ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

話を中断させた現実とは(4)

2011年01月30日 | 日記
調子が悪ければ遠慮せず診察にきなさい、と言われて
いたので、電話をすると、
「熱があるのはカゼひいてませんか?」
と受付嬢は尋ねます。風邪か?と問われれば、そうか
もしれない、風邪なんてものは知らないうちになるも
のですから、、、いやいや、そうは言っても、熱が出
始めたのは歯痛がきっかけ、顔半分が、宍戸錠になっ
てからですので、ここは診てもおうと、診察をお願い
しました。自分で運転する自信がないので、息子に頼
みました。いざという時、こいつが一番優しいのです。

クリニックに行きますと、息子がファンの衛生士さん
が、向こうの方からほなさんの顔をじっと見ました。
その態度から、ほなさんの頬は、やっぱり膿んでいる
のが原因と確信、待つ身はソファーの隅で熱くて寒く
かったです。

やがて呼ばれ、椅子に腰掛けると、先生は、ほなさん
の顔を一度も見ることなく、すぐさま
「上むいて、はい、口開けて」
口に中をざっとみると、
「シンマ!」
と衛生士に告げました。腫れた患部を切開するもよう
です。

パンパンに腫れた頬の裏に射す麻酔注射は痛かった。
切開したのち、膿みをだそうと、腫れた頬をなんどか
押しました。切開した部分にはガーゼを詰め込んで、
終わりでした。体がガタガタ寒いやら熱いやらです。
腫れた患部を切開したためでしょう。でもおかげで、
一眠りしたあとは、すっかり熱も下がりました。

一般に、歯医者に行くときは、ハンカチが必需品です。
ほなさんの場合、口の周りを拭くためでなく、目頭の
涙をぬぐうためなんです。痛くても痛くなくても、ほ
なさんは必ず涙がでます。手にハンカチを握り締め、
それから以降、毎日通いました。
「ほなさん、少しは慣れました?」
お金を払う際、受付嬢と事務のスタッフが気の毒そう
に尋ねました。
「ええ、少しは。」
私が応えると、
「今度はしばらく通ってくださいね。」
と二人はやさしい笑顔でおくってくれました。

抜歯の時は、衛生士さん、先生、受付嬢、それぞれが
「今日はお風呂に入ってはいけませんよ。」
「今夜は食事してはいけませんよ。」
と各一回づつ念を押すように言いました。

女房と息子は言います。
「なんで親父にはそれほど丁寧なんだ?」
私は知っています。(腫れ物に触るほど)やさしくし
ないと、怖がりのほなさんは絶対に行かなくなるので
すから。
アラカンでも、心は子供時代から成長なしです。