MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

待ち遠しい汎用インフルエンザ・ワクチン

2009-05-22 21:59:44 | 健康・病気

新型インフルエンザの流行は、発生したメキシコでは

収束に向かっているとのことだ。

しかし、日本においてはいまだ予断を許さない状況だ。

一方、新型インフルエンザ・ウイルスは増殖が遅く、

ワクチン製造に遅れが出る見込みだそうである。

さて、季節性インフルエンザ・ウイルスに対するワクチンは

ウイルスが変異するごとに効果を失うことから、

流行が予測された株に対するワクチンを

毎年接種しなければならなかった。

もしインフルエンザ・ウイルス(たとえばA型)に

共通、かつ変異の影響を受けない部分があって、

そこをターゲットに抗体産生を促すワクチンが製造されれば、

それを一回接種するだけで

今回のような新型のA型インフルエンザに対しても

十分予防効果を期待できることになる。

そのようなワクチンを汎用インフルエンザ・ワクチンと呼ぶ。

汎用インフルエンザ・ワクチンの開発はかなり以前より

行われてきたがいまだに実用化されていない。

そこには一体どのような問題があるのだろうか?

そんな話題である。

519日付 New York Times より

A long Search for a Universal Flu Vaccine

汎用インフルエンザワクチンに向けての長年の探求

Universalfluvaccine

科学者たちは汎用インフルエンザ・ワクチンの探究に取り組んでいるが、新たな豚インフルエンザ株との戦いには間に合わないようである。写真は豚インフルエンザ・ワクチンの製造を進めているスコットランドの会社 Virology のラボ。

 小児期に行われる2回の麻疹ワクチンの接種は生涯その人を守ってくれる。ポリオワクチンの4度の接種も同じである。しかし、インフルエンザワクチンは毎年行わなくてはならない。だからといって、その効果は完全な予防にはならない。

 他のほとんどのウイルスに比べてインフルエンザウイルスがはるかに急速な変異を起こすことがその理由である。あるウイルス株に対して免疫を獲得した人は異なる株に対しては十分に防御されないのだ。

 今秋予測される豚インフルエンザの株によるパンデミックに全世界が備える今、これは主要な問題となりつつある。その株にマッチしたワクチンが製造される前に一体何人の人たちが死亡するかを予測するのは不可能である。

 しかし、科学者やワクチン製造者はすべてのタイプのインフルエンザに対して有効な、いわゆる汎用インフルエンザワクチンに懸命に取り組んでいる。その目標は、一生涯ではないにしても、何年間かは、すべての季節インフルエンザ株やパンデミック株に対して予防効果を維持させることであり、インフルエンザの予防接種を麻疹やポリオのそれに近づけるものとなる

 「汎用ワクチンはインフルエンザワクチン接種やり方を完全に変えることになるでしょう」と、Oxford 大学のワクチン専門家 Sarah C Gilbert 氏は言う。「汎用ワクチンを手に入れるのは早ければ早いほど良いのです。なぜなら、次のパンデミックが起こることを心配する必要がなくなるからです」

 一回こっきりですべてにOKなワクチンができれば、来冬の季節性インフルエンザワクチンにどの株を含めるべきか科学者たちが決定する毎年初めに行われる推測ゲームも終わらせることができるだろう。現状では、もし誤った推測をすれば、ワクチンの有効性は低くなる。

 そして、現在、こうした毎年の取組みを行う余裕がない国々にとって、インフルエンザに対する免疫付加実用的なもの -->

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