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マーケティングの今を考える6

2009年02月23日 | Weblog
地産地消
 地方経済の衰退が言われて久しいが、新たな取り組みによって活況を呈する商店街や地場企業もある。中小企業白書などにもいろんな成功事例が紹介されているけれど、420万社といわれる中小企業の極(ごく)一部に過ぎないのかもしれない。

 ついでながら中小企業とは、中小企業基本法において次のように定義されている。 
    業種分類      定義
  製造業その他   資本金3億円以下 又は 従業者数300人以下
  卸売業       資本金1億円以下 又は 従業者数100人以下
  小売業       資本金5千万円以下 又は 従業者数50人以下
  サービス業      資本金5千万円以下 又は 従業員数100人以下

 また、小規模企業者の定義は、   
  製造業その他 従業員20人以下 
  商業サービス業 従業員5人以下

となっているが、全企業の99.7%は中小企業であり、小規模企業は全企業の87%を占め約360万社*7)ある。中小企業や小規模企業に該当することは、国・都道府県や市町村の各種中小企業支援施策の対象となる。最近の「農工商連携」支援などは、国の地域中小企業の活性化支援の目玉である。

 「地産地消」は地域生産地域消費の略語で、1980年代に誕生した。最近富に聞くようになったのは、やはり食の安全が強く意識されるようになったためのように思う。

 「地産地消」は地方の特産品強化につながり、それを全国にアピール出来るベースともなる。今や大手デパートの人寄せの主役は、地方物産展になっている。また、インターネットでの取り組みは以前からあるけれど、先般東京で開催された「世界料理サミット」*8)なども通じて、地方の食材を全世界にアピールする時代である。日本の誇る山海の美味が、世界の人々の豊かな食生活と健康に一層貢献できることが期待できる。

 「特産品強化」は地場産業やその町並み保存にもつながり、観光資源に磨きをかけることにもつながる。日本の地方の文化が海外にも発信され、海外からの観光客誘致に貢献する。地方のホテルや旅館で、外人観光客向けの熱心な取り組みがテレビでよく紹介されるようになった。

 因みに千葉県では「千産千消」と捩(もじ)って、豊かな食材とそれらを活用した食品の製造販売が好評である。ビジネスチャンスは地方にこそ多い。

*7)2008年版中小企業白書(中小企業庁)/(株)ぎょうせい 2006年度統計
*8)2009年2月9日-11日 東京国際フォーラムにて開催された
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