先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

聖火リレー、情熱点火

2019-06-29 | アイヌ民族関連
北海道新聞06/28 09:00
 東京五輪の聖火リレーは今月、ルート概要が発表され、走者(ランナー)の募集も始まった。東日本大震災で被害を受けた福島県を2020年3月26日にスタート。日本列島を時計回りに一筆書きで巡り、開会式の7月24日、聖火台のある新国立競技場に到着する。日本全体のほぼ半分にあたる857市区町村を121日間で駆け抜ける巨大イベントは、どのような歴史をたどり、どのように行われるのだろう。(須貝剛)
 ■1万人がつなぐ
 聖火リレーは「キャラバン」と呼ばれる隊列で行われ、トーチを持つランナーをパトカーが先導し、スポンサーなどの車両20台ほどが後に続く。
 2020年大会のランナーは1区間の約200メートルを時速5キロほどで進む。1キロに12分かかる速歩のレベルだ。ちなみに1964年東京大会は1区間1~2キロで時速12キロが目安だった。1キロ5分のペースで、体力のある16~20歳が選ばれた。今回は、大会時に中学1年生以上の幅広い世代が対象になる。
 都道府県別の日数は東京都が最多の15日。複数の競技会場がある神奈川、静岡など4県と東日本大震災の被災3県は3日で、道内は6月14、15の2日。
 ランナーは全国で約1万人、1日80~90人を想定する。多くはスポンサーと国際オリンピック委員会(IOC)に割り当てられ、都道府県実行委員会の募集枠は2500人ほど。50億円以上とみられる運営費の大半はメインスポンサー4社の協賛金で賄われる。
 聖火をともすトーチは上から見ると桜の花の形をしている。福島県の小学生らが描いた絵をヒントにデザインされ、ランナー1人に1本ずつ用意される。
 ■道内は18市町
 道内のリレーは18市町で行われ、具体的な道路、区間数などは年内に決まる。1区間のランナーは原則1人で、直前に走れなくなった場合、過去大会では他区間の距離を伸ばすなどしている。
 ちなみに、64年東京大会は国内4ルートで10万713人のランナーが参加した。このうち道内は4094人。当時、道内は19市町村の178区間、約340キロで、予備日と青森への引き継ぎ日を含む9日間で行われた=写真=。キャラバンは正ランナー1人、代役の副ランナー2人、五輪の小旗を持つ随走者約20人で編成された。
 ■「親子の火」方式
 2020年大会では、日本列島を限られた日数で巡るため、16年リオデジャネイロ大会でも採用されたリレー方式の「親子の火」が道内のほか、離島の多い東京都、沖縄県などで用いられる。
 例えば、道内の1日目に函館市でスタートした聖火は根室市に引き継がれる。もちろん手渡しできないから、根室では、あらかじめランタンで運んでおいた予備の聖火「子どもの火」をリレーに使う。
 引き継ぎでは、函館で使った「親の火」をトーチからランタンへ移すのと同時に、根室で子どもの火をランタンからトーチへ移す。親と子の火は一緒にトーチでともさないのがルールだ。根室が北斗市に引き継ぐときも同じ手順。北斗で使われる聖火は函館からランタンで事前に運ばれた親の火だ。
 ■海中や宇宙にも
 そもそも聖火リレーは、ヒトラー政権下で開かれた1936年ベルリン大会で初登場した。古代五輪発祥の地、ギリシャ西部オリンピアを出発し、欧州を巡った。
 その後も世界を回るルートが一般的で、64年東京大会でもトルコ、レバノンなどを経由した。しかし、2008年北京大会で中国政府のチベット騒乱弾圧に抗議した妨害行為が各地で起きたため、それからの五輪ではギリシャと開催国でのみ行われている。
 00年シドニー大会では水中が舞台となり=写真=、14年冬季ソチ大会ではロシア人宇宙飛行士がトーチを持って宇宙遊泳するなど、科学技術の進歩に伴ってリレーの演出は多様化している。
 ■121日間、日本を発信 聖火リレー検討委・布村幸彦委員長に聞く
 聖火リレー検討委員会の布村幸彦委員長(大会組織委員会副事務総長)にルートの狙い、見どころを聞いた。
 ――IOCは「一筆書き」「100日以内」を内規で定めているが、東京は121日間と長い。
 「私たちが強く訴えたのは二つ。47都道府県を網羅することと、東日本大震災などの被災地を丁寧に回ることだ。100日間では足りないので、何度も思いを伝えた。少しでも復興につながるリレーになればよい」
 ――東日本大震災の津波に耐えた「奇跡の一本松」(岩手県陸前高田市)のほか、世界遺産の姫路城(兵庫県)、日本三景の「天橋立」(京都府)なども回る。
 「都道府県実行委が良いルートを考えてくれた。北海道はアイヌ文化施設『民族共生象徴空間(ウポポイ)』を通る。日本には、世界に知られた観光名所以外にも優れた歴史と文化がたくさんあることを伝えたい」
 「親子の火方式も用いたことで(1時間以内にリレーを見に行ける範囲の住民を日本の総人口で割った)人口カバー率は98%になった。国中の人がオリンピックへの期待感を高めてもらえると思う」
 ――日数が増えたことで運営費がかさみ、メインスポンサーは過去最多の4社。企業色が強まりはしないか。
 「企業PRの要素は少なからず出るが、スポンサーは国民と一体になってリレーを盛り上げてくれる。例えば、うちわや自社製品を配ることで沿道で見てくれる人の参加意識は高まる」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/319839

