と声を掛けてくれた。







しばらく林道を歩くと登山口になる。以前は取りつきに、大ブナの足元に撒いて欲しいと書いて、

小分けした土を袋に入れて置いていたが、今は無くなっていた。ブナにとっては林床のよし悪しが

大きく影響するので、足元を踏み荒らされ環境が悪くなると樹勢が落ちるという。




取付きの階段を登ると直ぐに短く急登が始まり、登りきるとしばらく杉林の中の道になる。

そして杉林を抜けると最初の渡渉となり、対岸のテープを目印に渡って行く。







右岸から左岸へと渡るとまた急登が始まった。いつもは賑やかなお二人もさすがに寡黙に登っている。

逆に静けさの中で自分の息の切れる音だけが大きく聞こえてくる。










急登を登りきると等高線に沿って徐々に高度を上げていく。足元が悪い場所には丸太の橋が架けられていた。







所々で岩を乗り越え、モミやミズナラの樹林帯の中を進んで行くと二つ目の橋。










更に進んで行くと大北川源流と書かれた場所に着いた。大北川は途中の大北川渓谷を経て、

吉野川へと流れ込む吉野川の源流のひとつだ。










沢を渡ると少し足元はザレた道になり大岩を越えるとまたトラバースの道になる。

小ぶりなブナの木々を見ながら次第に道は緩やかになっていく。













するとまた杉林の人工林の中の道になる。この杉林を抜けると井野川越に着いた。

ルリちゃんがYAMAPを覗いてそろそろペースを気にし始めた。(汗)










井野川越からはスズタケの尾根道を歩くと20分ほどで大ブナに着いた。

四方に歪に枝を張り、ずんぐり型の大きい典型的な四国型のこの大ブナは、四国一の大木と言われていた。

14年前に訪れた時には未だ細い枝が有ったが、もう太い枝が残るだけの姿になっていた。

病害による枯死と云われているが見るも無残な姿に唖然とする。










何百年もの間風雪に耐え、その生命力の強さに感動さえ覚えた大ブナだったが、

病魔には抗うことができないのは、人間と同じなんだと思ってしまう。










数本の立ちながら最後を迎えたブナとは別に、まだ緑の葉を広げ逞しく生きるブナもいた。

またその亡骸に新たに芽生えている生命もあった。







少し感傷的になりながら、大ブナを後に広い尾根を進んで行く。







広尾根から足元に可愛らしい亀が書かれた石とケルン目印から

少し左に振りながら急登を登って行くと、大座礼山山頂に着いた。







ここでザックを降ろして小休止。奥様たちから少し離れて一服しようと

ザックからブツを取り出そうとしたら、もうすでにあっちゃんは、

おにぎりを頬張り、もぐもぐタイムに入っていた。




『もう~目を話したら直ぐに一服しようとする!』と、ルリちゃんに冷たくあしらわれながら

肩身を狭くして一息入れた後、次の三ツ森山へと歩いて行く。

山頂からはしばらくは下り坂。この辺りまでまだ小ぶりなブナが点在している。







中の良い二人の間に割り込むあっちゃん!




下りきると大田尾越への分岐。YAMAPのコース図には未だ載っていないが、

前回山の会で歩いた時には、この分岐から大田尾越へと下って行った道。










途中の1455mの標高点辺りからは少しだけ南側の景色が見えたが、

中間地点となる鉄塔広場から続く鉄塔が見えるだけだった。

これから歩く稜線もガスがかかって距離感が全くつかめない。







1455mからはロープが張られた急な下りが始まった。それにしてもルリちゃんのスピードが落ちない。

急な下り坂の悪路を苦にせずどんどん下って行く。登りはまったくヘタレなリーダーも、

下りや悪路だけは十八番だったのに、これでは全くつけ入る隙がなくなってしまった。( ゚Д゚)

悪路に強いルリちゃんをこれからは悪女と呼ぶことにする。










尾根道は自然林の中からスズタケの道になる。途中には距離を書いた道標が何ヵ所かあり

到着時間の目安になり助かる。ここまでで約1/3になる。










この稜線は小刻みにアップダウンを繰り返して行く。小さなピークを登るとまた展望ヶ所があった。

ガスで薄く中間地点の鉄塔が見え、さらに先に何となく見えるのが三ツ森山かな?

支尾根に続く鉄塔の奥に見えるのは小麦畝の辺りだろうか?










鉄塔広場は大座礼山から1時間ほどで着いた。ここでは水分補給をし靴紐を締め直す。







鉄塔広場からは次々と分岐の道標が現れる。大平への道は今はほぼ歩かれていない道の様子。

筏津からここまで登ってくるのは、少しヨイショがいるな~と思いながら歩いて行く。







ロープを使って下ったりそしてまた登り返しを繰り返して行く。

この辺りから南側は切れ落ち岩壁が続く道になる。










地形図では見逃してしまいそうな小さなピークは、歩いてみるとけっこう堪えてくる。

木々の間から三ツ森山らしき影が見えたが、まだまだ遠い。










道が痩せ尾根になるとシャクナゲが群生していた。それにしてもシャクナゲはどうしてこんな岩場の

厳しい場所に何も好き好んで群生するのだろう?










岩尾根の下りにはちゃんとロープ張られてる。三ツ森山まであと1km。もう少しだ!










と言いながらもまたどんどん下って行く。先ほどよりは近づいてきたように見える三ツ森山だが

山容からして最後は急登が待ち受けている感じがする。

何もこんなに下らなくてもと思いながら慎重に岩場を通過する。
















最後の鞍部には真新しい道標。先ほどの道標からはまだ200mしか進んでいない。

標高差はそれほどでもない小ピークの上り下りだが、意外と下りが急でスピードが上がらない。

ガスが流れて少し遠望が利くようになった。一番奥が稲叢山だろう。










1381mの標高点を過ぎると、いよいよ三ツ森山が近づいて来た。

痩せたシャクナゲ尾根を過ぎて最後の登りに取り付く。

もうすでにシャリバテで足が前に出ない。前を歩くルリちゃんもシャリバテなのかペースが落ちてきた。

そんな二人を他所に、ペースを落とすことなく登って行くあっちゃん。

ここで遅れをとってしまったら、『平均ペースが下がった』などと、また何を言われるか分からない。

何としても踏ん張り最後の急登を登って行く。それにしても『お腹が空いた~!』













鉄塔広場から1時間20分。大座礼山からは2時間25分ほどで三ツ森山にとうちゃこ~!

いつになくお腹が空いてへとへとになりながら着いた山頂で、待ってましたのお昼ご飯。

今日は喉越しの良い『冷やしとろろそば』を持ってきた。

お行儀の良いリーダーに比べて、お行儀の悪いあっちゃん!(笑)










とろろの粘りと少し甘めの出汁に、ツルツルとあっという間に頂く。

ここからは三ツ森峠まで急坂を下った後は、住友の作業道を下って行くだけだ。










山頂は木々に囲まれていたが、少し歩くと景色が見えた。今まで歩いて来た平家平ちち山







山頂からは今日一番の急坂。ロープや木の枝を掴みながらも二人ともトントンと降りて行く。











『一度歩いた道は前回よりも早く感じるわね!』とあっちゃん。

そりゃそうだ。コースタイム30分のところを、今日は18分で三ツ森峠まで降りてきた。














峠から中七番までは住友のくねくね曲がった作業道を降りて行く。

今はほどんど人が入ることの無くなった作業道は結構荒れていて、最初はとても歩きづらかった。







途中に一本だけ周りの木とは不釣り合いな杉の巨木。




道幅も広がり歩きやすくなってくると、案の定奥様二人のお喋りが始まった。

耳を傾けると『同級生には妹の事は相談できんわよね~』『そうよね~』と。

何やら深刻な話をしているのかと思いきや、また朝ドラの『おかえりモネ』の話だった。

『また、しょうもない話をしている!』と言うと。『主婦には気になる大事な話なの!』とあっちゃん。

アフガニスタンでは日本の関係者が500人近くも残された状態で、自衛隊が撤退するというニュースが

流れる中で、何とも平和な奥様たちだ!(笑)







作業道を歩き終え、中七番川に架かる橋を渡ると、橋の下には澄み切った水の流れがあった。

橋を渡り県道へと上がって今朝デポした場所まで戻って行く。











デポ車に乗り込み筏津から大田尾越まで戻ると、朝見えた東光森山がまた見える。

それにしてもかなりの標高差がありそうな山肌に、来週の喘ぎながら登って行く自分の姿が浮かんできた。

これからの四国中央部の山々は、恐らく今日の大座礼山から三ツ森山の稜線と同じように

アップダウンが続く道だろう。線を繋げようと言い出したのは私だったが、

言い出しっぺが一番気を重くしている今日この頃だった。


線で繋ぐ山歩き 野鹿池山~黒滝山

2021年08月26日 | 四国の山
今週の線で繋ぐ山歩きは三ツ森山大座礼山を予定していたが、ルリちゃんが私事で参加できない。

ここまで一緒に歩いて来たので、せっかくなら予定を変更して

次週にと云う事にした。それじゃ~どこを歩こうかと考えていたらあっちゃんから、『野鹿池山から

黒滝山はどうですか?』と連絡がきた。しかもそのコースはルリちゃんは既に歩いていると云う。

ならばまだ未踏の二人だけで歩いても抜け駆けにはならず丁度いい。天気予報もイマイチだし、

往復して7km強の距離ならば、雨に降られても大した事はないので、即決定!


国道32号線を南下し、大歩危峡まんなかの宿から西に県道272号線に入ると、

こなき爺を始めとする古くから数々の妖怪の伝説が残る地域として、何体もの妖怪のモニュメントが、

道の至るところに点在する妖怪街道と呼ばれる道になる。

道幅はどんどん狭くなってくると左に藤川谷川を渡る橋に『野鹿池山』と書かれた小さな案内板がある。

橋を渡り進んで行くと、道はしばらく整備されていないのか落ち葉が散乱し、昨日降った雨のせいか

山側の至る所から水が流れ落ち、溢れた水が道路の上を川の様に流れている。

時折見える山並みにはガスがかかり怪しげな雰囲気になってきて、少し不安になって来た。

しかも事前に調べたYAMAPでは、大抵の人が野鹿池山から黒滝山へは激坂!と書いている。

濡れた登山道の激坂に、二人して『大丈夫だろうか?』と言っている内に駐車場に着いた。

駐車場には立派な小屋とトイレが在り、最悪雨に降られてもここまで戻って来れば、

小屋の中で雨に降られずお昼ご飯が食べられると思っていたが、ガ~ン!小屋は鍵がかかっていた。

正面には藤川谷川の対岸の山並み、更にその奥に山並みがガスの隙間に見えているが山座の同定は出来ない。







8時40分小屋の横の野鹿池神社の参道からスタートする。








野鹿池山は名前の通り、この先に以前は池があったようだが今は湿地帯になっている。

その湿地帯も今は灌木が生い茂り、神社へと続く木道がその面影を残すだけとなっている。







神社には雨乞いの神として竜王が祀られていて、干ばつの年には遠くは讃岐や伊予からも

雨乞いにやって来たという。参道からはシャクナゲの群生が続いて、以前はここで6月には

神事が行われ、駐車場では屋台やバザーが出て『シャクナゲ祭』が開催されて大勢の人で賑わっていた云う。




野鹿池山へはこの木道が始まる案内板の横が取り付きになっていたが、笹に埋もれて

踏み跡もよ~く見ないと分からない。取りあえず雨具のズボンだけ履いて突入する!




露に濡れた笹道は意外と早く終わり、直ぐに踏み跡のしっかりした登山道になった。

少しガスのかかった樹林帯の中を緩やかに登って行くと直ぐに野鹿池山に着いた。

※自撮りのアップは厳しいので、一部修正をしております!(笑)










さぁ~ここからが問題の“激坂”かと身構えながら下って行くと、思いのほか早く鞍部に着いた。

あっちゃんが『こんなモン?』というので、『いやこんなはずではないので、

未だ先に二つ、三つあるかも?』と。道は県境杭に沿って続いていく。










予想通り鞍部から少し登るとまた直ぐに下り坂が始まった。

といっても意外と足元はぬかるんでなく、先ほどより短めに下りは終わった。







『山』と彫られた石柱の横からは、今日初めて南側の景色が見えた。







1217mの標高点を過ぎると、いよいよそれらしい下り坂が始まった。

木々が生い茂り、境界杭も見失い足元もザレていて滑りやすい。

先ほどの二つの下りと比べると『これが激坂かな?』と言いながら、

右に左にテープを見ながら下って行く。しばらく下ると苔蒸した岩が現れる。













苔岩の間を抜け、とにかく滑らないように注意しながら下って行く。

ストックが効かない場所では木の枝を握りながら降りるが、

たっぷりと水を吸った苔の付いた木はは、握った瞬間ひんやりとする。










幸い尻もちを付くこともなく激坂は終了し、鉄塔広場に着いた。広場からは北側には背の高い

ワイヤーメッシュの柵が続いている。ガスが流れて向かいの山城町上名の集落が見える。

南側にも山並みが見えるが薄曇りの中で山座の同定ができない。










鉄塔広場からはその柵に沿って歩いて行くと、北側は人工林、南側は自然林の道になる。

暫くすると北側は緩斜面になり、間伐された切株が点在する場所になる。

するとすぐ近くでチェーンソーのエンジン音が聞こえてきて、下には作業道も見える。













間引かれた林の中に、空が晴れてきたのだろうか陽の光が届き始めた。

何度かアップダウンを繰り返しながら進んで行く。










鞍部から先に見える頂部をを見てあっちゃんが『YAMAPではここから25分になっているけど

あれが黒滝山かな?25分で行ける?』と聞いてきた。『たぶんあれが黒滝山だと思います』と

言いながら、最後の登りに取り付く。山頂近くになると意外と急登で足が前に進まない。




黒滝山山頂は先ほどの野鹿池山より更に狭く、山名標とGPSが無ければ恐らく山頂だとは分からない。

登山口からはほぼ2時間弱で着いた。山頂の直ぐ先の少し広くなった場所でザックを降ろす。








時間は10時40分前。腰を降ろして行動食をと菓子パンを取り出し食べ始めようとしていると、

横であっちゃんがお弁当を広げている。『あら、お昼ご飯じゃないの?』だと。

いつも途中の小休憩の度に、おにぎりを頬張っているあっちゃんの食欲は何処から来るのだろう?

