第33回(2017年)「京都賞」(稲盛財団)の受賞者が発表された。
授賞式は11月10日、国立京都国際会館(京都市左京区)で開催される。
<受賞者>
先端技術部門:三村高志(半導体工学者/日本)
新構造のトランジスタ「HEMT」を発明。情報・通信技術のイノベーションにより、ICT社会を豊かに
富士通研究所 名誉フェロー
情報通信研究機構 未来ICT研究所 統括特別研究員
1944年、大阪市生まれ。大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程を修了後、富士通株式会社へ入社。75年より富士通研究所。大阪大学工学博士。主な受賞に、IEEEモーリス・N・リーブマン記念賞、恩賜発明賞、紫綬褒章など。
基礎科学部門:グレアム・ファーカー(植物生理学者/オーストラリア)
世界基準の光合成モデルを開発。
地球規模の気候変動の解析や乾燥地域での農業生産向上にも貢献
オーストラリア国立大学 特別教授
1947年、豪タスマニア州ホバート生まれ。オーストラリア国立大学(ANU)で博士号を取得し、米国へ留学。帰国後はANUで研究に従事。2003年より現職。オーストラリア代表として京都議定書会議、COP3にも参加。主な受賞に、フンボルト賞、オーストラリア勲章、オーストラリア首相科学賞など。
思想・芸術部門:リチャード・タラスキン(音楽学者/アメリカ)
斬新な音楽史研究と批評によって音楽における言論の創造的価値を提示
カリフォルニア大学バークレー校 名誉教授
1945年、米ニューヨーク市生まれ。コロンビア大学で博士号を取得後、同大学准教授を経て、カリフォルニア大学バークレー校教授を務めた。主な受賞に、デント・メダル、ロイヤル・フィルハーモニック協会音楽賞。主著にThe Oxford History of Western Music (2005)、Stravinsky and the Russian Traditions (1996)など。