先住民族関連ニュース

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<アイヌ新法の明日>中 自らが決め、自立目指す

2019-06-03 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/02 10:08
 釧路市の阿寒湖温泉街にある阿寒湖アイヌコタン(集落)で今月中、アイヌ民族による新法人が誕生する。一般社団法人・阿寒アイヌコンサルン。設立に関わる阿寒アイヌ協会会長の広野洋さん(54)は「いわば、アイヌ文化専門のコンサルティング会社」と話す。
■交付金生かす
 見据えるのは、5月24日に施行されたアイヌ施策推進法の交付金制度だ。アイヌ文化を生かした観光・産業振興を目指す地域計画を作成した市町村に対し、国が認めれば交付金が出る。
 推進法成立後、同協会を核とした地元のアイヌ関係団体は共同で《1》自前で運営するコタン内の劇場「オンネチセ」をリニューアルし、アイヌ民族による芸術作品の常設展示室や、旅行者にアイヌ料理をふるまうための調理場などを設けた複合施設にすること《2》アイヌ文様を生かした商品開発《3》舞踊公演―など、交付金事業として10以上を釧路市に提案している。
 アイヌコンサルンは、開発商品の監修や人材確保など「自分たちの意思で計画した事業を、自分たちで動かすため」(広野さん)の実務を担う。何より意識するのは「事業で雇用や収益を生み、アイヌの経済的自立につなげること」だ。
 「アイヌが事業の計画段階から主体的に関わり、地域の観光振興につなげられれば、アイヌの社会での発言力も高まる」と広野さん。そこに、権利回復のための「次の一手」を見る。
 2017年度の道の生活実態調査では、アイヌ民族の生活保護率は平均より4ポイント高く、大学進学率は12・5ポイント低かった。推進法に年金や奨学金は盛り込まれなかったが、交付金事業を通じた間接的な生活支援につながるとの期待もある。
■自治体で差も
 「ここまで腰を据えて、何度もアイヌの方々と対話するのは、初めてではないか」。千歳市福祉課の茂木憲課長は、新法成立後の「変化」を痛感している。
 千歳市は推進法成立を見据え、今年3月から観光や教育、林務など部署横断で交付金事業に関する庁内会議を開催。成立直後の5月には、千歳アイヌ協会などと意見交換した。秋までの計画策定を目指し、定期的に同協会と協議を重ねる予定だ。同協会の中村吉雄会長(69)は「関係機関と丁寧に対話し、計画決定に加わる過程こそが、アイヌ民族への理解促進につながる」とかみしめる。
 ただ別の道東の自治体担当者は「アイヌ民族との結びつきも立案ノウハウもなく、どう進めればいいか」と困惑。鹿児島純心女子大の広瀬健一郎准教授(51)は「自治体の姿勢次第で事業の充実度が左右される可能性がある」と指摘する。
 「本当の意味での『自らが決める』は、国が決めた制度をどう使うかではなく、制度自体をアイヌ民族が決めることじゃないか」。アイヌ民族の権利回復運動を40年以上続ける札幌市の石井ポンペさん(74)は、こう漏らした。
 民族として自分たちの生き方を自身で決定し、国と対等に交渉する自決権や、土地や水産資源などに関する先住権を国に求めたが、推進法には盛り込まれなかった。歓迎する気持ちにはなれない。「アイヌ民族の誇りは、民族としての未来を自分たちで決める権利を持って初めて尊重される」。その思いは揺らがない。
 1日昼、大勢が行き交う週末の大通公園に、民族衣装をまとう石井さんと仲間の姿があった。手には「先住権を返せ」と書いたのぼり。石井さんは言う。「ここで終わってはいけない」

 第3条第2項 アイヌ施策の推進は、アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができるよう、アイヌの人々の自発的意思の尊重に配慮しつつ、行われなければならない
 2007年に国連で採択された「先住民族の権利に関する国連宣言」には「先住民族は自決の権利を有する。これに基づき、先住民族は自らの政治的地位を自由に決定し、その経済的、社会的、文化的発展を自由に追求する」とある。
 宣言には日本も賛成票を投じ、08年には衆参両院が「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を全会一致で可決。当時の町村信孝官房長官がアイヌ民族を先住民族と認める談話を発表、推進法制定につながった。ただ同法の条文は国連宣言に触れておらず、国会の付帯決議に記載することで一定の配慮をした。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/311181