ふと足元を見ると、岩にへばりついて音をたてているのに逃げようともせず、

じっとして動かないカエルが一匹。ツチガエルだろうか?こんな山頂近くで生息しているツチガエルの

生命力の強さと、あっちゃんの食欲からくるたくましさが重なって見えた。







※あちゃんは元々が良いのでその必要はないと言う事で、私のみ修正しています!(笑)



お腹もおきたことだし、そろそろあっちゃんがYAMAPの平均ペースを気にし始めた。

ではでは急いで戻りましょうか!。予想に反して空は青空が広がって来た。

北に視界の開けた場所では根津木越から続く稜線が見える。

往路と同じように何度かアップダウンを繰り返す。










鉄塔広場の手前で、柵越しに何やらあっちゃんが覗き込んでいる。

往路では気が付かなかったが、柵の奥には植林の際の食害保護材に囲まれた少し育った苗木が見えた。

WOC登山部で4年前に来た時のセニョさんの写真を見ると、下草のない斜面に

ムーミンに出てくるニョロニョロの様なすごい数の保護材が並んでいる。

僅か4年の歳月でこうも風景が変わってしまうものなのか。ここでは植物の生命力の凄さを感じた。










鉄塔広場からは下って来た急坂の登り返しが待ち構えていた。苔岩の広がる斜面を岩や木の根元に

足を置きながら、また木の枝を掴みながら登って行く。はっきりとした尾根ではなく、

広い斜面ではどこでもそうだが下りよりも登りの方が道を外しにくい。時折、前上を見て木々と

空との境を目印に、またテープを見つけながら真直ぐに登って行く。

ここでは人工物の境界杭も苔岩の中に溶け込んでいた。



















苔岩の斜面が終わるとザレた斜面になる。浮石の斜面は濡れていて滑りやすい。

雨や露の心配はなくなったが、雨具のズボンは履いたままだったので、とにかく足が暑い。

コンディショニングタイツを履いた上にズボンと雨具で、冬場でもなかなかない三枚も

着込んで歩いていることになるが、雨具のズボンを見るとドロドロなので、ここで脱いで

いまさらズボンを汚してもと思い、熱を持ったままの足を前へ前へ上へ上へと運んでいく。








急登が終わるとしばらくは緩めの尾根道になる。それにしてもこれといった眺望のある場所もなく、

樹林帯の中の尾根道を歩いていると、阿讃縦走路を歩いているのと変わらない感じがしてきた。

それは先週まで歩いて来た線で繋ぐのルートの山々や眺望が、あまりにも良かったせいだ。

恐らくだが、この四国中央部をこれから線で繋いでいくと、こんな感じの山歩きになるのだろう。

暫くすると前方に次のピークが見えてきた。『あと何回登るのかな?』とあっちゃん。

『あと二つです!』と私。するとまたYAMAPを覗き込んで、『これだと4時間30分かかるわね』と。

事前に見たYAMAPでは往復4時間で平均ペースの110~130%になっていたとの事で、

どうやらそれを目指しているようだ。登っては先について後ろからトボトボと来る私を待っているせいで

時間がオーバー気味なので、鋭い視線がこちらに向けられる。(笑)すみません、へっぽこで!








最後に見えたピークを登りきると野鹿池山まで戻って来た。へろへろヘッポコリーダーを尻目に

当然ここでは一服もせずに直ぐに下って行く。枯れたスズタケの間を猛スピードで下り、

最後の笹を掻き分け進むと野鹿池神社の参道に出た。














結局スタートから4時間18分で駐車場に戻って来た。恐る恐るあっちゃんに『たぶん90~110%

になると思われます。』と報告。(YAMAPでは電波が届く場所でデーターがアップロードされて

初めて正確な時間やペースがでるので)

『でも足元が雨の後ではなくもう少ししっかりしていたら・・・・』と言い訳してみるも、

『すみません、やっぱりへっぽこリーダーのせいです!』即座に訂正する。




駐車場では朝と比べると視界が良くなり、北東に大きく裾を広げたピラミダルな山容をした

中津山。と言う事はその手前が国見山と判った。

今日初めて山座が同定できた。北には遠く雲辺寺や薄く庄内半島らしき影も見える。

小屋の前で腰を降ろし雨具のズボンと登山靴を脱ぐと一気に解放された気分になった。

今日もあっちゃんが持参したコーヒーを淹れてくれ、しばらくの間雑談をした後帰路についた。







※道迷い
今回登山途中ではなく、帰りの県道までの下りの道を途中の分岐で違う道へと曲がってしまった。

走っていてもどうも朝通った道と違うな~と思いながらもどんどん進んで行くと、ナビには通行止めの記号が出てきた。

それでも進んで行くと通行止めの場所は奥小歩危温泉となっていて、

何軒かの建物が建っていたが、人気は全くなかった。さらに進んで行くと道は何年も車が入った様子が無く、

最後は崖崩れで重機が土砂で崩れた斜面で作業をしていた。仕方がないので狭い道で何とかUターンして

元の道を戻って行った。帰って調べてみるとこの間20km以上約40分ほどのロスしてしまっていた。

これだけの距離を途中まで道が間違っているのに気づかずに走ったのは初めての事

おしゃべりに夢中になると周りの景色に注意がいかなくなると反省。


線で繋ぐ山歩き 山荘しらさ~伊吹山~岩黒山~土小屋

2021年08月12日 | 四国の山
線で繋ぐ山歩きも今回で三ツ森山から石鎚山が繋がる。

先週ランチをした山荘しらさから、伊吹山を通って土小屋まで往復で4時間。

土小屋のモンベルで名物の鉄板ナポリタンでランチをして、

今日はいつになく楽勝のコースだと思っていた。ただ奥様たちがその途中にある

岩黒山に登った事が無いので登りたいな~と言っていたので、

単純にしらさから土小屋を往復する以外に色々ルートがないかと考えてみた。

山荘しらさから土小屋を往復すると約4時間。時間的には土小屋から岩黒山を往復すると

+2時間だが、単純に往復するのは面白味が無くイマイチだな~と思っていたら、

エントツ山さんが石鎚山~剣山の縦走の時に、岩黒山からそのまま

町境を名野川越まで下っていたのを思い出した。そこでもう一度読み返してみると、

山頂近くからの笹原はとても急な斜面、そこを下ってもけっこうな笹薮だと

あの藪漕ぎ大臣のエントツ山さんが書いていたので、これは素人には難しいだろうと思い、

他にルートをないかと調べてみたが、山頂からダイレクトに歩いている人がほとんどいない。

そこでGoogleEarthを見てみると、山頂から白く続く涸沢の様なのが見えた。

水が流れていなければ登れないこともない?、急な笹薮よりはマシかな?などと考えてみたが、

そこは軟派なへっぽこリーダー。『まあ無理に岩黒山に登らなくても、一応線は繋がる

からいいかな』と、思いながら・・・・朝をむかえた。







山荘しらさには宿泊客か、朝から結構な台数の車が停まっていた。

山荘前の道路の脇に車を停めてスタートする。

スタートして直ぐに左足に打撲の様な痛みが走った。しばらく歩いても痛みが取れない。

今日はやっぱり岩黒山へは無理だな~と考えながら、早くも弱気になって二人の後を付いて行く。










ここから登山道はUFOラインに沿う形で土小屋まで続いて行くが、スタートからは直ぐに車道に飛び出した。

道標の横に『マムシ注意』の看板を見て奥様たちがビビり始めたが、

リーダーの権限で先頭を二人に任せて後ろから付いて行くへっぽこリーダー。













最初は樹林帯の中の道で歩きやすかったが、樹林帯を抜けると笹道になる。

このところの尾根歩きでは、平家平から冠山の辺りが、

足元が見えない笹道歩きで一番苦労したけれど、それに比べるとノープロブレム。

進歩した前の二人は苦も無く歩いて行く。正面には頭が雲に隠れた石鎚山が見える。













伊吹山へは緩やかな道が続いて行く。『今日は楽勝ね!』と頼もしいお言葉の奥様たち。

振り返ると先週登った子持ち権現西黒森山からの稜線が続いている。
















その子持ち権現から見えた伊吹山は、猫の額ほどの笹原に見えたけど、

けっこう広々とした平らな笹原になっていた。『あれが子持ち権現ですよ!』と奥様たち。

相変わらず瓶ケ森も石鎚山も山頂近くが雲に覆われている。
















ルリちゃんが笹の露で濡れないようにと、ウインドブレーカーを腰に巻いているけれど

もうすでにズボンはビショビショ。あまり効果は無いと思うのですが・・・・。










ここで一服しようと考えていたのに、『さぁ~鉄板ナポリタンを食べに行くわよ!』と急かされ、

渋々ザックから取り出そうとしていた物をしまい込む。伊吹山からもしばらく笹原が続いて行く。

その景色を撮ろうをポーチに手を入れると、先ほど伊吹山で仕舞った動画のカメラが無い!

慌てて前の二人に『ちょっと待ってて!』と声をかけるが、聞こえないのかどんどん歩いて行ってしまった。

仕方がないので走って戻って、山頂の辺りを探し回るが見つからない。数分探しただろうか、

諦めかけていたら足元の笹の中に!『良かった~』と肩を撫で下ろし、先を行く二人の下へと走る。

二人に追いつくと、『いつまでも来ないので、また下痢でもしてたんかなと思っていた』とあっちゃん







山頂付近の笹原が終わるとよさこい峠に近づくにつれ、笹の勢いが強くなってきた。

それでも二人のスピードは全く落ちない。このところの笹道歩きで分かった事だが、

特にルリちゃんが笹道でも全く苦にせずどんどん歩いて行く。

『やっぱりルリちゃんは、笹道に強いね~!』これから『笹の女王』と呼ぶことに

しましょうと、あっちゃんと二人で話をする。













笹道から正面に岩黒山が見え始めたが、ここでは二人には黙っておこう。出来るだけ

ランチに気を逸らして岩黒山の事は頭に浮かばないようにと・・・・。

伊吹山からはけっこう下って行くとよさこい峠に着いた。











よさこい峠からは更に車道の脇に登山道が続いて行く。少し分かりづらいが、道の脇に

短いロープが掛った場所から取り付く。『今日は最初で最後のロープね!』と。










一旦車道に出て朽ちかけた道標からまた登山道に入って行く。ここからが今日の問題のヶ所。

しばらく距離を置いて歩いていると、何やら二人がスマホを覗き始めた。

ヤバい、ヤバいぞと思っていたら案の定GPSを見ながら、『この町境の線に沿って登れば、

岩黒山まで最短距離で登れるわね~』と二人が言い始めた。 ( ゚Д゚)







そして山側を眺め、GPSの町境の線を確認しながら『この辺りね!』と。

すると梯子の掛った場所に赤テープを見つけた二人。『ここよ、ここから登れるわよ!』

『はい、はい分かりました』『言い出しっぺはお二人ですからあとで文句を言わないように』と

二人に責任転換をして、渋々ついて行くへっぽこリーダー。







物好きはいるもので、このルートを歩いた人がいたのだろう。所々で赤テープが見える。

ただ途中から見えた岩黒山までは結構な高度差がある。しかも道なき道。







尾根ぽい所を木々の枝を掴んで登ると、今度は笹の生い茂る場所に出た。

赤テープも見失い、とにかく町境の線から外れないようにGPSで確認しながら進んで行く。










途中で大岩が点在する場所では、普段ならそれらを見ながら感心するところだが、

今日はそんな余裕はない。とにかく上に上にと登って行く。










次々と現れる大岩を右に左にと巻いたり、また真ん中をよじ登ったりしながら進んで行く。










大岩斜面を抜けると前方の少し上が明るく見え始めた。『あの明るい方向へ進んでください!』と

声をかけると『ハ~イ!』と返事が返って来た。それにしても二人は全く歩みを止めることなく

登って行っている。元気なのはいいけれど、元気すぎるのもな~・・・・・。




やっとのことで樹林帯を抜けると前方に笹の斜面が見え始めた。そしてエントツ山さんの

レポートで見た岩壁が右手に見えると、見上げるほどの角度で広い笹の斜面が続いていた。







ここからは笹に埋もれながらの行軍となっていく。背丈を越える笹の中を両手で笹を掴んで、

一歩一歩踏み出していくのだが、斜度が高すぎて踏み出した足が笹に押されて返ってくる。

立ち止まってもしっかり笹を握っていないと、後ろにひっくり返りそうになる。














さながら雪山ならラッセルといったところだろうか。先頭はとにかく体力の消耗が激しい。

数十メートル登っては、何度も先頭を交代しながら登って行く。

ハアハアと息を切らせ、目の前の笹を両手でしっかり掴んで、グイッと体を押し上げる。

段差のある場所では足が上がらず何度も足を滑らせ、体が元の位置に押し戻される。













笹の埃と小さな虫が飛び回り、時々口の中に入る。あっちゃんが『耳が痒い!』と言い始めた。

すると私も虫に噛まれたのか耳たぶが痒くなってきた。そうだ忘れていた。こんな笹薮の中を

うろついていたら、マダニが心配になってきた。といっても今更遅い。

尾根が近づいてくると、やっと一度だけ腰を降ろせる場所があった。

三人とも疲労はピークに差し掛かっている。正面を見ると写真ではよく判らないが、

横を見るといかにこの笹の正面が急なのかがよく判る。














名野川越の登山道の取り付きから1時間20分。笹斜面の取付きから40分。

道は無く最初から笹を掻き分け続けたので、握力もなくなってきたところで、

やっとのことで岩黒山の稜線に出た。最後に尾根に飛び出したあっちゃんがひと言。

『あ~楽しかったわね!』と。『ハイ、ハイ楽しゅうございましたね奥様』







苦労して登った岩黒山だったが、いつも見える石鎚山や筒上山は雲の中。

それでもここまでのダイレクトルートを登れた事にご満悦の奥様たち。







それでは楽しみにしていたランチへと参りましょうかと、下山を開始する。

昨年の夏に登った時は笹の葉の露でびしょ濡れになった記憶があったが、

笹はそれほどでもなく登山道も何の問題もなくスイスイと降りて行く二人。










二人もお腹が空いたのか、超特急で直ぐに姿が見えなくなり、コースタイムを15分も縮めて土小屋に着いた。











こんな天気だが観光客やバイクの人たちで、モンベルの中では注文が出来上がるのを待つ人が数組。

では2階に上がって鉄板ナポリタンと思い、階段を上がろうとすると、階段の正面に『臨時休業』の張り紙。

モンベルの人に聞いてみると、『石鎚スカイラインが通行止めで、料理人の人が来れない』と。

『それでは鉄板ナポリタンとかジビエカレーとかの食事はできないの?』と聞くと、

『すみません、今お出したもので売り切れで無くなりました』と返事が返って来た。 (T_T)

