かぶれの世界(新)

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参院選結果のメッセージ

2007-07-30 22:28:35 | 国際・政治

院選結果「自民の歴史的大敗」が示すメッセージは何か、今後分析が進むと思うが例によって私の大胆分析を先走り・速報的に開陳したい。5月に注に浮いた年金問題が浮上した時、民主党は参院選を戦えるテーマを見つけた、「年金カード」は何度も使える切り札だと書いた。正にその通りになった。

実家のある四国の田舎で私が聞いた人々の反応は以前までとは違うと感じた。しかしここまで大敗するとは予想しなかった。次から次へと閣僚の失言が続き年金問題の傷口を塞ぐどころか、むしろ広げていったように感じる。安倍首相の姿勢は適切でないと判断された。

投票率に大きな変化は無かったが、無党派の5割、自民支持の1/4が民主に投票したのが勝敗を決した。驚いたのは従来保守王国といわれた農村部が軒並み民主党を選んだことだ。四国は4県とも自民党候補当選というのが毎回繰り返されてきたが、今回自民党候補が全滅だった。

つまり民主党一人勝ちの傾向は全国的なものだった。この結果にメディアが果たした役割は大きかったと思う。郵政解散時にメディアはマドンナ刺客報道に飛びつき心ならずも小泉政権を応援したとの反省があった。今回は年金問題と政治と金を集中砲火し野党に貢献した印象がある。

さて、肝心の選挙民のメッセージだが1)基本的に自民支持だが年金問題などに対するお灸をすえる、2)小泉政権の構造改革により配分が減ったこと、格差拡大への反発、3)改革支持者の安倍政権の改革姿勢に対する失望、4)民主党の年金問題追及と政治と金に対する姿勢への期待があったと考える。

この4つの要因のどれが大きかったはデータが無くなんともいえない。私が特に知りたいと思うのは、国民は小泉政権が始めた構造改革を支持しなくなったのか、或いは支持はするが修正を求めているのかだ。多分このテーマは今後も議論が続くと思われ、ウォッチしていきたい。これだけ明確な結果がでた割には選挙民のメッセージが私にははっきり見えてこない。

安倍政権が国会終盤で年金問題対応、公務員制度改革などの法案を採決した事について内容を吟味して評価するより、強行採決したことの問題の方が大きくなってしまったのは不幸だった。その中身について論争し、選挙民の意志を聞くような方向に行くべきであったし、期待した。

自民党は元々国民の期待に応えるシステムとしては壊れていたが、小泉首相が出てきて一時的に延命しただけであり、今回元に戻ったという説もある。しかし、今回落選した中にはかつての既得権益にかかわる人達がおり、元に戻る橋は既に壊れてしまったという見方がある。選挙結果がどうであれ官僚システムが変わらなければ我が国の先行きは暗い。

残念ながらそれについて有意なメッセージが感じられない。メディアの意図的な操作があったかどうかはわからないが、踏み込んだ議論が無いまま終に投票日になだれ込んでしまったというのが私の感想だ。今後出てくる分析や政局を見て再度議論してみたい。■

コメント
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