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ファン続々 旭川・北鎮記念館で特別展示

2019-06-03 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/02 05:00
 旧陸軍第七師団の資料を展示する北鎮記念館(旭川市春光町)で、特別展示「第七師団 日露特集」が開かれている。記念館は、師団が登場する人気漫画「ゴールデンカムイ」のファンの来館が増えており、会場には漫画原作者の野田サトルさんの直筆サイン色紙なども展示している。
 会場では、普段はガラスケースに入れている日露戦争で着用されていた軍服と銃のレプリカをマネキンに着せて展示。軍服のレプリカを着て記念撮影もできる。友人2人と訪れた札幌市の大学生大塚晴子さん(32)は「師団の資料をたくさん見られて良かった。作品と関連した催しがあればまた来たい」と話した。
 ゴールデンカムイは、明治末期の北海道を舞台にアイヌ民族の少女らが金塊を探す物語。2014年から連載が始まり、アニメでも放送された。記念館によると、今年の大型連休中の来館者は1631人と昨年の2倍以上となった。来館者の半分ほどがゴールデンカムイのファンで、若い女性グループが多いという。記念館は「大変ありがたい効果」と話している。
 特別展示は7月15日まで。午前9時~午後5時。入館無料。(綱島康之)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/311171

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<2020東京>思いつなぐ聖火、心待ち リレールート道内は18市町

2019-06-03 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/02 05:00
 聖火が街にやって来る―。1日に発表された東京五輪の聖火リレールートで、道内は、来年6月14、15日に計18市町を聖火ランナーが走る。地域の魅力発信、災害からの復興、五輪への夢。ルートに選ばれた地元の関係者は、それぞれの思いを重ねながら、1年後を心待ちにする。
 道内のスタート地点は函館市。歴史的建造物が残る港町は国際的な観光地で、函館国際観光コンベンション協会の渡辺兼一会長(72)は「函館の魅力を発信する願ってもないチャンス。函館の外国人客は冬に多いが、さわやかな夏の函館も印象づけられる」と期待した。
 世界唯一の、ばんえい競馬が行われる帯広競馬場(帯広市)も聖火が訪れる計画。競馬場内の商業観光施設「とかちむら」のマネジャー役「村長」を務める林敬将さん(27)は「ここ数年は外国人客が増えている。ばんえい競馬はもちろん、多くの人に十勝のことを知ってもらう機会」と喜ぶ。
 来年4月に開業するアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」(胆振管内白老町)では、聖火の到着を祝うセレモニーが行われる。白老アイヌ協会の山丸和幸理事長(70)は「アイヌ民族か否かにこだわらず、子どもから高齢者まで一体となり、ウポポイが掲げる共生を体現した催しにしてほしい」と願った。
 昨年9月の胆振東部地震で大きな被害を受けた同管内の厚真、安平、むかわの3町も聖火ランナーが駆け抜ける。厚真町の仮設住宅で暮らす無職山口清光さん(82)は「復興に向かう厚真の姿を世界の人に知ってもらえる機会になるし、町民も前向きになれる」と語った。
 五輪への夢を託す人たちもいる。聖火が巡る根室市で、五輪競技でもある近代五種に励む中学2年生の太田楓(かえで)さん(13)と小学6年生の捺(なつ)さん(11)の姉妹は、全国大会や国際大会でも上位入賞を果たすホープ。「将来の五輪出場を目指しているので、聖火を根室で見られるなんてうれしい。聖火ランナーになれるなら走ってみたい」と声を弾ませた。
 道内18番目の最後に聖火が入る札幌市の秋元克広市長は「1972年の札幌五輪で市内を駆け巡った聖火リレーが再び、この地で行われることは大変光栄。札幌市が目指す(2030年の)冬季五輪・パラリンピック招致にもつなげたい」とコメントした。
 聖火リレーの道内の終着点は同市中央区の北3条広場。1日午後に広場で休憩していた同市清田区の会社員坂野陽香さん(31)は「職場もすぐ近くなので、聖火を北海道からつなぐ瞬間を見届けたい」と話した。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/311136

