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LBオールスターは昨日サンフランシスコで行われ最後までテレビ中継を見た。最初にウィリー・メイズ氏をたたえる心憎いセレモニ-から始まった。最初の打席でイチローが積極的に打って右前安打で出塁したとき、シーズン中の好調さが続いていることを感じた。
2打席目に技ありの左前打はさすがイチローと思ったが、3打席目には驚いた。打った瞬間私も本塁打かと思ったが塀にあたり、ラッキーなバウンドでケン・グリフィーがボールを追いかけている間に本塁まで駆け込んだ。オールスター史上初のランニング・ホームランだという。
試合は最後にもつれたが結局この逆転ホームランが決め手となりゲームに勝ち、並み居るスーパースターの中でイチローがMVPを獲得した。昨年のWBCで世界一の貢献といい、ここという所での活躍は凄いとしか言い様がない。まさにMLBでもトップのスーパースターであることを証明した。
こんな凄い選手はそうは出てこない、何十年に一人の天才だ。比べるとしたら王さん以外に思い当たらない。天与の才能とストイックなまでの努力で結果を出し続けることが二人に共通する。それは他のどの選手とも違う独自のスタイルを生み出した。この二人の全盛期に野球ファンだったことは幸運だったと思う。
WBCで王監督が特別扱いされ尊敬される存在だったように、イチローに対する米国の野球ファンの見方は、今やリスペクトという言葉が使われる存在になりつつあるとテレビ放送やその後のメディアの扱いを見て実感した。一時あったチームの勝利よりもヒット狙いの打撃との非難も聞かれなくなった。
斉藤は1イニングを無事0点で押さえた。岡島は出場機会がなかったが、日本人選手が日本にいた時と同じ活躍をしているのを見ると嬉しい。しかし、そんなに実力が上がっているのに何故日本のプロ野球は人気が低下しているのだろう。それがテレビ視聴率だけで球場に足を運ぶ真のファンが増えるのなら必ずしも悪いニュースではないが。
余談だがMVP表彰でイチローにインタビューした地元アナウンサーが、サンフランシスコは忘れられない町になったと聞いて、サンフランシスコに来て欲しいと繰り返して全国放送したのを聞いて気の毒に思った。シアトルと5年1億ドルという大型契約直前というニュースを聞かされてなかったようだ。多分、後で聞かされて間の抜けた質問を全国放送したとバツの悪い思いをしたはずだ。■