超簡単 お金の運用術 (朝日新書)山崎 元朝日新聞出版このアイテムの詳細を見る |
「超簡単 お金の運用術」山崎 元を読んだ。
村上龍のメールマガジンJMMの大ファンである。
メルマガにはさまざまな執筆者がいるが、村上龍の質問に多数の経済専門家が答えるというメニューの日があって、それがいつも楽しみだ。特に回答者で回答が明確でかつ、キレがあり、ユーモアすらあるのが山崎元氏である。
転職の多さでも本を書くほどの筆者だが、資産運用の本も多い。
この本は、なんと、もっともシンプルかつ、簡便で手間が無く、しかも専門家が考える最良の資産運用に近い、という投資法を説明していて、なるほどと思わされる。本文の小見出しに「99%の資産運用の本を無用にする」と書いてあったが、本当にそうだなと思う。
キモは
当面使う可能性のある金額(給料の三ヶ月分程度か、人による)を普通貯金へ。
残りは
日本株を4割
日本以外の世界の株を6割
の比率でETFを買う。
というシンプルな物だ。
本には銘柄まで書いてある。
これはたしかに、幾千もの、株本「フリーターの僕が一年で百億」みたいな本を無効にするよな。
そして最大のキモは、まとまったお金がいるときは(評価額が下がっていようが)躊躇無く解約して使う、というところだ。
最先端の金融の研究では行動ファイナンス論というものがあり、人間が心理的に損失の傷みを、利益のプラスよりも二倍ぐらい強く感じることが明らかになっているそうだ。(その分野でも山崎さんは入門的な著書がある 新しい株式投資論―「合理的へそ曲がり」のすすめ (PHP新書) (新書))
でもそれは気持ちの問題なので、割り切らなくてはいけない。いくらで買った物であろうが、売るときは売る、買うときは買うということではないか。
ちなみにドルコスト法なども、この本では明確に否定されているので、投資に興味のある人はぜひご覧いただきたい本です。
行動ファイナンス論についてはウィキペディアをごらんください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%8C%E5%8B%95%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%B9
村上龍のメールマガジンJMMのホームページはこちら。
http://ryumurakami.jmm.co.jp/
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