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五輪聖火リレーのルート発表 平和、炎に託して 64年走者も期待

2019-06-03 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/02 05:00
 2020年東京五輪聖火リレーのルートが1日、発表された。聖火リレーは、平和や希望の道を照らすとされ、国民が身近に五輪を感じるイベントでもある。それだけに、時代を語る道しるべにもなってきた。「復興五輪」を掲げる20年東京大会で、聖火は各地で何を発信し、人々はどんな思いを託すのか。過去の聖火ランナーたちは来年、巡る地域を多くの人が理解し、未来につながるリレーになることを願っている。
 聖火リレーのスタート地点となる福島県。福島商工会議所会頭で、県商工会議所連合会会長の渡辺博美さん(72)は、前回1964年東京大会で聖火リレー走者を務めた。
 当時は高校3年生。開会が10月10日に迫った9月28日夕、競馬場付近から県庁までの約2キロを走った。沿道に歓声を上げ日の丸を振る人々がひしめき、県庁前広場もごった返す熱気に「戦後から立ち直ろうとする日本が一つになった気がした」と振り返る。
■再び福島の力に
 大会後、福島はバブル経済の浮沈や、11年3月の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を経験した。福島ヤクルト販売の社長時代に被災し、社員の生活を守るため、昇給を行うなど奔走した渡辺さんは、五輪に「復興」という言葉を重ねることに違和感があると明かす。
 震災後、人知れず、目立たずとも被災者を支え、地域で汗を流し続けた人たちを見てきた。しかし震災から8年が過ぎた今、生活に差が生じ、誰もが再建を果たしたわけではない現実がある。「被災者は、外の人たちが使う『復興』の言葉に傷つくこともある」
 そんな渡辺さんだが、心強いと思うことがある。幼くして被災した子供たちが、渡辺さんらが聖火ランナーを務めた年代に成長し、「古里の役に立ちたい」と話してくれることだ。「被災地のありのままを感じ、地域の課題や未来に目を向けるきっかけになれば」。自らがランナーとして感じた聖火の力が、再び福島の若者たちに宿ることを期待している。
■沖縄の命の叫び
 「TOKYO 1964」と胸に記されたユニホーム。トーチには、黒いスス跡が残る。
 64年東京五輪の際、日本列島で最初の聖火ランナーを務めた沖縄県浦添市の宮城勇さん(77)宅には、実際に使ったユニホームとトーチが今も大切に保管されている。
 当時は米軍統治下だった沖縄。9月7日、立すいの余地がないほどの人だかりとなった那覇飛行場から琉球大4年だった宮城さんが第一歩を踏みだした。割れんばかりの拍手と歓声。沿道から万歳三唱が起こる。
 米軍は日の丸を反米の表れと警戒し、沖縄では法定の祝日以外、公共の場で掲揚を禁じていた。にもかかわらず、那覇も激戦地となった摩文仁の丘も、サトウキビ畑でも、人々は手に手に日の丸を振り続けていた。沖縄戦後史を研究する県文化振興会の豊見山和美さん(56)は「米国は国際社会の目を気にして黙認した」とした上で「聖火リレーには、異民族統治の苦しみから自由になりたいという沖縄の住民の願いが込められていた」とみる。
 沿道に、戦争で家族を失った人が遺影を抱いて立つ姿もあった。自身も父親をマーシャル諸島の戦闘で亡くした宮城さんは言う。「聖火リレーは本土復帰への大きなインパクトになった。まさに、平和を希求する沖縄の命の叫びの炎だった」。日本に返還されたのは、それから8年後だった。
■基地問題は今も
 56年ぶりに聖火が戻ってくる20年大会は、沖縄発祥の空手が追加種目になった。17歳で64年大会の聖火ランナーを務め、現在は空手の世界王者・喜友名諒選手(28)らを指導する佐久本嗣男さん(71)は万感の思いで聖火を迎える。