仕方がないのモンベルの軽食のメニューで我慢する事になるのだが、

お二人は新しくできたクラフトビールが飲めてニコニコ顔。














レンジで温めるだけの軽食メニューだったが、意外と出てくるのに時間がかかり、

外のテラスでのんびりし過ぎたせいで、空の様子が怪しくなってきた。

岩黒山山頂で落ちていた五円玉をあっちゃんが石鎚神社に持っていく。

神社前の石段横の鎖を登って?自分のお賽銭と一緒に入れて丁寧に低頭。










さぁ~それでは先を急ぎましょう。土小屋からUFOラインに沿った登山道を戻って行く。

時々藪いている場所もあるが、今日の笹斜面と比べると屁でもない。倒木もなんのその。













自然林の中を続いて行く道はとてもいい雰囲気で、2ヶ所ほど沢を跨いでいく。


















当初『登れるかも?』と思っていた沢も、一昨日の雨のせいか涸沢ではなく水が流れていた。

やはり沢を登るよりは笹が酷かったが、今日のルートが正解だった。











よさこい峠からは車道を戻って行くことにする。次第に雨が降り始め、

今日は三人とも雨具を持ってきていなかったので、急ぎ足で歩いて行く。











山荘しらさに着くころにはガスがかかり、雨脚も強くなってきた。

今日は食事は出来なかったけれど、山荘のトイレをお借りして着替えを済ませる。

元々登りでは二人に置いてきぼりになっていたが、悪路では意外と強みを発揮できていた。

だが悪路ももろともせず、増々パワーアップしてつけ入る隙が無くなってきた奥様たち。

これからどこに活路を見出したらいいか。へっぽこリーダーの苦難は続いていく。


線で繋ぐ山歩き 源流の碑~山荘しらさ

2021年08月06日 | 四国の山



先週の寒風山から笹ヶ峰を歩いて、奥様たちも

昨年、吉野川源流の碑から伊予富士まで歩いているので、

三ツ森山から源流の碑までが繋がったことになる。ここからは私も所々は歩いているけれど、

その時のログが取れていないので、一応初めてのルートとなる。本来なら、源流の碑から

土小屋まで一気に歩けばいいのだが、その為にはデポが必要になる。

UFOラインを奥様の運転では少し不安があると言う事なので、今回は少し緩めで山荘しらさまでを

往復する事にした。ここの所の周回コースに比べると、奥様たちには満足いただけないかもしれないが、

今回のコースの途中には、以前からあっちゃんが渇望していた、子持ち権現がある。

そしてお昼は『山荘しらさのスープカレーでランチにしましょう~!』の呼びかけでルリちゃんも納得。


源流の碑の前の路肩に車を停めてまずは瓶ケ森の女山を目指してスタートする。

UFOラインからも源流の碑からの道は、笹原の中をジグザグに続いているのがよく判る。










夏真っ盛り、笹の勢いが一番ある時期だが、登山道はその笹が綺麗に刈り払われている。

ただ刈ったまま登山道に残る笹が乾いていて滑りやすい。







見ていた通り笹原道は右に左に折れながら徐々に高度を上げていく。

夏の勢いに溢れた笹原の緑と青い空が広がっている。














笹原が終わると樹林帯の中の道になる。道の脇にはあちらこちらに花が目立ち始めた。

先週の寒風山で見かけた赤紫色の花を見て『変わった花。何て云うんでしょう』と奥様たち。

帰ってから調べてみるとミヤマノダケという花らしく、絶滅危惧種の貴重な花だという。




皮がむけて中から花が飛び出してきているものも。なんだかエイリアンのように見える。




樹林帯を抜けると緩やかに広がる笹原尾根が目の前に広がって来た。




この女山山頂は360度の眺望。目の前の氷見二千石原の笹原の向こうには霊峰石鎚山

その反対には西黒森山から稜線が続いている。そして北側には雲海。

『これだと日本アルプスにも負けていないわね!』と奥様たちもご満悦。










以前、WOC登山部のゆうちゃんに頂いたお父様が作られた手ぬぐいには、

その氷見二千石原と石鎚山の絵が描かれている。

幼いころにお父様と登ったという思い出のこの瓶ケ森に、思い出の品も一緒に登頂を果たした。







今から向かう男山の向こうにも、高知の山々が幾重も重なり続いている。

東の稜線を眺めながら、今回線で繋いできた山々を同定している奥様たち。

この隙にと一服しようとしていると、あっちゃんから『なにしょんな、ハイ次行くよ!』激が入る。

『やれやれ、この景色の中で煙を燻らせようと楽しみにしていたのに・・・』 (T_T)














石土蔵王権現にお参りをして、笹原を男山へと歩いて行く。

西側に傾斜した笹原の平坦地で、藩政時代に、二千石の石高であった山麓の西条氷見のように

広いことから名付けられた氷見二千石と、石鎚山を眺めながら緩やかに下って行く。

















笹原から尾根の西側を回り込むように進んで行くとあっという間に男山に着いた。

男山は石土宗総本山石中寺がこの男山山頂を石土山頂上として、毎年7月1日から10日までを

「石土山入峰大会」と称して信者達がこの男山と子持権現山に登拝する行事を行い、

その10日間は頂上直下にある山小屋に泊まり込んでいる。

ここのところの線で繋ぐ山歩きで、どんどん線は繋がっていていたが、

新しく登った山が増えないと、贅沢な文句を言っていた奥様たちも、

今日は既に二つ目の山頂をゲットしてニコニコ顔。








男山からは瓶ケ森駐車場に向かって降りて行く。山頂直下の西側を巻いて行くと直ぐに稜線に出る。

今から登る今日のメインイベントの子持ち権現の頭が見え始める。




ここからはまた氷見二千石原と石鎚山を望む絶景が広がっている。

以前にWOC登山部で土小屋から石鎚山に登った時に、途中で何度もこの瓶ケ森を指さして

『あの山は何て云う山?』と聞いていたあっちゃん。『奥様、ここがあの瓶ケ森ですよ』














子持ち権現の奥には小さな笹原の伊吹山と、そのさらに奥には筒上山と手箱山

西黒森から笹ヶ峰に続く稜線を見ながら、『よく、ここまで歩いて来たね』と二人。








笹原にポツンとたつウラジロモミの白骨林が何とも言えず絵になるな~。




瓶ケ森駐車場の上のトイレでトイレ休憩。『ゆっくり一服したらいいわよ!』と

やっと奥様たちの許可が出たので、ベンチに腰を降ろして生き返る!

駐車場トイレから少しだけUFOラインを歩いて行く。いつもは車を停めて眺める

瓶ケ森の展望台で、今歩いて来た男山を振り返る。




その展望台の先にあるサイクルスタンドから右脇へと登山道へ入って行く。

目の前に子持ち権現がどんどん近づいて来た。







ただここから先は歩く人もいないのか、笹の勢いが強く、その笹を掻き分け搔き分け下って行く。

奥様達も最近続いている笹原の足元が見えない道も、随分と上達して苦も無く降りてくる。

今日は登りが少ないので、いつもは付いて行けないへっぽこリーダーも、何とか威厳が保たれる。











登山道とUFOラインが合流する地点が、子持ち権現の入り口。丁度、子持ち権現から下りて来た

おじさんが声を掛けてきた。『こっちから下りて来たん?笹がすごかっただろ』

『石鎚の鎖場よりすごいから、子持ち権現登っておいで!』と。

『岩肌は濡れてなかったですか?』と聞くと、『今日は濡れていない。足がかりもあるから

鎖をしっかり握って登れば大丈夫。その代わり鎖から手が離れたらおだぶつ!』と、

明るく答えてくれたが、随分とハードルを上げてくれた。







道標に従って進んで行くと小さな祠があり、ここから鎖場が始まる。

先ずはお賽銭を入れて無事をお祈りする。ここでルリちゃんは不安なので待機する事に。




最初の鎖はよくあるちょっとした岩場くらいで、先ずは問題なく登る。

その上の少しだけ広場になった場所に着くと、上から三人ほど降りてきている。

最後に下りて来たおばさんは、途中で引き返して来たという。

見ると三人とも年配で、しかも足元は運動靴だ。『大丈夫みたいね』と小さな声で、あっちゃん。










さぁここからが本番。三人が降りきるのを待って、先ずは先にあっちゃんが登って行く。

ここの鎖は石鎚山の鎖と比べて、ゆらゆらせず、ほぼ固定されているので、

足元を確認しながら、しっかり掴んで登ればどんどんと登って行ける。







ただ間隔をかなり開けないと、上のあっちゃんからの石が何度か帽子のつばに当たった。

帽子を被っていなかったら、そのまま顔面を直撃するところだった。

途中で一ヵ所立ち止まって先ほど降りてきた展望所辺りが見えた。







長い鎖を登りきると、最後の鎖。ここからは70~80度近くの傾斜。

ひょいとあっちゃんが鎖に飛びつき登って行く。鎖の横にはロープが垂れ、アブミが付いているが

ゆらゆらするロープよりは、そのまま鎖で登った方が早い。











最後の鎖は急だが距離が短いのであっという間に登りきれた。

狭い山頂で奥様念願の子持ち権現制覇の記念撮影。







南には今日のランチの山荘しらさの赤い屋根が見える。

反対側には瓶ケ森と西黒森山の雄姿。










基部ではルリちゃんが待っているので、さっそく鎖を下って行く。

鎖を股の間にして下って行くと、足元もよく見えるので意外とスムーズに降りられる。

下からヘルメットを被り、ハーネスを付けた男性が二人登ってきているので、

途中の足元のいい場所で離合待ちをする。それにしても重装備だ!思ったが、

安全第一、準備を怠らないのは大切だと戒め。










登りも下りもすれ違いの時間待ちがあったので、実際には30分強で昇り降りしたことになる。

祠の横でルリちゃんと合流。その横であっちゃんの顔が少し曇っている。

以前からWOC登山部のメンバーに、一度是非連れて行ってほしいと熱望していたが、

どうやらこの子持ち権現の鎖場は、思っていたよりも大したことが無かったようだ。

子持ち権現からは先ずは東側の岩壁の下を進み、どんどん下って行く。




下りきるとアップダウンを繰り返しながら、樹林帯の中を少しづつ高度を下げて行く。

時々草が生い茂る場所はあるが、踏み跡はしっかりしている。

ただ全く風が無く、樹林帯の中で日差しは遮られているとはいえ暑さが堪えてくる。







すると松ノ木の間から赤い屋根が見えた。『待ってろよ、スープカレー!』







樹林帯から笹原に出ると、スープカレーまではあと少し。

お腹の減り具合はピークに差し掛かったが、少しづつ足取りも軽やかになってくる。














1974年にオープンした山荘しらさは、2017年から休業し5億4千万かけて改修し、

4月に新たにオープンした。外装も新しく塗り替えられ、中も素敵な空間になっていた。











待ちに待ったスープカレーはチキンと野菜の具に、ニンニクとスパイスがとても効いていて、

たっぷりと汗を掻いた身体に染みていく。

運転手の悲しさ。目の前で嬉しそうに乾杯をする奥様たち。チキショー!!










冷房は利いていないが窓から涼しい風が吹き抜けていく中で、ゆったりまったりと過ごす。

1時間ほど過ごしただろうか。山荘を出ると正面に石鎚山。

お腹と喉を満たした後は奥様達と折り返していく。







子持ち権現からけっこうここまで風のない樹林帯の中を下って来たので、帰りは多少は風が吹くだろう

登山道ではなくUFOラインを歩いて行くことにする。

道路に沿って日陰を選びながら、くねくねと曲がって続く道を歩いて行く。







単調な林道歩きに思わぬ出来事が。道の脇に咲くヒヨドリバナに飛来する沢山のアサギマダラ。

ひらひらと飛んでは大好きなヒヨドリバナの密に飛びついている。

こんなかわいい蝶が、一日に200km、遠くは1500kmも飛んだ記録があると云うのが

とても信じられない。奥様たちも度々、立ち止まっては写真を撮っている。











優雅に舞うアサギマダラを鑑賞した後は、ただひたすらに駐車場へと登って行く。




山荘しらさを出て50分ほど経っただろうか、先ほど登った子持ち権現が見えてきた。

やはり登山道を戻るよりも早かった。ここまで来ると源流の碑までもう少し・・・・。







瓶ケ森の駐車場まで来ると、男山の稜線のお陰で日陰の道になる。

道の脇からはUFOライン越しの山々が眺められる。







瓶ケ森展望所からおおよそ25分ほどで、源流の碑に到着した。

今日はスーパー地形図のGPSでは沿面距離が10kmだが、最大標高差は496mとここ最近としては

のんびりできた一日だった。登りさえなければトップを歩いて行けるリーダーだが、

登りのない登山なんてないので、また次からへっぽこリーダーに逆戻りだろう。

寒風茶屋まで戻り女性陣はトイレで、私は展望所で着替えを済ませて帰路についた。







帰りに見えた高速からの伽藍山が子持ち権現に見えた。




今日の花たち













今回で繋がった三ツ森山~山荘シラサ


線で繋ぐ山歩き 寒風山~笹ヶ峰

2021年07月30日 | 四国の山


いつもなら『困った時の寒風山』だが、今日は『困ってないけど寒風山』。

線で繋ぐ山歩きで、今回は未だ奥様たちが繋がっていない、寒風山~笹ヶ峰を繋げてきた。

二人ともWOC登山部でも何度か登って来た山だが、今までだいたい一座だけ登って

終わっているので、この二座の間は初めてのルートとなる。これから西に向かっての

桑瀬峠から西黒森山までは繋がっているので、残りは瓶ケ森から土小屋まで繋げていけば、

三ツ森山から石鎚山までは繋がることになる。




四連休の初日だった先週の賑わいと比べると、寒風茶屋の駐車場はいつものように

静けさが戻り4~5台の車が停まっているだけだった。今日は笹ヶ峰からは折り返すのか、

先週と同じように南尾根を下るのかは、笹ヶ峰まで歩いてみて決めましょうと伝えていたが、

既に二人は事前に調べてきていて、往復する方がコースタイムが長いので、

南尾根を下って林道を下道歩きで周回する事に決まった。

『あの大ブナにも、もう一度会いたいし』とあっちゃん

『それなら帰りには通らないので、お花畑に先に寄ることにしましょう』と言ってスタートする。




いつもの様に登山口からは、いきなりの急登。顔には大玉の汗が流れ、直ぐに息が上がってくる。

桑瀬峠までのこの道も、以前にはなかったロープが所々張られていた。













『こんなに急だったかな~?』と言いながらも、ルリちゃんもどんどん登って行っている。

急登が終わっても所々で岩の間登るヶ所がある。







樹林帯を抜けると、先ずは左側に眺望が広がっている。見下ろすと、くねくねと曲がりながら続く

UFOライン。鷹ノ巣山の斜面の奥には稲叢山・西門山の稜線。




ここからは桑瀬峠への尾根にトラバース気味に進んで行くが、以前に比べると

踏み跡はしっかりしているが笹の勢いが強く、場所によっては背丈ほど伸びている。

今度は北東に先々週歩いた冠山から平家平へと続く稜線が見え始める。

こうやって直近で歩いて来た山々を同定できるのも楽しい!










