さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 シュタルンベルク湖

2010年02月09日 | 海外旅行
シュタルンベルク湖は、ミュンヘン近くにあるドイツ第四位の広さを持つ湖です。

ルートヴィヒ2世が謎の死を遂げた場所であり、ルートヴィヒ2世の建てたお城巡りの締めくくりとして訪れました。

シュタルンベルク駅で列車を降りると、目の前が湖畔です。



フェリーに乗って東岸にあるベルグの町に向かいます。



フェリーを降りて湖畔を歩いて行くと教会があります。



教会の前の湖の中には、十字架が立てられており、ここがルートヴィヒ2世の終焉の場所です。



バイエルン王ルートヴィヒ2世は、ワーグナーの援助やお城造りによって、国費を浪費することに批判を受けるようになっていきます。

さらに、プロイセンが台頭してきて普墺戦争が勃発しますが、バイエルンは、関係の深いオーストリア方について、敗戦によって多大な賠償金を支払うことになります。

また、美青年を愛する同性愛の習癖を持っており、女性には心を許しませんでした。幼な馴染みであったオーストリア皇后エリザーベートの妹ゾフィーと結婚する話が進んでいきますが、直前で破談にしてしまいます。

政治的、個人的に追い詰められた王は、現実から逃避し、お城に籠るようになってしまいます。

危惧を覚えた家臣は、ルートヴィヒ2世を精神病を理由に廃位することにし、ベルグ城に幽閉してしまいます。その翌日、シュタルンベルク湖の浅瀬で、ルートヴィヒ2世は、侍医とともに水死体で発見されます。自殺とも、忙殺とも言われており、死の詳細は謎に包まれています。

ルートヴィヒ2世は、伝説の中に生き、死んで伝説になりました。



シュタルンベルク湖の西岸のポッセンホーフェンには、ポッセンホーフェン城があります。オーストリア皇后エリーザベートが16歳までを過ごした館です。最近人気のミュージカル「エリザベート」でも、ここが舞台として出てくるので、エリーザベートファンにとっては、聖地といってよいでしょう。



シュタルンベルク湖にある唯一の島のバラ島(Roseninsel )。この島は、ルートヴィヒ2世とエリザベートの交際の場であったといいます。この島では、お互いに一人で過ごすことが多かったようですが、相手への手紙を置いておくという交際だったといいます。

ルートヴィヒ2世がベルグ城に幽閉された時、エリザベート皇后は、対岸のフェルダフィンクの街までやってきており、救助のために駆けつけたという話ものこされています。

ワーグナーのオペラや、ノイシュヴァンシュタイン城といった美しいお城を残したルートヴィヒ2世への哀悼を胸にシュタルンベルク湖を後にしました。
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