さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 アテネ5

2010年10月04日 | 海外旅行
アクロポリスに続いて、その北西に隣接する古代アゴラを見ることにしましょう。

アゴラとは、市場のある広場を意味し、ショッピングセンターの他に政治、宗教、裁判、演劇、音楽の施設も集中していました。



アゴラの長い廊下に集まって思索したり議論したのが、哲学者ゼノンを始祖とするストア学派のはじまりです。

また、ソクラテスの哲学や、アリストパネースの喜劇、ヘロードトスの歴史などを生む舞台になりました。



完全に残っている遺跡は僅かですが、所々に石像が残されています。



保存状態が悪いのは少し残念です。



これは、ローマー皇帝のハドリアヌス帝の像。頭部と腕は失われていますが、衣装の細かい浮彫が見事です。胴の部分には、ローマ建国伝説の狼の乳をすうロムスとレームス兄弟が描かれています。



アグリッパ音楽堂の入り口には、三体のトリトン像が並んでいます。


アタロスのストアは、古代アゴラの中で唯一完全に復元された建物です。BC159年~138年に、小アジアのベルガモン二世王が、アテネに留学していたお礼に、即位後にアテネに寄贈したものです。



内部は、博物館として、アゴラで出土した彫刻や土器、日常品が展示されています。

アタロスの柱廊博物館と呼ばれるように、ドーリア式やイオニア式の柱が並んでいます。



聖アポストリ教会は、11世紀初頭に建てられた教会で、アゴラの中を埋めていた中世の建物で残されている唯一のものです。



ビザンチン様式の建物は、ヨーロッパの教会を見てきた目には、変わってみえます。



ヘーパイストス神殿。通常テッシオンと呼ばれ、小高い丘の上にあります。パルテノン神殿完成後まもなく造られ、内壁や柱がほぼ残されている点で貴重な神殿になっています。



遺跡の中を地下鉄が通過しています。ローマも同じようですが、アテネではどこを掘っても遺跡に行きあたって、工事は難航したでしょうね。
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