寒風山の手前の岩稜が見え始めると、桑瀬峠もすぐそこ。

桑瀬峠では男性が二人寛いでいた。聞くと今日は伊予富士に登るそうだ。

峠の反対側の西黒森山を眺めていると、笹の頭を撫でながら涼しい風が吹きあがってきて

今までたっぷり掻いた汗が一気に引いていくのが判る。













桑瀬峠からはまたしばらくは樹林帯の中と笹道が、交互に続いて行く。

この辺りも以前は笹が刈り払われていたが、雰囲気が様変わりしていた。

いつもこのルートの整備をしてくれていた橋本さんの苦労の大変さが偲ばれる。

振り返ると伊予富士の全容が見え始めた。




















正面に寒風山の岩肌がと山頂が右奥に見え始めると、二人が『あれが山頂かな?』と言うので、

『あの岩の辺りがお花畑で、山頂がその右奥です!』と。

ステンレスの梯子を何度が登って行く。梯子の上端には手摺が施されていて、

最後に登りきるときに登りやすいように工夫がされている。
















途中のベンチのある場所から左にお花畑への道となる。

前回は途中の切り立った場所で、腰が引けてしまって歩けなかったルリちゃん。

『少しは進歩してるかな~』と言いながら、今回は意外とすんなり歩けている。

そんなルリちゃんを尻目にニコニコ顔のあっちゃん。







二ヵ所ほど岩肌を登るヶ所があるが、もちろん落ちれば即アウト!

少し時期は過ぎたような感じだが、色々と小さな花があちらこちらに咲いている。

シモツケソウの向こうには西黒森山と瓶ケ森。自念子ノ頭の横には石鎚山も見える。














岩肌の日陰で涼みながら、正面に見える山々にため息をつき、足元に咲く花を愛でながら暫し佇む。







登るときはそうでもなかった岩も、切り立った足元が見えるので降りるときの方が難易度が上がる。

掴んだ岩がポロっと外れたりしてヒヤッとしたりしながら、慎重に降りて行く。










登りのこのルートで一ヵ所だけある、下りの梯子の辺りはいつものようにヤマアジサイが咲いている。

足元に黄色い変わった花も咲いていたが、何の花だろう?

梯子のある鞍部からしばらく樹林帯の中を登って行くと、山頂近くの笹原になる。
















前を歩くあっちゃんが、『この可愛い花は何だっけ?』と言っているので、

『紫の皺のある花ですか?』『皺のある!』と言うと、その横でルリちゃんが、

『皺、皺と言わんとってよ!』とジロっと睨まれた!(笑)。慌てて『シコクフウロですよ!』と笑顔で返す。










西の大岩が見え始めると山頂まで、もう一息。ジリジリと照りつける日差しの下、

黙々と登って行く二人。感じる暑さはピークに差し掛かり、青い空が逆に恨めしくなってきた。










寒風茶屋から約2時間10分。お花畑で25分ほど遊んだ割には意外と早く着いた。

ここの処の鬼教官二人のお陰で、へっぽこリーダーもやるときはやるのだ!

山頂には他に誰もいなかった。駐車場の車の台数からすると、今日は皆さん伊予富士組かな?

これから向かう笹ヶ峰と先週歩いて来たちち山の稜線。山頂からなだらかに下っているように

見える笹ヶ峰の南尾根と山頂への尾根を比べてみると、同じくらい下っているように見える。

ピストンで折り返すより、やはり南尾根を下った方が正解かな?と二人に話をして出発!













山頂からしばらくは笹原尾根を下って行く。次第に雲が増えてきた。










笹原道が終わると、尾根の北側をトラバースする樹林帯の中の道になる。

日差しは木々で遮られ、時折涼しい風が北側から吹き抜けていく。







小刻みにアップダウンをしながら、やはりどんどん下っていく道。

そのまま真直ぐ進みそうな場所に注意喚起の『止‼』の可愛らしいマーク。










トラバースの樹林帯が終わると、また笹原道になる。『まだまだ遠いわね~』と奥様二人。

振り返るとまだ寒風山の方が近くに見える。寒風山の山頂であっちゃんが『笹ヶ峰まで50分やね~』と

言っていたが、『とんでもないです、奥様!』













笹ヶ峰の西側に見えたピークに近づいて来た。ここでほぼ50分弱経過。山頂はまだ先だ。

ここまででルリちゃんはペットボトルの飲み物が3本目になろうとしているのに、あっちゃんは

未だ1本も飲んでいない。『喉が乾かんの~?』とルリちゃん。










山頂が近づくにつれ稜線の北側からガスが流れ始めた。いつもなら景色が見られなくなる!

と思ってしまうが、今日は景色が見られなくてもいいから、ガスがかかって日差しを遮ってくれる方がいい。













山頂のからの稜線に一旦乗越すと、道は尾根の北側を巻いて行く。

どんどんガスがかかって視界は悪くなってきたが、体感温度も少しは下がってきた気がする。










丸山荘への分岐の手前で、『山頂は日が当たるから、この日陰でお昼にしませんか?』と

本当は日差しよりも、腹ペコでお昼にしたかったあっちゃんの提案でザックを降ろす。

先週の反省で、今日は私もあっちゃんと同じ、ぶっかけうどんでランチ。

少し濃い目の出汁が、塩分を出し切った身体に染みていく。




30分ほど木陰で涼みながら昼食を済ませて山頂へ。

丸山荘への分岐を過ぎると、南に折れて山頂へと最後の登り。







お昼の休憩時間の30分を引くと、寒風山からちょうど1時間30分で笹ヶ峰に着いた。

古代、石鎚山と称された山は瓶ケ森、子持ち権現とこの笹ケ峰だと云われている。

先週お参りできなかった石鉄蔵王大権現と不動明王にお参りする。













『先週は南尾根をどれくらいで下ったかな?』とあっちゃんが聞くので、

『ほらほら始まったぞ!』と思いながら、『途中の休憩の10分を省くと、1時間10分位かな』と

答えると、『じゃ~今日は1時間で下るわよ!』と。ト・ホ・ホ~・・・・。

記念写真を撮ろうとするとルリちゃんが『私、足が長いから』と前に足を出して

強調するので、ヘッポコリーダーも負けじと思い切り足を出して撮ってみる。







『2週続けてこの山に登って、同じ道を下るのね』と言いながら南尾根へと歩いて行く。

やはり二人とも先週よりスピードアップしているような気がする。













笹原尾根が終わり樹林帯の中に入ると、間もなく主の大ブナとご対面。

『やっぱり先週より早く着いた気がするわ!』とあっちゃん。『そりゃそうでしょうね!』







急坂のロープ場もなんのその。二人は快調に下って行っている。

元々下りは早く歩けるへっぽこリーダーも付いて行くのがやっとだ。

岩場のロープも先週と同じようにして下って行くあっちゃん。下りきったのを見定めて

ロープを跨いで降りようとすると、下でそのロープをニコニコしながら大きく揺らしている。

太いロープが股間で波打って、危うく大事な場所を強打するところだった。










ただ歩きやすい下りならスピードも上がるのだが、急坂の下りとなるとやはりそれほど時間は変わらない。

結局1時間を切る事は出来ず、2分ほどオーバーして南尾根登山口に着いた。

取り付きにあるベンチに腰掛け一息入れるが、残りの林道歩きの時間も気にしている二人。

『さぁ行くわよ!』と尻を叩かれ、渋々ついて行くへっぽこリーダー。







先週歩いた一の谷橋までの林道には『平成13年』と書かれていたが、

この第一工区は平成4年となっている。おおむね10年近くかかっているが、

更に東へと延ばしているこの大規模林道。

当然事業としての目的はあるのだろうけれど、果たして・・・・・そうなの?と。







林道歩きを約50分で駐車場に到着。すると身支度をしている父親と小学生の姿があった。

『今からどちらに?』と聞くと『寒風山に。18時位には下りてこようと思っています』と。

時間は既に15時。すると3時間で寒風山を往復する事になる。凄いな~と感心する。

車に乗り込み、先週と同じように道の駅木の香に寄って着替えて休憩をして帰路につく。

へっぽこリーダーの受難の日々はまだまだ続いて行くのだが、来週は吉野川源流の碑から

西へと少し緩めで歩く事にした。但しあっちゃんが以前から渇望する、子持ち権現が

途中で待ち構えているのだけが気がかりだ。







線で繋ぐ山歩き ちち山~笹ヶ峰

2021年07月24日 | 四国の山

線で繋ぐ山歩き、今日は先週歩いたちち山の分れから笹ヶ峰を繋いできた。

今までちち山も笹ケ峰もWOC登山部では歩いているけれど、奥様二人は

所々で繋がっていない。来週予定している寒風山から笹ヶ峰もだ。

今日は西条市まで高速を走り、新寒風山トンネルを抜けて寒風茶屋手前から

寒風大座礼線林道に入り、笹ケ峰南尾根登山口からスタートして周回するコース。




林道に入る前に寒風茶屋のトイレで用を済まそうと走ってみると、トイレの下の駐車場は満車。

用を済ませて林道に入ると直ぐにある臨時駐車場もアレ~ほぼ満車状態。

『何かイベントでもあるのかな?』と思ったが、考えてみれば今日は4連休の初日。

県外ナンバーの車も含めて、ほぼ登山者だろう車で賑わっていた。

林道はヘリポートまでは舗装され走りやすく、その先の未舗装路も意外とスムーズに走れた。

笹ヶ峰南登山口の前は路肩が広がっていて、既に3台程車が停まっていた。







身支度を整え林道を今日の登山口となる一の谷橋へと歩いて行く。

途中で何ヵ所も山側の法面の工事をしていて、工事中の場所には上から作業用のロープが

何本も垂れている。やはり直ぐにそのロープにあっちゃんが食いついた。

『ここから登れそうね!』・・・・・『奥様、勘弁してください!』







一の谷橋までは約3km。以前に独りで歩いた時は40分ほどかかった。

その間、前を行く二人はおしゃべりタイム。振り返ると今から登る笹ケ峰や、来週予定している

寒風山も見えてきた。今日はあの寒風山も登山者で賑わっている事だろう。














この寒風大座礼線は西線と東線に分かれ、今は東線がどんどん先へと延ばしている。







一の谷橋まで来ると、案の定おしゃべりに夢中なお二人は気が付かずに通り過ぎようとしている。

『は~い、ストップ!』と声を掛け、ガードレールの横にある小さな標識から、

一旦橋の下へと下って行く。ここから砂防ダムの横を通り、沢沿いの道になる。













しばらくは沢を高巻ながら歩いて行くと右岸から左岸への渡渉の場所に出た。

今日は中七番の渡渉の時に学習して、ルリちゃん

あっちゃんもストックを使って上手に渡っている。










渡渉してからしばらくは沢の左岸に沿って、所々にあるテープを目印に登って行く。










道が沢から少し離れてくると、ここから九十九折れの急登が始まる。

九十九折れとはよく言ったもので、10メートルごとに何十回と右に左に折れ、

どんどんと高度を上げていく。梅雨が開けて夏山シーズンに入ったが、周りの木々は

まだまだ若い緑の葉を広げていて眩しい。










一旦道は右に振り気味になり、つぎに左に戻る様に続いている。

道の右側にはまた別の沢の小滝が流れている。
















この辺りからは登山道には笹が現れきて、だいぶん高度が上がって来たのが判る。







小さな流れのある沢では、それぞれが持ってきた冷感タオルを濡らしてみる。

更にその先では1500m近くまで上がってきているのに、左手にけっこう落差のある

滝が流れている。『どこからこれだけの水が流れてくるんでしょう?』とあっちゃん。







滝を見ながら登って行くと広場になった場所に着いた。前回もここで腰を降ろしたので

今日もザックを降ろして水分補給と行動食を口に入れる。10分ほど一息入れた後また歩き始める。




広場からも少し右方向へと道は続いて行く。また小さな水の流れに冷感タオルを浸け、

そこから先は周りは背丈ほどある笹の道になる。

次第に笹の勢いは増してくるが、足元は刈り払われている場所もあり、

先週の冠山辺りに比べると、大して苦も無く歩いて行ける。










樹林帯を抜けるといよいよ尾根の分岐に近づいて来た。

林道からは桑瀬峠からの稜線に隠れて見えなかった伊予富士が顔を出した。

尾根に出る手前になると今度は正面に冠山も顔を覗かせてくれた。
















広場での休憩時間を入れて、一の谷橋から1時間35分で尾根の分岐に到着。

前回独りで登って来た時と比べると、今日はまずまずのペースだ。

最後に下る予定の笹ヶ峰南尾根の向こうに寒風山。

いつもの事だが『どこから見たら富士山に見えるのかな~』のゴツゴツとした伊予富士。










笹ヶ峰と寒風山の稜線の奥には西黒森山瓶ケ森が見える。




さぁここからちち山の分れまでは、遮るもののない笹原稜線歩きが始まる。

先週はガスがかかって全く周りの景色が見えなかったが、

今日の景色は先週とは雲泥の差。笹の緑に青い空と白い雲。

これぞ四国の山!といった感じの絶景が広がっていく。

小さなピークの辺りからは、北の西赤石山から東赤石も見えてきた。













先週は真っ白な世界









ちち山の別れも先週からは別世界。二人も『こんにきれいな景色だったんだ?』と。







先週の様子



一息入れていると獅子舞の鼻から、学生らしい男女の若い団体が登って来た。

挨拶をした後、老婆心で『どこまで歩くの?』と尋ねると、

『平家平までですが、ナスビ平の道が通行止めの様なので、往復しようと思います』と

『それだったら、平家平から先に歩いて、中七番へ下った方が楽やよ!』と言いながら、

YAMAPのルートを見せて説明をする。




最近の若い世代の風潮らしく、女の子はその話に興味を示すが、

後ろにいる男の達は全く食いついてこずに、大人しく横で話を聞いているだけ。

何とも頼りないが。『YAMAPは誰か入れている?』と聞くと、

やっと一人の男の子が手を挙げた。途中の笹薮や、下山ルートの崩壊ヶ所や

沢の辺りは注意するようにと話をして別れた。

冠山へと下って行く学生たち。青春真っただ中と言った感じで羨ましい!