 本土に復帰した沖縄だが、今も米軍基地問題を抱える。「この間だって県民投票で70%以上が(基地の県内移設を巡る埋め立てに)反対したのに民意が通らない。平和に暮らしたいのに、聞く耳を持たない」と、“日の丸”への思いは当時と違って複雑だ。
 それでもスポーツや聖火に、別次元の大きなエネルギーを感じている。空手は190を超える国と地域に1億3千万人の愛好家がいる。沖縄でも多くの米兵が親しみ、空手を通した国際交流が進む。「聖火リレーのように人々の心がつながれば、それが世界の恒久平和になるだろう」。宮城さんも、佐久本さんも、来年の聖火リレーや五輪を「楽しみにしている」と口をそろえた。(大矢太作、川浪伸介)
■復興と「共生」 北海道PR 主要都市、観光地も
 道内での聖火リレーは、聖火を離れた別の地点に「瞬間移動」させる「親子の火方式」が認められたことで、わずか2日間の日程にもかかわらず全道を広範囲に巡るルート設定が可能となった。昨年9月の胆振東部地震で甚大な被害を受けた胆振管内厚真、安平、むかわの3町や、来年4月にアイヌ文化施設「民族共生象徴空間(ウポポイ)」がオープンする胆振管内白老町も通り、広大で多様な北海道の魅力を世界にアピールする。
 ルート案は、道、道市長会、道体育協会などでつくる実行委員会が3案の中から検討。今年1月に大会組織委員会へ提出し、大半が受け入れられた。
 実行委がまず、こだわったのは「ウポポイ」「被災3町」「最大都市の札幌」を通ることだった。3町は「復興に向かう姿を発信したい」と訴えていた。
 もう一つは、割り当てられた2日間で広い北海道をいかに回り、多くの人に見てもらうかだった。1964年東京五輪では千歳市から札幌市、小樽市などを経て函館市までを7日間かけてリレーした。実行委関係者は2020年東京五輪について「夜は走れないなど規制も多く、当初は道南中心の狭い範囲を想定していた」と明かす。
 だが離島など遠隔地で想定されていた「親子の火方式」が広い北海道にも認められると分かってエリアを拡大。札幌、旭川、函館の人口上位6都市を通り、北方領土を除くと最北端となる稚内市と、最東端の根室市を走ることが実現した。
 高橋はるみ前知事は、日ロ関係の友好を象徴する取り組みとして、北方領土と根室管内を巡る提案をしていた。ただ、領土問題を絡めると聖火リレーに政治色が出るとの懸念があったといい、根室市については「北の稚内とともに、あくまで最も東にある市として選ばれた」(実行委)という。
 観光地をPRする狙いでは、富良野市や胆振管内洞爺湖町、道南の大沼も選ばれた。世界唯一のばんえい競馬が行われる帯広競馬場、北斗市の北海道新幹線もアピールしたい考えだ。
 関係者によると観光地としては後志管内のニセコエリアを通る案もあった。だが白老や被災3町を通りながら、できるだけ多くの地域を巡るルートを組み立てる中で、最終的には選ばれなかった。道は、聖火が通らない地域でも同時期に子どもマラソンの企画も考えるという。(先川ひとみ)
<ことば>五輪の聖火リレー 1936年ベルリン五輪で初めて実施された。古代五輪発祥のギリシャのオリンピア遺跡で太陽光から採火し、五輪開催地を巡り、開会式で主競技場の聖火台にともされる。64年東京大会は、返還前の沖縄に聖火が到着した後、鹿児島県、宮崎県、北海道の三つを起点に東京まで運ぶ全国4ルートで行われた。道内は北から東京を目指す2ルートの出発地点で、9月9日に空路で千歳市に到着後、札幌市や小樽市などを経由して函館市まで19市町村を7日かけて巡り、その後、青函連絡船で津軽海峡を渡った。現在は国際オリンピック委員会(IOC)がルートを「一筆書き」と定めているため、来年は日本列島をおおむね時計回りに巡る。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/311126

