中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと

2023年 第32回

2023年04月13日 | ブログ
統一地方選挙

 4月9日(日)投開票が行われた知事選挙や地方議会議員選挙の結果、相変わらず投票率が下がり続けた。政党、無所属関係なく、現在の政治家全員の敗北ではなかろうか。少子化に歯止めが掛からないと同様に、これはこの国の憂うべき現状である。

 政党別の当選者数、得票数の増減を見ると、自民党と公明党は微減。共産党と国民民主党は減少させた。維新と立憲民主党が伸びている。特に維新は大阪府知事、大阪市長とダブルで制し、お隣の奈良県知事も奪取した。大阪府、大阪市の議員選挙でも両方議席の単独過半数を得た。「さらに、北海道や神奈川など13の道県で初めて議席を得るなど、関西以外での党勢拡大に足場を築いた」とある。(読売新聞4月11日朝刊)

 統一地方選挙はまだ後半があるそうなので、全体の結果がでたわけではないが、傾向としてはうなずける結果ではないか。近年の自民党政権の政治は明らかに行き詰まっており、どこかで自民党は凋落しそうである。今回はその兆しに過ぎないように思う。

 今月23日には、衆院補選4と参院の補選1がある。それにしても、どこからお金が出るのか、政治家女子48など、千葉県5区と山口4区に候補者を擁立しているという。誰でも選挙に立候補できることは、民主政治の良い所ではあるが、テレビのキャスターとか芸能人など、兎に角世間に顔が売れてる候補者を、ということが多いが、国会議員になるなら、せめて人間としての最低限の素養は持ち合わせていて欲しい。れいわ新選組や今回出て来たNHK党改め、「政治家女子48」など、党名からしてふざけている気がしてしまう。国会議員の質が低下すると、そのトップである総理大臣の質も低下する。その逆も正なり。

 田中角栄氏が総理総裁になった時は、「今太閤」などと持て囃された。戦後のそれまでの首相の多くが帝国大学出で占められていた時代だから当然だろう。しかし、角栄氏の「日本列島改造論」である、新幹線網の延伸、高速道路の拡張にしても、1964年の東京オリンピックまでに出来上がった路線の踏襲に過ぎない。尖閣を棚上げにした日中友好は50年後に実質破綻していることを思えば、彼は確かに「天才」であっても、国家を背負う総理大臣としての器であったかには疑問が残る。弟子が民主党に回ったO氏や自民党に舞い戻って権勢をふるうN氏だから所詮そんなもの。

 角栄氏が戦前の高等小学校卒(現在なら中卒)であったことに、どこかの経営者の学歴無用論がリンクして、その後の総理大臣の学歴はあまり問題にされなくなった。政治家だけでなく日本人の学歴は、先進国の中では結構低レベルだという。近年大学の博士課程への進学率も低下していることを問題視する声も聞かれるが、将来を思えば、教育は国家100年の計を図る最重要案件のひとつである。

 総理大臣候補者は、大学は慶応でも早稲田でもいいけれど、せめて大学院くらい卒であって欲しい。若い、頭脳が柔らかいうちに、徹底的に勉強した時間を持っていないと国家の指導者になってはならないように思う。国民が、普通に進学できる私大卒で、否、高卒であっても政治家になることに異議はない。しかし、政治の世界で伸してきても所詮その程度の頭脳レベルでは、国家のトップとして相応しくないことを、まず本人が自覚するべきではないか。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2023年 第31回 | トップ | 2023年 第33回 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ブログ」カテゴリの最新記事