それでは、とっくに青春が終わったおじさん・おばさんはちち山へと向かいますか~。

ちち山の別れからは山頂からの稜線の下をトラバースする道。













左手には広大な笹原が広がり、吹き抜けてくる風にその葉を揺らし波打っている。

そして流れて行く雲が笹原の上で、その影を映し同じように流れて行く。







トラバース道は道幅がなく、谷側に傾斜していて笹の根が滑りやすく歩きづらいが、

以前に比べると随分と笹が刈り払われているように思う。

ルリちゃんに『瓶ケ森の右手には石鎚山です』と教えてあげる。







ここからは何処を切り取っても絵になる。意外と湿度が低いのか吹き抜けて行く風が

爽やかで心地よい。降り注ぐ日差しで紫外線は気になるけれど、稜線歩きにはもってこいの天気。










『早くおいでよ!』とヘッポコリーダーに激を入れるあっちゃん。

『お・お・お待ちください、奥様!』とへっぽこリーダー。





トラバース道からちち山山頂へはほぼ直登の道。以前は笹を掻き分け、笹を掴んで登っていたので

『道はありませんから!笹薮ですよ』とルリちゃんには事前に説明していたが、

意外や意外、取り付きからは笹が刈り払われ、階段状になった道は急登だがどんどん登って行ける。











山頂が近づくにつれ冠山から平家平への景色も見えてきた。

少しづつ左方向に道が続いている。直登からトラバース道になると山頂はもうすぐ。














一の谷橋からは2時間45分ほどでちち山にとうちゃこ~!

右手には法皇山系にガスがかかり始めている。そして先週から続いて歩いてきた平家平から

冠山の稜線。さらに笹ヶ峰南尾根の笹斜面の向こうには岩黒山・筒上山・手箱山が望める。

西を見ても東を見ても幾重にも重なり続く峰々と、

まだ若い笹の緑と樹林帯の濃い緑のコントラストが素晴らしい。

















時間は丁度、正午になったのでここでお昼ご飯にする。

先週もそうだったが暑さのせいか、持ってきたおにぎりが喉を通りにくい。

二つ目のおにぎりを食べ残す。次からは喉の通りのいいものを考えないと・・・・。

そうこうしている内に、徳島から来たらしい女性二人の組と、男性一人に女性二人の組が登って来た。

賑やかになってきたので、そうそうに食事を済ませて次の笹ヶ峰へと。







山頂からすぐ脇にある大岩に、やっぱりまたあっちゃんが食いついた。

久しぶりの大岩てっぺんに、はしゃいで飛んだり跳ねたりする、あっちゃん。










山頂から樹林帯の中の急坂少しを下るともみじ谷分岐への鞍部への稜線歩き。



















ちち山ともお別れ!




もみじ谷分岐から笹ヶ峰へは、山頂からプチカール状になった場所から

右に尾根へと登って行く。窪んだ場所では風が止み、ジリジリと暑さが増して来た。













尾根から見えたちち山には北からガスが登ってきている。




尾根道になるとまた風が吹き始めた。緩やかな尾根道はイブキザサに覆われ、

山頂近くではコメツツジの硬い枝の間に道は続いて行る。














笹ヶ峰山頂では先ほどちち山でお会いした二組と、他にも数人が休んでいた。

不動明王の祀られた祠の脇に腰を降ろして一息入れる。

背の高い山頂標の横で記念写真を撮る人。バーナーでお湯を沸かしてラーメンを

作っている親子など、各々がこの山頂を楽しみながら寛いでいる。




これから寒風山へ折り返す人。また南尾根へと下って行く人を見送りながら

15分ほど休んだ後、我々も南尾根へと下って行く。

直下にある矢印案内板には何故か時間が書かれていない。











以前は笹に埋もれて足元を探りながら下った道も、きれいに笹が刈り払われていた。

急坂には変わりないが以前と比べるとここも随分と歩きやすくなった。










ちち山と笹ケ峰に居た女性二人も寒風から笹ヶ峰を歩いて、こちら側へと降りている。

その後ろに続いて下って行く奥様二人と、さらに後ろにへっぽこリーダーが続く。

けっこう下って来たが、まだどこまでもこの笹原道が続いて行く感じがする。




右手に寒風山を眺めながら下って行くと、この笹原道のシンボルの二本のモミの木が見え始めた。

このモミの木の間を潜ると笹原はやっと終わりに近づいている。




以前にエントツ山さん達と登った時の、同じ場所からの冬の寒風山









笹原道の最後はほとんど背丈以上の笹。でも足元は快適!







樹林帯に入ると急坂には至るところに太いロープが張られていた。

ロープを巻き付けている幹には、ちゃんと木を痛めないように養生をしてある。

エントツ山さんによると、これも橋本さんが整備をしているとの事だが、

自費でこれだけの量のロープを張るのも大変だろうな~、ほんと頭が下がる。










その内にこの南尾根の主の大ブナとご対面。

低い位置から四方八方に枝を伸ばし広げている姿は、何故か神々しく感じる。







さらに登山道の至るところには丸太で造られたベンチが設けられている。

ロープの張り方によってはさながらアスレチックのようにも見える。







この南尾根で一ヵ所だけある岩場にも、太い2本のロープが掛けられていて、

その2本のロープを握りながら、あっちゃんもスムーズに降りている。







標高1400mを過ぎた辺りのベンチで一息入れる。

するとあっちゃんがYAMAPを覗き込んで『ここまで平均ペースの

140%で来ているから、休憩している暇はないです!』と随分と急かす。

ここの所、このYAMAPの平均ペースの何%という表示のお陰で、

二人に尻を叩かれ急かされているへっぽこリーダー。











木々の間から駐車場から歩いた林道が見え始めた。

すると朝見た法面工事の上部に出た。ここでも作業用に掛けられているロープを見て

『ここから降りてみる!』とあっちゃん。『もう、いらん事考えんといて~!』とルリちゃん。




6時間20分、9.4kmのちち山~笹ヶ峰の周回。平均ペースも110~130%になっている。

これでご満足いただけましたでしょうか、奥さま⁉

それにしてもGPSの距離。ルリちゃんのYAMAPでは9.7kmとなっている。

さらにはカシミールのアプリのスーパー地形図の沿面距離では10.3kmに

なっている。アプリの処理の仕方で違ってくるのだろうが、果たしてどれが正解なのだろうか?








登山靴を脱いでスリッパに履き替えながら、『足が小さいので、ほんと疲れるんです』と言うと、

どれどれ比べてみようとルリちゃん。三人並べてみると、なるほど右端のルリちゃんの方が足が大きい。

『男の人やのに、ほんと小さいのね!』と二人に笑われた。

やれやれ、ヘッポコリーダーの受難の日々は来週も続いて行くのだ。




今週で、奥様二人も三ツ森山から笹ヶ峰が繋がった!


線で繋ぐ山歩き 平家平~冠山

2021年07月16日 | 四国の山



今週はそろそろ梅雨明け、夏山シーズン到来か!と思っていたが、

九州・中国地方は開けたものの四国地方は足踏み状態。

今日の予報も曇り空と所によって雷となっている。先週と同じような感じだが、

雷が怖い稜線をお昼過ぎにやり過ごせば、何とかなるだろうと決行する事にした。




今日は大永山トンネル出口に駐車して、フォレスターハウスから前回歩いた分岐まで登り、

先ずは平家平までを線で繋ぐ。平家平と冠山は同行の奥様の二人も既踏の山なので、

そこから先のちち山の分れまでを繋いだ後、獅子舞の鼻へと下って大永山トンネルに

戻って行く周回コース。距離にして14km弱。我々としては比較的ローングコースとなる。


いつもの大永山トンネルの南の公衆電話のある路肩に車を停めてスタート。

県道47号線をフォレスターハウスへと下って行く。

フォレスターハウスの入り口には鎖がかかり、閉館中のボードが掛けられていた。







その鎖を跨いで園内へ入り建屋の横を通って進んで行く。

二週間前には通った道を間違えて、一段下の道を歩いて行くとゲートには鍵がかかっていた。

そのままゲートの下を少し広げて通らせてもらって遊歩道を歩いて行く。

橋を渡り遊歩道が終わるといよいよ山道となる。







沢沿いの左岸の道を涼し気な水の音を聞きながらゆっくりと高度を上げていくと、

前回あっちゃんが足を滑らせもがいていた渡渉の場所に出た。

今日は『前回の轍を踏まないように!』とストックを持ってくるように連絡していたので、

意外とすんなりと渡ることができた。前回の仕返しとばかりにあっちゃんがカメラを

構えているが、そうは問屋が卸さない。余裕の笑顔で先ずは今日一番の課題をクリア!

ここから何度が渡渉を繰り返すが、思ったより水の量が少なく助かった。













他人ごとではなく自身の登山靴も濡れた岩の上ではほぼグリップが効かず、

何度かひやっとする場面も。前を行く二人も慎重に渡って行っている。
















やはりこの道は雨が降った後はけっこう難易度が上がってしまう感じがする。

沢の中を進み、尾根道の分岐となる穴の開いた橋を右手に見て、更に登って行くと

大規模崩落場所に着いた。数十メートルに渡り崩れた斜面の下に、何とか難を逃れた

足場の階段があり、そこを登るとロープが掛った岩場になる。













このロープの岩場を登るのが楽しみです!と言っていたあっちゃんが先ずは取りつく。

続いてルリちゃんが後に続いて行くが、あっちゃんの期待に反して

思ったより簡単に登れて『大した事はなかったね!』と今日の第二関門クリア!










崩落個所の最上部をトラバースすると足元は杉の木の根っこの道になる。

木の根の道が終わると九十九折れの急登が始まる。










九十九折れの道が終わると一つ目の鉄塔広場に着いた。ここで水分補給の小休止。

周りは雲がかかっていたが一部青空が見えた。鉄塔の間から最後の目的地の

ちち山の分れが見えている。『う~ん、なかなか遠いな~!』










鉄塔広場からはもう一ヵ所鉄塔のある場所を通過して、森の中の道になる。

前回歩いて見覚えのある木々を、横目に見ながら登って行くと尾根の分岐に着いた。
















ここから平家平までは1.3kmと道標には書かれてある。二人がYAMAPを見るとコースタイムが

55分となっている。『1.3kmで55分もかかるんかな?』とあっちゃん。

『と言う事は稜線でも登りがけっこうあると言う事ですね!』と。

その横でルリちゃんは『ここまでほぼYAMAPのコースタイム通りやね!』と。

ここ最近奥様お二人はYAMAPのコースタイムに拘っていて、平均タイムの100%以下は

許せないらしく、へっぽこリーダーとしては急かされ付いて行くのがやっとなのだ。ト・ホ・ホ!


分岐からしばらくは歩きやすい尾根道。すると前を歩くルリちゃんから悲鳴が聞こえてきた。

近づいて行くと二人が大騒ぎしている。その騒動の正体は岩の上で素知らぬ顔でドクロを巻いていた。










道に笹が現れると視界が開けてきた。振り返ると前回歩いた三ツ森山

前方には第一目的地の平家平が見え始めた。










道は徐々に高度を上げていく。しばらくすると笹の中に薄黄緑色の綺麗なバイケソウの花が目立ち始める。













この辺りまでは笹は刈り払われていてまだスムーズに歩いて行ける。

二人の頼もしい背中を見ながら付いて行くと、既に到着してザックを降ろしているあっちゃんは

もぐもぐタイムに入っていた。遅れてへっぽこリーダーも到着!













