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屈斜路コタン 「文化を身近に」

2019-06-04 | アイヌ民族関連
北海道新聞 06/03 16:00

弟子屈のアイヌ民俗資料館訪問
 【弟子屈】アイヌ民族の暮らしや文化を伝える町立「屈斜路コタンアイヌ民俗資料館」。新緑がまぶしい季節を迎え、湖畔の散策と合わせて楽しめる同館を訪ねた。(山本忠彦)
 同館は、1982年に屈斜路湖南岸の屈斜路市街にオープン。伝統的な衣装や生活民具など450点あまりを常設展示する。アイヌ民族とゆかりのある地元町民から寄贈、寄託された資料が多いという。
チセ再現
 本年度から、チセ(住居)内部の再現コーナーを設けた。2畳ほどのスペースにキナ(ゴザ)を敷き、シントコ(食料や酒などを入れた容器)、エトゥヌプ(片口)、トゥキ(杯)などを配置。係員に申し出れば、一部展示品はふれることができる。地元の女性グループが作製した衣装の試着もでき、片岡佑平学芸員(30)は「アイヌ文化を少しでも身近に感じてほしい」と話す。
クマの霊送り映像
 コタンの生活を支えた狩猟については、弓や矢、小刀といった道具を展示。アイヌの人々は和琴半島にエゾシカの群れを追い込んで狩りをしていたとされ、その様子をジオラマ模型で見ることができる。ヒグマの霊送りのスライド上映(約9分間)は、屈斜路湖畔で40年ほど前に行われた儀式の貴重な記録だ。外国人客のために、昨年から英語の字幕による儀式の解説を加えた。
武四郎の地図
 幕末に屈斜路湖畔のコタンに滞在した探検家松浦武四郎に関する資料も並ぶ。武四郎が作った地図「東西蝦夷山川地理取調図(とうざいえぞさんせんちりとりしらべず)」の部分図を一枚につなぎあわせた複製(町民から寄託)は、縦2.4メートル、横3.6メートルと見応えがある。
 同館では、かつて和琴半島にあった旧和琴博物館の資料約6500点(アイヌ関連は約300点)を所蔵する。旧和琴博物館は、釧路市立博物館の初代館長・故片岡新助さんが1956年に開設。92年の閉館後、多くの収蔵品が町に移管されたためだ。民俗資料館では一部を常設展示しており、アイヌの衣装やタマサイ(首飾り)、ニンカリ(耳飾り)といった装飾品などが目を引く。
 町の元学芸員永田等さん(69)は「片岡新助さんが昭和30年ごろまで収集した資料の一部と思われる。入手場所や年代は不明だが、民具の多くは道東各地のコタンに由来するものではないか」と推測する。
 釧路市出身の建築家・故毛綱毅曠(もづなきこう)さんがデザインした民俗資料館の建物自体も見どころだ。ユニークな外観を眺めながら湖畔を散策すると、近くに和琴半島が見える。エゾシカ猟のジオラマを思い出しながら、かつてのアイヌの人々の暮らしを想像するのも面白い。
<メモ>
 弟子屈町屈斜路市街1の14。午前9時~午後5時。10月31日まで無休。11月から4月下旬までは冬季休館。高校生以上420円、小中学生280円。問い合わせは同館(電)015・484・2128へ
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/311492


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ハードなトレイルの先にあるハワイ島の歴史的シークレットスポットへ

