“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「科学する心」(池澤夏樹著/集英社)

2019-05-16 09:33:54 |    科学技術全般

 

<新刊情報>

 

書名:科学する心  

著者:池澤夏樹

発行:集英社

 大学では物理学部に籍を置いたこともある池澤夏樹。これまでも折に触れ、自らの作品にも科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた作家が、最先端の人工知能から、進化論、永遠と無限、そして失われつつある日常の科学などを、「文学的まなざし」を保ちつつ考察する科学エッセイ。科学者としての昭和天皇の素顔や、原子力の歴史を自らの人生と重ねて考えるなど、「科学ファン」を自認する作家の本領が発揮された一冊。

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★科学技術ニュース★JAXAと産総研、少量生産システム(ミニマルファブ)で集積回路の試作に成功

2019-05-16 09:33:15 |    電気・電子工学

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は少量生産システム(ミニマルファブ)による宇宙用集積回路製造の実現を目指しているが、このたび、1000トランジスタ規模の集積回路(4ビットシフトレジスタおよびI/O回路)を設計し、産業技術総合研究所(産総研)が開発した実用SOI-CMOS 2層アルミ配線プロセス技術Technology 2018を用いて試作、その動作実証に成功した。

 今回の成果により、宇宙機向けの少量多品種集積回路を短期間で製造できるミニマルファブ方式の有効性が確認できた。今後は実用化に向けた検討を行く。

 また、産総研は宇宙機だけでなく、産総研が目標とするミニマルファブによるIoTデバイスの実現など、今後ミニマルファブを広範な産業分野へ適用するよう、応用開発を加速して行く。

 今回の研究で、(1)速い装置動作、(2)ユーザーインターフェースの統一、(3)フルオート装置動作、(4)クリーンルームフリーというミニマルファブの新しい機能によって、回路設計者が一人で自らデバイス製造を行えることが実証された。これは半導体産業において一人でハイテクを全て使いこなすという新しい世界を切り拓く重要な成果。  

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「はじめての振動工学」(藤田 聡、古屋 治、皆川佳祐著/東京電機大学出版局)

2019-05-16 09:32:48 |    機械工学

 

<新刊情報>

 

書名:はじめての振動工学

著者:藤田 聡、古屋 治、皆川佳祐

発行:東京電機大学出版局    

 振動工学の内容において、一自由度系の振動に特化して解説。基礎をしっかり理解し、応用力を育てることに力点を置いてまとめた。一自由度系の振動における知識を駆使することで多くの振動問題の解決が可能になるとともに、新たな振動制御装置の開発に役立つというコンセプトのもと、基本的な物理現象がいかなるものかを本質的に理解できるようにまとめた。演習問題も豊富に掲載しているため自習書としても最適。

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