いつもなら360度の絶景が広がる山頂だが、ちょうどガスがかかって眺望もほとんどない。

ここでリーダーも腰を降ろしてスパスパタイム。













さぁそれでは次の冠山へ行きますか~。名前の通りしばらく平らな笹原道を歩いて行くと

ガスが流れて冠山が見え始めた。










一旦プチ岩場を下って稜線に出ると、ここからは笹は刈られてなく、足元の見えない

歩きにくい道にスピードが上がらない。最後に目指すちち山の分れも見え始めた。














背の低いクマザサの所々に、背の高いバイケソウの花が頭を出している。

振り返って今歩いて来た平家平の笹原と前方に冠山への稜線。













冠山が近づくにつれクマザサの勢いが益々酷くなってきた。

時々隠れた笹や木の根に躓きそうになるが、親切に危ない根にはピンクのテープが巻かれ、

注意を促してくれている。ストックで掻き分け掻き分け進んで行く。










山頂手前のピークを乗越と遠くからも見えていた山頂直下の大岩が現れる。

この辺りになるとクマザサは胸の辺りまでになり、前の二人が笹に埋もれている。

大岩の横を通り、山頂へ左側から回り込むようにして登って行く。










もうすでにズボンの膝から下は笹の露でびしょ濡れ状態。

写真だけなら未だしも、立ち止まって動画を撮るとけっこう時間を取られる。

元気な二人にどんどん離されていく。やっぱり撮影班は被写体の人より、基本的に達者でないと・・・・。

田中陽希さんのカメラマンの駒井研二さんや平出和也さん

田中陽希さん以上の最強山岳クライマーだという。比べられるものではないが、

へっぽこリーダーカメラマンももっと鍛えないといい絵が撮れない・・・・・と思うのだが。








冠山山頂からは北から西の眺望が曇り空の下だが広がっていた。

ちち山の分れの笹原、そして来週下りで歩く予定の笹ヶ峰の南尾根。










先週の激辛冷麺で失敗したあっちゃんは、いつものように素麺でお昼。

頭の上では青空と入道雲が眩しいが、南の空には気味悪い灰色の雲の中でゴロゴロなり始めた。











やはり雷が気になり始めたので、食べ終わって間もなく最後のちち山の分れへと急ぐ。







山頂からは更に笹が生い茂り、足元が全く見えない。

時折岩に躓き尻もちを付きそうになりながらどんどん下って行く。

あまりに下って行くので先頭のルリちゃんが『道は合ってる?』と。




稜線にでても足元が斜めになっていて、笹の根が滑って歩きずらい。













道がぬかるんで急な坂には太いロープが掛けられていて、随分と助けられた。

ロープがが終わるとやっと笹道が終わり一の谷越えに着いた。

ナスビ屋敷への道はやはり通行止めになっていた。反対側の一の谷やかたからの

道も今はほとんど歩く人もいない道になっている。










しばらく樹林帯の中は歩きやすかったが、直ぐにまた笹原尾根の稜線になる。

ここからは笹と一緒に萱が生え、手で掴むと切れそうで厄介だ。










ちょっとしたピークで前の二人がごぞごぞと何かを探している。

どうやら三角点を探しているようだ。するとあっちゃんの『ギャ~』という悲鳴がした。

『た・た・たぬきが足にぶつかった!』と。足元の笹の下で昼寝でもしていたのだろうか、

慌てた狸が足にぶつかりながら逃げて行ったという。

狸の寝床の三等三角点・奥七番・1619mを通過。




振り返ると冠山から随分下って来たのが判る。

その内に来週に登ってくる予定の寒風大座礼線林道からの分岐に着いた。

『じゃ~このまま、ちち山まで歩けば、今日で線が繋がりますね!』とあっちゃん。

『え・え~! (^_^;)』とへっぽこリーダー。

『でも私、前回歩いた笹が峰からちち山のトラックが記録できていないの』とルリちゃん。

『ん~ん、やっぱり来週に持ち越しやな』とホッとする、へっぽこリーダー。







稜線を越えて北からどんどんガスが上がってきている。

次第に周りはガスが濃くなってきた。手元のジンバルカメラの調子が悪く、

設定をいじくっている内に、前の二人がどんどん遠ざかって行く。

ついにはガスの中に姿が見えなくなってきた。ひょっとしてこれはガスのせいではなく

疲れで目が霞んできたのかもしれない・・・・・(笑)










ひっこらひっこら登って行くと、ちち山の分れの道標とその横に佇む二人が見えてきた。

『もう、だらしがないわねリーダー』と陰口が聞こえてきそうだ!

待ってましたとばかりに元気な二人の写真を撮らされる。







それでは下って行きますか、と登山靴の紐を締め直しスタートする。

相変わらず真っ白なガスの中の笹原の下り坂。以前に比べると随分笹が刈り払われていて

前の二人のスピードが上がっていく。『スピード違反やで~!』







下って行く途中で少しガスが流れて右手に稜線が見えてきた。

『今日はどの辺りから登ってきたんだろう?』とあっちゃん。

『真ん中の烏帽子のように見えるのが冠山やから、左の端辺りかな~』




ちち山の分れから続く笹原が終わり樹林帯の中の道になる。

すると今度は前を歩くあっちゃんの悲鳴がまた聞こえてきた。

今度もまたドクロを巻いてジロリとこちらをみている。出来るだけ距離を取り

飛びついてこないか冷や冷やしながら、その横を足早に通り過ぎる。










しばらく下りだった道が一旦登りになり、登りきると獅子舞の鼻に着いた。

獅子舞の鼻から少し下がって行くと、このコースの主の大ブナ。足元に立つとその大きさが判る。

最近巷では人生100年時代と騒がれている人間界を、『なん~んだ、それぽっちで』と

涼しげな顔をして見下ろしているような気がする。













ヒメシャラ兄弟の横を通りどんどん下って行くと、道は次第に緩やかになって来た。

その内に馬道の別れと書かれた左右に幅の広い道が続く場所に出た。













馬道(炭の道)は別子銅山開坑夫たちの生活物資や、坑道保持の木材や銅鉱石焚き上げ用の

木炭などが地元や土佐から運び込むために造られた道。

ここからは等高線に沿うようにほぼ水平な道が続いて行く。







ここまで降りてくるとあと一息。ザレ場のなんのその、二人のスピードも上がってくる。







中七番の道標からは更に幅の広い作業道になる。頭の上ではゴロゴロと音がし始めたが、

ここまで降りてくれば何とか大丈夫だろう。







作業道から少し下がってまた馬道をを歩くと大坂屋敷越

(ここから昔話)

以前に入会していた山の会で、笹が峰南尾根を登り、ちち山からバスの待つ大永山トンネルに降りた際、

途中で女性一人が転倒して動けなくなった。担ごうとするが腕をケガしているらしく、

痛がって担ぐこともできない。仕方がないので数名残して下山して、トンネル横の公衆電話から

連絡をすると1時間ほどしてレスキュー隊が着いた。隊員から道案内をしてくれと言われ、

当事メンバーの中で一番若かった私に白羽の矢が当たった。山から下りて疲労した上に

外は既に真っ暗で雨が降っている。渋々下りて来た道をレスキュー隊と一緒に登って行ったが

この大坂屋敷越で力尽き、『もうこれ以上歩けません』と言うと、二次遭難を恐れて

『ここから絶対に動かないでください』と言われて、雨の中真っ暗なこの場所で独りで座り込んでいた。

その時はライトもなく、時折何か音がするとその度ビクビクして数時間過ごした思い出?の場所。




大坂屋敷越からはまずは間伐され、手入れの行き届いた杉林の中を下って行く。







杉林が終わると沢沿いの道になる。左岸から右岸へと渡渉し小滝の横を通る。







馬道の面影が残る石垣の道を下って行くと林道に出た。

三人そろったところで『お・つ・か・さま!』と。疲れ切ったへっぽこリーダーを他所に

奥様二人は元気いっぱいのバンザ~イ!










線で繋ぐ石鎚山~剣山。提案した本人に比べて賛同してついて来た二人が俄然元気。

このままではリーダーの地位も危うい。とは言え歩く時間が長くなってくると、

足の疲れよりも腰の痛みが酷くなるのをどうにかしないと・・・といつも思うだけ。

徐々に西へと繋がって行くトラック。来週こそは梅雨明け一週間の青空が期待できそうだ!





線で繋ぐ山歩き 三ツ森山

2021年07月01日 | 四国の山


線で繋ぐ山歩きを思い立っての第2回。本来なら前回のカガマシ山から東へと

繋ぎたいところだけれど、どうやら橡尾山・笹ヶ峰の登山口となる県道5号線は

道路崩壊場所の復旧工事で、平日は通行が難しいと判明。

それなら少し間を飛ばして西の方から繋いでみようと、

先ずは未踏の山の三ツ森山を歩いてみる事にした。

これで個人的には三ツ森山から瓶ケ森までの線が繋がる事になるのだが、

同行の二人は所々が繋がっていないので、取りあえず今日のコースから西に

寒風山までこれから繋げていく事になった。







住友のフォレスターハウスの下の路肩の広くなった場所に車を停めてスタートする。

今日は一台だけ車が停まっていたが、どちらのお山にお出かけしたんだろうか?

車を停めた場所から県道を少し下って行くと、右手に住友が管理する作業道の入り口がある。

県道から折り返すように下って行き立派な橋を渡ると作業道が続いている。










橋の上から見る銅山川は澄みきった水が流れ川底がくっきりと見える。




今は全く使われていない作業道だが道幅も広くしばらくの間は緩やかに登っていっている。

すると足元をちょこちょこと動く小さな生き物が。一瞬サンショウウオかと思ったがイモリ?








作業道の途中から三ツ森山らしきピークがひょこっと頭を出しているのが見えた。

山頂近くはなかなかの傾斜なのが、ここからも見て取れる。




どこの作業道もそうだが、ここでも道は至るところで枝分かれしている。

途中で一ヵ所道を外してしまい、GPSを見ながらプチ藪漕ぎで軌道修正していく。




硬い茎の灌木を掻き分け作業道まで戻り、徐々に高度を上げていくと、

道の下には沢が流れ所々で小滝が見え、なかなかいい雰囲気になってきた。







作業道は三ツ森峠まで続いていく。

途中で北西に景色が広がる場所に出る。平らになった辺りが銅山越え

そして西赤石山物住山へと稜線が続いている。













橋を渡ってから1時間20分ほどで三ツ森峠に着いた。峠には小さなお地蔵さん。

峠を乗越吹きあがってくる爽やかな風が、汗を掻いた身体をクールダウンしてくれる。







さぁここからが今日の本番。今までの緩い作業道歩きからいよいよ登山が始まる。

峠から直ぐに鉄等広場に出た。鉄塔の奥にはこんもりした頭の三ツ森山。

右に視線を移すと大川村辺りだろうか?

その奥に雲がかかっている稜線は西門山

WOC登山部は今日はその西の稲叢山に登っている。







鉄塔広場からは直ぐに急登が始まる。最近、同行のお二人は事前学習をして

YAMAPの地図をプリントしてきたり、地図に書いてある歩行時間をちゃんと見てきていて、

往路と復路の時間差を読み取って山頂までは急登らしいと予想してきている。

段々とスキルアップしてきていて、なんちゃってリーダーとしても頼もしい限りだ。










なんちゃってリーダーは山の情報に関しては、まだまだ二人に負けるわけにはいかないが、

登りになると途端にヘタレになって、二人に付いて行くのがやっとなのだ!

写真や動画を撮っている間に、あっという間に置いてきぼりになる。










大岩を回り込みトラバースする場所や、更に急な場所には細いロープが掛けられていて、

雨が降った後の濡れた斜面を登るのに助かる。













山頂手前で更に大きな岩が鎮座していた。ここも左に回り込むが、いつもなら興味津々で

登ろうとするあっちゃんも、さすがに今日の足元では控えめに大人しく登山道を歩いて行く。








大岩を回り込んで登り、しばらく歩くと山頂に着いた。周りは木々に囲まれ見晴らしは無し。

今日唯一の三角点、三等三角点西三森ゲット!

行動食をとりながら暫しの休憩。『きれいに撮ってね!』と催促されたのでハイ、ポーズ!







三ツ森峠からはコースタイムを下回ったので、下りも30分のところを

『25分で下るよ!』とルリちゃんが張り切って下って行く。


















急ぐとロクなことはない、濡れた地面の急な下りで、尻もちこそつかなかったが

時々『キャ!』と慌てた声が聞こえてくる。ブナやヒメシャラの巨木に脇目もふらず

トントンといいペースで降りて行くと、タイムキーパールリちゃんの予想通り、

山頂から峠まではちょうど25分で降りてきた。発破をかけたルリちゃんも満足気だ。










峠からは平家平中七番との分岐までが稜線歩き。

『なんなら平家平まで歩く?』と張り切る二人の後ろを、へっぽこリーダーは付いて行く。













『もし本当に平家平まで行くと言い出したら、どう言い訳して止めさせるか(笑)』などと

考えながら、ダラダラと続く登りを坂を歩いて行く。ダラダラ坂と束の間の平らな道の繰り返し。

時折、南側からガスが流れて前を歩く二人に靄がかかっている。

いや、ひょっとして疲れて目が霞んできているのかもしれない!(笑)










大岩を回り込み1440mの標高点に近づいてくると周りの植生が次第に変わってきた。













道には小さな小さな花弁がそこらじゅう敷き詰めたように落花している。

またツバキの花を小さくしたような花弁もあちらこちらで落ちている。

度々立ち止まり、上を見上げてはその木を探すが、咲いている木が高くて判らない。

『何の木の花かな?』と三人でしばらく話しこむ。

ツバキのような花はヒメシャラの花の様だが、この稜線のヒメシャラは今まで見たヒメシャラの樹皮の

色より随分と薄く。『ヒメシャラ?かな違うよな~』などと言いながら歩いて行く。

小さな花弁はあとでreikoさんに聞いてみるとタンナサワフタギでは?と教えてくれた。










痛々しく皮を剝がされた木や苔むした倒木の間を進んで行くと、鉄塔の立つ場所に出た。













分岐まではあと少しだが、ちょうどお昼になったので笹原を吹き上げてくる

涼風で涼みながらお昼ご飯にする。







ここからは北と南の眺望が広がっている。北の山並みを見ながらあっちゃんが、

『あの手前の山が綱繰山?』と言ってきた。『正解!凄い、なかなかの進歩です!』

ここのところの二人の進歩は目覚ましく、これはうかうかしてられないとへっぽこリーダー。

その西にはわずかにちち山の別れへの笹原と、沓掛山の笹原ゲレンデが見えている。










昼休憩のあと鉄塔広場から分岐は直ぐに着いた。『さぁ~平家平へ!』と言われず、ホッとする。

ここでも地図の等高線と登りと下りのコースタイムを見ながら、急な坂のようだからと

靴の紐を絞め直す二人。頼もしくなって来たではないか!ほっ・ほっ・ほ~! (*'▽')







次回はこれから下る中七番からの道を登りに利用して、平家平~ちち山の別れ~大永山トンネルの

周回を考えている。その時のエスケープルートとしてナスビ屋敷の道を思っていたが、

どうやらそのルートは通行禁止になっているようだ。山を始めた頃はよくカタクリの花を見に歩いた道。

里山倶楽部の初めてのオフ会で、エントツ山さんやkyoさん、reikoさんと歩いた思い出の道なのに残念だ。




二人の予想通り、最初から小刻みに右に左に折れていく急な下り坂となる。

途中には根元から何本も幹が分れた大きな木があちらこちらに立っている。

花の名前もそうだが、木の名前も憶えられたらといつも思うのだが・・・・。(^_^;)










トリカブトの群生地では『これは何かな~』と二人が聞いてくるので、

『持って帰ってご主人に煎じて飲ませてあげてください!(笑)』と答える。

トリカブトの側にはバイケソウが一輪だけ花を咲かせていた。







最初の鉄塔広場まで来ると少しだけ北側の山並みが見えた。しばらくはまた急坂が続いていく。

















二つ目の鉄塔は住友の共同鉄塔らしい茶色に塗られた鉄塔が次へと続いている。

目の前の景色も随分開けてきた。ちち山の分れへの笹原道も見えている。

『次はあそこまで歩きますから!』と言うと。『この急坂を登るのは嫌だな~』と。

『反対から登って、またここを降りるのはどう!』とリーダーに意見をし始めた。 (; ・`д・´)

『何よんですか!』とは言えずにに『ハイ!わかりました!』とへっぽこリーダー。




道が根っこのトラバース道を過ぎると、道が崩壊した場所にでた。

ロープがないととても降りれないほぼ垂直に下る場所だった。

足を滑らさないように注意して下りきって振り返ると、かなりの規模で崩壊していた。

















崩壊場所を過ぎると道は沢沿いの道になる。何度か渡渉を繰り返して進んで行く。










コースマップを見ると二手に分かれた場所に着く。片方は尾根を辿る道だが、

手前の橋は穴が開いていて渡れそうにない。右手の沢筋を進んで行く。










小さく渡渉して、右岸から左岸にまた渡るときに事件は起きた!