2019-06-04 | 先住民族関連
ヤフーニュース 6/3(月) 8:00
1779年2月14日、日曜の早朝。キャプテン・クックことジェームズ・クックは古代ハワイ先住民族との衝突により命を落とした。50歳だった。今年は没後240年目となる。場所はハワイ島サウスコナのケアラケクア湾。ハワイ島きってのシュノーケリングポイントとして知られている美しい入り江だ。一帯は現在「ケアラケクア湾歴史地区」に指定されクック終焉の地には記念碑が立っている。
この碑を見るにはふたつの方法がある。ひとつはカヤックやボートツアーに参加して海からアプローチするもの、もうひとつは高低差430mほどの岩場をひたすら降りていく過酷なトレイルコースをたどるもの。自由行動が制限されるツアーではなく筆者は後者を選んだ。
トレイルのスタート地点はその名も「キャプテン・クック」という地域。11号線から160号線(Napoopoo Road)へ入ってすぐの場所にある。入口には「Think Twice」と赤字で警告する看板がたっていた。そこには「ケガする人多し、3.8マイル(約6km)のルートは足元が険しく、日陰もなく、帰りは登りとなります」と注意書きがあり一瞬ひるみそうになる。
往路はとにかく草の生い茂る岩場を降りていく。片道約3km。トレイル沿いに1から8まで番号のついた立て札があるので迷うことはない。それほど急な坂道ではないのだが、足元が大小さまざまな岩がごろごろしている状態なのでころばないように慎重に一歩一歩下っていく。たしかにほとんど日陰がない。この日は曇りだったのでそれほどつらくないが天気がいいときは日焼け対策と水分補給は大事だと感じた。今回はひとりでのトレイル体験。周囲に人影もなく野鳥の鳴き声と自分の歩く音だけが聞こえる。
番号5の立て札あたりから視界が開け、海岸線が見え始めた。足場を気にしながらゆっくり歩いてここまでおよそ1時間。番号6の地点からは左に曲がり一気に岩場をおりていくルートになってきた。波の音が聞こえてきた。
スタートしてから1時間半。岩場の坂道からいつしか平坦な砂地へと変わっていた。最後の8の番号を確認して左へと続く道を歩いていくと、木立の影から真っ白な記念碑があらわれた。目の前は美しい入り江が広がりカヤックツアーの参加者たちがシュノーケリングをしている。
クックはなぜ先住民によって殺害されたのか。殺される約一ヶ月前の1月16日、彼が指揮をとる「レゾリューション号」とチャールズ・クラーク指揮下の「ディスカバリー号」は飲料水の補給のため静かな入り江のケアラケクア湾に上陸した。実はその時期は「マカヒキ」と呼ばれる古代ハワイアンにとって聖なる季節にあたった。先住民たちは海上から来たクックを豊穣の神ロノであると信じたのではないか、と学者たちは見ている。今年も実りをもたらす神が戻ってきたとクックは王を筆頭に最大級のもてなしを受けることとなった。そして滞在からおよそ2週間後の2月4日、目的である北極海を抜ける北西航路探索のためケアラケクア湾を出航。このまま順調に航海が進めばクックがハワイ島で殺さることはなかっただろう。
出発してから3日後、マストの土台が腐っていたことがわかった。このままでは北極海への航海に支障をきたすためクックは安全なケアラケクア湾に戻ることを告げる。戻ってきたクック一行を待ち受けたのは前回の熱狂的な歓待とはまったく別の先住民の冷たい反応だった。神聖な時期に旅だった神がこの時期に舞い戻ってくることは考えられないことだったのだ。この瞬間、クックの神聖さが崩れ去った。
2月14日、先住民が船からボートを盗んだことが発覚、クックは武装した部下を引き連れて上陸。小競り合いがはじまりクックが発砲。それを契機に暴動となり、先住民のひとりが後ろからクックを襲った。この衝突でクックと水兵4人と先住民17人が死亡したと航海日誌にはつづられている。クックの遺体は先住民たちによって持ち去られたとも記されている。トレイルコース沿いにクックの遺体をまつったヘイアウ(神殿)があったようだが残念ながら見つけることができなかった。
翌日、レンタカーで対岸にある聖地「ヒキアウ・ヘイアウ」を訪れた。ヘイアウとは神聖な儀式などを行う古代の施設でハワイ諸島に今も多数残っている。岩を組んで作られた「ヒキアウ・ヘイアウ」はマカヒキの重要な祭祀を行った場所として知られている。静かな住宅地を抜けた先、美しいケアラケクア湾をのぞむ高台に静かにたたずむ。対岸に遠くクックの記念碑が見える。
地球8周分のおよそ32万kmを3回の大航海で成し遂げ、空白だった世界地図の1/3を埋めたキャプテン・クックの旅路。その最期は決して本意ではなかっただろうが彼の残したものは大きい。ハワイといえば人気のリゾート地だが、歴史をひもとく体験もハワイの奥深さを再認識し、ひと味違っておもしろい。
<データ>
・ハワイ州観光局(日本語)
・ハワイ州環境省公園管理部(英語)
・参考文献:「青い地図 キャプテン・クックを追いかけて上下」 トニー・ホルヴィッツ著 山本光伸訳(バジリコ株式会社)
寺田直子
トラベルジャーナリスト 寺田直子
観光は究極の六次産業であり、また災害・テロなどのリカバリーに欠かせない「平和産業」でもあります。トラベルジャーナリストとして旅歴25年。旅することの意義を柔らかく、ときにストレートに発信。TOKYOオリンピック、インバウンド、民泊など日本を取り巻く観光産業も様変わりする中、最新のリゾート&ホテル情報から地方の観光活性化への気づき、人生を変えうる感動の旅など日本、世界をとりまく旅行事情を独自の視点で発信。著書に『ホテルブランド物語』(角川書店)『泣くために旅に出よう』(実業之日本社)、『フランスの美しい村を歩く』(東海教育研究所)など。
https://news.yahoo.co.jp/byline/teradanaoko/20190603-00128542/