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アイヌ施策推進法に抗議 道内のアイヌ民族男性

2019-06-03 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2019年6月2日07時33分

 アイヌ民族を「先住民族」と明記し、アイヌ施策を国や自治体の責務と定めた「アイヌ施策推進法」が5月に施行された。この法律に反対するアイヌ民族の男性が1日、札幌市中央区の大通公園などで抗議活動を行った。
 街頭に立ったのは、札幌市の石井ポンペさん(74)と紋別市の畠山敏さん(77)。「新しい法律に期待していたが、求めてきた(先住民族固有の)先住権や自決権が盛り込まれていない」「昔奪われた資源などを返してほしい」などと訴え、支援者とともにチラシを配った。
 大阪から訪れたという男性(58)は「新しい法律ができて関心がある」と言いながら、足を止めて熱心に聴き入っていた。
 アイヌ施策推進法は、土地や資源などについての先住民族固有の権利については触れておらず、アイヌ民族の人々の間でも評価が分かれている。(芳垣文子)
https://www.asahi.com/articles/ASM614HK6M61IIPE008.html

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[大弦小弦] 1世紀前の歌声を公開

2019-06-03 | アイヌ民族関連
沖縄タイムス 2019年6月2日 08:00
 ヘッドホンから響く約1世紀前の歌声。雑音が混じり聞き取れない箇所もあるが、確かに人の息遣いを感じる。1920(大正9)年に採録された「北里録音蝋管ろうかん」の音源の公開が県立図書館で始まった
▼沖縄で録音され、今でも聞くことができる歌謡としては最古とみられる。同館が収蔵元の大谷大学図書館(京都市)に申し出て、デジタル化した複製CD11枚の所蔵が実現した
▼蝋管レコードは表面に蝋が塗り固められた筒状の録音媒体。日本語の起源を探求した言語学者の故北里きたさと闌たけし氏が20年から31年にかけ、沖縄や北海道、台湾などを旅し、蓄音機で録音した
▼音源が注目されたのは84年から85年にかけて。北海道大学などがアイヌ語を中心に解析した。ただ、沖縄関連には研究が広がっていなかった
▼今回、公開前に県内の専門家が音源を耳にし確認できたのは八重山のトゥバラーマ、宮古のトーガニ、琉球古典音楽の茶屋節など15曲余り。石垣島で録音された歌謡は歌詞や掛け合いが現在と異なるなど、叙情豊かという
▼かつて北里氏が来県した際、調査に助言をしたのは、当時の那覇図書館(現県立図書館)館長だった伊波普猷ふゆう。約1世紀を経ての調査成果の公表に、同館は「特別な思い」を抱く。北里氏の熱意とともに渡されたバトン。県民の財産となった今、さらなる成果を期待したい。(内間健)
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/427463

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ヨシダナギさん作品展

2019-06-03 | 先住民族関連
アフリカ少数民族や先住民撮影 大丸福岡天神店で10日まで /福岡
会員限定有料記事 毎日新聞2019年6月2日 地方版
 アフリカの少数民族や先住民を撮影する写真家、ヨシダナギさんの作品展「ヨシダナギ写真展 HEROES2019」が大丸福岡天神店(中央区天神)8階特別会場で開かれている。10日まで。
 ヨシダさんは幼い頃からアフリカ人に憧れを抱き、2009年にアフリカへ渡航。独学で写真を学び、少数民族と寝食を共にして心を通わせ、撮影を続けてきた。自らも衣服を脱ぎ…
この記事は有料記事です。
残り260文字(全文432文字)
https://mainichi.jp/articles/20190602/ddl/k40/040/283000c

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平成の「負」あぶり出す 社会派ミステリーの旗手・葉真中顕さん