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カーダシアンさんがKimono騒動で反論。「日本文化における着物の重要性は理解」

2019-06-29 | 先住民族関連
BuzzFeed 2019/06/28 15:53
米国人セレブリティのキム・カーダシアンが発表した下着ブランド「Kimono」の名前について批判が集まっており、カーダシアン氏が声明で反論しました。
米国人セレブリティのキム・カーダシアンさんが25日(米国現地時間)に「Kimono」という名前の下着ブランドを発表し波紋を呼んでいる件で、カーダシアンさんは「伝統衣装である着物に対して不名誉をもたらすものを発表するつもりはない」とし、ブランド名を継続する姿勢を示した。
アカウント名「KIMONO」、ユーザー名 @kimonobodyで取得された下着ブランドの公式twitterアカウント
米紙ニューヨーク・タイムズの報道によると、カーダシアンさんは同紙宛ての声明で「私は日本文化における着物の重要性を理解し、深い尊敬の念を持っています」と日本文化への理解を強調した。
また「伝統衣装である着物に不名誉をもたらしたり、類似するものをデザイン・発表するつもりはないです」とし、なお、Kimonoというブランド名を変えるつもりはないという姿勢を示したという。
ブランドについて「私の補正下着ブランドの根本には、多様性と包括性があり、これから発表されるものに本当に誇りを持っています」と、今後もKimonoで新作下着を発表し続けるとした。
商標登録の出願に関してはこのように説明している。
「商標登録の出願は、私の補正下着などに(キモノという)言葉を使える様にするためのもので、誰かが着物を作ったり、伝統衣装である着物という言葉を使ったりすることを制限するものではありません」
ブランドKimonoの発表後、カーダシアンさんへの批判は強まるばかりで、カーダシアンさんのTwitterやインスタグラムの投稿には”Change the name”(名前を変えろ)とのコメントが相次いでいる。
改名を要請し世界から2万筆の署名
署名サイトchange.orgでも、カーダシアンさんにブランド名を変えるよう要請する署名が始まり、28日現在で各国から2万筆以上が集まっている。署名は日本語と英語、フランス語の3カ国語で行われている。
署名の発起人はKimonoというブランド名について「日本の伝統衣装である『着物』を想起させることに加え、商標登録の申請を行っているのは我々の誇る文化である着物へのリスペクトに欠けるネーミングと言わざるを得ません」と批判。
「黙っているのではなく、まずは少なくともどれだけの人が反対しているのか、数として見せるところから始めましょう」と呼びかけている。
署名した人が書き込める意見欄には「これは明らかに日本文化の盗用・私的使用です」「伝統ある概念の塗り替えはやめてほしい」との意見が寄せられた。
#KimOhNo
Twitter上でブランド発表直後から始まった「#KimOhNo」(キム、オー、ノー)というハッシュタグは、「Kimono」とカーダシアンさんのキムという名前や落胆の心情を掛けており、ブランド名を変えるよう呼びかけるハッシュタグになっている。
ユーザーが日本の着物や、自分が着物を着た写真を掲載、「これが本物の着物です」というメッセージを送っている。ブランドKimonoをめぐる一連の報道では、このハッシュタグがBBCやUSA TODAYにも取り上げられている。
Twitterでの反対を表す投稿では、個人だけでなく、イギリスのビクトリア&アルバート博物館も着物の写真と共に#KimOhNoのハッシュタグでツイートしている。
「着物とは16世紀から日本で全ての階層や性別の人々に着られてきた重要なもので、現在も日本文化の象徴といえます。本当の着物についてビクトリア&アルバート博物館のサイトで学んでください。#KimOhNo 」
カーダシアンさんは25日にツイートやインスタグラム投稿で新ブランド発表をした以降、ブランド名への批判に対して反論してこなかった。
「文化の盗用」とは
今回、カーダシアンさんは日本の伝統文化である着物を、着物とは全く関係のない下着のブランド名につけ、「文化の盗用」との批判を浴びた。
「文化の盗用」とは、本人の出身や所属とは違う国・地域の文化や伝統を、自己流に利用したり、盗用したりすることを意味する。
特に影響力の強い人物やブランドなどが、主にファッションなどの分野で、その伝統の元来の意味合いを無視したり、他の伝統文化と混合したりして商業目的に利用することで頻繁に批判を浴びている。
一方で、文化の盗用という概念は白黒はっきりと判断できるものではなく、複雑な問題でもある。
カーダシアンさんの件では、着物という名前を使っているが、主に米国で「文化の盗用」だと批判を受けるのは、著名人のファッションだ。

