12日ハワイで行われた日米外相会談。
日本ではあまり大きく取り上げられなかったし、
楽観的な見方は依然としてされていない。
一方、米国メディアの捉え方は違っている。
米国側がずいぶん民主党政権に対して
理解を示しているように伝えられているのだ。
In shift in tone for U.S., Clinton plays down fight over Marine base in Japan
米国側の論調が変化、クリントン氏は日本の海兵隊基地問題で矛を収めるBy John Pomfret
ホノルル発― Hillary Rodham Clinton 国務長官は火曜日、オバマ政権は、沖縄の海兵隊航空基地の行方をめぐる論争で米日同盟の根幹が揺るがされることはないと述べた。彼女のコメントは当地での日本側代表、岡田克也氏との会談の後に出されたもので、同政権の論調の変化を強調したものとなった。これまでの同政権は新しい日本政府に対して、基地再編案に対する反対を取り下げるよう、また海兵隊普天間基地の島内の他の地区への移転に圧力をかけてきていた。
それが一転、クリントン氏は同施設の処遇に対する最終決定を5月まで延期することとした日本側の最近の決断を『尊重する』と述べた。
「これは我々が極めて重要視している問題です」と、 Clinton 氏は記者会見で語った。「我々は今直面している多くの世界的な他の課題にも取り組んでいるところであり、今後もそれを続けてゆくでしょう」
沖縄の多くの住民は同島の米軍の駐留に反対しており、日本の新しい政府は再編計画に対して反対姿勢も含めた政策基盤を進めてきた。
アメリカ、日本両国は普天間問題をめぐる争いには重点を置かず、両国の関係のプラス面を強調しようと努力している。月曜日夜のインタビューで岡田氏は、8月に民主党が圧勝して政権に就き50年間以上ほとんど途切れることのなかった自由民主党による支配を終わらせて以降、民主党政府高官として、同盟の重要性に関して最も明確な宣言を行った。
日米同盟が30年、50年、あるいはもっと長く続くことを期待していると述べ、日本の新政権が米国との古くからの親密な関係から脱却したがっているのではというワシントン内部の憶測を否定しようとした。
クリントン氏が “十分な時間をかけた包括的な内容だった” とした Clinton、岡田両氏の会談が行われた火曜日もこの論調が続いた。この会談では、復興民生支援として日本が50億ドルの拠出を約束したアフガニスタン問題、イランの核開発の問題、北朝鮮の核兵器計画の問題、世界温暖化問題、米国が軍事政権と提携する政策を最近選択したビルマ問題などに触れた。
「この協調関係は強固なだけでなく、絶対に必要なものなのです」と、Clinton氏は述べた。
肯定を強調する双方の動きは航空基地を巡る摩擦から数ヵ月後に訪れた。専門家たちは、たかだかヘリコプター40機の基地の処遇によって両国の関係がハイジャックされたとして両国を批判してきた。アジア各国の首脳はそのような状況に警戒感を表明し、米国と日本に対し早急に問題を解決するよう要請した。また両国の意見の不一致は、米国債、米連邦準備銀行、および日本の中央銀行の間の連携に影響を及ぼしかねないとの懸念を外国為替市場における投機筋は示していた。
今回の新たな論調はまた、復調した中国がアジアを再構築し、貿易協定を締結し、海洋資源に対する権利を主張しようとしている今この時期に、両国にとって重要な同盟関係が基地問題によって左右されることは許されないという認識が、ワシントンと東京で高まりつつあることにも起因している。
高まる中国の影響力を示すできごととして、同国が新しい対ミサイルシステムの実験を行ったと、国営中国報道機関が火曜日に伝えた。この実験は、PAC-3 対ミサイルシステム一式を台湾に売却せんとする最近の米国の決定に対する不快感を示す意図から行われたと推測する専門家もいたが、Clinton 氏はそれは事実ではないと考えていると述べた。
日本に対する好意的な論調への変化の3番目の理由は火曜日にクリントン氏がもう一つの政策変換を表明した East-West Center で行われたスピーチによって浮き彫りになった。米国は Association for Southeast Asian Nations (ASEAN) などアジアの多くの地域組織と密接に連動する方向に尽力することを表明した。これは Bush 政権では軽視されていたことである。
鳩山由紀夫総理大臣が率いる日本政府は先月末にオバマ政権に対して、普天間基地の代替地の決定には5月までかかる旨を伝えた。米軍は沖縄への海兵隊駐留を、日本を防衛するだけでなく、朝鮮半島における戦時において連合軍を補給する上で、その地理的戦略の生命線であると考えている。
鳩山氏の決断はワシントンにおいて―さらにアジア太平洋地域全体でも―ワシントンと距離を置く口実として普天間問題を利用しようとしているのではないかとの不安を煽ることとなった。
しかし、火曜日、Clinton 氏は理解を示したように思われた。
「我々は日本政府がたどろうとする過程を尊重します」と、彼女は述べた。「また我々は、同政府が取り組まなければならないいくつかの新たな困難な問題についても理解しています」、それには、沖縄における米軍駐留に対する日本国内に広まっている反対意見も含まれているのだろう。
最初からアメリカが怒っていたのかどうか
かなり疑問だ。
相変わらず会談ではクリントン国務長官に対して、
岡田外相が『民主党を信じてください』と
繰り返したのではないだろうか。
ま、民主党には日米同盟を破棄しようなんて考えは
最初から毛頭ないわけだから、そこんとこ
しっかり理解してもらって…
てか、ようやくかなりわかってもらえるようになったのかも
しれない。
で、今回もまた、やっぱり、アメリカは大人、
日本はわがままな子供、のイメージが拭えないようで…(涙)