2019-06-03 | アイヌ民族関連
好書好日 2019.06.01
 児童虐待や介護、外国人差別といった社会問題に切り込むエンターテインメント小説を世に送り出してきた作家、葉真中顕(はまなかあき)さん(43)が注目を浴びている。今年、『凍(い)てつく太陽』(幻冬舎)で大藪春彦賞、日本推理作家協会賞をダブル受賞。新刊『Blue(ブルー)』(光文社)では、平成を生きた男の生涯を通じて平成の負の側面をあぶり出した。
 『凍てつく太陽』は、戦中戦後の北海道を舞台に、アイヌ民族の母を持つ特高警察の刑事を主人公にすえた。朝鮮人徴用工やアイヌ民族への差別を題材に、「いかに現代性を帯びさせるかを意識した」。現在のヘイトクライムや外国人労働者に通底する問題を描きつつ、娯楽性もたっぷり。日本推理作家協会賞の選考会では、「現代に通じる問題を内包している」と絶賛された。「賞を取るために書いているわけではないけれど、評価軸が見えづらいなかで、業界内でもある程度仕事が認められたという目安になる。ありがたいし、自信になる」と話す。
 当初、主人公の視点から進むはずだった物語は、同僚刑事の視点を交え、深みを増した。「どうしても様々な視点から語りたくなるのを自覚した」と言う。
 元々は少年漫画のシナリオや学習誌の記事を書くライター。「はまなかあき」の名義で児童向け小説も書いてきた。介護現場の厳しさを描いた『ロスト・ケア』で2012年の日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。以降も『絶叫』、『コクーン』が吉川英治文学新人賞候補に残るなど、社会派ミステリーの旗手として勢いに乗る。
「Blue」援助交際・技能実習生・・・多様なモチーフ
 新刊『Blue』では、平成元年に生まれた無戸籍の男「ブルー」の生涯と、平成15年、東京都青梅市で起きた架空の殺人事件との関わりを通して平成という時代をとらえた。
 「平成を振り返った時に、もしかしたら目を背けたいかもしれない部分をなるべく取り込んだ。ひとによっては露悪的に感じるかも」。デートクラブ、ITバブル崩壊、東日本大震災といった負の側面が多く盛り込まれた。1976年生まれで、就職氷河期に苦しんだ世代。当事者でもあるロスジェネ問題は、たびたび作品の題材にもなっている。「ある種の恨みつらみは、書きがちなモチーフ」と話す。
ブルーの生涯は、本人の視点から語られず、事件を追う刑事や援助交際で生計を立てる少女、外国人技能実習生らの、その時々に感じたことで描かれる。プロローグでは「万人に共通の真実などおそらくこの世に存在しない。しかし、誰かの主観世界における真実は無限に存在するだろう」と語られる。「(平成を象徴する)固有名詞やモチーフから、読者に自分なりの物語や思い出を想起させて、補完して完成する小説をつくりたかった」
 70年前を題材に現在に通じる問題を描いた『凍てつく太陽』、独自の視点で平成を記録した『Blue』。共通するのは、多様な視点で描かれる「現代性」だ。
 「なぜいま書くのか、自分なりの答えを持ちたい。過去を描くにしても、現代を意識させるという意味では、私は現代小説の作家。手を替え品を替え、ずっと同じことを書いているのかもしれない」
幻冬舎騒動「差別を喜ぶ空気」
 日本推理作家協会賞の贈呈式が27日に都内であり、葉真中顕さんがスピーチで受賞作の版元である幻冬舎をめぐる騒動に言及した。
 同社の見城徹社長がある作家の実売部数をツイッター上で公表(後に削除)したことに対し、「非常に問題があるという点は同じ思いの方が多いと思う」と語った。このツイートをめぐっては、すぐさま作家らから批判が上がり、葉真中さんもその一人だった。
 ただスピーチで強調したのは、「実売を公表することの何が悪いんだ」とばかりにツイートを擁護する声も目立ったことだ。「露悪的に暴露し、誰かを馬鹿にする、差別することを喜ぶ風潮や空気は間違いなく存在している」と指摘した。
 LGBTをめぐる企画が問題となった月刊誌「新潮45」(その後休刊)や、ヘイト本と言われる差別的な出版物を引き合いに出し、「こういう風潮を受け入れたくはないし、受け入れるつもりもない」と述べた。
 その上で、小説家の役割として、「もっと良質な娯楽を提供することではないか。本を開けば、差別するより楽しく深く心に刺さる世界がある、あるいは現実よりも魅力的な悪や不謹慎があることを示すことではないか」と語った。
 協会の代表理事、京極夏彦さんはこのスピーチに同意し、「こうした風潮を打開するのは優れた創作。我々は優れたコンテンツを生み出し、世に広めなければいけない」と応じた。(興野優平)=朝日新聞2019年5月29日掲載
https://book.asahi.com/article/12414036?cid=asadigi_culture_book