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補助金:「国内・海外販路開拓強化支援事業費(アイヌ中小企業振興対策事業)」公募

2019-06-04 | アイヌ民族関連
J-NET21 2019.06.03
分野1:人材育成・雇用 販路拡大
分野2:補助金・助成金、委託費
地域:全国
実施機関:中小企業庁
実施機関からのお知らせ
アイヌ中小企業の産業の振興を図るため、アイヌ民工芸品に関して、展示・販売会開催支援、技術研修支援を実施するにあたり、支援を希望する事業者を募集します。説明会の日程、会場等は詳細をご確認ください。公募締切は6月19日(水)です。
実施期間
2019.05.31 ~ 2019.06.19
http://j-net21.smrj.go.jp/snavi/Contents/0000154542

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[大弦小弦]境界は、超えられる

2019-06-04 | アイヌ民族関連
沖縄タイムス 6/3(月) 5:10配信
 見る側にいたはずが、いつの間にか作品の中に取り込まれている感覚。東京出張に合わせて、デジタルアート集団「チームラボ」の展示を訪ねた
▼阿波踊りの群舞が写る透明パネルの森に迷い込み、自分もその一員になったかのように鑑賞される。チョウの映像は隣の展示室に飛んでいってしまう
▼コンセプトは「ボーダーレス」。人間は自然界に存在しない境界を作り出して自ら縛られている、と代表の猪子寿之さんは語っている
▼「地球と宇宙というと、その間にはまるで境界があるように思いますが、実際には地球と宇宙は連続的な変移であり、そこに境界はない」「独立していることと境界があることは関係のない概念ですが、独立し続けるためには境界が必要な気がしてしまう」
▼「日本人」も言葉にすると明確な定義があるかのようだが、実はあいまいだ。政府がやっと先住民族だと認めたアイヌ民族がいて、しかも自己認識はそれぞれ違う。沖縄でも、過去の調査では「沖縄人」「沖縄人で日本人」「日本人」の回答が混在した
▼書店やネットには「ニッポンすごい」という自賛があふれる。なぜだか、「中国や韓国とは違って」がセットになる。無理に線を引き、ゆがんだ優越感で保つ自我は、ぶよぶよの水風船によどむ水のよう。境界は超えられる。人はもっと自由だ。(阿部岳)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190603-00427671-okinawat-oki

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