【今日の 痛たっ!】
イソップの話にアリとキリギリスってのがある。
夏の間、バイオリンを弾き続けて遊んでばかりいたキリギリスと、冬に備えてせっせとエサを貯めこんでいたアリの話だ。
冬になって食べ物が無くなったキリギリスが、アリのところに行ってエサを分けてもらう。「ああ、アリさんってとても良い奴だ」
と言うのが、ワシの知っている話である。だから・・・・子供のころから、働くアリは嫌いではなかった。
ところが・・・・・・・・
◆
先日の夜、寝床で本を読んでいたキリギリスワシは突然脇の下を数回何かに刺された。チクッ、チクッ、チクチク。
皮膚の痛点に針が刺さったような痛みである。「ウォー、痛てえ」
こりゃあ何の虫だ?
ずっと以前、就寝中ムカデに噛まれて、太ももが3倍ほどに腫れあがったと言うえらい目にあった経験のあるワシは こういった虫噛み関係に非常に弱い。
すぐにパジャマ代わりのTシャツを脱いで裏返し、「悪りい虫はいねーが」
捜索すると・・・・ポロッと小さなアリが。
「えー、こんな小さいアリが刺す?」信じられなかったが他に原因たる虫は見つからない。
断定、犯人はこれだ。
こうしている間も刺された箇所はチクチクと痛む。
そういえば死んだ父親も時々アリに噛まれたと騒いでいたなあ。
そん時はワシも子供で、かつ他人事であったので「ふん、そうかい」運の悪い人だなあ。ですましておった。
痛みが取れないので洗面所へ駈け込んで「ムヒ」を塗っておいた。一応、気休めね。
結局、次の日の午前中までチクチクとして痛みが残った。
◆
刺されてムヒ塗ってから「今流行している『ヒアリ』というもんじゃなかろうか」と心配になった。
ヒアリならば全国ニュースだぜ、では証拠となるアリの死がいを保存しておかなくてはと小さなビニル袋に入れた。
こんなことで有名にはなりたくないもんだ。
アリが小さくて(当たり前だよ)老眼の上に夜だからはっきりとはしない。だいたいヒアリだとしてもワシャ分からね。
◆
アリを調べてみると、
【アリ(蟻、螘)は、ハチ目・スズメバチ上科・アリ科(Formicidae)に属する昆虫である。体長は1 mm-3 cmほどの小型昆虫で、人家の近くにも多く、身近な昆虫のひとつに数えられる。原則として、産卵行動を行う少数の女王アリと育児や食料の調達などを行う多数の働きアリが大きな群れを作る社会性昆虫。世界で1万種以上、日本で280種以上がある。種類によっては食用となる。】ウィキペディア
初めて知ったのだがアリってのは蜂の末席を穢しているのだ!!蜂はワシの天敵である。
しかもスズメバチ上科なのだ。これにはびっくりね。
そう分かってから考えるに、蜂から羽を取ったらアリの形にそっくりジャン。おお怖い。
◆
しかも、人と状況によってはアナフィラキシーショックにも陥ることがあるそうだ。おおお!
女王アリになると羽が生えてきて飛ぶそうである。おおおおお!
ワシを刺しおったアリも羽が生えていた。おおおおおお!
◆
実を言えば昨夜も、その前の晩もそれぞれ1回アリに刺されましたぞ。
死んだオヤジ同様の「アリ刺され体質」になってしまったのかいな。これも遺伝かもね。
◆イソップの寓話には最後の部分は各種の話があって。
①アリさんがキリギリスに備蓄食料を分けてあげる話
②アリの野郎が断る話
③アリの馬鹿が、冬でもバイオリン弾いていたらとキリギリスさんに勧める話
それからキリギリスではなくセミが代わりに出る話(イギリスではセミがいないそうだ)
◆こんなことがあってから、ワシは見つけ次第アリをつぶすことにした。憎っくきアリめ。
キリギリスは人を刺さないもんね。