さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 聖アントニウス修道院

2019年07月04日 | 海外旅行
山を下っていくとコズハイヤ村に出ました。



谷間の隙間から地中海の海岸線も見えるようになってきました。



メインルートから外れて、谷間の崖に切り開かれた道に進みました。聖アントニウス修道院に続く道ですが、舗装されたのも最近のことのようです。



聖アントニウス修道院に到着。



門を抜けると、聖アントニウス修道院の全容が見えてきました。

聖アントニウスは、250年頃のエジプト生まれで、砂漠で苦行生活を行い、305年頃に彼の説教に心を打たれた者と開いたのが修道院の始まりという説があります。その後、聖アントニウスは再び山に籠って修行にはげみ、105才まで生きたといいます。

この聖アントニウス修道院は、聖アントニウスの弟子達が開いたといいますが、彼自身はレバノンを訪れたことはないようです。



正面の建物は、博物館になっています。



入り口付近は、売店になっていました。



16世紀の印刷機が展示されていました。



組まれた活版。



アラビア語の聖書も展示されていました。



昔修道院で使われていた生活道具が展示されていました。ワイン造りの壺でしょうか。





聖具。





聖人の絵が掲げられていました。



続けて、博物館の建物の脇の崖に造られた洞窟教会へ。



人々はここで病気を治したり、聖水を汲んだりしたといいます。



中央の像は聖アントニウスでしょうか。右に十字架と並んで枷が吊るされていますが、かつては精神病患者を鎖につないで治療したといいます。



盥に水が溜まっていました。洞窟教会は、自然の洞窟を利用したもので、時々天井から水滴が落ちてきていました。



博物館脇の階段を上がり、門をくぐりました。



ここが修道院の中心になります。正面の建物は、修道院の本部のようで非公開。



聖アントニウスの像でしょう。

彼の実際の宗教活動はそれほど知られていませんが、「聖アントニウスの誘惑」は、ボスをはじめとする中世絵画の画家やセザンヌやダリといった近代の画家の好んだ画題になっています。悪魔が、奇怪な姿による恐怖によって、あるいは妖艶な姿で、修行の邪魔をして堕落させようとする場面は、画家のインスピレーションを刺激する画題になっているようです。

仏教美術で良く描かれる、釈迦の瞑想を邪魔するために魔神マーラが美しい女性や妖怪を送り込んだというエピソードと同じですね。



広場に面して、半岩窟教会が設けられていました。美しいアーチが設けられていました。



上には鐘が置かれていました。



入り口。



半岩窟教会の内部。



岩屋をうまく利用して厳かな雰囲気のただよう礼拝堂になっています。



広場からは、谷の斜面に作られた段々畑を望むことができました。



この修道院は農地を所有しており、そこで収穫された果実からジャムなどを作って売り、その収益で結構裕福だといいます。



谷の情報の岩場には、瞑想のための小部屋が設けられていました。



修道院の周囲には多くの花が見られました。



シクラメンの原種のCyclamen persicumだろうと思います。シクラメンは園芸種として普及していますが、元の原種は地中海沿岸に自生しているものです。車窓からも、道路脇の草地に沢山咲いているのを見ました。





日本の花で似たようなものを思い浮かべることのできないものも多いです。



聖アントニウス修道院の見学を終えて山を下っていくと、谷向こうの崖の中ほどに修道院が見えていました。車では行けないようです。
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