今年の正月は割と食って寝て、とおとなしく過ごしていたんだが、ちょっと年末年始にまたがる仕事もあり、カメラマンの水谷さんのところにお正月そうそうお邪魔したりした。
水谷さんはたくさん仕事をご一緒させてもらっているわけだけど、実に音楽好きであり、そしてネットで常に中古楽器を検索しているぐらいの重度な楽器好きであり、しかもジャズは僕よりはるかに詳しいし、オーディオにいたっては、専門誌が取材に来てしまう程であって、水谷さんの事務所に伺うと、そのオーディオの音にいつも惚れ惚れしてしまうのであった。
今回は、期せずして、幸福なことに、書き初めならぬ聴き初めになった。
素晴らしい、この大型のスピーカー。キャビネットは確か特製だと聞いた。やっぱりスピーカーは楽器と同じで中の空気を振動させるわけだから、いい木でできていて、容積が大きいほうが、自然で、豊かでいい音が出るはずであって、小型のスピーカーで無理やりないはずの低音を捻り出している発想のスピーカーとは全く一線を画すものである。
そのスピーカーで水谷さんが聞かせてくれたのが、まず僕も愛聴していたチャーリー・ヘイデンのアルバム「クロースネス」。キース・ジャレットとのデュオが素晴らしいし、アリス・コルトレーン(コルトレーンの奥様である)とのハープ
とのデュオもある。このアルバムはチャーリーヘイデンとゲストのデュオの演奏を収録したものだ。
そしてそのあとに聞かせてくれたのが、ぼくはほとんど聞いたことのないカーラ・ブレイのバンドのこのアルバムである。いや、すごいですよ。このバンド。ビックバンドというよりは、ビックコンボという感じなんだが、練り上げられたアレンジといい、卓越した音楽的なアイディアといい、個々のソリストのプレイといい、本当にとんでもないです。こんなすごいものを正月早々聴かせてもらって、大ハッピー。今年はいい音楽がたくさん聴けそうです。
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