千客万来
もうすぐ列島は、染井吉野が南から北へ駆け上り、外国からの観光客も益々増えそうです。この頃外国のお客さんから、概ね日本は好評なようです。円安があって兎に角、物が安い。特に飲食店では、食べ物がおいしく、接客が親切で、それでいて値段が安いと三拍子揃っているというわけです。
東京なんかは失われた30年の日本で、新たな高層ビルがどんどん増えて、道路網は整備され、コロナ期は置いて、とても経済が不調とは見えませんでした。。お金はあるところにはあったわけです。要は経済格差が進行していたわけです。
企業は固定費削減で、従業員のパート化、派遣化、個人事業主化で、特に大企業は儲けるだけ儲けて、中共や米国に貢いで、挙句、多くの若者を結婚さえできなくし、異次元の少子化対策の担当大臣は、国会で野党からの質問に、事務方が作成したと思われる答弁書をめくりめくりの答弁を繰り返したという。まさに異次元の大臣を生んだわけです。
大臣たるもの、国家・国民の為、死に物狂いで勉強をして、その対策を提案すべきであろう。この大東京の下、なぜ若者が結婚さえできないのか。家族で暮らせる家を借りれば月に10万円くらいは取られる。給料の半分くらいだ。給料からは社会保険料も天引きされる。そこら辺の所、世襲で親から私立大学に行かせて貰い、票田さえいただいて易々と生きてきた女性に、世間の厳しさなんぞ分かりはしない。岸田総理、その前の前の安倍総理なども同じようなものだった。せめて学生時代を通じて必死に学んだと言うならまだしも、先輩諸氏
から学んだことは裏金の作り方、スポンサーの見つけ方。選挙で勝つ方法。世襲議員でないことを売りにする議員は、それらの技能に輪を掛けて達者なだけだった。
若者が結婚さえできなくなって久しいのに、外国人観光客から見る日本の街は、深夜営業のコンビニエンスストアが乱立し、自動販売機がどこにでもある。安心安全が担保されているだけでなく、通りにゴミを見かけることも少ない。公衆道徳が行き渡っていたのです。
自民党の裏金作り疑惑に比して、庶民の多くが法を順守し、他人に迷惑をかけることを恥と感じる文化を持っている。その代表の筈の政治家の方が恥ずかしい人間が多いのはどういうわけであろうか。
江戸時代260年のその後も、庶民文化に与えた大きな影響を感じる。お店の接客が良いという文化も江戸期からあった部分もあろうが、こちらは戦後の高度経済成長を底辺で支えた企業での小集団活動や改善提案制度の目に見えぬ波及効果を感じるものです。
経営というものは、経営者がすべて考えて、従業員への指揮を執り、成果を出すことではなく、日頃から全員参加、従業員一人一人が自ら考え、自ら行動することが本来基本なのだ。だから非正規社員を増やす方策など、経営の下の下の手法なのだが、それでも固定費を削減したいらしい。長く裏金作りの大好きな自民党とタッグを組む、経営陣の哀れな性なのであろうと思ってしまう。本当の春は遠いようです。