文化の盗用として批判を浴びたカーリー・クロスさん(左)とマドンナさんのファッション
写真左側はモデルのカーリー・クロスさん。有名下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」が2012年に開いたショーでファッションが文化の盗用だと批判された。
クロスさんは、アメリカの先住民族であるネイティブアメリカンの伝統的な被り物を模したものを頭に着け、ネイティブアメリカンの伝統工芸品であるターコイズのアクセサリーを全身に身につけた。
ヒョウ柄の下着にそのようなネイティブアメリカンの伝統装飾品を身につけランウェイを歩いたことで、結果、ビクトリアズ・シークレットとクロスさんは、ネイティブアメリカンや世間から強い批判を浴びた。
2018年8月には、歌手のマドンナさんがニューヨークで開かれたイベントに、北アフリカの少数民族の伝統衣装を身につけて登場したことなどで、批判を浴びていた。
ハロウィンなど身近にもある「文化の盗用」問題
ハロウィンの衣装での文化盗用について議論しようと呼びかけるツイート
著名人だけでなく、イベントやフェスティバルでのファッションや仮装も、議論の的となっている。米国を中心とする海外ではハロウィンのイベントでも、文化の盗用問題が頻繁に議論されている。
ディズニー映画アラジンの登場人物ジャスミンを模した、インドの民族衣装サリー風のコスチューム、またはネイティブアメリカン風のコスチュームなどを身につけたり、顔を黒、または白く塗ったりすることが、文化の盗用の議論の対象となっている。
ブランドKimonoに関しては、BuzzFeed Newsは、カーダシアンさんの事務所に対し「Kimonoという名前にした理由」や「それが文化の盗用になったり、議論になることを考えたか」などの点について問い合わせている。
https://www.buzzfeed.com/jp/sumirekotomita/kim-reply-kimohno

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする