日本各地の年越しの様子をNHKの中継放送「ゆく年くる年」を視聴しながら除夜の鐘を聞き、自らも共に手を合わせて祈り日本人の心であった事に安堵する。
鐘を撞き、音に合せてタイミング良く手を合せて祈る光景は演出された物と承知していても、もう半世紀以上も続く長寿番組だから、多くの視聴者はこの神聖な雰囲気を求めて無意識で許してしまう。
今年も紅白歌合戦は幾ら様変わりしてもこれだけはと視聴したが、時代の流れ演出(構成)者の若返りか、自分の欲求を充たすものではなく、そんな中途半端な精神状態でこの1年をふり返った。
千年に一度の大地震と大津波も不謹慎だが、自然災害も無く自然豊かで桃源卿とも云われる我が町福島は安泰だったのに、安全神話が完全に崩れ去った想定外の原発事故は大打撃。爆発直後にアメリカが公表した80Km圏内退避は正しく、実行すれば県都は移転、新幹線も停止して、国の機能は大混乱していたのではないだろうか。国は隠蔽、皮肉な事に県庁周辺も放射線量が異常に高い危険なピンポイントであり、そんな危険箇所が数多く存在する市民の多くは深刻な放射能汚染に悩まされている。
新聞報道によると175,000人を超える県民が県内外で避難生活、61,659人が県外避難者で孫達の避難先京都府へは771人だそうだ。孫を奪われ、土壌汚染で素人百姓も実質廃業に追い込まれて、道楽三昧の生活も二つも消失してしまうと何とも気が滅げり心なしか老けてしまった。
大津波の復興は10数年で実現するだろうが原発事故は次世代まで、原発推進者世が世であれば獄門晒し首でも余りあり、次世代を担う子供達が何とも哀れだ。
原発が憎い!