“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ファーブル 驚異の博物誌」(イヴ・カンブフォール著/エクスナレッジ)

2023-01-06 10:14:27 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:ファーブル 驚異の博物誌

著者:イヴ・カンブフォール

発行:エクスナレッジ

 稀代の博物学者ジャン=アンリ・ファーブルの生い立ちとその研究人生を追い、なぜ“昆虫”に夢中になったのか、そしていかに昆虫やその他“虫たち”の生態が驚くべきものなのかを、『ファーブル昆虫記』からの引用と共に解き明かす一冊。美しい図版やダイナミックな写真、そして虫たちの驚異の生態に圧倒されること間違いなし。博物学の神髄に触れ知的好奇心が満たされる、未知なるものを「発見」する感動をあなたにも。同書は2016年4月に発刊した『ファーブル 驚異の博物学図鑑』を修正のうえ、再編集したもの。
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●科学技術ニュース●富士通、「CaaS」上で産業技術総合研究所の世界最大規模のAI処理向け計算インフラストラクチャ「ABCI」を提供

2023-01-06 10:13:46 |    人工知能(AI)
 富士通は、高度なコンピューティング技術とソフトウェア技術を誰もが容易に利用できる同社のサービス群「Fujitsu Computing as a Service(CaaS)」上で、産業技術総合研究所(産総研)が構築・運用する世界最大規模のAI処理向け計算インフラストラクチャである「AI橋渡しクラウド」(AI Bridging Cloud Infrastructure:ABCI)の豊富なGPU計算リソースのサービス提供を、2023年4月より開始するための協議を進めている。

 同サービスは、利用企業における研究開発の加速やAIやHPCを活用した生産性向上などに資することを目的に、「ABCI」の豊富なGPU計算リソースとともに「CaaS」のアプリケーションを提供することで、創薬や材料解析、物流、自然災害シミュレーションなど、より幅広い分野で社会課題の解決を実現し、日本の産業競争力強化に貢献していくことを目指す。

 同サービスは、サステナブルな世界の実現を目指す「Fujitsu Uvance」のコネクテッドな社会を実現するデジタルインフラ「Hybrid IT」のサービスとして提供開始予定。

 日本のAI開発を加速させるため、産総研が2018年に運用を開始した世界最大規模の計算インフラストラクチャである「ABCI」は、多数の日本企業が活用し、目覚ましい成果を上げており、複雑化を増す日本の社会課題解決に向けては、これらの高度なコンピューティング技術の重要性が益々高まっている。

 この「ABCI」のGPU計算リソースを富士通の「CaaS」上で提供することで、専門技術者を有していない国内企業も含む、より多くの企業が先端的で大規模なコンピューティング技術を利用でき、最先端技術の社会実装加速と産業競争力強化につなげることが可能になる。<富士通>
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●科学技術ニュース●極地研、二次宇宙線計測データの気温効果と積雪効果を補正する新手法を開発し太陽フレアの影響など宇宙環境の診断に応用

2023-01-06 10:13:13 |    宇宙・地球
 国立極地研究所(極地研)の片岡龍峰准教授らの研究グループは、昭和基地の宇宙線観測データを用いて、ミューオン計測に現れる気温効果と中性子計測に現れる積雪効果の新しい補正方法を開発した。

 積雪効果については、物理モデルによる補正方法を新たに提案するとともに、対流圏・成層圏の気温を入力データ、宇宙線計数率を出力データとした機械学習によって、物理モデルによる補正と同等の補正ができることが明らかになった。

 この研究成果により、太陽フレアに伴う宇宙天気現象の影響を受けて変動する宇宙線の精密測定から宇宙環境を診断できるようになる。

 2018年2月から開始した昭和基地における宇宙線観測では、比較的高いエネルギーの陽子(約25GeV以上)に起因するミューオンと、比較的低いエネルギーの陽子(約5GeV以上)に起因する中性子の両方を測定している。

 この2つの測定を用いれば、陽子のエネルギーによって太陽圏を移動する際の挙動が異なることを利用して、太陽圏の磁場の状況を逆算的に推測することも可能。

 しかしながら、ミューオンや中性子はいずれも、大気中の空気シャワーによって生成する二次宇宙線であるため、地上での計数率は大気の変動や地上の状況の影響を受けて変化する。

 気圧は、大気の物質量であるため、気圧が低いほど計数率が上がる「気圧効果」、あるいは気温上昇によってミューオン生成高度が上がるため、地上に来る前に崩壊してミューオン計数率が下がる「気温効果」、観測器周辺の積雪に地面から跳ね返ってくる熱中性子が吸収されて中性子の計数率が下がる「積雪効果」などが知られている。

 そのため、地上で計測された宇宙線のデータ用いて宇宙環境の変化を観測するためには、気圧や気温、積雪など、地上環境の影響を補正する必要がある。

 昭和基地のミューオン観測データ(気圧効果の補正済み)を見てみると、気温効果により、実際にミューオンの計数率が成層圏(150hPa~20hPa)の気温と反相関している様子が分かる。

 この気温効果の物理的な補正については先行研究があり、気温データを用いて補正ができる。

 同本研究で、気温を入力データとし、計数率を出力データとした機械学習(Echo State Network)を行ったところ、同様の補正ができることが分かった。<国立極地研究所(極地研)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ビジュアル データサイエンティスト 基本スキル84」(野村総合研究所データサイエンスラボ編/日本経済新聞出版)

2023-01-06 10:12:42 |    情報工学



<新刊情報>



書名:ビジュアル データサイエンティスト 基本スキル84

編者:野村総合研究所データサイエンスラボ

発行:日本経済新聞出版

 同書は、データサイエンティストとして知っておくべき基礎知識・資格・業務・課題などをビジュアルに解説している。最近注目されているデータサイエンティストの仕事から、知っておいて欲しい基礎知識、実務上の課題、そしてデータサイエンティストとしてのキャリアパスを描くために必要な資格、キャリアストーリーも収録。データサイエンティストという名前は聞いたことがあるけれど、仕事にするならどんなことを知っていれば良いのだろうかと悩む方でも、体系的・網羅的に把握することができる。【目次】第1章 身近にあるデータサイエンティストの仕事 第2章 知っておきたいデータサイエンティストの基礎知識 第3章 データサイエンティストが行う分析の実務 第4章 データサイエンティストが直面している課題 第5章 データサイエンティストが持つべき資格 第6章 データサイエンティストになるキャリアパス 第7章 これからのデータサイエンティストに求められるもの
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