ナメの上を渡っていてあっちゃんが足を滑らせた。手を付いて踏み出そうとするが

足が滑って沈しそうになる。危険な場所でなくナメなのでニヤニヤしながら大切に記録を撮る!











倒れた大きな木の根の上を歩きさらに進んで行くと、スチールの橋が架かる場所に着いた。

ここまで来るとフォレスターハウスはもうすぐそこだ。










遊歩道になっている道を歩き、案内板の立つ場所からもう一度橋を渡る。
















最後に階段を登ると管理が行き届いた園内の道。途中でフェンスで遮られゲートになっている

場所では、山から下りてきた雌クマが、入れないと騒いでいる。(笑)










フォレスターハウスの公園を散策した後、館内を見学させてもらう。

館内では住友の植林の様子や住友銅山に関する書物が並べられていた。

今ちょうど毎日布団に入りながら読んでいる本の主人公の、住友第二代総理事 伊庭貞剛さん

ついても展示をされていた。但し横になると直ぐに眠たくなるので遅々としてページが進んでいない。














先週に比べると随分と早く車を停めた場所まで戻った。来週の行程を話しながら帰路につく。

少しづつだが線が繋がる様はやはり楽しい。新しい目標ができてこれからの山歩きが楽しみだ!


線を繋ぐ山歩き 中川峠~カガマシ山

2021年06月24日 | 四国の山


ここのところWOC登山部では自主トレを続けていたが、

行き先を考えるのに今まで以上にYAMAPを見るようになった。

するとフォローをしているプチファーマさんが、こつこつと歩いて

石鎚山から剣山が繋がったとモーメントにあがっていた。

『これだ~!』と一瞬電光が走った。

石鎚山から剣山は6年ほど前にエントツ山さんが『単独無支援』で、

事前に水場を調べ、食料を途中にデポし、11泊で独りで縦走した。その年の忘年会で

『とんでもない事を!』と言いながらメンバーでその偉業を称えたが、

一気に縦走するのは無理なので取りあえずカシミールのトラックを

少しづつ繋げていけば、その内に一応線が繋がると思い立った。

カシミールのトラックは以前に歩いていてもログが取れていない山もある。

それらももう一度歩いて何とか実現してみる事にした。

題して『線で繋ぐ、石鎚山から剣山!』




それでは何処を歩こうかと考えて思い浮かんだのが佐々連尾山から

東のカガマシ山。今まで平家平から東の四国中央部の

山々がほとんどが未踏の山なので、まずはその辺りから攻めてみる事にした。

そしてこのところ魅せられているブナの新緑を、前回とてもお気に入りの場所になった

大ブナの駄場にも少し寄り道をして訪ねてみようと思ったが、

これが後々の大きな誤算となってしまった。




この計画に西讃の奥様二人が興味を示してきた。ここのところ二人もYAMAPに凝っていて

自分たちも線で繋いでみたい、面白そうなので連れていけ!と催促が入った。

前回の佐々連尾山の時に通った白髪隧道を抜け、さらに周回で最後に歩いた

県道264号線を下り途中から坂瀬林道へと入って行く。





これだとほどんど中川峠の下あたりまで林道が続いているので、

カガマシ山へのアプローチが楽になる・・・・・・と思ったが、前回はその林道を歩いた時は

未舗装路でもそれほど悪い状態とは感じなかったが、車で走るのとはまた違っていて、

林道に入って直ぐに道を横断する排水溝で車の底を大きく擦ってしまった。

途中、何ヵ所かで二人に車から降りてもらって、そろ~りそろ~りと通過していくが

もうこれ以上は先は止めておこうと、計画していた中川峠の下の佐々連尾山登山口までは行かず、

途中の少し路肩の広い場所に停めてスタートすることにする。

(ここで計画より20分ほどのロス)




林道の脇にある佐々連尾山登山口の道標から山へと踏み入って行く。

WOC登山部のメンバーは前回中川峠からこの登山口へと下山してきたが

私は道を間違えて林道を大回りしてしまったので初めて歩く道。

杉林から沢沿いに道は続いていく。













足元がゴロゴロとした岩の上を歩いて行くと、中川峠の直下の林道にまた飛び出した。

そこから更に登って行くと見覚えのある峠に着いた。

峠からは西に登岐山だろうか?山頂が尖った山が見えている。







峠には前回気がつかなかった素朴な顔をしたお地蔵さんが一体。

奥様二人は直近で歩いた東赤石山の話をし始めた。

『森の貴婦人のオオヤマレンゲが見られて良かった!』と言うので

『私は今年は未だ見られてないです』

『でも今日は貴婦人が二人いるので良かったです!』とゴマをする。







峠からは尾根を辿らず、北側の緩斜面に地形図では破線が続いている。

直ぐに赤テープがあり尾根の方向へも道が続いているが、取りあえずYAMAPのトラックも

破線の方向を歩いているので、そのまま真直ぐ歩いて行く。







しばらくは道もはっきりとしていて歩きやすい道だっいたが、途中から少し笹薮ぽくなってきた。

するとあの大ブナの駄場のような雰囲気の、ブナの巨木が林立する場所になる。

大ブナの駄場と比べても引けを取らない大きなブナが、あちらこちらで空に向かってのびのびと立っている。

ただ足元は腰くらいの高さの笹原になっていて、赤テープもなく踏み跡も見当たらない。














トラックを見ながら何とか進んで行くと杉林との境界に、何とか歩きやすい場所があったが

途中からまた笹原になる。尾根道ではルートを外すことはないが、広い場所ではとにかく方向が判りづらい。



















途中で北に翠波高原と翠波峰が見えた。背の高いブナにはテープを巻くことができないが

背の低い木が増え始めるとテープが巻かれているのを見つけ、何とかそこから先も

テープを探しながらプチ笹薮を進んで行く。緩斜面とはいえ足元が見えないと意外と体力を消耗する。














何とか緩斜面の笹原を抜け1452mのピークにたどり着くと、眺望が広がっていた。

遠く正面に見える山に何本か鉄塔らしきものが見えると二人が言っている。

『そしたら多分、梶ケ森でしょう!』







『ここで問題です。一番奥に見えている山はどこでしょう?』と尋ねると

二人とも答えられない。『残念!CランクからDランクに降格!』

最近、山頂から見える山の同定を問題にして、答えられれば昇格。答えられなければ降格と

二人には事前学習をするようにと宿題を与えているのだが、今回は少し難しかったようだ。

『正解は、雲辺寺です!そこから左に見えているのが観音寺だと思います!』




1452mのピークには三つ足山と書かれた山名札がかかっていた。

YAMAPの地図にも三つ足山となっているが、地形図では更に北東の1098mが三つ足山となっている。

ここであっちゃんが全く反対の方向を指して『こっちが観音寺?』と言っているので

『残念です、後ろが観音寺方面です。Eランクに降格!』







1452mのピークから何も考えずに目についたテープに沿って下って行く。

正面を見るとかなり下って登り返した先にピークが見える。

途中ロープの掛った急坂をどんどん下って行く。













ロープ場を過ぎ、少し落ち着いたのでGPSを見てみるとガ~ン!

なんと工石山へと歩いているではないか!

先ほどの1452mのピークから見えた少し左に続く稜線がカガマシ山への尾根だった。

ここで『すみません!リーダーも降格です!』と言いながら引き返していく。

(往復で50分ほどのロス)




ピークまで戻らずにカガマシ山への尾根に向かってトラバースをしていくが、

今日のコースは楽勝と思って、登山靴を古い登山靴に履き替えていて、

靴の中で足が遊んでしまって横に全く踏ん張れない。無理やり踏ん張ろうとすると

脚が攣りそうになる。それでも何とか我慢しながらトラバースしていくと尾根へとたどり着いた。

カガマシ山への尾根は県境杭が続く道。踏み跡もありここからは道を外すことはない。










この辺りで休憩した人がいたのだろうか、大きなボトルの落とし物ひとつ。










大森山から佐々連尾山への稜線と同じような雰囲気を想像していたが、

尾根道も笹で覆われていて予想が外れてしまった。

それでも植生豊かな尾根が小刻みにアップダウンしながら続いていく。













途中で笹に隠れた枝に両足を引っかけてルリちゃんがそのまま前に転倒。

しばらく蹲っていたが、足が攣りそうだ言いながら何とか歩き始める。








カガマシ山が近づいてくると道も緩やかなり、境界杭を目印に歩いて行く。

あっちゃんは途中何回かおにぎりを頬張っていたのにお腹が空いたと騒いでいる。






工石山から尾根道に出て約1時間30分ほどでカガマシ山に着いた。

以前は背の高い笹に覆われた山頂だったようだが、今はその笹は刈り払われ、

広場になった場所に大きな山名標が立ち、その足元に三角点があった。







今日は帰りに大ブナの駄場でゆっくりとコーヒーでも飲みたいねと言っていたので

あっちゃんが朝から豆を挽いて持ってきてくれていたが、どうやらそんな余裕はなさそうだ。

低木の日陰で談笑しながらお昼ご飯を食べる。

ただ時間もそうだが空模様も少し怪しくなってきたので、エネルギーを充填した後は早めに引き返すことにする。

雨に降られるのはそうでもないが、やはり雷が一番怖い。




バイケソウはトリカブトと同じで毒草として知られているが、途中で目についたバイケソウは

どうやら鹿に食べられた後に枯れてしまったものばかりだったが、唯一花を咲かせそうな一本。







県境杭と赤テープの尾根を辿って歩いて行く。尾根から北はまだ青空が広がっているが、

南からどんどん薄黒い雨雲が近づいてくる。













尾根にもガスがかかり始め次第に雨がパラパラし始めた。

雨具を着こみ本降りにならない事を願いながら歩いて行く。







1452mのピークには立ち寄らずにトラバースをして、大ブナのある緩斜面へと下って行く。

やはり靴の中で横に遊びが大きすぎて踏ん張れない。脛の横がまた攣りそうになる。

その内に笹の根に足を引っかけて大転倒!幸いその笹がクッションになって助かったが

うつ伏せになった顔の目の前に小さな岩があった。危ない危ない!

ブナの緩斜面は相変わらず踏み跡は全く見つからない。それでも往路では見えなかった

赤テープが所々で目につくようになった。今日はここの大ブナで満足する事に。

二人には『ここを今日の大ブナの婆とします!』と言うと

二人から鋭い視線が返って来た。(怖い、怖い!笑)



















懸念していた雨も大ブナの婆の途中で止み、中川峠まで戻ってくると一息ついた。

そこから更に登山口まで着くとどっと疲れが押し寄せてきた。







林道を次週は何処を歩こうかと相談しながら車を停めた場所へ。

計画では今日は大ブナの駄場でのんびりとコーヒータイムができると

高をくくっていたが、その都度ルート図や地形図を確認せずに安易にテープだけを見て

歩いてしまったのを大いに反省。13km、行動時間7時間50分。

法皇トンネルを抜けた具定の展望台では、すでに陽は沈んでしまっていた。






初めてのコリトリからの剣山(旧表参道)

2021年06月18日 | 四国の山


木屋平は霊峰剣山へ修験者が木屋平~垢離取~富士ノ池を結ぶ

剣山への表参道だったとされている。

そして垢離取川で身を清めた修験者は山へと立ち入った場所だが、

1976年の山腹崩壊の大災害でその垢離取の場所は今はなく、

見ノ越への道が開通してからはほとんど利用されることがなくなったルート。

剣山へは何十回も登っているがこの垢離取からは一度も歩いた事が無い。

以前から興味があったのだが見ノ越からと比べると標高差もあり、

厳しそうなイメージで二の足を踏んでいた。今回YAMAPを見ていると、

ねこバスさんがそのコースを少しアレンジして歩いている様子が

あがってきた。そこには『道なき道』『ブナの巨木多数』と書かれていた。

先々週の佐々連尾山の大ブナの駄場、先週の八反奈路のブナから、ここのところ

新緑のブナの美しさに癒されていて、断然そのルートに興味が湧いてきた。

本格的に梅雨の雰囲気になってきたが、どうやら木曜日が一番マシなようなので

水曜日は仕事をして今日出かけてきた。


穴吹川沿いの国道438号線は中尾山高原への分岐までは走ったことはあったが

そこから垢離取までは初めての道だったが片側2車線で思っていた以上に快適に走れた。

地図でコリトリとなっている場所からコリトリ橋を渡り富士ノ池登山口へと走る。

龍光寺の門の前に車を停めた。穴吹からここまで約1時間。

見ノ越への道と比べると意外と車の運転は楽だった。




門の横には登山道の道標があり、さらに奥にはもう一つ鉄の門。







そこから龍光寺への参道を登って行くと途中に藤の池とその向かいには禊場があった。

垢離取川の禊場が災害でなくなったのでこの境内に設けられたようだが、

水の流れが無く濁っていて、禊場といった雰囲気は全くない。







石段を登り本堂で安全登山をお参りして、本堂の左脇から更に上に登って行く。













龍光寺の上には劔山本宮神社。その社殿の脇の注連縄が掛けられた場所から

いよいよ聖域へと踏み入って行く。













九十九折れの道を新緑の中登って行くと一旦林道に出た。ねこバスさんはここから林道を歩いて

登山道ではない道を登って行ったようだが、昨日からけっこうな雨が降っていたので、

今回は安全をとって取りあえず登山道を登ることにする。とは言え一ノ森までは2.5kmほどの距離で

車を停めた場所からすると750m近くは登ることになる。

空はガスの間から青空が少しだが顔を覗かせ始めた。










林道からも急登が続いていくが道の脇には巨木が立ち並んでいる。

途中で龍光寺の小さな看板があり、その上には平らになった場所があった。

元々はこの辺りに龍光寺があったのだろうか?













