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私の人生最後の言葉

2021-10-03 15:45:03 | 日記・エッセイ・コラム
昨日のNHKの番組「人生最後の会話」を見て文字通り最後まで惹き付けられた。家族公認の涙もろい私の目に涙が滲んで来た。そして、番組を見ながら「もし、これが人生最後だとしたら、あなたは誰と何を話しますか?」の問いかけに対して私はどう答えるか考えてみた。

考えるまでもなく私の答えは「感謝」だった。誰にと言われたら私の人生に関わった多くの人達で、私に素晴らしい人生経験をさせてくれて有難うと言いたい。

私がいわゆる猛烈サラリーマンで仕事に打ち込んでいる間も立派に三人の子供を育ててくれ、子供だけでなく私にも教養を高める機会を与えてくれ豊かな知的家庭を作ってくれた妻に先ず感謝したい。私の人生の間口を広げてくれたお蔭で定型的なつまらない人生にならなかった。

私を生んで育ててくれ世に送り出して、好きな事をやる機会と踏み台を用意してくれた母と父に感謝したい。彼等の期待する方向とは全く違った方向に進みだした私に、一言も文句言うこともなくやりたいようにやらせてくれた。私が父母が負担に思ったことは一度もなかった。

子供達には母の言葉を残したい。私の祖母と曾祖母は総ての自分の子供の葬式を出した。つまり、私の父と祖父は自分の母親より先に死んだ。子供として守るべき最低限のことは親より長生きすること、親より先に逝くのはやってはならない最悪の親不孝だ。

私の人生の大半をすごした会社の先輩同僚の方々にも感謝したい。コンピューター技術者としてやりたい事をやり、田舎者が考えもしなかった望外の機会を与えて頂き共に働いてくれた。交流のあった海外の人達も含め皆協力して働きそして遊び、全ての苦労は喜びでもあった。

綺麗事と言われるかもしれないが、人生75年(あと8か月)を振り返ると苦しい事より圧倒的に楽しい事ばかりだった。私自身は身勝手な調子のいい男だが、何故か苦労より楽しかったことばかり思い浮かぶ。逆に周りの人達に嫌な思いをさせたとしたら手遅れでも謝っておきたい。

正直言うと心残りもある。幹部職に引き上げ米支社の仕事も含め多様な経験をさせてくれた上司が早逝された時、一度お墓参りしたいと思ったまま今日に至っている。父が友人に頼み建てた家に引っ越す前の数カ月、自宅に住まわせてくれた同僚に大したお礼もせず職場が変わりそのままになっている。彼に教わったのは仕事だけでなく登山や音楽など今の私の趣味の生活の基になっている。

早期退職して20年弱の間は東京郊外と田舎暮らしの二重生活をするようになった。退職して人との触れ合いが減ったものの私の感謝する生活は続いている。隠さずに言うと若い頃からずっと女性は大好きで、老人を嫌がらず話に付き合ってくれる世のご婦人にも感謝したい。■
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