かぶれの世界(新)

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「沖縄の心」には「普天間の心」はないのか

2018-12-28 21:05:28 | ニュース
米軍普天間基地(宜野湾市)を名護市辺野古に移設の賛否を問う県民投票が全県での実施が難しい情勢にあると今日の日本経済新聞は報じた。5市町村の議会が投開票の費用負担を否決したという。これは日本のマスコミの偏向報道に対して突き付けた問題指摘のように私は感じる。

私の沖縄報道の印象は、機会あるごとに基地反対を主張する主張を「沖縄の心」と報じるマスコミが多かった。首長選挙で基地反対を主張する候補が勝てば「沖縄の心」に応えよと報じ、負ければこれ程の人達が反対する「沖縄の心」に応えよと報じた。結果によらず沖縄の心だ。

一方で普天間基地のある宜野湾市民の多くは、出来るだけ早い基地移転を願っていると私は想像する。だが、宜野湾の心は全く報じられないのが私の印象だ。あれ程「沖縄の心」を主張する人達もマスコミも、宜野湾市民の切ない願いを全く報じないのは私には不公平と感じる。

私は入れ子の人形マトリョーシカを思い出した。日本全体から見れば沖縄基地は必要だが、基地負担の大きい沖縄県としては大反対だ。沖縄県全体から見れば普天間基地の辺野古移設は反対だが、当事者の一方である宜野湾市は賛成だ。基地に近い所が賛成、遠い所は反対を主張する逆転現象だ。

数十年間に亘り最も基地の脅威を受けていたのは宜野湾市だ。その人達の思いを基地から離れた人達が無視する姿を見るのは、更に離れた地に住む私はいささか鼻白む。

私には同じ構造に見える。何故かマスコミは「沖縄の心」のみ伝えようとする。私には極めて偏った報道の様に感じる。我が国には何故かこの手の報道が多い。「沖縄の心」自体は理解できるし報じるべきだが、同じように「普天間の心」をきちんと伝えるべきだと私は考える。それがまともな報道の在り方だ。■
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