駐車場から約50分で行場のお花畑に続く分岐となる追分に着いた。

右に折れると行場への道になるが今は通行止めになっている。




追分から一ノ森へは残り2/3。まだまだ先は長い。先週の八反奈路の反省で

昨夜は深酒はせずに軽く晩酌で終わらせたのに、とにかく今日も足が重たい。

この一週間ほとんど外にも出ずにディスクワークでこもっていたせいだろうか。

途中で右手に少し開けた場所に出た。ガスがかかっているが中尾山から赤帽子山への稜線が見える。




ここで少しだけ道は緩やかになったがまた直ぐに急登が続いていく。

ただここからもブナの巨木が点在し、その大きさに感心しながら登って行くと気がまぎれる。




急登がやっと終わると周りの植生の雰囲気が変わって来た。











森林限界を越え笹原になってくると一ノ森まではあと少し。

所々でガスが流れて木屋平の川上地区辺りまで見渡せた。今日の天気からすると

恐らく山頂はガスの中。この景色が今日唯一の眺望になりそうだ。













道がほとんどフラットになると、見覚えのある青い屋根が見えてきた。

右手には木屋平から見ノ越へと続いている国道も見えている。










駐車場から約2時間でヒュッテに到着。ふくらはぎと右の太ももがガチガチに固まっていて

ヒュッテの前のベンチに腰を降ろすのに一苦労。陽も差していないのに湿度のせいか

今日は半端なく汗を掻いている。行動食と十分に水分を補給する。




一ノ森は三角点と山頂が別々にある。先ずは三角点でピカチュウ・ゲットだぜ!

その後少し先にある山頂まで歩く。やはり周りはガスの中。ここから剣山までの稜線歩きが

晴れていれば最高の景色なのに残念だ。







ヒュッテを下に見ながら行場への分岐の鞍部まで下って行く。笹に覆われた下り坂で

ズボンはすでにびっしょり濡れた。







分岐まで来るとあとは笹は刈り払われて足元は濡れる事が無くなったが、

次第に雨が降り始めた。分岐からシコクシラベの林の中で雨具を着こむ。













シコクシラベの林を抜け二ノ森を過ぎ稜線の笹原になると、遮るものがなくなり

雨具を叩く雨の音がさらに大きくなってきた。晴れていれば次郎笈が見えるはずだが

ガスがかかって拝顔する事はできない。







最後のピークを登り詰めえると向かいには剣山。でもやっぱり白いガスの中。

刻々とガスが流れて景色が変わっていく。







6月も半ばだがやはり高山。吐く息が白い。取りあえず今日は山頂ヒュッテで

食事をとることにする。雨具を脱いでヒュッテに入ると落ち着いた。

こんな天候の日は建物の中で食事を摂れるのはありがたい。

奥から出てきた新居さんが『今日は雨でいかんね~』と慰めてくれる。

今日は初めてカレーライスを食べてみる。温かいカレーライスが冷えた体を暖めてくれる。










雨雲レーダーを見てみると、この辺りだけ雨雲がかかっている。

予報からするとまだ1時間ぐらいしないと雨雲は抜けない様子なので、

食事を終えてまた雨具を着こんで、取りあえず山頂まで歩いて行く。

笹に当たる雨の音がまるで水の流れの様な音に聞こえてくる。

山頂からはやはり次郎さんはまったく見えない。













ガスは流れそうもないので写真を撮ったあと直ぐに山頂を後にする。

帰り道今まで気にしなかったが宝蔵岩の祠が真新しくなっていた。




二ノ森を過ぎたあたりから雨が止み始めたので雨具を脱いで歩くことにする。

相変わらずガスの中だがこんな日の山歩きもおつなものと納得させながら歩いて行く。











一ノ森ヒュッテの笹原を過ぎると、急な下り坂が続いていく。

途中で小さな機械が木に括り付けているのが目に留まった。

環境省四国事務所野生生物課と書いたシールが貼られたセンサーカメラだった。

カメラに向かって不謹慎だがポーズをとってみる。(笑)







急登に比べれば息が上がらず楽にはなるが、急な下り坂は大腿四頭筋が強張ってくる。

ストックを使って滑らないように下りるが濡れた足元に尻もちをついた。

ねこバスさんのアレンジコースでなくても、この表参道も本当に巨木があちこちに林立している。

何度も立ち止まって太い幹に手をやると、たっぷりと水を吸った樹皮はペチャと音がした。










顔を添えてみるとひんやりとして気持ちがいい。

登山者にとっては生憎の雨だが、この山の中で生きる木々にとっては恵みの雨。




ガスが流れて少しだけ日が差してきた。瑞々しい新緑が目に眩しい。










一ノ森ヒュッテから1時間ほどで劔山本宮神社に着いた。

丸笹山や赤帽子山から見ると、この富士ノ池谷の砂防ダムの数の多さに

驚かされる。地形図を見てもその数は相当な数が載っているが、一つの村が消失するほどの

大災害があったのを知るとそれも肯ける。







初めて歩いた今回の垢離取から剣山への旧表参道は、手軽に登れる見ノ越からの道と比べると

やはりけっこう厳しく、またいつもと違った雰囲気のある剣山までの道だった。

今度はぜひねこバスさんのアレンジコースを肉渕峠辺りまで歩けたらなと思った。


今日のトラック

やっと行けた八反奈路!

2021年06月10日 | 四国の山



以前からずっと行きたいと思って温めていた場所がある。

それは山ではではなく白髪山の山頂近くに広がる

八反奈路と言う場所。八反は2,400坪、奈路とは山間部の緩傾斜地の事を云うという。

中国、四国地方に多いナラ、ナル、ナロも、高知県では「奈路」となる。

その八反奈路には樹齢数百年の檜(ヒノキ)が林立し、名前のある主要な木だけでも

30本以上という、異世界が広がっている。

八反奈路は山中にありながら平坦な地形をしていて、木材の搬出に適さないため、

白髪山の檜を販売することで、莫大な利益を上げていた土佐藩も

八反奈路の檜を伐採することができず、現在に至っているという。

根下がりヒノキは白髪山の北面でも見ることができるが、その数は圧倒的で

是非一度は尋ねてみたいと思っていた。


WOC登山部は自粛中なので自主トレで今回は出かけてきたが、一応現地集合という形で

女性陣が集まってきた。昔、小学生の頃、女の子と遊んでいたら「女の中に男がひとり~」と

よくからかわれたが、今日は4人の熟女?の中におっさんが一人となった。


モンベルアウトドアビレッジ本山の横を通り、県道262号線を吉野川に沿って走る。

狭い道が片側二車線になって最初に民家のある場所で北に曲がって、また狭い道を

どんどんと登って行き、最上部で左手に未舗装の道をしばらく走ると登山口となる。

車を降りるとまず目の前に滝山大樽の滝が目に飛び込んできた。

何段にも分れて流れ落ちる滝から涼しい風が吹いてくる。





前日に早めに飲み終わったが少し量が過ぎたのか体調が思わしくない。

しかも今日の女性陣はルリちゃん・キョウちゃん・あきちゃん・さゆり~なの強力なメンバー。

果たして付いて行けるだろうかとスタート前から不安になる。







駐車場の横にある鳥居の脇から登山道に取り付く。滝山への道標に沿って登って行くが、

最初からいきなりの急登。直ぐに昨日のお酒の嫌~な汗が噴き出してくる。










道は先ほど見た滝山大樽の滝の上部へと続く道。かなりの落差のあった滝の上部まで

短い距離で登って行くのだから、やはりキツイ!それにしてもやはり女性陣は元気だ。







ひいコラひいコラと登っている私を尻目に、四人で『山スカートや山ガールは何歳まで?』という

話で盛り上がっている。登山部のコアラさんがよく『山ガールは20歳台まで』と言っていたので

今日のメンバーは当然NG(笑)なので、『後ろ姿、山ガールにしときましょう!』と私。







やっとのことで滝の中段に来た。『えっ!まだ中段』と思ったが、前を行く四人は

トントンと快調に登って行くので付いて行くのが精いっぱい!

滝へと流れ込む小さな沢を渡ったり、丸太の橋を渡ったりして変化のある道。

その内に大きな岩が現れた。













随分と時間が経ったように感じたが、GPSを見てみるとほとんど距離を稼げていない。

駐車場から200mほど標高が上がった場所に展望台があった。

本山町へと続く谷あいの奥に見えるのは杖ケ森や国見山(本山町)辺りだろうか?













展望台からは先ほどまでの急登がウソのような緩やかな道が続いていく。

沢沿いの道は涼しい風を運んでくれて心地よい。













何度か渡渉を繰り返しながら歩いて行き、時々その沢の水に手を浸かせて顔を洗うと、

冷たい水に怠かった身体が引き締まる。右岸から左岸に渡った場所には

『墓』と書かれた場所に、小さな祠と石仏があった。




水の流れが小さくなると薄暗い場所から明るい作業道に飛び出した。

ここから二回程作業道を横断して登って行くと、白髪山から続く支尾根に出た。










支尾根からはしばらく杉林の中の道が続いていくが、次第に道の左側は自然林が広がり始めた。

一旦登って少し下って行くと、道は支尾根の東側を巻いて行く。
















支尾根に戻ると道は自然林の中の道になり、途中で行川登山口への分岐を過ぎ

更に進んで行くと八反奈路と白髪山山頂への分岐に着いた。







ここで作戦会議。アタック隊の三人はそのまま山頂へアタック!

二週間ぶりの山に足が攣りそうになっているというルリちゃんと、

ヘロヘロ隊員はこのまま八反奈路へと歩いて行くことに。

今日の三人の顔ぶれだと、コースタイム以上の速さで往復できるだろうから、

留守番隊は八反奈路でのんびり時間を過ごす事にして別れた。

分岐からは緩やかに下って行くと裾野が広がっていき、その緩斜面にブナの新緑が広がっていた。







更に下って行くと今度は両側には苔岩の庭。梅雨時の苔は生き生きとしていてまさにベストシーズン。
































広々とした場所に踏み跡とテープに沿って散策していくと、

次々と目当てのヒノキの巨木が現れた。それぞれのヒノキには番号と名前を付けた札が立っている。

倒木の上に芽吹いた樹が倒木を覆うように根を張り、やがて倒木が風化してなくなることで、

根下がりヒノキになり独特な姿を造りだしている。樹齢500~800年にもなるヒノキ巨木。

その大きさは根の部分だけでも人がゆうに通れる高さがある。






















その根の部分も、すくっと立ち上がったものもあれば、

複雑に絡み合った、どうなったらこんな形にあるの?といったものもある。










札に書かれた名前も、なんで?といった名前がついているものが結構ある。












この木は子供をおんぶしようとして前のめりになった母親を

お父さんが踏ん張って支えているように見える。




幹の途中までは手入れをされていたのだろうか?

全く枝が無く、数十メートル上に大きく枝を広げた木。




足元の悪い場所には木道が作らていたり、切株で飛飛び石のようにして道は続いている。

それまでは根下がりヒノキの周りはロープが張られていて立入れないようになっていたが。

奥に進んで行く内に、その根の下を通れる場所もあった。



















地形図では1074mの標高点まで来ると、道は更に下に向かって続いている。

ここから先にまだ1番のヒノキまで何本かがあるようだが、下って行くのもなんだし、

ルリちゃんとテープの見える脇へと進んで行く。




踏み跡はなくテープとGPSを頼りに枝を掻き分けたり、岩を登ったりしながら

元来た道へと周回をしていく。







テープの通り歩いて行くが少し元来た道から外れ始めた。

GPSで確認して軌道修正して、ヒメシャラが二本立っていた広場まで戻って来た。

ここで腰を降ろして初めての休憩。おにぎりを出して軽めの昼食にする。

自然林の森の中、新緑の葉がそよぐ風に揺れている。

聞こえてくるのは鳥の鳴く声。揺れる新緑を見上げながらのんびりとした時間を過ごす。




分岐で後ろ姿山ガールの三人娘と別れて1時間以上になる。

そろそろあの三人なら山頂から降りてくるころだろうと腰を上げて歩き始める。

ブナの木に落ちそうになった枯れ木が何とか掴まり堪えている。

命名・イナバウアーの木

山頂への分岐に登る手前で声がした。案の定アタック隊の三人が、無事登頂を果たして降りてきた。

簡単に八反奈路の様子を説明して、アタック隊の三人は八反奈路へと歩いて行く。













支尾根の道からはあとは下るだけ。ここにきてやっと体が軽くなって来た。

ヘロヘロ往路では目に入らなかったものが目についてくる。度々立ち止まって写真や動画を撮るので

前を歩いて行くルリちゃんを何度も待たせてしまう。














途中で中段の滝にも立ち寄って落ちてくる水の涼風で涼む。


















『こんな急なところを登って来たんやな~』と言いながら、山頂分岐から1時間30分ほどで

やっと駐車場に着いた。登山口に降りる前に道の脇に進んで滝壺から滝を見上げてみる。

新緑のモミジに囲まれた大樽の滝は、秋の紅葉の頃はいい感じになるだろう。

















駐車場でしばらく腰を降ろして一服していると、予想以上に早くアタック隊の三人は降りてきた。

山頂分岐から30分で登り、山頂からは道を間違えて工石山への縦走路を下ってしまって

引き返したというのに、この速さは何だろう!恐るべし後ろ姿山ガール!










帰り道、モンベルに寄ってアイスクリームを食べながら雑談。

カップのアイスガ硬すぎてスプーンが使えないので、アスファルトの熱で溶かすルリちゃん。




山に出かける前には万全の体調でと反省した今回。

梅雨の晴れ間を狙って出かけてきた念願の八反奈路は、長い年月をかけて

逞しく生き延びる生命の力強さを感じ変化のある道に、往路はヘロヘロで

山頂は踏めなかったものの大満足の一日だった。


今日のトラック