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元欅坂46今泉佑唯、「今年は水着が着たい」夏に向けての目標を発表

2019-06-03 | アイヌ民族関連
楽天ウーマン2019/06/02 14:27
 元欅坂46の今泉佑唯が2日、東京・ヴィーナスフォートにて開催されたDVD&Blu-ray『今泉佑唯の出逢い旅~20歳の再出発 アイドルから女優へ~』発売記念トーク&握手会に出席した。
 5月26日にUHB北海道文化放送(フジテレビ系)で放送された同番組をDVD&Blu-ray化。北海道在住で同世代のシングルマザーやアイヌの女性との出会いを通じて成長していく様子を追ったドキュメンタリーで、欅坂46卒業後に女優の道を歩み始めた彼女の本音や素顔にも迫っていく。
 MCより、収録を終えての感想を尋ねられると「“自分らしく生きよう”って前向きに考えられるようになりました」とコメント。北海道に住む女性と対話したことで、性格がポジティブになったと回顧した。
 また、特典映像に収録されている内容にも言及。ロングインタビューのほか、犬ぞりレポートにも挑戦したとのこと。今泉は「楽しかったんですけど、(乗っている最中に)落ちてしまわないか心配でした」と振り返る。そんな中、事件もあったそうで「マーキングされまして……」と告白。白いスカートにおしっこをかけられたと言い「普段ないことなので嬉しかった」と天然発言をして来場者を笑わせた。続けて、食レポでタコの踊り食いにも挑んだことを明かしたのだが、ここでも「タコ墨をかけられました」と、新たな事件を起こし、MCより「持っている!」と揶揄されていた。
 ほか、マイブームについて語る一幕も。最近では朝食用にと「夜に鶏肉(ささみ)を蒸すことが楽しみ」だと言い、ヘルシーなメニューを食べる理由については「もうすぐ夏ですし、今年は水着が着たいなと思って」と明かした。
 DVD&Blu-ray『今泉佑唯の出逢い旅~20歳の再出発 アイドルから女優へ~』は6月5日に発売予定。
https://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/rbbtoday_170277/

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[大弦小弦]境界は、超えられる

2019-06-03 | アイヌ民族関連
沖縄タイムス 6/3(月) 5:10配信
 見る側にいたはずが、いつの間にか作品の中に取り込まれている感覚。東京出張に合わせて、デジタルアート集団「チームラボ」の展示を訪ねた
▼阿波踊りの群舞が写る透明パネルの森に迷い込み、自分もその一員になったかのように鑑賞される。チョウの映像は隣の展示室に飛んでいってしまう
▼コンセプトは「ボーダーレス」。人間は自然界に存在しない境界を作り出して自ら縛られている、と代表の猪子寿之さんは語っている
▼「地球と宇宙というと、その間にはまるで境界があるように思いますが、実際には地球と宇宙は連続的な変移であり、そこに境界はない」「独立していることと境界があることは関係のない概念ですが、独立し続けるためには境界が必要な気がしてしまう」
▼「日本人」も言葉にすると明確な定義があるかのようだが、実はあいまいだ。政府がやっと先住民族だと認めたアイヌ民族がいて、しかも自己認識はそれぞれ違う。沖縄でも、過去の調査では「沖縄人」「沖縄人で日本人」「日本人」の回答が混在した
▼書店やネットには「ニッポンすごい」という自賛があふれる。なぜだか、「中国や韓国とは違って」がセットになる。無理に線を引き、ゆがんだ優越感で保つ自我は、ぶよぶよの水風船によどむ水のよう。境界は超えられる。人はもっと自由だ。(阿部岳)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190603-00427671-okinawat-oki

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